富良野医師会


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平成28年10月22日 富良野医師会創立50周年記念式典・祝賀会

平成28年10月22日午後5時から新富良野プリンスホテルにおいて50周年記念式典・祝賀会が開催されました出席された方は137名、和やかな雰囲気の中で50周年を祝いました。

記念式典では、物故会員への黙とう、石澤医師会長の式辞、ご来賓の祝辞として高橋はるみ北海道知事、長瀬清北海道医師会会長、能登芳昭富良野市長、本間勲北海道議会議員の御挨拶をいただき、富良野医師会顧問高橋尚志先生への感謝状贈呈などが行われました。
なお、富良野医師会創立50周年記念講演会が平成29年2月25日にプロアドベンチャーレーサーの田中陽希氏をお迎えし予定されております。




会長式辞

 本日、富良野医師会創立五十周年記念式典を挙行するに当たり、北海道医師会長長瀬清様、富良野市長能登芳昭様をはじめ多数のご来賓のご臨席を賜り、また、これまで当医師会に対し、ご指導、ご協力、ご支援をいただいた多くの関係の皆様のご出席のもとで、かくも盛大に式典を挙げることができますことに、富良野医師会を代表いたしまして、心より厚くお礼申し上げます。

さて、当医師会の歴史は、明治三十一年に創立された上川医会に始まります。その後、上川郡医師会となり、戦争中は北海道医師会上川支部となりました。その上川支部は、終戦後に新しい医師会制度の下、上川郡医師会と上川郡名寄地区医師会の二つに分かれました。昭和二十五年には、上川郡医師会から、現在の富良野医師会の地域を除く地域が、上川郡中央医師会として分離し、富良野医師会の実質的な誕生となりました。昭和四十二年に上川郡医師会の名称を富良野医師会と改めて現在に至っています。来年が、創立五十周年に当たりますが、本日ここに創立五十周年記念式典を行い、来年に創立五十周年記念講演会を行う運びとなっております。

富良野医師会となってから半世紀の節目を迎えるに当たり、先人達のご苦労を考えるとまことに頭が下がる思いで一杯になります。自動車が無い時代、冬の雪道を馬車で往診に行かれたこともあるでしょう。医療機器も十分でない時には、まさに聴診器一本で、診療に従事されていたのだと考えられます。そのようにして地域住民の健康に貢献してきた先輩方に改めて敬意を表したいと思います。一方、今の富良野医師会について考える時、問題がないのかと言えば、決してそうではありません。「社会保障と税の一体改革」の名の下に、現在、医療に加えられている改革は、改悪かも知れません。高齢者の自己負担、高額療養費制度などについては明らかに受診抑制の方向で検討が行われています。医療と介護の連携と言うことも盛んに言われていますが、介護保険利用者の負担増が明らかにされています。行政が少子高齢化対策をないがしろにしてきた付けを医療や介護に回してくる事態は何としても阻止して行かなければいけないと考えています。さらに具体的な問題としては、医師の偏在化と呼ばれる現象の結果、この富良野医師会でも、医師不足問題解消が難しい状況となっています。人口十万当たり医師数の全国平均は平成二十六年で二百三十三人です。県別では埼玉県が一番少なくて、百五十二人です。富良野医師会の地域でこの数字を計算すると、埼玉県と同じレベルか、それ以下です。医師不足、それと関係する医師の高齢化の問題は、一般医療よりも救急医療に大きく影響することは言うまでも無いと思いますが、いずれにせよ地域医療を守る上での重大なボトルネックです。その他にも、課題は山積している状況ですが、富良野医師会は、圏域内の各自治体のご理解、ご支援、住民の方々のご協力をいただいて、今後とも、この地域の医療を守って行くことに全力を挙げて取り組んで行く所存です。最後になりますが、本日ご参会の皆様方をはじめ、当医師会の永きにわたる歴史を築き、支えてくださった全ての皆様に感謝申し上げますとともに、これからも、更なるご指導・ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げて、式辞といたします。