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「〜温泉で新婚さん〜」 中編 |
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「忘れられない夜にして」 アスカの呟きが耳に達した瞬間、シンジの中で何かが弾けた。 それが単なる獣欲か、それともアスカをより幸福にしたいという欲求なのか、それはわからない。 が、アスカが満足するように「して」やりたいと思ったことには違いない。 幸い下半身の充実はここ数日間無かったほどに十分である。 アスカの言葉の余韻が終わらぬうちに、シンジはアスカの唇を貪っていた。 まるで乱暴なそのキスを、喜々として受け入れ、応えるアスカ。 後ろで止められた浴衣の帯を外すのももどかしく、アスカの浴衣の襟を力一杯はだけさせる。 露わになるアスカの白い肌。 浴衣の下には一糸まとわぬ伸びやかな肢体。 弾けたように揺れる乳房の先端に夢中でしゃぶりつく。 「はあっ・・っん」 単純な愛撫にアスカの背筋が反り返る。 温泉で温められ、アルコールで過敏になった皮膚感覚。 食事中から身体の中心が疼くのを自覚していたアスカにとって、シンジに直に触れられる瞬間 はまさに待ち望んだ・・・いや、待ちわびた瞬間だった。 両方の乳房を鷲掴みにして、その先端を寄せて同時に刺激を与えるシンジ。 その感触に夢中になりつつ、アスカは自分で浴衣の帯を解く。 シンジもまた帯を解き、浴衣を脱ぎ捨てる。 布団の上に広がった浴衣の中心で睦み合う。 シンジの愛撫が徐々に下に下がっていく。 アスカの指がシンジの髪に絡まる。 とうとうシンジの舌がアスカの茂みに辿り着いた。 茂みをかき分けると、すでにそこは溢れるように潤った泉。 「あああっ」 シンジの下がアスカの敏感な蕾を探り当てると、アスカはたまらずシンジの頭を掴んだ。 もっとも敏感なそこをシンジの唇に押しつけるように、勝手に腰が持ち上がる。 アスカの求めに応じて、シンジがその蕾をついばむように吸い上げる。 口の中に含んで舌先で転がすように徹底的に刺激を与える。 「はあっああっつ」 アスカの背中が反り返り、同時に両足が勝手に開く。 恥ずかしい格好になっていることを自覚しつつも、身体の動きを止めることは出来ない。 シンジがアスカの開いた足を掴む。 持ち上がった膝を持ってアスカの身体を乱暴にひっくり返す。 まとわりつく浴衣の裾をまくり上げて、アスカの弾力のある肉塊を掴む。 中心を押し広げて、再び蕾にとりつく。 シンジの鼻先が中心に少しだけ入り込むのがわかる。 「ああっもっと・・もっと」 シンジに向かって尻を突き出すような格好になるアスカ。 アスカの浴衣はまくれ上がり、肩と腕にまとわりつくようになっている。 それを見てシンジがひらめいた。 傍らに落ちている帯を掴み、シンジはアスカの真後ろに膝立ちになる。 シンジの口が離れたので、今度はシンジの男自身が自分に突き立てられることを期待するアス カ。 が、シンジはアスカの両腕を後ろに引っ張り、まとわりついた浴衣ごと、その腕を帯で縛る。 「なに?」 「アスカが悪い子だから、僕がお仕置きしてあげる」 縛った帯の余った端を引っ張るシンジ。 アスカの上半身が持ち上がる。 「どうして欲しい?」 シンジのそそり立つ硬いこわばりが、自分の後ろ側に触れているのがわかる。 どうして欲しいですって?・・・して欲しいに決まってるじゃないの! だが、それを口にするのはためらわれた。 羞恥心・・・これだけ恥ずかしい格好をさせられても、自分からシンジの獣欲に火をつけても、 直接その行為をねだることなど恥ずかしすぎる。 膝をつき、尻を突き出して後ろ手に縛り上げられながら、アスカの身体は屈辱ではなく期待に 震えている。 「どうして欲しいか言えないの?」 シンジが帯を掴んだ手を左に持ち替え、右手で自分のモノを水平に構えてアスカの中心に突き 立てる。 先端が、ほんの少し入り込む。 「うんっ」 アスカが小さく呻く。 そのままズブリと奥まで突き立てて欲しい! が、シンジは即座に腰を引く。 いったん入り口をくぐったそれが、すぐに身体から離れていく。 「ううっ・・いじめないでぇ」 自分でも恥ずかしいほど甘い声が自然に出てしまう。 「じゃあ、どうして欲しいか言ってごらん」 「・・・・・・・・」 無言のアスカに再びシンジは突き立てる。 「ああんっ」 今度は半分ほど進んで、素早く腰を引く。 「許してぇ・・・いじめないで」 アスカはすでに半狂乱だ。 それを見てもシンジは優しく微笑むばかり。 「だ・か・ら、どうして欲しいの?」 「うう・・・して・・・」 「それじゃあ、だめ」 「して・・・欲しいの」 「それだけ?」 シンジの腰が動く気配はない。 「ああん・・欲しいの、シンジのが・・・我慢できないっ」 耐えきれなくなってアスカは叫んでいた。 それを聞いてシンジは思い切りアスカの中へ自分のモノを突き入れる。 「はあああっ・・っあん」 一番奥まで一気にシンジのモノが突き当たるのがわかる。 同時にシンジがアスカを吊り上げていた帯を離す。 アスカの上体が布団に投げ出される。 シンジはアスカの腰のあたりを掴むと一気にグラインドを開始する。 「はあっ・あっ・・あんっ・・あんっ・・あんっ・・あんっ・あんっ・あんっ・あんっ」 アスカの悲鳴に近い喘ぎと同時に、弾力のある肉塊がぶつかり合う乾いた音が部屋に響く。 上体を投げ出して、膝立ちで尻を突き出した体勢が、アスカの一番奥にシンジのモノを導く。 身体の外側と内側で、同時に突き立てられるような感覚。 表面と一番奥の感覚がシンクロし、二点から同時に全身へ快感が広がっていく。 「あんっ・あんっ・あっ・あっ・あっ・あっ・あっ・あっ・あっ・あっ・あっ」 シンジがスピードを上げると同時にアスカの喘ぎも早くなる。 そしてその声は高く鋭く切なくなっていき、絶頂が近いことをシンジに告げている。 「あっ・あっ・あっ・あっあっあっあっあああっ」 アスカの身体が細かく震える。 同時にアスカの中の感触が変わる。 シンジのモノを引き込もうとしているのか、拒もうとしているのか、入り口が狭まる。 一番奥で固さが変わる。 全体が、シンジのモノを締め付け捕らえて離さないように蠢く。 それでも構わずシンジはめちゃくちゃに突き上げるのをやめない。 シンジ自身の絶頂もすぐそこまで来ている。 自分のモノの付け根に熱い快感の固まりがこみ上げてくるのがわかる。 「あん・あっ・・ああ」 「まだ、まだだよ」 「あああっああっ」 「くっ・・うっ・」 「はああっ・あっ・・っひあっ・あああっあああん」 「くう・・うっ・・・うう・・・ああっ・・・はあ」 アスカの中でシンジのモノが大きく脈動しつつ放出する。 どくどくという蠢きがアスカにも伝わり、自分の中でシンジが放出したモノの迸りを感じる。 放出と同時にシンジの体がバランスを失ってアスカを突き崩す。 放出してもシンジはアスカから体を離さず、両手を回してぎゅっと力を込めて抱きしめる。 「はぁ・・はぁ・・はぁ・・・可愛かったよ・・・すごく」 アスカは満足感と恥ずかしさが入り混じって顔を上げることもできない。 まるでモノのように扱われ、プライドを失ったことに不思議と怒りは感じない。 むしろ・・・より深い満足感。 対等な関係を望んでいたはずなのに、今はむしろ、シンジに支配され、隷属することに自虐的 な快感を感じる。 同時に、自分に夢中になっていたシンジを愛おしいと思う。 「帯・・・解いて」 「あ、ごめん」 終わると、いつも通りのシンジだった。 帯を解いて仰向けにして、優しいキスをする。 アスカの腕に絡みついていた浴衣を取り除いて、アスカの腕に縛った痕が付かなかったか心配 している。 「痛かった?腕」 「痛かったわよ」 意識して強気な口調で喋るアスカ。 どうしても頭から、シンジに哀願した自分のイメージが離れない。 「可愛かったよ」 「・・・バカ!」 アスカはシンジの手から浴衣をひったくると立ち上がった。 「あ、アスカ」 「ついてこないで!」 そういってアスカは部屋を出ていった。 呆然とたたずむシンジ。 「なんで・・・そんなに怒るんだろう?」 むしろ喜んでいるように見えたのに・・・・ シンジはとっさには行動を思いつかなかった。 とりあえず浴衣を羽織って帯を探す。 部屋の灯りをつけると、激しかった今の睦み合いの痕跡を示すように布団が歪んでいる。 帯を締めて、アスカにくしゃくしゃにされた髪の毛を手櫛で整える。 表の部屋のふすまを開けると、灯りはついているがアスカの姿はなかった。 そして、トランクも。 「まさか!」 そんなに怒らせたという自覚はない。 恥ずかしがるとは思ったけれど・・・だけど勝ち気なアスカのことだ、怒って咄嗟にどんな 行動を思いつくのかわからない。 すでに他の客は寝静まったのだろうか、暗く静かな旅館の廊下を、アスカの姿を求めてシンジ はさまよい始めた。 |
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