Alfa Romeo 156
The Battle of Garage 4


 2001年 9月 24日
  走行距離 1,941Km
  作業内容 1,500Km点検整備

 440Kmも超過したが1,500Km点検のためにコーンズにドッグインさせる。約1,900Km走ったがこれといった不具合見られなかった。ただヒューズBOXの件とリアートランクの閉まりが渋い点を申告した。ヒューズBOXに関してはグロメット交換ということにより完治。トランクはロック部の調整という事で完治した(まだ心なしか渋いが・・・)。点検簿を見たが特に問題はない。点検料は無料。

  作業内容 スプリング交換

 スプリングが手に入ったので点検と併せ交換を依頼した。スプリングはアイバッハ製スポーツスプリング(右ハンドル車に標準装着されているものと同じ)である。ショックは交換せず純正をそのまま使用する。交換後に車高がどのくらい落ちるか興味があったので交換前後を計測した。左上画像は交換前のフロント右を計測しているところである。メジャー先端を地面につけてホイールセンターを通過させフェンダーアーチ部のトップを計測している。
同様な方法で計測した結果は以下の通り。(単位:ミリ)
  フロント リアー
交換前 697 695 691 692
交換後 676 676 667 666
21 19 24 26

 まったく同じ場所、同じ条件(車両重量)での計測ができなかった為多少の誤差はあるだろうが大まかな数値は表の通り、フロントが約20ミリ、リアーが約25ミリダウンとなった。左下画像をご覧いただくと違いが良くわかると思う。かなり車高が下がり車体全体が引き締まった感じになった。乗り味はあまり変わらない。あえて良くなった点をあげるならば、路面の比較的小さなうねりに反応しピョンピョンはねるバンピーな乗り味から、どっしり落ち着いた足回りになったことだろうか。小さなうねりには緩慢になったが逆に大きめな轍などには積極的に反応し直進性を悪くさせている。これが原因か?心なしかハンドルが左に取られるようになった。一応コーンズでサイドスリップを調整してもらっているがアライメントを取り直す必要がある。
 スプリング代 19,000円  (コーンズ持込)
 交換工賃   32,400円  (サイドスリップ調整含む)

 

 2001年 10月 6日
  走行距離 2,150Km
  作業内容 リアースピーカーの交換

ユニット構成 11.5cmフルレンジD×1
サイズ(mm) 232W×145H×198D
許容入力 45W (rms) 1000W (peak)
周波数帯域 70Hz〜17kHz
 リアースピーカーを交換した。純正のリアースピーカーはフロント同様ドアに埋め込むタイプであるが、新しいスピーカーは埋め込みタイプとせずリアーシェルフトレイへの据え置きタイプを選択した。よって純正のスピーカーは取り外しリアードアーには音源はない。
メーカーはお馴染みの「BOSE」である(笑)。品番は101RD。このスピーカーは世界的ベストセラー101MMを車用にチューンしたスピーカーでありBOSE据え置きの定番品。最近見かけなくなったがちょっと昔は結構リアーのトレイに置いている車を目にした。機種選定に際し、もちろん111RDも検討したが設置スペースの問題から90ミリ横幅が狭いコンパクトな101RDを採用した。スペースの問題と書いたが156のリアートレイ上のスペースは見た目以上にタイトである。トレイのスピーカーを置く部分は緩やかに盛り上がりドーム状(右下画像)になっているし、リアーガラスの両端は想像以上にラウンドしていてスピーカーの高さが制限される。本来ならば半埋め込みタイプの1020あたりがベストであるが寸法を測った結果何とか101RDならば設置できそうなので購入に踏み切った。設置できると言ってもトレイの上にスピーカーを置いて「ハイッ終わり」とはいかず、トレイの加工が必要。具体的にはトレイの盛り上がった部分を切り取りなるべく低い位置で取り付ける必要がある。余談であるがこのモッコリ盛り上がった部分には半埋め込み式のスピーカーが設置できるようである。驚いたがトレイの裏側にはスピーカーコードまで配線されている。どこかの国への156にはここにスピーカーが付けられて輸出されるのだろうか。それともオプションにラインナップされるのであろうか。

<リアーシェルフトレイの加工>
 右上画像の通りリアーシェルフトレイのスピーカーを置く位置は盛り上がった形状になっている。このままの状態でのスピーカー設置は安定性に欠けるのはもちろんだが、スピーカーの上部がリアーガラスに干渉してしまうのである。よってこの盛り上がった台形部分を切り取りスピーカーの安定性とクリアランスを確保する。切れ込みを入れる場所は右画像の窪んだ溝。このトレイの材質はポリウレタン(多分)に布を張り付けたものでありカッターで徐々に傷をつけて行けば簡単に切り取りできる。切り取った台形部分のもっとも広い横幅とスピーカー横幅がほぼ一緒なのでスピーカーを置くとちょうど蓋代わりになる。厳密にはスピーカーが多少狭く隙間ができるがトレイ前方の裏側にゴムシートを張り付ければ隙間も隠せて問題はない。後は既にデッキから配線されているスピーカーコードをプラスマイナス間違わず接続しスピーカーを固定させれば終了。簡単である。右下画像は完了した状態を写したもである。一見すると上手に取り付けができているようであるが実は黄色い丸印の部分のクリアランスがほとんど無く走行中の振動によりスピーカーの角がガラスに当たり「ゴトッ」という音が出てしまう。スピーカーをもう少し手前にすらし取り付ければ改善できそうだがトレイに再び切れ込みを入れるのが面倒だったのでスピーカーに厚さ5ミリのゴム板を張り付けてガラスとの隙間をまったくなくした。これにより干渉音はまったく無くなった。
 普通はこれで終わりなのであるが、これで終わったら「死闘」 らしくないのでフロントドアーに施したデットニングをトレイにもおこなう事にした。作業内容はトレイを車体から外し、その裏面に防音・防振シートを張りつめるというものである。トレイの脱着?。想像すると大変そうだが結構簡単である。作業は以下の通り。

<トランク天井板の脱着について>
 トレイを外すためにはまずトランク内の天井板を外す。小生の場合MDチェンジャーも天井にぶら下がっている為これも脱着。天井板は左上画像の黄丸のフックで固定されている。このつまみ付きのフックは90度捻れば外れる。天井奥正面にもつまみが無い平頭のフックが数箇所あるがプライヤーで頭を挟んで割らないよう引き抜く。天井板が外れるとトレイの間に挟まれている吸音材が現われる。この吸音材は外さず両サイドを捲るとリアートレイを固定させている箇所が見つかる。左下の画像がそれである。トレイに対し2点でビス留めされているので外す。次にハイマウントストップライトへの配線を外す。ユニットにコネクターで接続されているので引き抜く。この状態で一端トランクから脱出する。吸音材は結構埃が出るのでこの作業はマスクをしたほうが良いかもしれない。

<リアーシートの脱着について>
 次にリアーシートを外す。まずは着座部のシートを外す。シートの足元に固定させているフックが2箇所ある。共にヘキサゴンタイプのボルトで留められている。サイズは6ミリ(多分・・・)。この2箇所を外しシートを手前に引き出すと簡単に外れる。次は背もたれ部のシートの脱着。背もたれ部は右画像の赤丸部(左右2箇所)で固定されている。これも同様のヘキサゴンタイプのボルト留め。(サイズは同様)。外し終えたらシート自体を持ち上げるようにして手前に引く。シートは左画像の黄丸で囲んだL字金具がボディー(左下画像の緑色矢印4箇所)に引っかかり固定されている。シートが外れたらヘッドレストとそれを固定させる筒状の土台を外す。双方とも上に引き抜けば外れる。

<リアーシェルフトレイの脱着>
 まず一番手前に嵌め込みタイプのフックが4箇所あるのでプライヤーで引き抜く。場所は左画像の青色矢印。割れやすいので要注意。この状態でトレイはかなりぐらぐらし始めているのでトレイをゆっくりと手前に引き出す。尚、左画像には印は付けなかったがトレイ中心部にマジックテープでボディーと固定されるポイントがある。ゆっくり引き出せばマジックテープは外れるので心配は無い(たぶん)と思う。ちなみに左画像はトレイが外れた画像である。黄色丸の穴にトレイの出っ張りが刺さる状態で固定されている。


(外されたトレイの裏側)

<トレイのデットニング処理>
 右上画像の通りトレイ裏面には東京防音鰍フ防音・防振シート(品番TA−1000)を所狭しと貼り付け圧着させた。トレイはドアーと違い多少重くなっても沈むことは無いので鉛シートを使う。
<トレイとスピーカーの隙間隠し>
 
左画像をご覧いただきたい。赤丸で囲んだ部分に多少の隙間が生じる。トレイの穴の横幅ほうがスピーカー幅より左右1センチほど広いからである。このままでも穴の内部は暗いから目立たないが折角なので隙間を隠すゴムのシートをトレイの裏に張り付けた。

<スピーカーの固定と配線>
 作業も大詰めである。デットニングされたトレイにスピーカーを固定させる作業である。左画像のようにオリジナルのステーは使わず長めの市販ステー(厚さ2ミリ)を横にして2本使い固定させる。スピーカーとステーは蝶ネジで固定する。次にトレイを元の位置に戻す。その際配線を同時に行う。配線は下記表の通りである。

リアー

プラス 白/赤 プラス 青/黄
マイナス 青/赤 マイナス 青/白

上段がヘッドレスト無しの画像。下段が有り。ルームミラー越しの視界はかなり悪い。

 さて、取り付け後のインプレッション。いつも同じような批評であるがBOSEは本当にすばらしい。低音が篭ったり高音がでしゃばるような安っぽさは微塵も感じさせず、高音から低音までバランスよく鳴ってくれる。鋭い刃物で切りつける切れ味は無いが程よく澄みきった音色、且つ重厚な音の厚みを表現してくれる。フロントのBOSEだけでも十分に良い音であるが前後のバランスをちゃんと調整してやれば立派なオーディールームである。ウーファーも欲しいところであるがデットニングの効果が多少なりとも出ているのだろうか予想以上に低音の伸びがよく今のままで十分か・・・。