乳房山遊歩道

 ママヤさんに泊まった。 6人の相部屋で満室だった。 3人は仕事でやってきた人たちで、朝から出かけて行った。 私も含めて残り3人は旅行者で、そのうちの一人から、今日はどうするのか問われたので、することもないから乳房山に登ると答えた。 ここに来たら半分義務のようなものなのだから。
 いつもと同様に大回りコースから登ることにした。 以前より道が整備されているように思える。 以前からあったのかも知れないが、玉川ダムへの道も気がついたので、ちょっと寄り道してみた。
 ハハジマメグロが近くに寄ってくるのだが、カメラを用意するとシャッターチャンスを逃してしまうものだ。 かといって、常に構えているほどマニアックでもない。 ただ、なんとなく登っているだけなのだ。 風景はそんなに極端に変わることはない。
 今までと違うことに気がついた。 ヤドカリが極端に少なくなってる気がする。 山頂近くにもヤドカリがいて驚いたことがあったのだが、ほとんど見かけない。 邪魔なほどにごろごろ転がってきたのになあ。
 頂上には三角点があるので、緯度経度を測ってみようと思っていたが、沢山の無線マニアの人たちが父島と交信しようとしていたので、邪魔にならないようさっさと立ち去ることにした。 また来ればいいのだから。
 下りは勢いよく歩いた。 枯れ葉を踏みしめると大きな音がする。 自分でも大きい音がするなあと思っていたら、登ってきた女性が、何が来たのだろうと不安になってしまったようで、「いやー、何かしら...」という声が聞こえてきた。 「母島にクマはいないようですよ」と声をかけて、お互いに笑ってすれ違った。 悪かったかな、という気持ちと、ほのぼのとした感じが入り交じった気持ちになったのは何故なのだろう。

剣先山より沖村をのぞむ シマホルトノキの板根
途中で寄り道した玉川ダム 更に登って沖村を見渡す
石門方面の土砂崩れ 南崎方面と姉島・妹島
東崎の半島 乳房山の頂上が見える
頂上手前にある案内 どこでも咲いているハイビスカス
この花の名前を忘れてしまいました 行程のグーグルアース

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