件名:農地法の形骸化:「県の原状回復命令」は実行されなかった(2005.03.28) 山梨県知事殿 農政部長殿 陽春の候 時下ますますご清栄の段お喜び申し上げます。 古明地 光久 と申します。 過日(平成15年6月2日)、農地法違反工事を原因とする「身の危険を感じる造成工事」に関して、農政部長 永代 博幸様より 誠意あるご回答(最下部に記載)をいただきました。 県の対応は、知事命令によって「農地(畑)への原状回復をさせる」ことでした。即ち、畑は畑、田は田へと、元の農地の状態へ回復させることが指導されたはずです。また、牧丘町・町長も県の指導に従い、「原状回復」を実行することを言明していました。 しかし、「相当な期間」が経過したにも拘らず、瓦礫、廃材などが埋まったままの状態で作業が終了(平成17年3月20日頃)したようです。元の畑も田もまだまだ数メートルも下にあり、原状回復は全く為されませんでした。私はその場所に近接して居住していますので、原状(前の状態)を良く憶えています。 何故に原状回復を為さなかったのでしょうか。頑なに、原状回復を行わない理由は何でしょうか。農業委員会も深く関わっていたのでしょうか。それとも、極めて具合の悪い物でも混入しているのでしょうか。廃材等を投棄していた現場を見てきた私としては、拭いきれないほど大きな疑問と不安を抱きます。土中の廃材等は腐食・腐敗等によって地下水を汚染し、近接する田や果樹へ大きな被害を与えます。 牧丘町の農業委員長は、「差し迫った危険が去れば、農地法なんぞ無視してもいいのではないか」というような、「原状回復」に対して極めて消極的な態度であったことを思い出します。 今回の結末から考察しますと、町長と農業委員長が深く関与した状態で、農地法違反が行われたと思わざるを得ません。 このような状況では、県は、牧丘町、農業委員会そして工事を請け負った者に対して、「原状回復」の訴えを起こすべきではないでしょうか。 「環境首都憲章」を標榜する山梨県としては、このような違法の状態を看過することは、環境汚染を推し進める結果となり、早急に是正する必要があります。 この事件は、農地法の罰則でも最も重いケースに該当します。最高裁判決でも懲役刑が確定しています。 最高裁判所判例集判決全文表示: ◆H14.04.05 第二小法廷・判決 平成12(あ)585 農地法違反被告事件 内容: 件名 農地法違反被告事件 (最高裁判所 平成12(あ)585 第二小法廷・判決 棄却) 原審 H12.03.30 仙台高等裁判所秋田支部 (平成11(う)24) 今回の事件において、牧丘町長は、知事権限を無視したことによって減給処分を受けました。 町長も裁かれたのですから、法律を蹂躙した違法工事の関係者たちには、それ以上の罰が与えられねばなりません。誠実な公僕であった町長のみが罰を受けるとは、納得できません。 さて、「一県民が農地法に口出しをするとは、まことに怪しからん」かも知れませんが、無法者が引き起こした農地法違反という不法工事によって、私が蒙った多大な精神的不安を考えれば、「一県民といえども、この工事に関しては、多大な関心と執念を持ち、監視し、是正させる」ために、積極的に参加したいと願います。私は、事件発生の初期段階から今日に至るまで、根気よく観察を継続しています。ここで大切なことは、村社会という封建的しがらみを全く持たないで、真実を語ることができるのは私のみなのです。 さらに周知のごとく、山梨県は、日本一とも思える素晴らしい「環境首都憲章」を世界に発信しています。長年、環境化学の研究を職としてきた私にとっては、「環境首都憲章」に対して、山梨県人より遥かに強い関心と共感を抱いています。 県民は、環境問題に取り組む主役として、大気、水質、ごみなど環境問題の現状や課題を明確に認識するとともに、それらの原因の多くが自らの日常生活に起因していることを知ることが重要です。 そのうえで環境の保全と創造のために何ができるか、何をすべきかをよく考え、地球にやさしい生活様式の確立を目指した活動を実践する主役としての役割を担います。 以上の理由により、環境汚染を引き起こす原因ともなる今回の農地法違反工事に対して、県民としての役割を積極的に果たしたいと思います。 最後に、これまでの経緯は、以下のURLに掲載しました。なお、本メール内容は公開はしていません。 農地が凶器および農地法の形骸化責任: http://www2s.biglobe.ne.jp/~komeijim/kai10_02.html メール内容: http://www2s.biglobe.ne.jp/~komeijim/kai10_03_keigaika_mail.html ご多忙のところ、最後まで至らぬ長文をお読みいただき、誠にありがとうございました。 山梨市牧丘町倉科453-1 Tel: 0553-35-3418 http://www2s.biglobe.ne.jp/~komeijim/ 「自然が友」古明地 光久 参考までに、県の関与の経緯を以下に示します。 初夏の候 益々御清栄のこととお喜び申し上げます。 「農地」についての電子メールを拝見いたしました。 この件につきましては、知事から指示がありましたので、農政部からお答えし ます。 御意見の農地について、5月27日に峡東地域振興局農務部の担当職員が現地 調査を行ったところ、牧丘町農業委員会では4月3日から5回にわたり地権者及 び事業者から事情聴取し、土砂の運搬など農地の原状回復について指導を行って いることを確認しました。 「危険を感じる」という御意見でしたので、町農業委員会には早急に必要な措 置をとるよう指導したところであり、今後、町農業委員会では、地権者及び事業 者に原状回復計画書を提出させ、その計画に沿った指導を行うこととしています。 県としましても、農業委員会の措置状況を確認し、必要な指導を行って参りま す。 終わりに、古明地様の御健勝をお祈り申し上げ、回答とさせていただきます。 平成15年6月2日 山梨県農政部長 代 永 博 幸 古 明 地 光 久 様 anonymous@on.the.net 2003/05/25 21:07:36 宛先 : koucho@sys.pref.yamanashi.jp cc : (bcc:広聴広報課) 件名 : 知事へのメール --- ここから --- メールアドレス = komeijim@mxp.mesh.ne.jp 氏名 = 古明地 光久 ふりがな = こめいじ みつひさ 性別 = 男 年齢 = 60代 職業 = その他 住所 = 牧丘町倉科453-1 郵便番号 = 404-0003 電話番号 = 0553-35-3418 件名 = 「やまなし防災アクションプラン」に関連して 意見 = 山梨県知事殿 はじめまして。自然が友(http://www2s.biglobe.ne.jp/~komeijim/)の古明地と申しま す。 さて、山日新聞にて上記件名の行動プランがあることを知り、県が本気で考えていること を知り、非常に嬉しく思います。以下に示す、私の考えについてのご見解を、ご多忙とは 思いますが、是非ともお伺いしたいものと考えます。 以下、牧丘町とのメール: さて、「身の危険を感じる造成工事」が行なわれていますので、至急、調査と対策を お願いしたいと思います。 残念なことに、牧丘町は、よそ者に対しては、かなり暴力的で怖いところです。私も数回 以上の体験があり、一度は、命を落としかねないような体験(2000年9月15日夜 7時半)をしています。これらの暴力的行為は、私の生涯にわたって、決して忘れること のできない事件であり、心の中に、深く、そして暗い影を落としています。自衛のために 、インターネット上にその証拠写真と状況説明文を掲載していますのでご覧ください。 http://www2s.biglobe.ne.jp/~komeijim/mig/kai06.html このような理由から、工事担当者への直接的申し入れを控えてきました。 市町村及び町長には、「住民の生命・身体及び財産の保護」に関する数々の法的責務があ ります。私には、「生命・身体及び財産」に関する権利が日本国憲法に記されています 。また、災害対策基本法第7条には、住民の責務として、「住民は、自ら 災害に備えるための手段を講ずるとともに、自発的な防災活動に参加する等防災に 寄与するように努めなければならない」と記されています。 周知のごとく、牧丘町は、町長の確固たる意思によって、東海地震の地震防災対策 強化地域に指定されることを選びました。東海地震は何時起きても不思議ではないと 思われている巨大地震です。 http://www2s.biglobe.ne.jp/~komeijim/gokui01_frameset.html このような牧丘町において行なわれる土地の造成工事は、安全対策において十分な 配慮が必要と思われます。 まずはメールにて、お願い申し上げます。 敬具 倉科453-1の古明地 光久 農地法の形骸化がもたらす農地が凶器 http://www2s.biglobe.ne.jp/~komeijim/kai10_02.html |