使いこなそう!弥生会計---経営分析編---


経営安全性の判定

各月や一定期間については弥生会計で対応しておりますので、ここでは、先に作成した要約月次推移損益計算書を利用しましょう。

それでは、作成してあるエクセルのブックを開きます。

エクセル

弥生会計のように、固定費と変動費の比率を指定してより正確に計算すこころも可能ですが、数式が複雑になります。固定費と変動費の分け方には、勘定科目法、総費用法、スキャター・グラフ方、最小自乗法とIE法があります。ここでは、完全な勘定科目法ではありませんが、集計された項目をそのまま利用することにします。

固定費、変動費、限界利益と損益分岐点と項目名を入力しましたら、計算式を入力します。

固定費は、R14C2からR14C13までのセルを選択し、「=SUM(R[-10]C,R[-8]C:R[-7]C,R[-5]C,R[-3]C)-R[-4]C」と入力し、「Ctrl + Enter」で一度に選択したセルに数式を入力します。

同じように変動費は、R15C2からR15C13までのセルを選択し、「=SUM(R[-12]C,R[-10]C,R[-7]C)」を入力し、「Ctrl + Enter」で一度に選択したセルに数式を入力します。

限界利益は、売上高から変動費を引いた金額でしたね。「=R[-14]C-R[-1]C」の数式を入力します。

それでは、損益分岐点売上高を計算する数式を入力しましょう。損益分岐点の計算には割り算がありますので、数式にエラートラップを仕込んでおきましょう。「=IF(ISERROR(R[-3]C/(1-(R[-2]C/R[-15]C))),0,R[-3]C/(1-(R[-2]C/R[-15]C)))」と入力します。

エクセル


それでは、計算結果を表に表示させましょう。完成した表は次のとおりです。

エクセル

それぞれの項目の数式は次の通りです。

純売上高は、「=R[-31]C」です。
固定費から損益分岐点までは配列式で、「{=Sheet2!R14C2:R17C14}」です。
経営安全率は、「=IF(ISERROR(1-(R[-1]C/R[-5]C)),0,1-(R[-1]C/R[-5]C))」のようにエラートラップも組み入れます。
40%以上は、「=IF(R[-1]C>=0.4,"安泰","")」です。
25%〜40%未満は、「=IF(AND(R[-2]C<0.4,R[-2]C>=0.25),"健全","")」です。
15%〜25%未満は、「=IF(AND(R[-3]C<0.25,R[-3]C>=0.15),"普通","")」です。
7%〜15%未満は、「=IF(AND(R[-4]C<0.15,R[-4]C>=0.07),"要注意","")」です。
7%未満は、「=IF(AND(R[-5]C<0.07,NOT(R[-5]C=0)),"危険","")」です。

表示する評価の言葉は、任意に変更してください。

これで、自分独自の比較表と分析表ができました。まだまだ改良の余地はありますが、機会があれば、ここで紹介していきます。


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