掃海艇

 静かな母島に掃海艇が入港していた。 静かな集落に、掃海艇の入港と公開時間を知らせる防災放送が響き渡った。
 港に行ってみると、二隻の艦艇が停泊していた。 艦尾に受付のようなものがあるので行ってみると、笑顔で招き入れてくれた。 担当の自衛官の方がやってきて、船室から案内してくれた。 ミリタリーマニアではないが、それなりに興味があったので、20ミリ機関砲や掃海の方法について説明を受けた。 実に丁寧でわかりやすい説明をしてくれて、市民に認められる自衛隊でありたいという気持ちが現れ、とてもいい気分で見学することが出来た。
 この隊は、2隻で1編成となっているとの事で、旗艦は「すがしま」と言って、横須賀に所属しているとの事だった。 指令は3佐で、艇長も3佐との事。 この方面は詳しくないが、500トンクラスで1隻40名ほどの乗員なのに、艇長が少佐というのは高い地位に思えるのだが、それだけ重要な任務と言うことなのだろう。 イラク派遣のような特別任務をのぞくと、通常の任務としては唯一最前線の任務といえるのだろうから。
 案内の自衛官にも訊いたことだが、もっぱら興味があったのは船酔い対策のことだった。 500トンというとははじま丸とほぼ同じサイズで、これで横須賀からいろんな海に出回って行くのだから、酔う人がいたら大変だろうと思ったからだ。 港周辺には、いかにも自衛隊員といった一団があちこちにいたので、2組ほど船酔いについて訊ねてみた。 結論は、船酔いする人もいるそうで、対処法はひたすら我慢するだけだとのこと。 ごく当たり前の答えだけれど、しっかり納得することが出来た。 ただ、秘策があるかとの希望は絶たれた。

掃海艇が入港している 乗船させてもらう
ブリッジの中 20ミリ機関砲
後ろの甲板 解説パネル
クレーンとボート 船尾から

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