環六高速道路に反対する会ニュ−ス

No.33


1996年2月14日

 

調停案に対する都や公団の反論に中味なし

 昨年12月15日の調停の直前になって,東京都と首都高速道路公団から,私たちの調停案(道路公害を防ぐため,現在の道路計画を改善したもの)と鑑定申請(道路公害の発生予想に関する調査を求めるもの)に対する回答が提出されました.調停案の提出が2月26日でしたから,もう10ヵ月も経過しています.裁判を行なっている人たちとは一切の話し合いに応じる意志はない,というこれまでの態度がようやく変わったということかもしれませんが,その内容を見ると,全面的な対決姿勢をほとんど崩しておらず,全く評価できないものです.

 私たちの調停案は,「小型で強力な脱硝装置による地上および地下汚染空気の浄化と換気搭の小規模化」「車線数の削減とそれに伴う充分な歩道幅の確保」がその骨格となっています.しかし,回答ではこれら事業の本質に関わる点についてはこれまでと同様,全面的に拒否しています.「調停案に示された脱硝装置は考えていない」「都市計画の根幹にかかわる車線数及び幅員構成については,変更は難しい」という一方的な回答があるだけで,そこには理由すら記されていないのです.これでは話し合いの席についた,ということすらできません.

 東京都知事が青島幸男氏に代わって,新しい都政の方向を示す「とうきょうプラン’95」が昨年12月公表されました.その中で都政の基本理念を生活者の視点におくことが明確に示されています.「健康で快適に暮らすことができる都市」「沿道環境に対する配慮はより一層必要」「身近な緑やゆとりあるオープンスペースの確保,まちの景観の向上」といったこの中の言葉を,実効性のあるものにしていくために,調停の席ではもっと私たち生活者の声を取り入れるべきだと思います.そうした立場からの再反論と質問をまとめて,次回の調停に向けて提出します.

 


次回調停は2月19日(月)

 次回の調停は,2月19日(月)10時30分からです.公害のない道路をという私たちの願いを生の声で訴えるため,大勢の方の出席と自由な発言を期待しています.場所は都庁第2本庁舎31階特別会議室22です.紫色のGという表示のエレベーターでどうぞ.

 

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