方程式(「算数」で「数学」がわかる)
中学校の「数学」の授業でまず習うのが「正負の数(プラス・マイナス)」、それから「文字式」へと進み、ここまでで「数学」で使う基本的なルールを勉強する。
そのルールとは、「文字(おもにxやy)を使った式ではかけ算やわり算の記号を省略して式書く」ということだ。
そして、これをしっかり理解して自分のものにしておけるかどうかが「数学」を得意科目にできるか、そうでないかの分かれ目になるといっても過言ではないだろう。
(実際「算数」のときはけっこうできていたのに中学に入って「数学」になったら急にできなくなってしまった、というような生徒がかなりいる)
「正負」「文字式」でひととおりやった後でいよいよそれを使った「方程式」が出てきて、ここで覚えたルールを使いこなせるかどうかがいよいよ試されることになる。
と、はじめにでてくるのがこの4つのパターンで、これを方程式の4つの法則にあてはめて解いていく。
@「=でむすばれた式の両辺に同じ数をたしても=はなりたつ」から両辺に2をたす。
答え x=5
A「=でむすばれた式の両辺から同じ数をひいても=はなりたつ」ので両辺から1をひく。 答え x=4
B「=で結ばれた式に同じ数をかけても=はなりたつ」ことから両辺に5をかける。
答え x=30
C「=でむすばれた式を同じ数でわっても=はなりたつ」より両辺を4でわる。
答え x=5
上の式を「数学」のルールをはずして「算数」の問題になおしてみたのが下の式。
(算数でも「x」などの文字はでてくるのだが)
@ □−2=3 A □+1=5
B □÷5=6 C □×4=20
こうしてみると、「なんだい、そういうことかよ」という顔ですらすらできる子がもとの式の時は頭をかかえるのが実状である。
問題は「ルール」によって式が記号化する、ということだろう。
このあとさらに式は複雑になっていくわけで、そうなると単なる記号にそれにあった法則をあてはめて問題を解いていく、ということになってしまうし、そうなると当然その式を使う「文章題」もお手上げである。。
もちろん法則を覚えて使えるようにするのはこのあとの単元にもつながる大事で必要なことだ。実際に式を解くときに「これがかけるでこれがわるで、だからここは・・・」といちいちやるわけではない。
しかし考え方がわかった上で法則を使っているのと、ただ単にやり方を覚えて当てはめているだけなのとはたとえ同じ式、同じ正解でも全く違うのである。
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