Part−5 初夏の高山植物(アルペンローゼ、エンツィアン等)

5月後半〜7月半ばの初夏、スイス・アルプスには多くのハイカーやトレッカー、クライマーがやって来ます。
爽やかな高原の風、真っ白な万年雪をまとった山々。時には、つぶらな瞳をした、冬眠から覚めたマーモットの姿♪
そして、トレッカー達の目を、心を和ませてくれる、数々の高山植物たち (^^)
有名な『エーデルワイス』こそ簡単に見つけ出せなくなったものの、エーデルワイスに負けない美しく可憐な多くの
花々は、アルプスで過ごすひと時に、素敵な思い出を残してくれるのです。


アルプスには多くの名花がある。最も有名なのは“エーデルワイス”。しかし乱獲の影響で、野生のその姿を見れる 機会はほとんどなく、仮に見つけたとしても、採取は法律で禁じられている。

“エーデルワイス”と共に『アルプスの三大名花』と呼ばれる花が“アルペンローゼ”と“エンツィアン”である♪ “アルペンローゼ”(Alpen−Rose=ドイツ語で「アルプスのバラ」)は、石楠花に似た潅木で、赤い花が とても印象的。ハイキング道脇に群生している事も多く、比較的見つけやすい♪ (^^)

“エンツィアン(Einzian)”は、りんどうに似た、紫色のラッパ状をした可憐な花。丈は10cm足らずで 標高1,500m辺りから森林限界の2,500mにかけて見る事が出来る。

  
アルペンローゼ (6/22/2012)
  
エンツィアン (6/22/2012)

アルペン・マルゲリッテ(Alpen Margeritte)”は、レウカンテモプシス属の真っ白い花びらが
印象的な、可愛い花だ。6月から9月頃にかけて、ハイキング道の傍らの草村の中にひっそりと咲いているのを見る
事が出来る。

アルプスの高山植物には、淡い色の「守ってあげたくなる」様な花も多い。5月〜7月にかけ、淡い黄色の花びらの 愛らしい“ゲルベ・アルペン・クーシェレ(Gelbe Alpen Kuhschelle)”は、そんな花々の 代表だ。オキナグサ属の、スイス・アルプスを彩る高山植物のひとつである。

  
アルペン・マルゲリッテ (6/19/2012)
  
ゲルベ・アルペン・クーシェレ (6/22/2012)

トレッキングやクライミングをしていると、岩場に咲く小さな花を見つける事がある。エーデルワイスはそんな花の
代表だが、それ以外にも、はっとするほど美しい花がたくさんある。“ベルク・ローゼ(Berg Rose)”も
そんな花のひとつだと思う。5月〜7月に咲くバラ科の花だ♪

独特の花びらの“クーゲリゲ・トイフェルクラーレ(Kugelige Teufelskralle)”もスイス アルプスを代表する花の一つだ。鮮やかなブルーが印象的な、一輪だけで咲く事が多い、タマシャジン属の花 (^^)

  
ベルク・ローゼ (6/22/2012)
  
クーゲリゲ・トイフェルクラーレ (6/20/2012)

今回は、初夏に見る事の出来る、スイス・アルプスを代表する高山植物のいくつかを紹介ました。もちろん、他にも
たくさんの美しく、愛しい花々がたくさんあります。
有名な“エーデルワイス”は20年前、登山中に(それらしい花を)見た事がありますが撮影してありません m(__)m
険しく、時には冷酷な表情を見せる、アルプスの山々・・・しかし傍らには、可憐な花々。心を清め、勇気を与えて
くれた事が何度もありました♪


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