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菜月、2歳と11ヶ月。 もう3週間で3歳になろうという今日この頃。 これくらいの子供は、どの子もそうだと思うけど、ご多分に漏れず、菜月も、お外が大好きだ。 とは言え、かぁしゃん、妊娠8ヶ月。 そろそろ大きくなってきたおなかも邪魔で、しかも、「お外、お外」と騒ぎながら、すぐに抱っこだ、おんぶだとごねる菜月の要望にも答えきれない今日この頃。 車も運転できない(^^ゞ となると、お外に連れ出すと言っても、そう遠出もできず... 「お外」と言えば、近くの公園に行くか、15分ほど坂道を下っていく駅前に買い物をかねて、お散歩に行くか、という程度のところなのだけど... |
![]() 買い物帰りの、 ソフトクリームが楽しみです。 (2歳10ヶ月) |
この間、ひさしぶりに、週末、家族3人で動物園に行った時のこと。 帰ってきてから、 「今日は何見たんだっけ?」 と聞くと、 「キリンさんとぉ...ゾウさんとぉ...おサルさんとぉ...ライオンさんとぉ...だちょうさんとぉ...いっぱいいたの。」 声を弾ませながら答える菜月。 でも、 「なっちゃんは、何が一番よかった?」 と聞くと、間髪いれず、 「なっちゃんはねぇ、カメさんが一番好きなの。」 動物園である必要はなかったりする(^^ゞ (デパートのペットコーナーでええやん) |
![]() あひるさん、こんにちは! (2歳11ヶ月) |
先日は、ひろしま美術館に行ったのだけれど... 帰ってきて、おばあちゃんに 「なっちゃんは、今日はどこに行って来たの?」 と聞かれるや、 「お絵かきのデスカレーターに乗りに行ってきたの。」 (「お絵かき」は「美術館」のことで、「デスカレーター」は「エレベーター」のことらしい) 元気に答える菜月。 つまり、その日1日の中で、菜月の一番印象に残った出来事は、美術館でエレベーターに乗ったことだったらしく... 「なっちゃん、1人でボタンが押せたんだもんね。」 エレベーターの押しボタンをはじめて押した感動を何度も繰り返すのだった。 美術館である必要もなかったりする(^^ゞ (やっぱり、デパートでええやん) |
![]() みんなで、 ひろしま美術館に行きました! (2歳11ヶ月) |
菜月にとっては、必ずしも「遠出」することに意味があるとも限らないわけで... 普通の生活の中の、大人からすると何気なく思えるようなことに、多くの驚きや喜びを見出す。 2歳児の目には、私たちが見過ごしてしまっている、いろんなものが映り、いろんなものの声が聞こえるらしい。 2歳児の目から見る世界は、大人の視線の高さから見える世界とは、まったく異なっているのだ。 最近、菜月と一緒にお出かけすると、そんなふうに思う。 |
![]() 自分の「影」に興味しんしんの菜月 (2歳10ヶ月) |
薬局の前なんかによく置いてある、カエルの置物が、菜月はかなりお気に入りであり... 散歩に行った時には、必ず、 「あ、いたいた。カエルちゃん。」 ホコリまみれのカエルちゃんに駆け寄る。 そして、 「カエルちゃん、こんにちは。今から、なっちゃんはねぇ、電車に乗るの。」 行き先を告げて、握手する。 ちなみに、 「カエルちゃん、なんて言ってた?」 と聞くと、 「『ほんとかなぁ』って言ってたよ。」 菜月的には、ちゃんと会話も成り立っているらしい(^^ゞ そして、かなり古びて、ずたぼろになったカエルちゃんの、補修のために貼られたガムテープを見て、 「どうしたの、カエルちゃん?ここんとこ、痛い、痛いになっちゃったの?」 たずねている。 |
![]() 「カエルちゃん、どうしたの?」 (2歳10ヶ月) |
カエル語がわかるだけではない。 菜月は、字だって読める。 ある立て看板を見て、 「あそこにねぇ、『なっちゃんは、ここをとおってもいいです。』って書いてあるよ。」 と教えてくれる。 母には、それは、どう見ても、 『ここで犬にウンチをさせないでください。』 と書いてあるように思えるが...(^^ゞ |
そして、散歩に行くと、 「ねこじゃらしあるかなぁ、ねこじゃらし。」 決まって、線路脇のところに生えている、ねこじゃらしを取ってほしいとねだる。 一本抜くと、 「もっともっとたくさ〜ん。」 と言うので、 「そんなにたくさん取ったら、ねこじゃらしが痛たたた、になるから、かぁさんとなっちゃんのと2つだけね。」 (2本だけなら、痛くないのかというのはさておき...) と言い聞かせ、菜月は、そこからは、2本のねこじゃらしを手に持って、ほんとにうれしそうなのだ。 ま、クリーニングに行き、銀行に行き、パン屋に入り、本屋に立ち寄るうちに、そのねこじゃらしは、いつも、いつのまにか、菜月の手元から消えているのだけれど... |
![]() ねこじゃらし持って、ご機嫌♪ (2歳10ヶ月) |
先日、電車に乗った時のこと。 眠かったのか、菜月は、ねこじゃらしを手に、ずうっと私の方に頭をふせて横になっていた。 が、電車から降りるやいなや、突然、火がついたように泣き出したのだ。 「ねこじゃらしが落ちちゃったの。かぁさん、拾ってきてぇ〜。電車にぃ〜、ねこじゃらし〜、ねこじゃらし〜。」 ねこじゃらしを乗せた電車のとびらは閉まり... 菜月は、電停で大泣き... たかがねこじゃらし、でも、菜月にとって、大切な大切な宝物なのだった。 |
ねこじゃらしだけではない。 菜月は、小石、葉っぱ、栗の実、なんてんの実、いろいろなものを収集して歩く。 ものすごくめずらしい物を見つけたかのように 「これ、持って帰って、おばあちゃんに見せてあげようか?」 大切にポケットにしまいこむ。 ま、その後、すっかり忘れられた、菜月の「宝物」は、ポケットにしまわれたまま、一緒に洗濯機でまわされ、ずたぼろになってポケットから転がり落ちるのが常ではあるけれど... |
なんせ、物事を覚えるのもめっぽう早いが、忘れるのもめっぽう早い。 「キティちゃんとおふろに行く。」 裸になって、おふろに持ってきたキティちゃんを抱きしめる菜月。 「キティちゃん、おふろに入ったら、寒い寒いになっちゃうから、ここに置いといてあげて。」 なんとか説得し、 「じゃー、キティちゃん、ここで待っとってね。」 菜月は、おふろ場の入り口のマットの上に、キティちゃんを置いて、おふろに入ったのだ。 その間20分。 「さ、出ましょ。」 とおふろから上がり、戸を開けた瞬間、そこに転がるキティちゃんを見た菜月は、 「キティちゃん、どうしたの?どうして、こんなんとこにいるの?お迎えに来てくれたの?」 すっかり忘れていたりする(^^ゞ あ〜たが置いたんですがな、あ〜たが。 けっこう笑える(^◇^) |
![]() キティちゃんをよしよし (2歳10ヶ月) |
昼寝して起きると、昼寝前の出来事は、「昨日」のこととなる。 「昨日、公園行って楽しかったねぇ。」 と「午前中」の出来事を、昨日のことのようにふり返る。 菜月には、「日にち」の観念はない。 |
「1、2、3..」 と言うと、 「4、5、6、7、8、9、10!」 と菜月が続ける。 そうかそうか、かぁしゃんの知らない間に、数が数えれるようになったかと思うが、「10」の次は、なぜか「17」 そして、何を見ても、いくつあっても、 「9つあったね。」 答えは、もっと適当だ。 菜月には、「数」の観念もない。 |
![]() いくつあっても「9つ」 |
広島にめずらしく雪が積もった日。 菜月と一緒に、屋上で雪だるまを作った。 よほど楽しかったらしく、寝る前に 「明日もまたしようね。雪だるま作ろうね。」 って言うから、 「明日は、雪が降らないかもしれないから、できないかもよ。」 って言ったら、しばらく考えて 「じゃー、明日は海に行って、ばしゃばしゃ〜ってしようか?浮き輪持ってねぇ。」 新しい提案をする。 この寒い中、海なんか行ったら死ぬっちゅうねん(^^ゞ 菜月には、「季節感」もない。 |
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![]() 雪だるま、かわいいねぇ〜 |
![]() 雪だるま、完成! |
天気予報を見て、 「広島地方、北部くもり、南部は晴れの模様でしょう。」 テレビに、太陽のマークが出てくると、 「明日、晴れだって。」 うれしそうに言う。 が、全国予想になり、 「東京は、寒い1日になりそうです。」 と聞けば、 「明日は、寒いんだって。」 そして、 「北海道地方、低気圧の影響で、明日は雪の降るところが多いでしょう。」 と続けば、 「明日は、雪が降るんだって。」 こうして、菜月の天気予報は、いつも 「明日は雪が降るんだよ。」 で終わる。 菜月には、「土地感」もない(^^ゞ |
しかし、ちょっと前に、とーしゃんとかぁしゃんが結婚記念日で外食に出かけた日。 菜月は、はじめて、おじいちゃんとおふろに入ったのだけれど... 次の日、私とおふろに入った時に、真剣なまなざしでこう言ったのだ。 「おかあさん、おじいちゃんにも、しっぽがあったの。おとうさんだけじゃなかったよ。」 と。 世の中の不思議について、すこしずつ、理解を深めている今日この頃(^^ゞ なかなか観察力はするどい(*'‐'*) |
![]() とーしゃんには「しっぽ」があるの |
菜月、2歳と11ヶ月。 公園で、空を見上げて、飛行機雲を指差し、 「あ、飛行機がお空にお絵かきしてるね。」 と言う。 おふろで髪を洗うと、頭からしたたり落ちる水を手に受けて 「かぁさん、なっちゃんの髪から、雨が降ってきたよ。」 と言う。 日常の中の、子供の何気ない言葉に、微笑まされることは多い。 子供の、その感性には、いつも驚かされる。 語彙が少ない、ものを知らない、といえば、それだけだけど... 季節も、曜日も、時間も、数も、何もなくても、2歳の目から見た世界は、測りきれないくらい、たくさんの色彩にあふれていることだろう、と思う。 「かぁさん、明日は雪が降るんだって。また一緒に雪だるま作ろうね。」 川原に菜の花が咲き始め、あと2週間もすると桜も開花するだろう、今日この頃。 菜月は、今晩も、明日の雪を楽しみに眠りにつくのだろうか? |
![]() 2歳児の感性で飾ると、こうなる。 |
![]() ほんとの姿はこうだ! |