ところで重力って何?


 ふたつのものがあるとその間にはお互いを引き合う見えない力が生まれる。例えば空中のりんごと地球の関係で考えるとりんごと地球もお互いに引っ張り合っているということになるが、この力は物体の質量に比例していて地球はとても重いので一方的にりんごの方が引っ張られて地球に向かって落ちていくということになる。この地球が物体を引く力のことを重力という。
 りんごが落ちるというなら、月はどうかというと実は月も地球に向かって落ちてきている。ただし月は地球のまわりを回っているので外側に向かう遠心力がはたらいて一定の距離をほぼ保っているというわけである。そして前に進む力とそれでもちょっとずつ落ちていく力のバランスで決まった軌道の上を回り続けているのである。だから、もしも月が前に進もうとする力が何か外からの力で弱くなったら落っこちてきてしまうだろうし、地球の方が軽くなって重力が弱くなれば月はそのままどっかに飛んでいってしまうのである。
 小錦の足が土俵にめり込んでいるのは小錦が地球の中心に向かって強力に引っ張られているということである。小錦と舞の海が土俵にいる場合、いくら重いといってもたかだか300キロだから舞の海が引きつけられてしまうということはない。小錦の張り手を舞の海がかわしてしまえば小錦は地球の重力によって土俵に落ちていくということになる。 かわいい女の子の方に足が向いてしまったり、誰かと誰かがお互いにひかれ合ったり、あるいは長島茂雄が打席に立つとピッチャーがホームランを打ちやすいところに球を投げてしまったりということもなにかこうした自然の摂理と関係しているようにも思えるが、まあそれはまた別のお話ということで。


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