まんじゅうふかし

酸ヶ湯(すかゆ)にほど近い、地獄沼の向かい側に「それ」はある。まんじゅうふかしと名付けられた、長椅子のような「それ」は、腰掛けるとぬくぬくと暖かい。中を温泉の蒸気が通っているのだ。しばし仰向けに寝そべってみた‥‥、確かに気持ちいい。涼しい風がそよそよ吹いていて気持ちよかったので、ちょっとのつもりがしばらくひと休みになってしまった‥。

まんじゅうふかし


酸ヶ湯温泉

八甲田周辺でもっとも名を馳せている温泉といえば、やはり酸ヶ湯(すかゆ)であろう。その歴史、風格、泉質‥‥確かに横綱級といっていい‥‥。 ま、とにかく風呂はいるか!

一歩浴場内に足を踏み入れると、その独特な雰囲気に圧倒される。どっしり落ち着きのある、木造りの大きな浴場は、一見、いや一浴の価値がある。脱衣場は別だが、風呂は混浴だ。一応、男性と女性の入浴エリアが分かれているが、若い女性が入ってきたなら、やはり注目を集めてしまうであろう。ただし、夜に女性専用タイムも設けられている。この横綱クラスの個性的な風呂、是非味あわなければ損である。かなり俗化されてしまってはいるが、持っている資質の高さか、やはりいい温泉であることに違いはない。

千人風呂


八甲田温泉

八甲田温泉 遊仙、この名前に遊び心を感じて訪れた人は、きっと後悔するに違いない。東洋と西洋が、何の脈絡 もなく入り混じったインテリア、館内に流れる「エリーゼのために」、何とも場違いな趣味の悪さが、あちこちにあふれる。これもオーナーのセンスなのか? 浴場内に置かれたパラソル やテーブル‥‥、いったい何を考えているのだろう? 不衛生である。即刻撤去せよ! 露天 風呂からは八甲田の山々を眺められ、泉質も悪くないだけに惜しまれる。誤った方向に進んでしまった温泉の姿か。

このイスで裸でくつろぐ人を想像すると‥‥ぞっとする

露天は悪くないのだが‥‥

このあと青森温泉めぐりの旅は、津軽半島編そして下北半島編へと続きます。


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