98年日本シリーズ試合結果


第1戦○ 横浜 9対4 西武
 (1勝0敗)  王者西武にもマシンガン!横浜先勝!!

横浜対西武(10.18.PM6:40)横浜球場

チーム名
西武
横浜 ×


 本来17日に予定されていた第一戦が雨で流れて、今日18日に順延された。
よって両チームの先発ピッチャーもスライド登板となる。
 先発は両監督の予告通り野村、西口で始まった。

 初回先頭の松井を無難にセンターフライにとった野村であったが、高木大成にレフト前ヒットを打たれる。しかしすかさず盗塁してきたところを谷繁が見事指した。

 そして横浜の一回裏の攻撃、先頭バッターの石井がなんとサード前にドラッグバント。見事成功して波留の打席、西口にさんざん牽制球を投げられるが、ここで盗塁を成功! 波留は凡打に終わるが打席はリーディングヒッターの鈴木、見事にタイムリーを打ち、横浜が先制する。

 さらに3回の裏、西口はあろう事か石井をストレートのファボール、この気を逃さず、またしても石井は盗塁、もう決まった。その後はもうマシンガン打戦の独壇場である。波留が打ち、鈴木が打ち、ローズが打ち、駒田は凡打、佐伯が打ちの、3点をもぎ取る。そして4回にもピッチャー野村がセンターオーバーのツーベース。これももちろんマシンガンの引き金となる。またまた3点を取り、7対0。

 全力で飛ばしていた野村だったが、6回7回と捕まり計4点を取られる。しかし、横浜もその後6回に1点を追加。8回表ツーアウト、8対4となっていたが、野村を引き継いだ阿波野がランナーを出したところで、ハマの大魔神佐々木登場。しかし佐々木とはいえ風邪の影響からか、シリーズ初戦の緊張からか、四球を出してしまう。それでも2塁ランナーの高木があせって3盗を試みたところを谷繁見事に刺す。これで完全に試合は決まった。
 8回裏横浜は1点を追加、佐々木は9回表を見事押さえて、日本シリーズ初戦を制した。

 王者西武に対し素晴らしい試合ができた。横浜はこれで38年の時を越えて、日本シリーズ負けなしの5連勝!この軌跡は奇跡に等しい!!  


第2戦○ 横浜 4対0 西武
 (2勝0敗)  投げても凄い!斉藤隆完封!!

横浜対西武(10.19.PM6:40)横浜球場

チーム名
西武
横浜 ×


 先発斉藤隆、豊田で試合は始まった。初回表、小関がライトオーバーのツーベースを放ち、すかさず2番大友が送りバント、このときに斉藤隆はバント処理を謝りいきなりのノーアウト3塁1塁。1点献上はやむ無しと思われた3番松井の打席に、斉藤隆は開き直った。直球勝負で、みごとセンターフライ、続く鈴木建をダブルプレーに切ってとり、初回の大ピンチを0点に押さえた。

 ピンチのあとにチャンスである。その裏先頭の石井がライト前ヒット、続く波留の打席で見事盗塁を決める。波留は石井を3塁に進める進塁打をうち、3番鈴木尚、昨日と同じような展開の中で、鈴木もここでタイムりーを放つ。初回1点!この初回の攻防が今日の試合のすべてを決めたようである。

 その後は斉藤、豊田両ピッチャーとも立ち直り、0を並べた5回の表、先頭の斉藤隆を凡打にとりホッとしたのか、続く先頭バッターの石井にまっすぐ勝負、石井はその球をしっかりとらえて、ライトスタンドへ!痺れるホームランであった。さらに鈴木の安打・盗塁ローズのタイムリーで1点。王者西武にハマの大魔神の陰影をしっかりうえつけ、さらに試合は進む。

 7回には波留の安打盗塁、鈴木のタイムリーでだめ押しの1点。誰もが佐々木の顔を思い浮かべ始めたとき、斉藤隆のピッチングにさらにエンジンが掛かり、大きなピンチもなく8回を終える。そう、横浜ベイのエースは斉藤隆なのである。ここは権藤監督も文句無しの続投!当然9回も押さえきり、日本シリーズ9人目となる初登板初完封を成し遂げる。

 この試合でのヒーローは、ベイスターズ全選手であるが、しいてあげるなら連日の石井の活躍、鈴木の4打数4安打(シリーズタイ記録)、そして斉藤隆であろう。

 横浜はこれで38年の時を越えて、日本シリーズ負けなしの6連勝!この軌跡は奇跡である!!


第3戦● 西武 7対2 横浜
 (2勝1敗)  四球連発、横浜が自滅?

西武対横浜(10.22.PM6:20)西武ドーム

チーム名
横浜
西武 ×


 先発三浦、潮崎で試合は始まった。先頭の石井が四球で出た後の波留の打席、さすがに王者西武はキャッチャーを変え、ピッチャーもけん制の得意な潮崎、石井はなかなか盗めず、しかも波留も内野ゴロでゲッツーとなる。前2戦とは違う始まりとなった。西武も相当石井の足対策をしてきたのだろう。続く鈴木尚も三振。立ち上がりの悪い三浦も初回は0点に押さえた。
 しかし2回裏急に三浦が荒れだした。四球を連発、悪いことにそれにローズのエラーが絡みまたまた四球、押し出しはなかったものの結局2点を取られてしまった。続く3回も立ち直る気配がなく、福盛に交代、この福盛も四球を出し、2点、4回に戸叶に交代するが戸叶も四球を連発。満塁で松井に走者一掃のタイムりーを打たれ3点を入れられ試合を決められてしまった。
 横浜も、4回に1点、7回に1点を加えるがやはり投手の乱調では試合にならなかった。しかし、戸叶を次いだ関口、横山は四球も出さずなかなか良いピッチングをした。
 日本シリーズで11四球はシリーズ新記録、こんな記録を作って勝てというのは無理であり、西武も勝って当然であろう。まあこれ以上ない悪い試合をしたと思って、明日は頑張って欲しい!!


第4戦● 西武 4対2 横浜
 (2勝2敗)  強い王者西武、しかし勝負はこれから

西武対横浜(10.23.PM6:20)西武ドーム

チーム名
横浜
西武 ×


 先発野村、石井で試合は始まった。両投手とも立ち上がりが良く、投手戦となった。
 2回裏、キャッチャーの中島に2ランを打たれるが、4回鈴木尚の2ランで同点、緊迫した試合となった。しかし6回西武のマルちゃんことマルチネスにどでかい2ランを浴びこれが決勝点となってしまった。相手とはいえ投げては石井貴が完投は逃したものの、最高のピッチングをした。
 連敗したとはいえ、前日は負けるなら思いっきり負ける、今回は納得いく負けと、いやな気分は残さずに済んだと思う。明日は西武ドームのファンにも是非マシンガン打戦を見せてあげたい。


第5戦○ 西武 5対17 横浜
 (3勝2敗)  駒田涙の満塁、王手!

西武対横浜(10.24.PM6:20)西武ドーム

チーム名
横浜 17
西武


 先発斉藤隆、横田で試合が始まった。初回石井が四球出て波留がチームバッテングで2塁に送り、鈴木の打球で飛び出した石井であったが、2,3塁間でうまく挟まれ、鈴木が2塁に行ったところでアウト、2アウト2塁でローズ、うまくセンターを越えるタイムリー、大きな先取点を上げる。斉藤隆も前回ほどではないにしろ素晴らしい出だしである。さらに横浜は2回井上純のタイムリーで1点、そして3回、当たってなかった駒田が意地のタイムリー、その裏1点を返されるが、4回この男がやってくれた・・・。
 2アウト満塁、打席は駒田、この試合まで調子の悪かったキャプテン駒田、ここでライトへ鋭い打球、ライトの高木浩がとれず、走者一掃のタイムリー3塁打を放つ、勝負は決まった・・・。
 その裏西武も1点を返すがその後両チームとも7回まで0行進、そして8回にマシンガン打戦が大爆発。3点を追加、その裏西武もホームラン2本で3点を返すが、9回またまたマシンガンが大爆発7点を加える。シーズン中でもたとえ9回でも手を抜かない恐ろしい軍団である。
結局20安打というシリーズ新記録を作って、9回うらハマの大魔神佐々木の登場、勝つことに執念を燃やした試合であった。
さて、これで横浜が王手、しかも横浜球場、舞台はそろった。素晴らしい試合を行って、歓喜の優勝を、僕たちに見せてくれ!!   


第6戦◎ 横浜 2対1 西武
 シリーズ制覇  男駒田、悲願と栄光の大打撃

横浜対西武(10.26.PM6:40)横浜球場

チーム名
西武
横浜 ×


 先発川村、西口、両チームともリーグ開幕投手のぶつかり合いで試合が始まった。両投手とも絶好調というわけではなかったが、お互い負けられない試合であってか、打撃が緊張し、ゼロ行進の投手戦となった。
試合が動いたのは8回。西武は打順良く1番から、それまで好投した川村だったが、先頭バッターにヒットを打たれ、バントでおくられた後、阿波野と交代、この試合終盤でのピンチ、やはりベテランの登場で、試合は締まり、見事阿波野は後続を断った。
その裏、横浜も一番からの絶好の打順、先頭の石井は三振に取られたが、続く波留が四球で出塁、次いで鈴木尚、このセカンドへのゲッツーのとれる平凡なゴロだったが、2塁走者へのタッチが認められず、しかも1塁もセーフ。この判定に東尾監督、須藤コーチが猛烈に抗議。しかし受け入れられず試合は進む。続くローズは、センターフライ。

 ツーアウト1,2塁で打席は駒田。横浜を優勝させるためにFA(フリーエージェント)を使って巨人からやってきた駒田。リーグ優勝の時は調子は良くなかった。しかし、この大事な場面、日本一を決める場面でシナリオは用意されていたのだ。思い切り降り抜いた打球は、ライト方向に一直線、風の影響があってもフェンス金網に直撃、2点勝ち越しの大タイムリー2塁打を打つ。9回のハマの大魔神佐々木登場で勝負は決まった!!

 かに思えたが、いきなり先頭バッターにレフト前に打たれ、その打球が照明に入ってしまった鈴木の後逸、3塁打にしてしまう大ピンチ。一発がでると同点、それを狙ってか、代打陣もペンバートン、マルチネスをつぎ込んでくる。ペンバートンは三振に打ち取るが、マルチネスに四球を選ばれワンアウト1,3塁。続く中島の高く弾んだ内野ゴロを2塁に送球してフィルダースチョイス、3塁からホームインで1点、なおもワンアウト1.2塁のピンチが続く。しかし、代打にでてきた金村に対し、佐々木も執念の一球を投げ込みその打球は内野ゴロ、ローズ、石井、駒田とわたって、ダブルプレーでゲームセット。

佐々木と谷繁が抱き合い、そこに横浜選手が集まる。ゆっくりと出てきた権藤監督を取り囲み、胴上げが始まった。今回は拳を握りしめ宙に舞う権藤監督、その美しさは素晴らしく、崩れることなくなんと10回にも及んだ。
 日本一、まさに日本一のチームとなった。横浜ベイスターズ!!おめでとう、ベイスターズ!ありがとうベイスターズ!!!


1〜6試合を終えて、4勝 2敗 日本一!


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