山里果園・山梨の環境問題
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農薬・除草剤≒環境ホルモン

1999.10.18

環境ホルモンって何ですか

[外因性内分泌撹乱物質」が正式な呼び方です。英語では、 Environmental Endocrine Disruptorsですから、「環境ホルモン」とはなかなか良い呼び方ですね。

「環境ホルモン」が体内に吸収されると、我々の正常なホルモン作用が乱れてしまい、いろいろな健康被害が出ます。

癌になったり、アレルギー症状が出たり、知能が低下したり、メスがオスになったり、・・・で、人類絶滅の方向へ、確実に誘導されているような気がします。

巷では、焼却炉からのダイオキシン類の害のみが強調されているようです。確かに、ダイオキシンの毒性は立派なものですが、それ以外にも多くの「環境ホルモン」物質があります。

近代人の”たしなみ”として、自分が住んでいる自治体の取組み方はどうなのか、焼却炉からのダイオキシン類の排出はどのくらいか、また、それ以外の多くの「環境ホルモン」物質にも注意しましょう。

「ごみ焼却施設排ガス中のダイオキシン類濃度について(H11年6月2日更新)」は、厚生省のホームページ(http://www.mhw.go.jp/)からアクセス出来ます。また、ダイオキシンに関する国内外の情報は、国立医薬品食品衛生研究所化学物質情報部が良いと思います。URLは、次の通りです。http://www.nihs.go.jp/hse/chemical/dioxin.html

山梨県は、ご存知の通り、果樹栽培県であります。果樹栽培県の大気汚染とは無農薬でリンゴを栽培するとで示したとおり、果樹栽培には農薬(殺虫剤や殺菌剤)や除草剤の使用が不可避です。非常に困ったことに、「環境ホルモン」≒農薬・除草剤のような関係にあることです。

何の因果か、果樹栽培に生き甲斐を求めてしまいました。

[”外因性内分泌撹乱物質”に依存しないと、果樹は出来ないのか」
「ナントカしないとイケナイぞ」
と、何時も自問自答しながら、ブドウの栽培をしています。

参考までに、「環境ホルモン」と思われる物質名をご紹介しましょう。

内分泌攪乱作用を有すると疑われる化学物質
('98年5月環境庁環境保健部資料より抜粋 http://www.eic.or.jp/eanet/end/endindex.html)
物 質 名 環境調査 用 途 規 制 等
1.ダイオキシン類 (非意図的生成物) 大防法、廃掃法、POPs
2.ポリ塩化ビフェニール類(PCB) 熱媒体、ノンカーボン紙、電気製品 74年化審法一種、72年生産中止、水濁法、海防法、廃掃法
地下水・土壌・水質の環境基準、POPs
3.ポリ臭化ビフェニール類(PBB) 難燃剤  
4.ヘキサクロロベンゼン(HCB) 殺菌剤、有機合成原料 79年化審法一種、わが国では未登録、POPs
5.ペンタクロロフェノール(PCP) 防腐剤、除草剤、殺菌剤 90年失効、水質汚濁性農薬、毒劇法
6.2,4,5ートリクロロフェノキシ酢酸 除草剤 75年失効、毒劇法、食品衛生法
7.2,4ージクロロフェノキシ酢酸 除草剤 登録
8.アミトロール 除草剤、分散染料、樹脂の硬化剤 75年失効、食品衛生法
9.アトラジン 除草剤 登録
10.アラクロール 除草剤 登録、海防法
11.シマジン 除草剤 登録水濁法地下水土壌水質環境基準水濁性農薬廃掃法水道法
12.ヘキサクロロシクロヘキサンエチルパラチオン 殺虫剤 ヘキサクロロシクロヘキサンは71年失効・販売禁止、エチルパラチオンは72年失効
13.カルバリル 殺虫剤 登録、毒劇法、食品衛生法
14.クロルデン 殺虫剤 86年化審法一種、68年失効、毒劇法、POPs
15.オキシクロルデン クロルデンの代謝物  
16.trans-ノナクロル 殺虫剤 ノナクロルは本邦未登録、ヘプタクロルは72年失効
17.1,2ージブロモー3ークロロプロパン 殺虫剤 80年失効
18.DDT 殺虫剤 81年化審法一種、71失効・販売禁止、食品衛生法、POPs
19.DDE and DDD 殺虫剤(DDTの代謝物) わが国では未登録
20.ケルセン 殺ダニ剤 登録、食品衛生法
21.アルドリン 殺虫剤 81年化審法一種、75年失効、土壌残留性農薬、毒劇法、POPs
22.エンドリン 殺虫剤 81年化審法一種、75年失効、作物残留性農薬、水質汚濁性農薬
毒劇法、食品衛生法、POPs
23.ディルドリン 殺虫剤 81年化審法一種、75年失効、土壌残留性農薬、毒劇法
食品衛生法、家庭用品法、POPs
24.エンドスルファン(ベンゾエピン) 殺虫剤 毒劇法、水質汚濁性農薬
25.ヘプタクロル 殺虫剤 86年化審法一種、75年失効、毒劇法、POPs
26.ヘプタクロルエポキサイド ヘプタクロルの代謝物  
27.マラチオン 殺虫剤 登録、食品衛生法
28.メソミル 殺虫剤 登録、毒劇法
29.メトキシクロル 殺虫剤 60年失効
30.マイレックス 殺虫剤 わが国では未登録、POPs
31.ニトロフェン 除草剤 82年失効
32.トキサフェン 殺虫剤 わが国では未登録、POPs
33.トリブチルスズ 船底塗料、漁網の防腐剤 90年化審法(TBTOは第一種、残り13物質は第二種)、家庭用品法
34.トリフェニルスズ 船底塗料、漁網の防腐剤 90年化審法二種、90年失効、家庭用品法
35.トリフルラリン 除草剤 登録
36.アルキルフェノール (C5からC9)
ノニルフェノール
4-オクチルフェノール

界面活性剤の原料/分解生成物
界面活性剤の原料/分解生成物
海防法
37.ビスフェノールA 樹脂の原料 食品衛生法
38.フタル酸ジー2ーエチルヘキシル プラスチックの可塑剤 水質関係要監視項目
39.フタル酸ブチルベンジル プラスチックの可塑剤 海防法
40.フタル酸ジーnーブチル プラスチックの可塑剤 海防法
41.フタル酸ジシクロヘキシル プラスチックの可塑剤  
42.フタル酸ジエチル プラスチックの可塑剤 海防法
43.ベンゾ(a)ピレン (非意図的生成物)  
44.2,4ージクロロフェノール 染料中間体 海防法
45.アジピン酸ジー2ーエチルヘキシル プラスチックの可塑剤 海防法
46.ベンゾフェノン 医療品合成原料、保香剤等  
47.4-ニトロトルエン 2.4ジニトロトルエンなどの中間体 海防法
48.オクタクロロスチレン   (有機塩素系化合物の副生成物)  
49.アルディカーブ   殺虫剤 わが国では未登録
50.ベノミル   殺菌剤 登録
51.キーポン(クロルデコン)   殺虫剤 わが国では未登録
52.マンゼブ(マンコゼブ)   殺菌剤 登録
53.マンネブ   殺菌剤 登録
54.メチラム   殺菌剤 75年失効
55.メトリブジン   除草剤 登録、食品衛生法
56.シペルメトリン   殺虫剤 登録、毒劇法、食品衛生法
57.エスフェンバレレート   殺虫剤 登録、毒劇法
58.フェンバレレート   殺虫剤 登録、毒劇法、食品衛生法
59.ペルメトリン   殺虫剤 登録、食品衛生法
60.ビンクロゾリン   殺菌剤 98年失効
61.ジネブ   殺菌剤 登録
62.ジラム   殺菌剤 登録
63.フタル酸ジペンチル     わが国では生産されていない
64.フタル酸ジヘキシル     わが国では生産されていない
65.フタル酸ジプロピル     わが国では生産されていない
66.スチレンの2及び3量体   スチレン樹脂の未反応物 スチレンモノマーは、海防法、毒劇法、悪臭防止法、
67.nーブチルベンゼン   合成中間体、液晶製造用