ママヤにて

 初めて母島に来たときは、別の宿に泊まった。 それから父島に渡って、予定では2航海で帰るはずだったのだが、当時プーさんになったばかりの気楽さから、再度母島に行くことにした。 その時泊まったのがママヤさんだった。
 相部屋というのはあまり経験が無くて不安であったし、マイナス面も感じたが、それを上回る発見と楽しさと感激があり、それ以来母島は必ずママヤさんにお世話になっている。
 夜になって月が出て、それをただ眺めていた。 なんとなくいい雰囲気だと思っていたが、その時の同部屋の人に、ここで月を眺めるのが好きなんだと言われ、ああそうだよな、と納得したものだった。 その後、ネットの書込でも同様の意見を目にした。
 今回の二泊目は、仕事できていた人たちが父島に渡り3人になった。 他の二人のうちの一人は初めての小笠原旅の人であったが、もう一人は何回目かで、やはり母島に魅力を感じており、なおかつママヤさんファンで、ここからの月見は気に入っている様子であった。 そこで男3人、無言で並んで月を眺めている様子は、異様なのだろうか、ほほえましいのだろうか、自分では評価できないところだ。
 ママヤさんの食事は、奥さんが新潟県生まれである事からなのだろうか、ご飯がすごく美味しくて、味噌汁の味が懐かしくて、それでいて新鮮なメニューで、いつも楽しみにしている。 母島の魅力の一つは、このママヤさんの魅力なのかも知れない。

ママヤさんのベランダ 月光浴に最適な南側
ベランダからの空 満月が登る
ある日の夕食 こちらは朝食

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