Alfa Romeo 156
The Battle of Garage 15


 2002年 12月 28日
  走行距離 15,210Km
  作業内容 アンプ設置

 先日仲のよい友人から「最近のバトルガってちょっと軟弱なネタが多いんじゃないの?」というご指摘を頂いた。間髪を容れず「だってぇ〜故障しないんだも〜ん」と答えさせていただいた(笑)。156は本当に元気である。走行距離は1万5千キロを越えた。ボディーに多少のヤレは見られるが、エンジンや電装系になんら不安材料は見られない。ビル足ダンパーも最近馴染んで(身体が馴染まされたという気も?)きたのか、交換当初偶に見せる嫌な突き上げもなくなった。そんな状況なのでバトルガネタはトラブル関連のレポートというよりモディファイレポートになってしまう。「アルファにコ洒゛落たモディファイなんてナンセンスだぜっ」とおっしゃる硬派なアルフィスタには申し訳ないが、こんな状況なので今回も軟弱ネタで引っ張らさせていただくことにする。さて、今回の(軟弱)ネタはアンプの設置である。前回交換した社外品のヘッドユニット(最大出力45W×4、MOS-FETの採用)により音質はかなり向上したがオーディオは凝りだすと限がない。病〜気なのだろうか・・・(笑)。

 メーカーの選定に際して国産数社、海外数社といろいろ吟味したが、やはり行き着くところはボーズBOSEである。採用理由はオーディオに精通した友人のアドバイスによるところが大きい。彼の話によるとアンプとスピーカーには相性があり、同じメーカーに統一する事が当たり外れなく一番無難でありかつBESTな場合があるという。そういう意味では同社ではアンプとスピーカーのシステム商品(JSS−2)もラインナップされているようなので相性的には期待できそうである。メーカーが決まればあとは機種の選定。現在ボーズ社から供給されているアンプは2種類。4チャンネルタイプのB−4180と2チャンネルタイプのB−2060の2機種のみである。どちらを購入しようか迷ったが、設置スペースと予算(こちらの理由が大)を考えた末後者を選択することにした。いや、選択せざるを得なかったというほうが正しいだろうか(笑)。
 購入後初めて現物を手にとって見たが、写真から想像していた大きさよりかなり小さい。これなら設置場所に困ることは無い。2チャンネルタイプなのでフロントに接続して使うのかリア−にするか悩むところだがリア−はそこそこ気に入った音で鳴ってくれているのでフロントに使うことにする。まあ、少し使ってリア−に移して比較するのも楽しいかもしれない。
<作業レポートは以下の通り>
 アンプ設置には電源が必要だがヘッドユニットへ供給している電源ライン(+)との共用は避け、エンジンルームのバッテリーから直接車内に引き込みアンプに供給することにした。・・・と、書くだけなら簡単だが実際にどうやって車内に引き込むか悩むところだ。つまりエンジンルームから遮熱板、ボディー、ダッシュボードを貫通させ車内まで引き込むルートの確保がまったくわからない。
 いろいろ探した結果ボディー右側(助手席側)に黒いゴム栓(グロメット)によって蓋されている約30φの小さな穴を見つけた。具体的な場所はワイパー下の黒いパネルをはがしマイクロフィルター右横奥である(画像5)。よって電源ラインの取り回しレイアウトは画像2の赤いラインのようになる。バッテリーターミナル(+)から遮熱板へ、遮熱板を左から右へと伝い★印のところから遮熱板を貫通させボディーへ導く。★印のところはウォッシャー液のパイプが通っていてそれに便乗する。遮熱板を貫通するとお目当ての30φの穴がある。その穴を通しダッシュボード下の助手席の足元に導く。
 ちなみに今回の取り回しレイアウトは左ハンドル仕様での事例である。右ハンドル仕様についてはかわからない。右ハンドルオーナーはお手数だがご自身でご確認いただきたい。
 使用するコードは専用のコードを使う(画像3)。ちなみにAV5.00sqと明記されている。この表記の意味はよくわからないがとにかく太い。また40Aのヒューズ付きで漏電時の場合も安心である。また耐衝撃、耐磨耗、耐熱を考えコード全体をコルゲートチューブで覆った。
 画像4がバッテリーの+ターミナルとの接続部分の画像である。左手で摘んでいるのが40Aのヒューズである。コードはすでにコルゲートチューブでシールドしてある。尚この接続作業はコードの取り回しが終わりアンプとの接続が終了した最終段階で行う。理由はもちろんコード取り回し作業中のボディー(GND)とのショートを未然に防ぐためである。
 画像5が車内への導入口である。マイクロフィルター交換の際にはずしたワイパー下の黒いカバーを外すと現れる。大小2箇所の穴があるが小さい方が今回使用する穴である。約30φの穴を塞ぐ為に付けられたグロメットを手前に外すと穴の向うに断熱材(防音材?)が現れる。ここで怯むことなくドライバーなどで断熱材を突いて穴をあけてやる。断熱材はやわらかいからちょっと押しただけで穴があく。次にちょっとコシのある太目の針金を用意する。穴から差込み車内へのルートを確保する。針金の先は断熱材等に引っかからないよう、またダッシュボード内の迷路に迷わないようにビニールテープを巻くと良い。穴に通したらすぐに下方に送ってやる。ダッシュボードの中で針金が引っかかり迷路に迷ってしまうのではないだろうかと心配だったが、何の抵抗もなく助手席の足元に針金は現れた(笑)。「なぁ〜んだ簡単ぢゃん」という感じである。
 画像6は上記穴から送った針金が助手席の足元に出てきたところを撮影したもの。銀色の箱がコンピュータ。ちょうどその上あたりに出てくる。ちなみに助手席足元上部の天板パネルとコンピュータのカバー(黒いプラスチック)はあらかじめ外しておく。天板は手前の10ミリのナット2箇所を外せばとれる。コンピューターのカバーは手前が5ミリのヘックス。奥が10ミリの六角で固定されている。奥の固定部(手前でも良いが)はアンプのアース(GND)に使う。より良い音を追求するのならばGNDもバッテリーから直接供給してやると良いらしいが今回はパスした。いつになるかわからないがアーシングのついでにでもやるか・・・。
 さて針金で車内へのルートが確保できたら電源コードを通す作業に移る。
 まず穴の栓に使われているグロメット(ゴム栓)に穴を開け電源ケーブルを通す(画像7)。都合よくグロメットは中心部が薄い膜になっているのでカッター等で小さい穴を開け電源ケーブルを通してやる。
 次に先ほど通した針金にコードの先端を結ぶ。後は助手席から出た針金を引っ張り続けコードを手繰り寄せればよい。大まかで良いがエンジンルーム内のコードレイアウトを済ませコードの取りまわし長を決めたら、先ほどコードを貫通させたグロメットを元の穴に戻す。このままでも十分耐水性は確保できそうだが念のためバスコークでコードとグロメットの接続部分をシールドしてやれば完璧である。この段階ではまだコードをバッテリーターミナルに接続しない。

 電源コードが確保できたらアンプ本体の設置作業に入る。アンプの設置場所は助手席の足元にする。正確には助手席足元右上である。画像9をごらん頂きたい。このようにアンプはコンピューターのカバーに固定した。同画像上は完成したところの画像である。比較的上部に固定できたため足元のクリアランスは十分確保できている。ちなみに手前のピンク色のコードがRCAピンコードである。。同画像下が天板をつける前の状態を写したものである。アンプから出たコード類がコンソールBOXの下を横切りセンターコンソールのヘッドに延びているのがお分かりになるだろうか。青いコードがアンプコントロールコード。白と灰色のコード4本がスピーカーコードである。その他この画像では写っていないが電源コードとGNDコードがある。GNDコードはコンピュータカバーの固定部のネジに接続している。

 画像10はヘッドユニットをコンソールから引き出し配線を行っている状況を写したものである。まずRCAピンジャックの接続。RACはフロント・リア−2種類あるが、今回はフロントスピーカーを鳴らすためにフロントに接続する。L・Rは赤白で色分けされているから間違うことはない。次にアンプコントロールコード(青色)の接続。これはアンプの電源のON-OFFを行うための端子である。この端子に+12Vがかかっている間アンプの電源がONになる。そしてスピーカーコード(白灰)の三種類だ。
 
白/黒 灰/黒

 各コードが接続でき、バッテリーターミナルの接続が完了したらヘッドユニットをコンソールに戻し作業は終了。作業時間約2時間。
 じつは今回画像10の段階で配線を抜き差ししてアンプ設置前後の音の聞き比べを実施した。ショップに交換作業を依頼したらこんなことできない。D.I.Yの良いとこだろうか。比較に際しボリューム、EQ、DSP等条件は同じにした。もちろんリア−スピーカーは鳴らさずフロントスピーカーだけでの聞き比べである。音楽ソースはポップス、ロック、それにジャズのジャンルから各1曲づつ合計3曲。ジャンルごとに聞き比べた。さてBOSEアンプの真価は・・・?。

 一言に「かなり違う」。どこがどのように違うか的確な表現はなかなか難しいが、全体の感じとしてはBOSEアンプの方が高音から低音までの全域のバランスがとても良い。そして音全体に厚みがあり奥行きを感じることができる。ジャンルにより差の大小はあるが特にジャズ系を聞いたときの差は歴然だ。演奏に使われる個々の楽器が見事に浮かび上がり、あたかもライブハウスでジャズを聞いているようだ(これはかなり言いすぎ/笑)。また、BOSEのサウンドは聞いていて疲れを感じさせない。安物の音はボリュームを上げていくと騒音に近くなるがBOSEの場合は「もっとボリュームを上げて聞きても大丈夫だよ」とリスナーに訴えかけているようである。原音を忠実に再現しようとする企業の姿勢(考え方)なのだろうか。とにかく素晴らしい味付けだ。
 純正のヘッドから社外品のヘッドに交換し音の向上に感動したのはつい先日の事である。あまりの向上に今回のモディファイは変化に対する感動は少ないのではないだろうかとあまり期待していなかった。BOSEアンプはそんなネガティブな考えを見事に打ち消してくれた。これだからやめられないオーディオの適正化。こなったらスピーカーコードも純正から社外品に張り替えるか・・・。それともウーファーを取り付けるか・・・。当分は(軟弱)ネタは続きそうである(笑)。

 2002年 12月 28日
  走行距離 15,210Km
  作業内容 サイドウインカー脱落修理

 サイドウインカーの透明カバーが外れる。洗車していたらパコっと外れた。走行中じゃなくて幸いだった。本体を外し洗浄し乾燥させた後クリアボンドで接着する。作業時間10分。
 トラブル系のネタはこんなのしかないんだよな〜(笑)

今年も残すところあとわずか。
  この1年「バトルガ」にご来場いただき本当にありがとうございました。
    来年も拙い文章でシコシコ書き綴ります。
      変わらずご贔屓いただきますようよろしくお願いいたします!。