かぁしゃんな日々


かぁしゃん、妊娠10ヶ月。
いつの間にやら、あともう少しで出産を迎えようとしている今日この頃。

そして、菜月、3歳1ヶ月。
ようやく夜寝てから朝まで、ほとんど起きずに寝てくれるようになったのはいいのだが...
なぜか、寝ている間に、必ず、私のほうに足がくる。
しかも、かかと落としがとんでくる(^^ゞ
おなかの赤ちゃんともども、菜月の攻撃にさらされる、スリルとサスペンスに満ち溢れた(?)日々。


寝相の悪い菜月しゃん

(3歳0ヶ月


ところで、私のはじめての出産は、菜月が逆子だったことで、帝王切開での出産だったこともあり、2度目の今回もも「切腹」が約束されているのだけれど(^^;;;

先日、その「切腹」のことで、産婦人科の先生と話をした。
「そろそろ、予定というのをたてておきましょうか?」
そして、先生が言うには、
「そうですねぇ、出産予定日の6月3日から換算して、何もなければ、だいたい5月の15日から22日の間くらいかな。ま、一番遅くても、22日というところで。谷口さん、いい日を選んで、どうしてもおさえてほしい日があれば、早めに言ってもらえれば...」
なのだった。
どうしてもおさえてほしい日って、どんな日(・_・?

普通分娩の場合は、いつ陣痛がくるかわからず、それはそれで、出産が近づくと、いつくるか、いつくるかとどきどきものだと思うけれど...
出産する日を自分で決めてください、と言われると、それはそれで困る。
それならば、と言って、
「じゃぁ、この日に産みます!」
と、決めるのもなかなか難しいものだ。
さてさて、どうしたものかと考える。


こんなに小さかった菜月しゃん



(生後2ヶ月)


確かに、ここまでおなかが大きくなってくると、それなりに生活していくのも不便であり、自分の足の爪さえ、もがきながら切るという始末。
足がつっても、自分で筋ものばせない。
(のわりに、妊婦はよく足がつるものなのだ)
物を落としても、なかなか、しゃがんで拾えない。
いったん寝ると、なかなか起き上がれない。
トイレも異常に近い。
おなかも重い。
腰も痛い。
いいかげん嫌気もさしてくるというものだけれど...

かと言って、さっさと手術しようという気には、もちろん、ならない(^^ゞ
なんせ、おなかを切るのだ。
どう考えたって、痛い。
しかも、切って縫って退院して、「はい、終わり」ならいいけれど...
実は、そこからが「はじまり」なのであり、また子育てのたいへんな日々が当分続く。
そんなことが、はっきりとわかっているだけに、なかなか決心もつかない。


かぁさん、妊娠9ヶ月

(3歳0ヶ月)



というわけで、
「お義母さん、一応、15〜22日くらいの間で手術って言われたんですけど。」
相談してみたりするのだけれど、
「そう?で、赤ちゃんはどうなの?」
「赤ちゃんは順調みたいですよ。標準よりもちょっとだけ大きい感じかな。」
と言うと、
「そう。だったら早いほうがいいかもね。15日くらいで。」
返事は、やけに簡単だったりする(^^ゞ

「え、15日!15日はいやだなぁ。」
さすがに、選べる日付の1番早い日を選ぶには、抵抗もあるというものであり...
(往生際が悪い)
が、
「ん?民さん、15日は何か予定があるの?」
いや、別に予定はないけれど...(^^;;;

んで、今度は、
「15〜22日くらいって言われたんだけど...」
とーしゃんに言ってみたら、
「あ、オレは、火曜日、会社で進捗会議があるから、火曜日以外だったらいつでも。」
やはり、やけに返事は簡単だったりする(^^ゞ

んで、実家の母親に電話してみたら...
「あ、私は月末はちょっとダメだけど、そのへんだったら、いつでも、あんたの好きな日で、お母さんは大丈夫よ。」
やはり、返事は簡単だ(^^ゞ

そして、きわめつけ、実家の父親などは、
「その頃っていうと...わしは、19、20日は旅行よ。」(^◇^)
しょせん、他人事、といったところか...(^^ゞ


「でもねぇ、15日〜22日の間で、って言われて、『じゃー15日にお願いします。』って心境には、なかなかならんよね、普通。」
そう、瑞穂ちゃん(とーしゃんの妹)に言ってみたら、
「え、なんで?だって、どうせ切らんといかんのだったら、早いほうがよくない?」
これまた、あっさり言われるのだ。

「ええええ〜、いやだよぉ。だって痛いじゃん。」
「痛いの?だって、麻酔するんでしょ?」
麻酔はするけど...
傷口が治るまで麻酔が効いてるわけじゃなし、傷も痛いけど、出産後に子宮が収縮する「後腹」も痛いし、お乳がはってくると、今度は、はったお乳も痛いし、当分は、夜も授乳で寝れないし、体もしんどいし、赤ちゃんの世話はたいへんだしぃ〜...と言いたいことはたくさんあるのだけれど...
よく考えてみれば、弱冠25歳、独身のうら若き乙女をつかまえて、そんなことを、ぶつぶつ言ってみても仕方がないわけであり...


まだ弱冠25歳のおねえちゃんと

(2歳10ヶ月)


「う〜ん、きりもいいし、覚えやすそうな誕生日というと、20日くらいがいいかな。」
およそ、あみだくじな気分で、20日にしてもらおうか、などと考えるのだった。

が、一番案じなければならないことは、私の入院中、はじめて私と離れて生活することになる菜月のことであり...
おじいちゃん、おばあちゃんと同居しているとはいえ、おふろだって、寝るのだって、ご飯だって、遊ぶのだって、いつもいつも
「かぁさんと、かぁさんと。」
と、私と1日べったりの菜月が、はたして大丈夫だろうかと、それが、やはり何よりも気がかりだ。


とにかく、いつでも

「かぁさん、かぁさん」

(2歳11ヶ月


が、当の菜月はというと、一緒におふろに入る時、服をぬいだ私の体を見上げて、
「かぁさんのおなか、おっきいねぇ。」
と私のおなかを見つめ、
「もう少ししたら赤ちゃんが生まれてくるの?パカッて生まれてくるんだよねぇ。卵でねぇ。ひよこちゃんも一緒に生まれてくるもんね。」
となでまわしている。
そして、
「なっちゃんも、もうちょっとしたら生まれてくるんだよ。なっちゃんにはねぇ、大きいゾウさんが入ってるの。」
自分のおなかもなでまわす。
そして、おふろからあがると、お義母さんの横に座り、
「おばあちゃんは、何が入ってるの?」
やはり、なでまわす。
赤ちゃんは、ひよこちゃんと一緒に、ある日、卵でパカッと生まれてくると信じて疑わない(^^;;;

たしかに、それは名案だ。
卵でパカッって生まれてきたら、どんなに楽か...(無理、無理)
そして、生まれたら、すぐに自分の足で立ち上がり...(無理、無理)
勝手にお乳を探して飲んでくれる...(ぜったい無理)
う〜ん、実に名案だ、菜月( ̄▽ ̄)
(無理、無理)


かぁしゃんのおなかも

こんなに大きくなりました!

(3歳0ヶ月)


...というのはさておき。
結局、17日の金曜日にと帝王切開の日を決めた私は、というと...
あと1回しかない定期検診のお昼、何を食べようか、もう少ししかない時間、し忘れたことはなかったかなぁなどと、まるで出産するのが「この世の終わり」とばかりに、真剣に考える日々である。

なんせ、今の私の1番の楽しみの日は、産婦人科の定期検診の日であり...
この日だけは、菜月を家にあずけて出かけ、どんなに短くても2時間は待つ検診までの間、ジュースを買って、待合室でゆっくり雑誌を読み、お昼を外で1人ゆっくり楽しみ、帰りには、本屋で立ち読みの1つもできる、実に実に優雅な1日なのである。

なのに、なのに、先日、最後の定期検診。
連休明けだったこの日の病院の混みようは、まさに殺人的で、9時半に病院についてから、採血や心電図など術前の検査をし、定期検診をし、入院の話を聞いて、病院を出たのが、実に3時すぎ。
あまりの空腹に、当日の手術の時間すら聞くのを忘れて、そのまま、重い足をひきづって家路についたのだった。


公園、公園、公園の日々

(3歳1ヶ月)


しかも、やっておきたいこと、やりたいことは山ほどあるというのに...
日々の生活は、あいかわらず変わらない。
朝起きて、おべんとうを作り、洗濯し、掃除が終わると、10時。
家事もそこそこに、待ちきれなくなった菜月を公園に連れて遊ばせ、帰ってくると、もう昼だ。
昼ご飯を食べ、昼寝なんてする気配すらない菜月を連れて、再び外へ。
クリーニングや、銀行、郵便局、買い物などなど用事をすませて帰ると、3時すぎ。
4時からはご飯を作る。
夕ご飯を作るのは、お義母さんと1日交代なのだけれど、ご飯を作らない日は、山のような洗濯物をたたみ、おさめ、ひたすら菜月の相手をする。
そして、夕ご飯を食べ、菜月をおふろにつけ、一緒に遊び、絵本を読んで聞かせ、寝させる。
んで、自分も寝る。
1日なんて、ほんとにあっと言う間に終わるのだ。


お外が大好き!

(3歳1ヶ月)


そして、気づいてみれば、いつの間にやら、入院まで残すところ1週間。
「入院は手術の前日の午前中ということになりますけど、16日は、術前の検査がある以外は、なんにもないですから、病室に入られたら、シャワーでもあびて、後はのんびりしといてください。」
の看護婦さんの言葉に、再び、自分だけの自由時間、何しよ、何しよ、
テレビあるのかな?
小説持ってかなくちゃ。
あと、パソコンかついでいくか(^^ゞ
ミシンがあれば、もっと言うことなしなんだけど(^^ゞ
なっちゃんの夏服、作りたいのがいっぱいあるんだよねぇ。
あ、前日だったら、ちょっとは昼から外出しててもいいのかしらん?
などと、と、性懲りもなく、あわい期待を膨らますのである。
あんた、何しに病院に行くんだって?


かぁさん、妊娠10ヶ月。
したいことなんて何もできないなーと思う日々。
したいことは何もできないが、菜月とのあわただしい毎日のおかげで、1週間後にせまった帝王切開のことすら、いまだ、あまり自分のことのような実感がせず、まだ恐怖心も不安もあまり感じずにいる日々。

そして、その頃、とーさんはというと、
「1日だけ、オレに時間をちょうだい。子供が生まれるまでに、どうしても車、改造しておきたい場所があって...」
なのだそうだ。
子供を産むのは私だっちゅうに(^^ゞ
「子供が生まれてくるまでに」って...
あ〜た、それを言いたいのは、私よ、私。
子供が生まれてくるまでに、時間がほしいのは、私なのよ、わ・た・し。

というわけで、この話は、「とーしゃんな日々」につづく...


毎年恒例になった

旭鷹農園のチューリップ祭りに




もうすぐ家族が増えます!

(3歳1ヶ月)