世話やき女房


思い返してみるに...
「言葉はどれくらい出ますか?」
保健婦さんに聞かれ、「行く」とか、「わんわん」とか、「まんま」とか、思い出していくつかをあげると、
「そうですか、たくさんしゃべれるのねぇ。」
と、そんな会話をしたのが、確か、1歳半検診の時だった。

菜月、2歳5ヶ月。
あれからほぼ1年が過ぎた今日この頃。
まさか、たったの1年で、菜月がこんなにおしゃべりになろうとは、その時、誰が想像できたであろうか(‐_‐)


1歳半検診の頃の菜月

(1歳6ヶ月


菜月のおしゃべりは、起きたその瞬間から始まる。
「今日は何時かなぁ?もう真っ暗?今日は晴れだねぇ。」
と。
「今日は何時?」
と言われても、刻一刻とかわりゆく時間の中、その質問はなかなか難しい(^^;;;

そして、朝起きたその瞬間から始まるこのおしゃべりは、
「おばあちゃんも寝ちゃった?おじいちゃんも寝ちゃった?世羅ばぁちゃんも寝ちゃった?世羅じぃちゃんも寝ちゃった?みーちゃんも寝ちゃった?拓ちゃんも寝ちゃった?トロちゃんも寝ちゃった?・・・(中略)・・・みんな寝ちゃった?」
(知ってる限りの名前を連ねる...)
眠りにつくその瞬間まで途切れることはない。



トロちゃん、何してるの?

(2歳2ヶ月)


ミーちゃん、何してるの?

(2歳3ヶ月)


おかしな会話もたくさんある。
「かぁさん、何色のバスに乗りたい?」
と聞くので、
「かぁさんは、青色のバスに乗りたいなぁ。なっちゃんは、何色が好き?」
と聞き返すと、
「なっちゃんはねぇ、赤い黄色が好き。」
元気に答える。
「赤い黄色」ってどんな色(・_・?

寝る前に、
「今日は楽しかった?」
と聞くと、
「楽しかった。昨日、また一緒に行こうねぇ。とうさんのブーブーで。」
元気に答える。
「昨日、また行く」っていったい(・_・?

一緒にアイスクリームを食べながら、
「かぁさん、おいしい?だんだんおいしい?」
と聞いてくる。
「だんだんおいしい」って(・_・?
覚えたての言葉をたくさん散りばめた、幼児らしい、ほほえましい会話の数々。

...が、かと思えば、
「今日は暑いですよねぇ。」
などと、いつも公園で会うお友達のお母さんに、大人顔負けの挨拶をしてみたり、
「これは何ですか?」
などと、なぜか突然、敬語を使ってみたり...
2歳児とは思えない会話も展開する(^^ゞ


新聞広告で、広告の品の写真を見つけると、
「かぁさん、コーン食べたことある?ある?」
「お魚さん、食べたことある?ある?」
なんでも聞きたがる。

なんでも聞きたがるのはいいのだけれど...
「かぁさん、カミガリ(カミナリ)さん食べたことある?」
「カナブン食べたことある?」
「アリさん、食べたことある?」
突拍子のない質問も多い。

いくら、かぁしゃんがよく食べると言っても、、そんなものは食べれない(^^ゞ


かぁさん、この青虫、食べたことある?

(2歳2ヶ月



「食べたことある?」
と同じく、
「したことある?」
「乗ったことある?」
「行ったことある?」
も多い。
答えきれないくらい、何度も何度も同じ質問が繰り返されるのだ。
「電車乗ったことある?バス乗ったことある?赤色のバス乗ったことある?」
「お絵かきしたことある?いっぱいしたことある?」
「宮島行ったことある?なっちゃんと行ったことある?おばあちゃんと行ったことある?」
と。
すべてに返事するのは、非常に疲れる(-_-;)


あいかわらずの「電車」好き!

(2歳4ヶ月


自分の所有するもの出所も、ぜんぶ確かめたがる。
おもちゃを手に取るたびに、
「これは誰に買ってもらったの?」
「まりちゃんにもらったの?」

服を着替えさせるたびに、
「これは誰にもらったの?」
「これは、どこで買ったの?」
「世羅ばぁちゃんが買ってくれたの?なっちゃんに、って買ってくれたの?ありがとうって言ったの?これも買ってくれたの?」
と。
やはり、非常に疲れる(-_-;)


「これ、かぁさんが作ったの」

(2歳3ヶ月


そして、
「まぁ、おじょうちゃん、帽子かぶって公園に行くの?」
近所のおばあさんに声をかけられたりした日には、
「これ作ったの。お母さんが作ったの。ミシンで作ったの。」
「これは、おとうさんがSATYで買ったの。」
「昨日、とーさんと電車に乗ったの。かたん、かたんって乗ったの。白いのに乗ったの。」
「三輪車に乗って行ったの。公園に行くの。砂場んとこ行くの。」
聞かれてもないのに、自分の知りえた、ありとあらゆる情報を一度にどどどーっとしゃべり尽くすのだ。
隠し事なんてことは、菜月にはけしてできない(^^ゞ


「帽子はかぁさんが作ったの。」

「三輪車乗って、公園に行くの。」

(2歳5ヶ月


人のやっていることも、何でも知りたがる。
「おばあちゃん、何やってるの?」
「おじいちゃん、どこ行ってきたの?」
と。
そして、世話をやく。

私がミシンがけをしている横に来て、
「なっちゃん、ここ持っといたげる。」
とミシンのはしっこを持つ。
布を裁断していると、切る方向に手をおいて、
「なっちゃん、ここ持っといたげる。」
と布を持つ。
非常に邪魔くさい(‐_‐)


「クマさん、ねんねさせたげる」

(2歳3ヶ月


そして、人の足をふんづけておきながら、
「あたたたた。」
と言うと、
「痛いの?どこが痛い?ここ?」
心配そうにのぞきこみ、
「足よ、足。なっちゃんが踏んづけちゃったから、かぁさん、足が痛いよぉ。」
と言うと、
「足が痛い?痛いの、痛いの、飛んでけぇ〜。治った?」
無理やり治させる。

「暑いねぇ。」
と言うと、顔を近づけてきて、
「どこが暑いの?」
と聞く。
どこが暑い...と言われても、なかなか難しい(^^;;;

菜月をおんぶしていて
「かぁさん、しんどいわぁ。」
と言うと、
「かぁさんは、しんどいん?どこがしんどいん?」
と聞く。
どこがしんどい...と言われても(^^;;;


「あぁ、調子悪ぅ〜。」
と言うと、
「調子悪いん?おなかが痛い?じゃーお茶飲む?」
と自分のマグマグをもってきてくれる。
なぜ、お茶なのかは定かではないが、無理やりお茶を飲ませて、
「治った?」
やはり、無理やり治させる(^^;;;

そして、
「なっちゃんは、おなか痛くない。いっぱい蚊にさされた。ここ、痛い、痛いになっちゃった。」
ついでに、菜月の体調も聞かされるのだ。


「なっちゃん、ここ、蚊にさされたの。」

(2歳2ヶ月


人のトイレには、必ずついて来る。
「なっちゃん、ここで見とったげる。」
と前に立ち、
「かぁさん、出た?出た?おしっこ出た?」
「あ、出てきた、出てきた。いっぱい出た?」
「おしり、きれいきれいした?した?」
実況中継を忘れない。

そして、最後には、
「かぁさん、トイレでできてよかったねぇ。」
大きな声で、お褒めの言葉もちょうだいするわけだ。
デパートのトイレなんかにはいった日には...
恥ずかしくってしばらくは出れない(T▽T)


「なっちゃんは、こうやって、

うーーーんってしたの。」


(2歳0ヶ月


菜月、2歳5ヶ月。
お義母さんには、
「なっちゃんは、『世話焼き女房』だね。」
と言われ、実家の父親には、
「まるで『宣伝カー』みたいやな。」
と言われる今日この頃。

「言葉はどれくらい出ますか?」
保健婦さんに聞かれ、
「そうですか、たくさんしゃべれるのねぇ。」
と、ほほえましく話しした、1歳半検診の時。
まさか、たったの1年で、菜月がこんなにおしゃべりになろうとは、その時、誰が想像しえたであろうか(‐_‐)


宣伝カー菜月なのでした。

(2歳3ヶ月