Alfa Romeo 156
The Battle of Garage 16


 2003年 2月 1日
  走行距離 15,608Km
  作業内容 1、アンプの交換 (2CH⇒4CH)
         2、スピーカーケーブルの張替え (フロント/リア)

 「いい加減にしなさいっ!」と、自分に言い聞かせてはいるものの、音の適正化は車の適正化と同様に、欲張りだしたらなかなか歯止めがかからない。音の世界にどっぷり漬かったつもりはさらさら無いが、今回もさらに良い音を求めてオーディオの適正化を行う。作業内容は、アンプの交換とスピーカーケーブルの張替えである。

 昨年の暮れに設置したBOSEのアンプ B−2060により、フロントスピーカーの音質は予想以上に良くなった。きっとヘッドユニットと代わり映えしないだろうと、多少斜に構えた態度で臨んだ交換だったが、予想以上の音質向上に、あらためて外部アンプの有効性を実感したわけである。こうなると、どうしてもリアスピーカーも外部アンプで鳴らしたくなる。もう1台別にB−2060を購入して、2台の2CHアンプで前後のスピーカーを鳴らす案も考えたが、あまりかっこよくない。悩んだ末、さらにPowerのある4CHアンプを新たに購入し、2CHアンプは外すことにした。購入したアンプはBOSE社製のB−4180である。最初から潔く、これを購入すればよかったのだ。とんだ寄り道をしてしまったようだ。と言っても必要なくなったB−2060は、某オークションにて高値で落札されたからあまり損はしなかったが(笑)。

 折角だからと今回は、ケーブル関係にも拘った。購入したケーブルは、ヘッドユニットとアンプを繋ぐRCAケーブルと、今回新たに張り替えるスピーカーケーブルである。購入したケーブルメーカーは、オーディオの世界では有名なモンスターケーブル社である。RCAケーブルの品番は  Interlink 201 XLN 4CH。4チャンネルを1本に纏めた5メートルのケーブルである。アンプ設置場所が、ヘッドユニットから離れてしまうので、なるべくノイズがのりにくいものを選択した。同ケーブルに採用されているXLN構造は、一般のケーブルに比べ、約40dBものノイズを低減するらしい。スピーカーケーブルも同様のXLN構造を採用したケーブルである。品番は XLN 16S 2CH 。切り売り可能なので10メートル購入した。このケーブルは、2本のケーブル(+−)を1本に纏めシールドされた、直径約6ミリのケーブルである。
 オーディオの世界では、こうしたケーブルも音質向上の重要なファクターとなるらしい。もっとも今使っているBOSEシステムでは、ケーブルによる音質の違いなど、わかるほどの高級な代物でも無いらしい。というのも高級なハードになると、システム一式で軽自動車が買えてしまう程の値になるらしい。ちなみに今回奮発した2種類のケーブルも驚くほどの価格である(驚くのは自分だけか/笑)。なんと新品のB−2060が1台購入できてしまう。それでも購入したランクは比較的安いタイプなのである。たかが銅線、されど銅線・・・。オーディオの世界は恐ろしい。早々に足を洗わなければ、財布が底をつくのは間違いない(笑)。
 さて、システムのレイアウトについて簡単に説明する。新しいアンプは従来のアンプのように、助手席足元に設置することは不可能である。かなり大きいし、ずっしりと重い。フロントシートの下や、後部座席の足元への設置を試みるが、いずれも不可能であった。


(*)バッテリーから直接引くことをバッ直と
   この世界では言うらしい

 最終的に設置場所は、後部トランクルームとなった。そうなるとヘッドユニットから出力されるRCAとパワーリモート、そしてエンジンルームからバッ直(*)されたプラス電源ケーブルを、トランクまで配線しなければならない。道程に余裕を見て約5メートル。ノイズ対策に気を使ったのはその為である。またスピーカーケーブルは、純正ラインを使わず新たに張り直す。リアスピーカーはトランクの真上に位置するので配線は簡単だが、フロントスピーカーはトランクルームのアンプからフロントドアまで戻す配線となる。
 それでは早速だが、各種ケーブルの配線作業について説明する。まず古い(といっても使用期間1ヶ月)2CHアンプを取り外す。その際に注意しなければならないのは、まず最初に、電源ケーブルをバッテリー(+)から外す事である。
もし作業中に、電源供給されたままのケーブルがボディー(GND−)と接触すると、ショートしてしまうからである。ヒューズを無駄にしたくは無い。結構忘れがちな作業である。
 電源ケーブルは、本来5メートルの長さで販売されていたものを短く切って、フロントに設置したアンプに供給していたので、切り取り保管してあったケーブルを接続し延長した。接続部はギボシ接続。さらに接続部分がGNDにリークしないよう、ビニールテープを巻きつけた。
 これらのケーブル類は、目に付かないようカーペットの下に潜らせる。その為にはカーペットを捲らなければならない。カーペットの淵は捲れないように、サイドステップで固定されているので、サイドステップを外す作業を行う。脱着方法は以下の通りである。

 

 

 まずフロントについて。PCカバー横あたりにあるプラスネジ1箇所を外す。次に大きめのマイナスドライバーをサイドステップとボディーの隙間に差し込んで、3箇所のファスナークリップを持ち上げる。寒い日は要注意である。クリップが割れる可能性が高い。また持ち上げる際は、出来るだけクリップの近いところにドライバーを差込み、ゆっくり(ジワジワ)と持ち上げよう。クリップから遠いところで無理に持ち上げようとすると、ステップに亀裂が入る可能性が大きい。結構強い力でクリップは刺さっている。 リア−は左上画像の3箇所と、2箇所のクリスマスツリークリップ(押し込みタイプ)、計5箇所を外す。前後のサイドステップが外れると、カーペットの淵が現れるので、それを捲り上げる。あとは隙間を見つけ各種ケーブルを収納すればよい。RCAとパワーリモートはヘッドユニットからの配線になるので、カーペットを横断する配線となる。まずセンターコンソールの側面パネルを外す。パネルは2箇所のクリスマスツリークリップとハンドブレーキそばのネジ1本で固定されている。左画像の赤い矢印がそれである。パネルが外れたら、捲り上げたカーペットの中に腕(固めの針金でも可)を突っ込み、センターコンソール側との導線を確保する。足を置いたときに違和感が無いよう、なるべくフロアー先端を横断させる方がよい。ケーブルの横断作業が終了し、センターコンソール下にケーブルが顔を出したら、あとは一気にセンターコンソールの中を通して、ヘッドユニットまで上げてやればよい。その際も針金を使うと簡単だ。ヘッドユニットとの接続は後ほど説明する。
 左上画像は、カーペットを持ち上げた状態を写したものである。この隙間にRCA、パワーリモート、電源ケーブル、そしてフロントスピーカーケーブルが配線(収容)される。ちなみに、スピーカーケーブルは右チャンネルのみ。左チャンネルのケーブルは、逆側のサイドステップの下に配線させる。電源ケーブルはノイズ対策のため別のルートに配線させたかったが、ルートを探すもが億劫になり、RCA他と一纏めに配線することにした。
 フロント、そしてリアのサイドステップの下を這わせたケーブル類は、左画像の赤い矢印のようなルートでトランクルームへと送ってやる。このルート選択はどこでも良いが、シートの固定に使うフックのキャッチャーホール(上部の四角い穴4つ)は使わないほうが良い。断線の原因になりそうである。小生の場合は一番大きなホールからケーブルを進入させ、トランクの内装の裏を通し、内装にちょうど良いトラック状の切れ込みが有ったので、そこを通してトランクルームに出した。ちなみにこの作業は後部座席を外した状態での作業である。座席のはずし方はバトルガ4で紹介させて頂いているので、参照願いたい。蛇足だが、左画像の黒っぽいケーブル類が純正の配線である。RCA、リモート、電源等の配線が一通り終了したら、ヘッドユニットとケーブルの結線作業に舞台を移す。
 左画像はセンターコンソールからヘッドユニットが外され、ケーブルが接続された画像である。ヘッドユニットの脱着方法はバトルガ14で紹介させて頂いているので、参照願いたい。今回の設置(接続)で、ヘッドユニットから出力されるスピーカーへの供給ケーブルはすべて外され必要なくなる。替わってフロント、リア共にRCAからの供給を使うことになる。RCAとは別にリモートコントロール(アンプコントロール)コードも接続される。左画像の青いケーブルがそれである。合計5本接続できたらヘッドユニットを元に戻す。もちろんヘッドユニットへのアクセサリーや、電源、それにイルミネーション等のケーブルは、そのまま接続した状態である。
 ヘッドユニット側の接続が完了したら、アンプ側の作業に移る。まずはアンプの設置。

 左画像のように、トランク正面奥の左側に立てた状態で設置した。固定方法は、当初マジックテープを使おうかと考えたが、斜め固定に際し予想以上に重量があることと、今回後部座席を外しているので作業が可能だと判断して、ボルトによる固定とした。ボルト固定の為には、ボディーに穴を空けなければならない。穴の位置決めは、アンプの穴からマジックを差し込んで内装に印を付け、そこをドリルで空けてやる。結構いい加減な作業である。少し斜めになっているような気が・・・(笑)。アンプが設置できたらケーブルの接続。接続方法は取扱い説明書に明記されているので、ここでは説明を割愛させていただく。ここでのポイントは、フロント・リア−左右4本のスピーカーケーブルが、まったく同じ(色分けされていない)ので、あらかじめビニールテープを貼り付け識別することである。FL/FR/LL/LRという感じで。

 尚、RCAケーブルの端子には、同印が明記されているので間違えることは無い。RCA、スピーカーケーブルが接続されたらリモート、電源ケーブルを接続する。最後にGNDケーブルの接続を行い、すべてのケーブルの接続は完了する。完成図が左上画像である。なかなかかっちょ良いでしょ(笑)。
 さて次は、スピーカーケーブルの配線作業に移る。左画像はリア−スピーカーのケーブルを配線している画像である。作業方法は、まずトランク内装の天井板を外す。手前4箇所のロックピンを外す。これは90度捻れば外れるタイプ。奥に数箇所、クリスマスツリークリップがあるが、これは外さなくてもよい。手前のクリップが外れると左画像の様に、天井板が垂れ下がり、ボディーとの間に隙間が出来る。スピーカーが設置されているリアシェルフトレイとボディーの間には、防音材を挟んであるので、これを抜き取る。防音材が無くなるとスピーカーケーブルが現れる。純正のケーブルとギボシ接続されているので外す。変わりにアンプから延びた新しいケーブルと接続する。その際に、左右はもちろん、+−の極性を絶対に間違わないように注意しよう。
 少し脱線するがスピーカーの極性を知る方法ついて説明しよう。ちなみにBOSEスピーカーの場合は、+−を区別するために、片方のケーブルに識別のためのラインが引かれている。ラインが引かれている方、端子のサイズが大きいほう方、端子に使われる色が黒い方(逆は赤)は−極である。これが一般的なのかどうなのか、わからない。そのような法則をまったく無視した色ケーブルを使われたら極性はわからない。純正のスピーカーケーブルにちょくちょく見られるのではないだろうか。そのような場合あまりお勧めしないが、乾電池を繋いでコーン紙の動きによって、極性を見分ける方法がある。左画像のように、単三電池を直接スピーカー端子に繋ぐのである。長く繋ぎっ放しにするとスピーカーに悪そうだから、ほんの一瞬だけね。繋ぐと「カリッ」という音が鳴り、コーン紙がわずかではあるが動く。手前(前面)に出っ張るか、後ろに(後方)引っ込むかのどちらかの動きを示す。手前に出た時は、乾電池のプラス極(凸)に繋いだケーブルがプラス。マイナス極に繋いだケーブルがマイナスである。奥に引っ込んだときはプラス・マイナスが逆になる。あっ・・このテスト方法は、どんなスピーカーでも出来るわけじゃなく、ツィーターは出来ません。ご注意を!
 さて次はフロントスピーカーケーブルの張替えである。リアは単純に繋ぎかえれば、結果張り替えたことになったが、フロントはちょっと大変である。スピーカーがドアにあるので、ボディーとドアを渡してやらなければならない。「そんなの簡単サ! ドアへの渡しに使われる蛇腹のホースから、純正のスピーカーケーブルを引抜き、代わりに新しいケーブルを差し込めばいいのサ!」と言われそうだが、そんなに上手くはいかない。というのも、純正のケーブル類をドアに渡している黒い蛇腹のホースは、ドア−付け根の部分がコネクター方式になっているのである。車の組み立て工程の合理化を考えると、こうなるのも当たり前なのだろう。したがって蛇腹の中を通すルートは使えない。
 さあ〜困った。悩んだ末、別ルート(ケーブル専用ルート)を作ることにした。わかりやすく言うと、ドアとボディーに穴を空け、ケーブルを渡してやる方法なのである。何処かにグロメットは無いだろうかと探したらボディー側に発見!。ラッキー!
 グロメットのある場所は、2ヶ所あるドアヒンジの下側の付け根あたり。爪を掛け引っ張ると簡単に外れる。残念ながらドア−側にはグロメットは見つからなかった。したがってドリルで穴を空けることにする。穴あけ位置は左上画像を参照願いたい。穴のサイズはケーブルを通したグロメットが収まるサイズがあれば十分。あまり大きな穴を空けると目立つので・・・。ケーブルの直径は約6ミリ。グロメットの溝サイズが8ミリ。余裕をみて9ミリサイズのドリルを使った。穴あけ要領は、ポンチで空けたい位置に凹みをつけて、ドリルの位置ずれを防止し、「すまんっ!アルファ」と謝りながら一気呵成に空ける。ありえないと思うが、空ける鉄板はドア内側の鉄板1枚のみ。調子よくドアー外板まで空けないように!(笑)。
 ドアに使うグロメットは左画像の下。東急ハンズ(横浜店)で購入した。品揃えがしっかりしているホームセンターでも、探せば見つかるかもしれない。
 穴が空いたらケーブルの配線作業。左画像はケーブルが車内から車外、そしてドア内部に送られるところを写した分割画像である。同画像の左側をご覧頂きたい。足元のカーペット(内装)を捲るとボディー内部への導入口が見つかる。内部は多少入り組んでいるが、先程のグロメットの穴に繋がっている。ケーブルを通す際は、あらかじめ針金を通して導線を確保して、針金とケーブルを繋いで針金を引っ張ってやれば簡単に通る。そこまで出来たら、ケーブルにボディー側グロメットとドア側グロメットを、順番を間違わないように通す。配線最後の作業でよいが、ボディー側グロメットは防水処理を行う。グロメット内側の窪みに、バスコークを流し込めばよい。次の作業はドア内部の配線である。ドア内部は単純な空洞なので、ケーブル出口にあたるスピーカーマウントに手を突っ込み、引っ張ってやればよい。防水マットが邪魔になり手が入りそうに無いなら、針金を使って導線確保してやろう。
 ケーブルがスピーカーマウントから顔をだしたら端子処理を行う。フロントスピーカーBOSE1070は2WAYスピーカーなので、ドア上部に設置しているツィーターのケーブルも接続する必要がある。アンプからのケーブルと一緒に端子処理を行う。その際も、極性を間違わないように注意する。ちなみに使った端子は接触抵抗が少なく、腐食に強い24Kメッキされている。エーモン工業製。品番2116。端子が出来たらスピーカーに接続し、本体をネジで固定する。最後にバスコークで防水処理されたグロメットをボディー及びドア穴にはめ込み作業は終了。電源ケーブルをバッテリーのプラス端子に接続しエンジンスタート!

 ムフフなのである。凄い!。2CHで鳴らした時に比べ、さらに音に厚みが増している。密度が濃くなった感じである。そういう表現をすると、おかずをごっちゃ混ぜした弁当箱の様に、何がなんだかわからない感じに取られそうだが、個々おかず(音数)はしっかり自己主張しつつ、尚且つアンサンブルしているのである。ソースのジャンルによって多少の得手不得手は見られるが、JAZZ等のアコス系は得意種目のようだ。COOL STRUTTIN' / SONY CLARK 等は涙もの・・・。

 2003年 2月 2日
  走行距離 15,624Km
  作業内容 エアホーン メンテナンス

 エアホーンをフィアムに交換したことは、バトルガ1にて紹介させて頂いているが、このホーンはメンテナンスを定期的に行ったほうがよい。鳴らなくなることは滅多にないが、鳴りが悪くなるのである。挨拶程度のちょっと鳴らす際、ラッパの片方が鳴らなくなり、何とも間抜けな音になってしまう。個人的にはかわいい感じで嫌いじゃないが・・・(笑)。
 メンテナンスは簡単。コンプレッサーの上蓋を外し潤滑油を噴霧してやればいい。
 さて早速作業について説明する。まず、クーラントのリザーバータンクを外す。外すといってもホースは付けたままにしておく。正確に説明すると、メンテ作業の邪魔にならないように、裏返しにして横に置く。左画像はリザーバータンクを裏返しにして置いた画像である。
 リザーバータンクは7mmの六角ネジ3点で固定されている。3点の場所は左上画像の赤、黄、青の矢印である。 リザーバータンクを外すと、お目当てのエアホーンが現れる。現れるといっても、ホーン上部にはコルゲートチューブでシールドされた配線類が、覆い被さっているから、それを上手に横によける。左画像は配線をよけ、ホーン本体が現れたところを写した画像である。
 あとは、コンプレッサー(銀色の筒)の上部の蓋を外す。画像の赤い矢印3点を外す。ネジはマイナス。結構強めに締められているので、外す際は力が要る。

 左画像は上部の蓋を外したところ。コンプレッサーの内部はこのようになっている。3枚の茶色のブレードが出たり入ったりする白いローターが回転し空気を送り出す。
 新品時はこの部分に潤滑油が塗ってあるが、使用しているうちに乾燥してしまう。乾燥した状態で使い続けると、ブレードが渋くなって、鳴りが悪くなるのである。
 この部分に潤滑油を噴霧する。潤滑油はおなじみの5-56である。今回は5-56シリーズの中でも耐熱性にすぐれたスーパー5-56を使った。普通の5−56と変わるだろうか。
 メンテナンス後のホーンは・・・
 もちろんあの脳天気なイタリアンサウンドが戻ってきた。新鮮な感じだ。やっぱりホーンはこれじゃなきゃと納得する瞬間である。