2002年 2月 24日
走行距離 6,260Km
作業内容 象の鼻(エアリストラクター)再び装着
ARQRAY製のマフラー交換後から発生するようになった「コォォ〜」という音であるが未だに原因はわからない。症状をあらためて詳しくレポートすると以下の通り。急激に回転数を上昇させた際、5千回転を超えるあたりから音は発生する。車を走らせた場合同様、空ぶかしした時も結構大きく鳴る。高速道路で並走した友人によると抜き去る156からは空気が抜ける甲高い音が聞こえ、さながらターボ車に抜かれるようだったと言う。発生箇所は断定できないが多分エンジンルームあたりだろうか。音質は動作中の掃除機のノズルを半分手で塞ぐと「コォォォ〜」と鳴るがそれに近い。不思議だがこの音は急激な回転上昇時のみに発生する。したがってその回転数域、たとえば6千回転時でアクセルをパーシャルさせた場合は鳴らない。
原因を素人的に推測するとこんな感じだろうか。マフラーの交換により抜け(排気効率)が良くなり連動して吸気効率、すなわち吸気速度が速くなった。したがって吸気系の何処かで笛鳴り現象が起こっている?。
そんな単純な思い込みを抱きつつ前回のエアフィルター交換の際に疑いたくなるような物を見つけてしまった。上画像の象の鼻である。このエアーリストラクターはクリーナーBOX内に突き出した形で固定される。
この象の鼻が笛鳴りの原因なのか否かはまったく分らないが、ものは試しと外してみる事にした。ここまでは前回のバトルガでレポート済みである。交換後少しは良くなったと思われた異音だが、結果は変わらない。この象の鼻は音の原因ではない事が分った。それにしても原因は何だろう?。
異音が出なくなればと外した象の鼻だったが弊害が生じていた。僅かだが低回転時のトルクが細くなったのである。発進から3千回転までの加速はノーマルでも悲しいくらいトルクが細くもたつくが、それに輪をかける状況になってしまった。こうなると戻すしかないと再び作業を行う。作業内容は前回のエアーフィルター交換作業とまったく同じなので割愛する。
さて戻した結果だが異音は相変わらず発生する(当たり前か・・・)。トルクは心もち太くなった。しかし相変わらず出足は鈍い。
2002年 3月 3日
走行距離 6,429Km
作業内容 マフラーが新しくなりました
またまたマフラーの交換か? では無い。異音に溜まりかねてディーラー(コーンズ)に相談したところ、ノーマルで発生せず交換後発生するようになったのだからマフラーメーカーに相談しろと素っ気無い返答(答えた担当はH氏じゃなかった)。ではと、早々にARQAQY社に上記の症状を記載したメールを出した。数日後回答が来る。メールの内容を読んで思わず息を呑んだ。その内容は、「多分マフラーが原因していると思われます。お手数ですが一度来社ください」というものであった。この手のクレームは過去何度となく出した経験があるが、必ずといって良いほど自らの責任を認めたがらず他責転化するのが常套手段である。きっと今回も「マフラーは異常ありません。吸気系の異常です。ディーラーにご相談を・・・」という回答だと半ばあきらめていたのだが、あまりにも潔い返答に驚きと同時に気持ちよささえ感じてしまった。
回答いただいた週末、新横浜のARQRAY社へ車を持ち込んだ。ファクトリー前の駐車場に車を停め社長に症状の説明を一通りおこなったら 「エンヂン吹かしてみてけろ〜」という返事。言うがままにリミッターが働きそうになるまで2、3回ブン回してみた。「ああぁ、空気ぬけてるべ」と独り言とも言える発言。これが診断結果なのか。あまりにも短く明朗な説明の後、156は工場の中のリフト乗せられマフラーを外されることになる。
いったいどうなるのか分からないまま作業を見守った。空気が漏れているという事なのでジョイント部の締め直しだろう等と話しているうちに、メカニックが倉庫の奥からきちんと梱包された新品のマフラーを担ぎ出してくるではないか。まさかと思ったが紛れも無い新品交換だ。工場に入庫して約15分。あまりにもあっけない新品交換に同行して頂いた友人全員があっけに取られてしまった。
これでノコノコ帰っては面白くないと音の原因について社長に聞いてみたところ、「めったねぇけんど、しょせんは手作りだんべぇ、フィ良もあるってぇ!」という栃木県訛り(?)のおおらかな回答。なるほどとその場では納得したが後になって冷静に考えると全然回答になっていないことに気が付いた(笑)。
クレームメールに始まり今回の対応にいたるまで、あまりの潔さと対応のスピードの速さには驚かされるばかりだ。不良を出すという事はメーカーとって致命的な事になり兼ねない。昨今の食品業界のごく一部の企業がそれを物語っているし、電気メーカーに勤める小生は身を持ってこのことを感じている。しかし肝心なのは出してしまった後の対応なのだと思う。迅速かつ誠意ある対応!このことに尽きると思う。ARQRAY社はその事をなんの抵抗も無く実践していると思った。とても好意のもてるメーカーである。クレームとは話が異なるが、嘘偽りの無い朴訥とした社長のキャラクターにも心が惹かれる。何ともいえない雰囲気がある。後で聞いた話だが、この社長のキャラクターに惹かれあしげく通う信者も多いと聞く。どうやら自分もそんな信者の一人になってしまったようだ。
交換後の状況であるが、もちろんあの音はまったくしなくなった。気持ちよくレッドゾーンまで引っ張れる。アルファはこうじゃなきゃね。
2002年 3月 20日
走行距離 6,880Km
作業内容 サイドマーカー交換
サイドマーカーを交換する。メーカー名は (株)NOVITEC JAPAN 品番はCS735である。購入したショップは最近東京世田谷区の上町から上野毛に移転されたFLAT OUTさん(TEL03−5451−3571)。店内はアルファグッズで埋め尽くされている。ファッション系グッズが多いので硬派な小生にはちょっと物足りないが・・・(爆)。
サイドマーカーの交換となると純正のオレンジマーカーを外しホワイトマーカーに交換するのが普通である。ところがショップのショーケースにはホワイトとブラックが陳列されていた。ブラック?と一瞬躊躇ったが、ありきたりのホワイトに交換するより目立って良いのではないだろうかという邪な気持ちが沸沸と湧いてきた。「ヌボラにブラックマーカーはワンポイントアクセントに絶対いいぜ!」と自分を納得させようとするもう一人の自分がけしかけたのは紛れも無い事実である。迷い迷った末にブラックマーカーを選択した。画像1の通りカーボン調のブラックの中にオレンジバルブを仕込み点滅時黒い色の中にうっすらオレンジ色が点る仕組みだ。
価格はなんと8,000円(税別)。国産のパーツなら2セット買えそうな価格であるが不満を一切顔に出さず、驚くほど美人の女社長(店長か?)に値段も聞かず「これください!」とカッコをつけて買ってしまった。そういう自分が情けない。「お車の色は何色なんですか?」の問に「ヌボラです」と答えると一瞬呆れた表情を見せたが「ワンポイントにいいですね」というセールストーク。この美女なかなかのやり手である(笑)。言い忘れたが画像1のオレンジバルブもマーカーと同梱されている。
交換はとても簡単だが、できるなら手が悴む寒い日は避けたほうがよさそうである。固定するために使われるV字フック(画像4赤矢印の先)が悲しいくらい頼りなく、ちょっと曲げると「パキッ」と折れそうなのである。交換当日は春のぽかぽか陽気にもかかわらず純正のフックは付け根から見事に割れてしまった。
前置きが長くなったが脱着方法を順追って説明する。まず画像2の通りボディーとマーカーの隙間にマイナスドライバーを差し込む。差し込む側はリアー側。フロント側はL字フックでボディーに引っかかっているのでドライバーを差し込んでも外れない。ドライバーを差し込む際、ボディーに傷が付かない様先端に布をあてがうと良い。差し込めたからといって一気に外すとV字のフックが割れる可能性があるのでゆっくりとマーカーを浮かしていく。10ミリ程浮いたら黒いフックが見える(画像3)。同画像の通り矢印方向にV字フックをドライバーで押さえる。これで完全に外れる。
次に画像4のバルブソケットをマーカーから外す。ソケットは90度捻れば簡単に外れる。外れたソケットが画像5である。うかうかするとボディーの中に入り落ちてしまうので手を離す際は注意しよう。バルブは純正ならば透明の物がささっているが、これをまっすぐ引き抜きオレンジ色のバルブと交換する。後は今までの逆を行えばよい。マーカーをボディーに押し込む際も、外すとき同様ゆっくり押し込みフックを割らないように注意する。まあ、割れちゃっても厚手の両面テープで貼り付ければ大丈夫であるが・・・。
さて画像6が交換前後を写したものである。この画像だけじゃ小さくてよく分らない。大きい画像、もしくは現物を見るとよくわかるのだが「変」なのである。遠くから眺めたり側に寄って見たが「変」である。すぐに慣れと思い一晩経ってから見てもやはり「変」である。たった3センチ×8センチの部品だが全体のデザインの中でどうしても浮いて見えてしまう。そこばかりに目が行ってしまう。オレンジ色は違和感が無かったのだが黒は違和感だらけ(笑)。本来ならここで精悍になったとかワンポイントのアクセントができてボディー全体が引き締まったというインプレッションをお伝えしたいのであるが、今回はどう贔屓目に見てもやっぱり「変」なのだ。
早々に外したのは言うまでも無い。今回の交換は大失敗!。やっぱり無難にホワイトマーカーにすればよかったと反省している。ブラックマーカーは現在ミニカー陳列棚の肥やしと化している。
<番外>
暖かくなってきたので久しぶりに箱根に走りに行った。日中は暖かいが日の出前のワインディングロードは未だ吐く息が白くなる程の冷え込みだ。早朝故ロードはほぼ貸切状態。交換され異音が出なくなったマフラーの乾いた咆哮が山々に木霊する。5千から6千回転をキープしコーナーの手前でブレーキに足を掛けたまま3速から2速へとシフトダウン。セレが間髪いれず「フォンッ」と回転数を合わせてくれる。下手なヒールアンドトゥーより断然上手である。1時間ほど冷たい風とアルファサウンドに包まれた後湖畔で小休止した。心地よい疲れを感じるとともにアルファサウンドがかすかに耳に余韻を残している。少し何も考えず佇んだが気が付くと考えている事はいつも同じだ。「やっぱりアルファは楽しい」。ハンドリング、エンジンフィール、そして何よりもすばらしいエンジンサウンド。どれをとっても「これでもか!」と言わんばかりに訴えてくる。そんな事を考えながらやっと山から顔を覗かせた太陽におはようの挨拶をして初春の箱根路を後にした。