はじめてのお薬


菜月、生後6ヶ月半。

背中に湿疹が出て、はじめて小児科のお世話になることになった。

一面に出た背中の湿疹は、診察の結果、食べ物のアレルギーかもしれないし、じんましんかもしれないし、あせもが広がったものかもしれないし、ということで、結局何かわからなかった。(なんじゃ、そりゃ)

ということで(どういうことで?)粉薬と水薬と塗り薬をもらってきた。

薬のオンパレード、これでこわい者なしである(?)


が、袋を開けてはたと考える。

塗り薬は塗る。

水薬は飲む。

粉薬はどうする???

粉を口に含ませてお水で流し込んで、なんて、とてもできないし、じゃぁオブラードでつつんで、なんてますます違うだろうし...

が、このように、はたと考えるお母さんのために(かどうかは定かではないが)、お医者様はちゃ〜んとお薬の飲ませ方を書いた紙もそえてくれてたりする。親切である。

それによると、粉薬は、食べ物に混ぜてあげたり、少量の水で練って口の中に入れたり、溶かして飲ませたりしてもよい、とある。

なるほど、なるほど。


しかし、ここで、またまたはたと考えるのは...

粉薬は「1日3回、食間」

水薬は「1日2回、食間」

塗り薬は「1日2、3回程度」

 

「食間」というのは、たぶん、食後1時間から2時間くらいの間を言うのだろうけれど...

菜月、生後6ヶ月半、いまだ1日に9回から10回お乳をお召しになり、さらに朝夕2回の離乳食をお召しになる彼女にとって、1日のほとんどの時間が”食間”だったりする。

「いつあげればいいんだろ?」

なんて一瞬考えたりもしたが、いつも”食間”ということはいつでもいいということ(ほんとに?)。

とりあえず、おめざめで、しかもご機嫌うるわしき時間に(この条件をクリアできる瞬間はきわめて少なかったりする)、薬をあげることに。

「おいしいでしょぉ?」

味見をしたわけでもないくせに、そんな言葉でごまかしながら、スプーンであ〜ん。

が、まだ、食べたことのあるものしかゴックンしないなっちゃん、水でといた薬をお口に入れても、

「なんじゃ、こりゃ」

とばかり、そのまま、だぁ〜って舌で押し出す。

それでも何度かチャレンジしてみるが、飲みこんでいる量よりも、服が飲んでる(服にしみこんでる?)量のほうが多かったりする。

ということで、結局、「食間」もなにも...

離乳食にまぜて「食中」にやることになったりする。


こうした(どうした?)努力のかいあって(誰の?)2日で湿疹もひき、あまりの治りのはやさに

「これはほんとに薬の効果なのか?」

という疑問を残しながら、とりあえず、めでたく完治したのであった。

そうそう薬の効果といえば、いつも昼間、30分とか1時間しか続けてお昼寝しないなっちゃんが、薬を飲んでたこの2日間にかぎっては、2時間も3時間も寝てくれ...

薬は別のところで思わぬ効果(?)を発揮したようであった。

いやぁ、よかった、よかった(なにが?)