Alfa Romeo 156
The Battle of Garage 2


 2001年 9月 16日
  
走行距離 830Km
  作業内容 フロントスピーカー交換

 フロントスピーカーを交換した。メーカーは164の時に嵌りまっくった「BOSE」である。相変わらず嵌っている・・・(笑)。品番は1070。右下画像をご覧の通り2ウェイ・スピーカーである。したがってツイーターも純正品からBOSEへの交換となる。スピーカーは16センチと17センチの両タイプにトレードイン可能な故いとも簡単に交換できるがツイーターはサイズが大きくなるので純正品が設置されていた場所にトレードインできず加工が必要。ちょっと大変。大変ついでに今回は今流行?のデットニングらしき作業も行った。これはスピーカー周辺やドアーの鉄板(パネル)に制振シートというものを貼るらしい。そうする事によりこのシートがスピーカーからの振動を吸収し共振やビビリを抑え、結果ハリのある引き締まった低音を鳴らせるらしい。

 この作業、本格的にやるとなるとドアーのアウター・インナー両パネルにこの制振シートを貼りまくらなきゃいけないらしい。驚いたが156のアウターパネルには全面じゃないが既に制振シートらしき物が貼られているので、今回の作業はインナーパネルにシートを貼りサービスホールを塞ぐ程度の作業を行った。今回使った制振シートはエーモン工業のレジェトレックス。これはアルミで出来ている比較的軽量タイプであるがもう1社別に東京防音鰍フ防音・防振シート(品番TA−1000)も使った。これは鉛で出来ているのでかなり重い。効果は有りそうだがあまり貼りまくるとドアー自体が重くなるのでのでスピーカー周辺だけに貼ることにした。

<ドアーの内張りを外す作業>
ドアミラー取り付け部のプラスチックでできた三角形のパネルを外す。マイナスドライバーを隙間に当ててゆっくりこじれば簡単に外れる。次に内張りを固定させている各ビス類を外す。各ビス類の場所は左下画像を参照いただきたい。赤丸で囲んだ部分にある。まずドアレバーのビス。レバーパネルにビスを隠すための楕円形の化粧板がはめ込まれているのでこれを先の小さいマイナスドライバーで外す。ビスが現われるのでドアレバーを引いた状態でこれを緩める。ビスが取れたらケースを外す。これはドア内張りにはめ込んであるだけなのでレバーを引いた状態で手前に引けば外れる。ただし向かって右先端にフックがあるので左部分から手前に引き少し浮いたら左にずらしながら外す。ツイーターコードが接続されているのでコネクター部から外す。

ツイーター
ユニット構成 2.5cm×1チタンドーム
サイズ φ57.2×40.3(H)mm

ウーファー
ユニット構成 16cmウーファー×1
サイズ φ164×53(H)mm



内張りが外れた状態
白いウレタンシートはサービ
スホールから雨水が入らな
いように完全にシールドされ
ている。           

 次はアームレスト部分。左上画像をご覧頂きたい。まずポケット底のゴムパッドを捲りとる。4mmのヘキサゴンが2本現われるので外す。パワーウインドースイッチがあるユニットが外れる。このユニットもはめ込んであるだけなので持ち上げれば外れる。PWスイッチのコードをコネクター部から外す。各コネクターは色分けされているので付ける際も間違わないはず。ユニットが外れるとドア内張りを固定しているボルトが2本現われるので外す。10mm六角。次はスピーカー部分にあるビスを外す作業だが、このビスはスピーカーを外さなければ現われない。スピーカーを外す作業。まずグリルネットを外す。これはV字フックで押し込まれた状態にあるので12時9時3時のポイントにマイナスドライバーを差し込み手前に引けば外れる。スピーカー自体は4箇所でビス留めされているのでこれも外す。ちなみにこのビスは見た目はプラスだがよく見るとポジドライブに似た感じ。トルクスほど極端じゃないから通常のプラスドライバーで緩める事が可能だが、力を入れて廻さないとスリップしねじ山を舐める危険があるので要注意。スピーカーが配線ごと外れるとドア内張りのビスが現われる。このネジも上記同様な形状なので要注意。
さてドア内張りを外す作業。左下画像の黄色い矢印に箇所に内張りピンがあるのでマイナスドライバーか内張りはがしを差込み内張りを浮かせるようにしてゆっくり外す。すべて外れたら内張りを手前に引いた状態で持ち上げる。

<デットニング作業>
まずウレタンシートを外す。このシートは外周はもちろんサービスホールの周りも完全に防水ガムでシールドされている。このガムは一気に引っ張るとドアパネル側に残り後で拭取る作業が大変だがゆっくり引っ張りながら剥がすとシート側についた状態で剥がれる。スピーカー周辺部分は切り取り再利用するので破らないように!。
左画像が防振シート(レジェトレックス)を貼り終えた状態。まずパネルの油分や汚れを拭取る。アウターパネルには既に防振シートらしきものが張られているがスピーカー裏側は鉛のシート(TA−1000)を貼り付けた。インナーパネルは各サービスホールに蓋をするように貼る。ドア開閉ロッドとロックロッドは配線チューブを使い動きを確保させた上でシートを貼る。インナーもアウター同様スピーカー周辺は鉛シートを貼る。
スピーカーホールを除くすべてのホール(小さい部品穴も)にシートが貼られ、パネル全体をシートが貼られたら次は圧着作業。これはかなり重要。ここでしっかり圧着させないとサービスホールからの雨水等の浸水が起こり車内が水浸しになる。作業にはデットニング用のローラーを使うと楽だが自分の場合はドライバーの柄の丸くなった部分を使い破らないように作業した。

<ツイーターの取り付け作業>
まず純正のツイーターを外す。ケース裏側からアルミのネット部のツメ3箇所をマイナスドライバーで起こしこのアルミのネットを外す。ネットを外すとツイーター本体が回転止めになっているのが分る。そのまま回転させれば外れるが1箇所ロックさせるツメがあるので細めのドライバーで押しながら回転させ外す。次にBOSEツイーターの台座となるゴム板の製作と貼り付け作業。台座は厚さ5ミリのゴム板。市販品は50φだったのでコンパスで45φを描きカッターでくり貫く。台座が貼られるケースのエッジ部分には多少斜度が付いているので台座は隙間ができないよう円錐状に切る。左上画像の2つ並んだケースの左側が台座が貼りついた状態である。ツイーター本体はこの台座直接貼り付けるのではなく付属の金属製の座金を使う。そのために付属の座金を先ほどの台座に貼り付ける(センターに穴が空いているのでビス留め)。この付属の座金には本体を取り付けるためのフックがあるので座金が取り付けばあとはこのフックにツイーターを押し込めばよい。右画像がBOSEツイーターが実際に取り付いた画像である。かなり出っ張り違和感はあるがいい音作りの為には致し方ない。


<ウーファーの取り付け作業>
先程はがしたウレタンシートのスピーカーホールの部分を丸く切り取り防水処理を行う。そのまま使っても大丈夫だと思うが左画像の様に裏側には念のために厚手のビニールシートを傘代わりに貼り付けた。貼り付けに使用したボンドは防水ボンド「バスコーク」である。ビニールシートが完全に張り付いたらスピーカーホールへの貼り付け作業をおこなう。右画像の黄色く囲んだ部分にバスコークを流し込みウレタンシートをドアーパネルに貼り付け、雨水が浸入しないよう完全にシールドさせる。完全に乾いたらドアーパネルを取り付ける。
ドアーパネルの取り付けは外す作業の逆をおこなえば良いが内張りピンを折らないよう気をつける。
ウーファーとツイーターの各配線作業。純正のスピーカーはコネクターにて接続されているがBOSEにはもちろん使えないので先端で切り取り平板端子に変更する。またツイーターは付属品のハイパスフィルターをツイーター本体の手前に接続する。ここで問題となるのがデッキからくるコードのプラスとマイナスの識別である。面倒だったがデッキを外しフロント・リアーのプラスとマイナスを調べた。下記表の通りである。尚、イタ車は生産ロットが異なるとコード自体が変わってしまう可能性が往々にしてあるので取り付けに際してはご自身で確認されたほうがよい。

フロント

プラス 橙/黄 プラス
マイナス 白/黒 マイナス 茶/白

リアー

プラス 白/赤 プラス 青/黄
マイナス 青/赤 マイナス 青/白

<取り付け後のインプレッション>

やっぱりBOSEはすばらしい。高音が少しキンキンとでしゃばるがデッキのバランス調整の範囲で解決できる程度。全体的な感じは引き締まった、そして奥行きのある厚みのあるサウンドを響かせてくれる。また低音についてはデットニングの効果が十分あるようで引き締まった重い響きを奏でてくれる。スピーカー自身がもっとボリュームを上げてガンガン鳴らせと訴えかけてくるようだ。次回はリアードアーにあるスピーカーを外しリアーシェルフトレイに101RDを取り付ける予定。こうご期待!