やっぱり、食べない


菜月、2歳1ヶ月。
買い物途中、菜月をベビーカーに乗せ、横断歩道で信号待ちをしていた時だった。
となりに立っていた、見知らぬおばさんが、いきなり、なっちゃんの腕をつかんで言ったのだ。
「まぁ、顔だけ見たら、えらいよぉ肥えてって思って見てたんだけど、手足はすごく細いのねぇ。ねぇ?顔だけ見たら、ほら、すごく太ってるのかなぁって思ったのに、ほんと、手や足は...」
けっこう失礼だ(^^;;;

「顔だけ見たら」って...いや、確かにほっぺは大きいかもしれないけれど(^^;;;
仕方がないではないか。
このぷくぷくほっぺは、とーしゃん似なのだから。
でも、何を隠そう、菜月は全体的には細めなのだ。
かぁしゃんに似て( ̄▽ ̄)


ぷくぷくほっぺは、とうさん似!

(2歳1ヶ月)


が、このほっぺのおかげで、昔から、菜月はどうも太っていると勘違いされることが多く...
こんな菜月が、実は
「食が細くて...」
なんて言っても、あまり信じてはもらえない。

でも、菜月は、少なくともあまり食欲のあるほうではないと思う。
ほんとに食べない。
毎日の生活の中で、何が嫌いって、菜月に「食べさせる」ということほど、嫌いな作業はない。
なんせ食べさせがいがない。
楽しくない。


いつの時代も「食べさせる」のは一苦労

(1歳3ヶ月)



テレビのほうが気になる菜月しゃん


(1歳10ヶ月)


よく
「肉と野菜はバランスよく食べましょう」
な〜んて言うけれど、菜月の場合は、そんなレベルの話ではないのだ。
揚げワンタンを作れば、中の肉をきれいにふるい落として、まわりの皮だけ食べる。
目玉焼きを作れば、まわりの白身だけを食べる。
ゆで卵にすれば、同じく、中の黄身をきれいに残す。
そんな食べ方でも、まぁ、いろんな種類のものを食べてくれるというのなら納得もいくが、朝食が、なんと目玉焼きの白身だけ、チーズだけとか、そんな食生活だったりするのだ。


ソフトクリームが大好きなのだ♪

(2歳1ヶ月)


一時期は、とりあえず納豆なら必ず食べるという時期があった。
そこで、同じものになったとしても、食べないよりは、と納豆を出していたのだけれど、あまりに日々食べ続け、もう一生分の納豆を食してしまったのか、ある日を境にぱったりと見向きもしなくなった。

パンを好んだ時期もあった。
が、そのうち、パンにぬったブルーベリージャムだけをなめるようになり、パンにぬ るのではなく、ブルーベリージャムだけを欲しがるようになった。

たこやきなら食べるという時期もあった。
が、そのうちソースだけを欲しがるようになり、たこ焼きをパクリと口に入れ、ソースの味を楽しむと、たこ焼きをそのまま口から吐き出すようになった。


意に反するものは、すぐに出す

(1歳10ヶ月)


お魚だったら食べるという時期もあった。
が、何を思ったか、
「おさかなさんのめんめだけたべてみるぅ。」
なぜか、お魚の目だけを欲しがるようになり、
「めんめは2つしかないから、もうないよ。」
と言ったら、
「いるの、いるの、まだいるぅ。」
「ないもんはないんだもん。めんめじゃなくて、お魚さんを食べてごらん。」
と言ったら、魚をじぃ〜っと見つめていたかと思うと、
「しっぽだけ食べてみるぅ。」
がっくりくるようなことを言うのだった。
どうしてそう、食べれなそうなとこばっかりを食べたがるのだ(-_-;)


海苔巻きにすると食べる時期もあった。
でも、いつのまにか、海苔巻きの海苔だけを欲しがるようになり、ご飯をふるい落として海苔だけを食べるようになった。
ほんと、やっかいなのだ。
「海苔巻きの『海苔』だけなんてダメよ。ご飯と一緒に食べなさい。」
と言っても、ぜったいに聞かない。
「有明海だって今年は不作で海苔が取れなかったんだよぉ。そんなの、海苔だけなんてダメなの。わかる?」
なんだかよくわからないが、とりあえず理由をつけて説得してみた。
もちろん効果はなかった。


この頃から「海苔」が好きだった

(1歳0ヶ月)


が、まだ「海苔だけ食べる」なんて、ましな方だった。
ある日、青海苔の袋を見つけて
「青海苔だけたべてみるぅ。」
なんて言われた時には、さすがにぐったりきた(-_-;)
「青海苔だけなんて食べてもおいしくないの。これは、たこ焼きにかけて食べるものなの。」
でも、何度言っても、青海苔の袋を隠しても、
「たべてみるぅ。」
と泣きわめく菜月に負けて、
「ちょっとだけよ。」
青海苔をお皿に入れてやったのだ。


「ほら、かぁさん、海苔があったよ。」

(1歳11ヶ月)
すると、菜月は、目を輝かし、何を思ったか、
「ふぅふぅしてからね。」
なんて言いながら、
「そ、それは...」
と止める一瞬のすきをねらってふーふーし、見事に周囲1mを青海苔だらけにしてくれ、さらに、ぐったりのかぁしゃんだった。
青海苔は、ふーふーしなくても大丈夫なの(^^;;;

そして、青海苔をつまんで口に入れ、少し複雑そうな顔の菜月に
「ほ〜ら、青海苔なんておいしくないでしょ?」
あきらめさせるつもりだったのに、
「もっといるの、もっといるの。」
完璧、青海苔に目覚めてしまったりして...
いったい、どういう味覚をしているのだ、菜月(-_-;)


他にも、菜月が好きなものといったら、シブいものばかり。
ひじき、おしゃぶりこんぶ、干しえび...
やたら「キノコ類」に凝っていて、キノコの形をしたものなら何でも好きだったり。
なめこ汁のなめこだけ、とか、鍋物のえのきだけ、とか、そういうのをめざとく見つけてキノコだけを欲しがったり。
そうそう、鍋と言えば、
「つるつるがいるの、つるつるがいるの。」
と、くずきりや糸こんにゃくばかりを欲しがったり。
まるで、ダイエット食ではないか...(^^;;;

そして、
「これなんだろぉ?これだけ食べてみるぅ。」
自分から指さし、めずらしく食べる意欲を見せたと思ったら、その食べてみたいものというのが、小さく刻んだお汁の中のネギだったり。
お汁のネギをひとつまみひとつまみおいしそうに食べる菜月。
そういえば、五目豆のコブだけをより分けて一生懸命食べてみたりもする。
いったい、何なんだ...(^^;;;


「つるつる」が好きなのだ

(1歳10ヶ月)


ま、こんな食生活でも、1日に食べる量が充分足りてるというのなら、百歩譲って、それでもいいのかなぁとも思うんだけど、やはり、お腹は減るらしい菜月。
ブロックで遊び、お絵かきし、はさみでチョキチョキして遊び、ビデオに撮った『いないいないばぁ』を見せ、絵本読んで聞かせ、さぁ22時すぎ。
いいかげん寝てくれるだろうという頃になって、
「おなかすいたの。おにぎり食べに行こうか。」
いつも、こんな調子なのだ。
かぁしゃんは、ほんとにもうぐったりだ(-_-;)


ブロックで遊ぶの大好き

(2歳1ヶ月)


仕方なく、ぶつくさ言いながら台所に行き、ぶつくさ言いながらおにぎりを作り、ぶつくさ言いながら食べさせる。
が、そんな姿を見て、お義母さんが言ったのだ。
「『食べない、食べない』と思っていても、こうやってちょこちょこ食べて、1日に食べる量を取ってるのかもね。」
その言葉には、
「なるほどなぁ。」
ちょっと目からウロコだった。
たしかになぁ、食べさせたい時に食べないというだけで、1日の単位で見ると、ちゃんと食べる量は食べているのかもしれない。

でも...「なるほどなぁ」とは思うけれど...
やはり...だからと言って納得はできない。
だって...
やっぱり...
「食べる時に食べる、寝る時に寝る!!」
それが基本だ。
なんで、そんな普通のことが、こんなにも難しいんだぁーーー!
がおぉぉぉ( ̄▽ ̄)


人のおすそわけをもらうのが好き

(1歳11ヶ月)