Alfa Romeo 156
The Battle of Garage 18


 2003年 3月 29日
  走行距離 16,660Km
  作業内容 サイドステップジャッキポイントカバー紛失により購入

 「サイドステップジャッキポイントカバー」 なんて長ったらしい呼び名なんだろう。それにこの名前だけじゃどこのカバーなのかちょっとわからない。こんなとき画像は便利である。
 156オーナーさんなら良くご存知かと思われるが、156には左画像のようにボディーサイドにサイドステップ(エアロパーツと呼んだ方がわかり易い気もするが)が装着されている。と言ってもこのパーツは国内の右ハンドル車に標準装備されるパーツであり、左ハンドル本国仕様にはこのステップは装着されていない。ボディー側面が一枚板の「ツルッ」とした感じであり、それもなかなか本人はナロードな感じで好きだったりする・・・(脱線)。
 このステップ、見た目以上に縦の厚みがあり、ジャッキアップする際ジャッキがステップにあたってしまう。そこで左画像の様に段差を設けジャッキよけを施しているのである。

 その段差を隠すカバーが左画像である。正式名称は「サイドステップジャッキポイントカバー」と呼ぶらしい。このカバーを無くしてしまった。
 カバーとステップの固定に際しては、ステップ側にグロメット(メス)、カバー側にクリップ(オス)が使われる。ご丁寧に樹脂で出来た紐まで付いていて、普通に走る場合は自然脱落などありえない。んじゃ、なんで無くなったの?
 「はいっ、ソコ、笑わないっ!」
 前回レポートしたブレーキオイル交換の際に、外したままで付けるのを忘れたのである。気が付かず2週間・・・。きっと掃除のオバちゃんにゴミだと思われ捨てられたんだ・・・(泣)。
 カバーを付けずそのままでも良かったが、いろいろ思う節があったのでコーンズに発注した。待つこと1週間。購入価格は以下の通りである。
 品番は156019187(左用)。左右で品番が異なるので発注する際は要注意。パーツ代は3,600円である。クリップは300円/個なので600円。もちろん供給時のパーツは未塗装であるので、パーツ代に塗装代金が加算される。気になるヌボラ色の塗装金額は8,000円。ううぅ〜ん、やはりちょっと高い。良く言われるソリッドの2割増しという話もまんざら嘘じゃないようだ。今回の代償、消費税込みで12,810円也。
 実は今回発注しようと思ったきっかけは、「ヌボラは色あせするのだろうか?」という疑問が予てからあったからである。と言うのも、どうも最近、購入時の鮮やかなブルー色が薄まった気がしてならなかったのである。このまま脱色が進めばオーロラか(←失礼しました)。 発注時にコーンズから、塗装に際し色あわせをさせて欲しいので1週間車を預かりという要望があったが、あえてデフォルトで塗ってもらうようお願いした。
 結果は左画像の通りである。遠目ではわかり辛いが、今ご覧のPCのディスプレーを見る位置を変えてご覧いただきたい。見る角度によってはかなり差が生じている(爆)。冗談はさておきカバーの部分だけが鮮やかなブルーなのである。やはりヌボラも色あせする事がわかった。
 こんな事で納得してどうするの?>馬鹿なじぶん。
 嗚呼、やっぱり色あわせしてもらえばよかった・・・。トホホ。

 

 2003年 3月 29日
  走行距離 16,665Km
  作業内容 パッシブネットワーク装着

 飽きずにまたオーディオネタである(笑)。
 フロントスピーカーBOSE1070はフルレンジに拘る?BOSE社としては珍しいマルチ(2WAY)スピーカーである。ツィーター(以下TWと表記)、ミッドウーファー(以下MWと表記)両スピーカーとも綺麗に繋がって鳴ってくれてはいるが、贅沢をいうとTWが多少でしゃばりすぎている気がする。このでしゃばるTW対策としてはユニット手前のラインに抵抗を噛ませる、所謂アッテネーターを使えば比較的簡単に解決できそうだが、折角だから今回はネットワークに挑戦してみようと考えた。・・・と、偉そうに書いたものの小生はまったくの文系人間。電気関連の知識がほとんど無い。インピーダンスや周波数特性などの意味はほとんど理解出来ていない。したがってこれからのレポートは専門知識をお持ちの方からすると、いい加減なところが多々見られると思うが、素人の俄か作業と言うことで、どうか大目に見ていただきたい。「これどういう意味ですか?」等の手厳しい質問(詰問)は勘弁して頂きたい。とは言うもののかなり昔、「初歩のラジオ」という雑誌を購入しゲルマニュームラジオを組立てた経験は有るのですが(笑)。



 BOSE1070のTWには左画像のような高音域を再生させるためのハイパスフィルター(以下HPFと表記)をつなぐ仕組みになっていて、特定の周波数帯以下をカットオフさせている。ケースを開けて絶縁ガムを取除くとコンデンサーとコイルが現れる。コンデンサー(C)はBENNIC社製BI−POLAR 3.3マイクロファラッド。コイル(L)は0.15ミリエントリーである。これを回路図で表記すると左下画像のようになる。回路図からするとカットオフ時のスロープ特性は12dB/oct。すなわちオクターブ周波数毎に12dB減衰するフィルター特性のようである。TWのインピーダンスを何も考えず公称値4ΩとしてF特を計算するとカットオフは6000Hzあたりからはじまるようだ。計算すると言っても、もちろん直列に入るコンデンサの容量とユニットに並列になるコイルのインダクタンスを入力するだけで自動的に計算してくれ、グラフまで作成してくれる便利なソフトを活用しているこことは隠せない「おいら文系っす」(笑)。

 左グラフがそれである。ピンクラインがTWのゲイン。紺ラインがMWのゲインである。ちなみに総合ゲインは正相は鶯色(+gain)逆相は水色(-gain)である。MWのゲインが横一直線になっているのは、MWにTW同様なローパスフィルター(以下LPFと表記)を接続せず、フルレンジとして再生させているからである。というか、定数を数式に入力していないから計算されないと言う方が正解だろう。
 今回のチャレンジは紺ラインに表される横一のフルレンジのMWにLPFを接続し、特定の周波数以上をカットオフさせて、TW/MW両スピーカーの能力に見合った再生周波数を分割させてやろうというものである。ちなみにこの分割させるフィルターをクロスオーバー・ネットワーク(以下クロスオーバーと表記)と呼びHPFとLPFを組み合わせたものである。
 実はこのネットワークの世界はかなり奥深いらしい。インターネットの検索サイトでパッシブネットワークという言葉で検索したら「ようこそ泥沼の世界へ!」というサイトを拾い出してくれた(爆)。コンデンサーとコイルの容量値からクロス周波数を計算し実際に音だしを行う。イメージした音に近づくまで部品を取り替えて微調整させていく・・・。気の遠くなる作業である。理論的な推測はもちろん、実際の音の良し悪しを聞き分ける崇高な耳が必要である。

 なんとなく考えるだけで泥沼だ(笑)。「おいら文系」には到底手におえない禁断の聖域なので、今回のチャレンジは何も考えず安易な方法でネットワークさせることにした。つまり、部品をチョイスし組上げるのではなく、既製品の購入という安直な方法である。
 といっても既製品は結構高価なようだ。まあ、素人の第一歩ということで高価な品を購入するのではなく、ネットオークションで中古のネットワークを落札した。手に入れたネットワークはカーオーディオの世界では有名なALPINE社製。某オークションで3,500円で落札した中古である。これはネットワーク単体で販売されたものではなく、スピーカーに付随していた物である。品番なのだろうか、筐体に6562という数字が明記されているが、どんなスピーカーについていたのかまったくわからない。もちろんクロス周波数などもわからない。それに結構年代物だ。ちゃんと音が出るのか心配だ。

 このままのポン付けもどんなものかと、一応ケースを開けて内容のチェックを行った。 使われている部品はコイル2個(0.6と0.2ミリエントリー)、セラミックタイプの抵抗2個(3.3と4オーム)、コンデンサー2個(2.2と3マイクロファラッド)、それにTWのアッテネーター用のスライドスイッチである。部品点数からしてTW/MWH共にカットオフ時のスロープ特性は12dB/oct。それに抵抗とスイッチを組み合わせたアッテネーターと、作りは実にシンプルある。左画像は部品が置かれている基盤を写した画像である。下段がその画像を裏返したところを撮影した画像である。両画像を比較して部品の位置と配線がリンクするように左画像は鏡面表示させている。
 たぶんスロープ特性が12dB/oct だと思うが念の為回路図の作成をおこなった。その為に基盤をライン(部品)で繋いでみた。 


 左画像をご覧頂きたい。まず左にINPUT端子が見える。OUTPUTはTW/MWへのスピーカーコード(各+−2本。計4本)をはんだ付けしてある。基盤の+エリアと−エリアをわかり易くする為に色分けした。本来のグリーン部が+エリア。そしてグレーに色づけしたエリアが−エリアである。赤黒黄青のラインは赤=TW+ 黒=TW/MW− 黄=MW+ そして青が+−の接点部である。上部の部品がのった基盤画像と下部配線画像を照らし合わせながら、正しいかどうかわからないが回路図を作ってみた。左下画像がそれである。

記号

部品名

定数
C1 コンデンサー 4μF
L1 コイル 0.3mH
C2 コンデンサー 3.3μF
L2 コイル 0.6mH
R1 抵抗 3.3Ω
R2 抵抗 4Ω

 カットオフ時のスロープ特性はTW/MW共に12dB/octで正解。TW/MWのインピーダンスを何も考えず公称値4Ωで、上記部品の定数を自動計算ソフトに入力しグラフ化したものが左画像である。クロスポイントは2000Hzあたりだろうか。それにしても谷間が深い。低音と高音「命!」という感じだろうか。グラフを見るだけじゃわからないので、とにかくスピーカーに接続して聞いてみることにする。

 今回落札したネットワークの筐体は結構嵩張るので外して使わず、基盤にウレタンを巻きつけ省スペースを図った。また、アッテネーターの調整も出来るようにウレタンにはスリッドをいれた。省スペース化によって取り付けに際してはドアの内装を外すことなく、左下画像のようにドアノブパネルを外したホールから挿入できた。今回のチャレンジで特に気になった事が配線の端子の増加である。出来る限り抵抗を少なくするために端子には24金を使った。また基盤との接点は銀入りはんだを使用して無接点処理をおこなっている。

 さて、リアースピーカーのボリュームを0にしてフロントだけを鳴らしリスニング開始。
 第一印象は「なんだかおかしい!」。どこがどうおかしいのかわからないのでじっくり聞いてみた。全体的に篭った感じである。音のメリハリがなくぼやけた音像である。音量が足りないのだろうかとボリュームを上げると今度はやたらうるさい。TWについては今までの耳につくシャカシャカ音は幾分丸くなったが、逆に透明さが無くなった。MWとの繋がりが悪いせいだろうか妙に独立感が強い。MWについてはまったくおかしい。低音は音量が幾分増した気がするが、締まりが無くなってだらしない。中音以上はフン詰まり状態。TWを外して高音の再生状態を確認したら見事に歪んでいる。「このスピーカー壊れてるんじゃない?」と言いたくなるほど酷い音だ。TW/MWを逆相接続にして繋がりを確認したがさらに酷くなった。ということはどうやら正相接続のようだ。

 きっとエージングが足りないからだと訳のわからない理由で自分を慰めるものの、助手席の妻に「なんかオーディオが変よ!」と指摘される始末。今回のネットワーク接続チャレンジは大失敗!。
 やはり計算し尽くされた吊るしが一番なのだろうか?。システムを純正に戻すのも情けないので、純正のTWのHPFを改良することにした。といっても大幅な改良ではなくスロープ特性は同様の12dB/oct。部品の定数も純正に近い値で微調整することにした。改良の目指すところは、無理に(意味がわからなく?)カットオフ周波数を弄らず、使われる部品の変更による音質の改善である。
 嗚呼・・・なんだか泥沼に足を踏み入れかけている気がする。いや、すでにどっぷり嵌っているかもしれない(笑)。

 さて、部品を購入するショップをNET探す。お世話になったショップはDIY AUDIOさん。通販専門ではなく店頭でも販売されており、場所も通勤途中の大田区雑色にあることから店頭で購入することにした。購入に際しオーディオ初心者にもかかわらず懇切丁寧にアドバイス頂いた。社長には感謝している。購入した部品はコンデンサーとコイル、それに銀入りはんだである。コンデンサーのメーカーは当初ASCに決めていたが、柔らかな音質を作るならASCよりAUDIO CAPのPPMFがお勧めらしい。型番は2D305。容量は3.0μFである。その他微調整用に0.68と1.0μFも購入した。コイルはFOIL AIR COREの14AWG/25mm巾、容量は0.22mHである。想像したものより大きいので驚いた。

 製作に際して新たな基盤に載せることも考えたが、アッテネーターを作るのが面倒なので、オークションで落札したネットワークの基盤を流用することにした。アッテネーター部の部品以外はすべて取り外し、LPFはバイパスさせている。基盤に新しい部品を装着した画像、及び配線図は左上画像の通りである。
 左の表をご覧頂きたい。意図した純正のHPFの定数に近い作りこみなのでほとんど変化は無いが、カットオフ周波数が幾分高くなり6500Hzになっている。またコイルの容量を上げた結果、減衰スロープが多少緩やかになった感じだ。この程度のF特変化じゃ音質の変化は期待できそうにも無いが、あとは使用する部品メーカーの変更がどれだけ音質を変えるかが楽しみである。
 はやる気持ちを抑えつつ設置作業開始。コイルの大きさが気になったが、なんとかドア内装を外さずドアノブパネルから挿入する事が出来た。

 さて試聴開始。見違える程、いや聞き違えるほど?よくなった。BOSEらしい骨格のしっかりしたメリハリのある音である。もとに戻った、いや、音の密度がさらに増した感じである。気になるTWだが、音質は思惑通りマイルドになった。ただし多少ボリュームが強い(純正よりは弱くなっているが)のでアッテネーターを使い調整した。その結果バランスよく繋がり、TW/MWのほぼ中心部に音像を位置させる事が出来ている。こうなるとリアーは鳴らさずフロントだけで鳴らし、鮮明になった音像を楽しみたい気もしないでもない。
 クロスオーバーでは大失敗に終わったが、リベンジのつもりでおこなったHPFの改良は大満足!。今後は当分このままエージングをすすめ、さらに微調整していくつもりである。オーディオネタはさらに続くのだろうか f(^_^)