とーしゃんな日々


ある晩のことだった。
「これ、ちょっとインターネットで見積もってもらったんだけど、どう思う?民さん。」
それは、日々、車の研究を重ねに重ねたとーしゃんが、「実行」に移った瞬間だった。
見せられた車の見積もりは260万円。
どう思う?って...どうもこうも(^^;;;


今日の主役のとーしゃんと菜月

(3歳0ヶ月


ちなみに、今のところ、「車を買い換える」ということは、我が家にとって必ずしも「必要条件」ではない。
確かにもうすぐ子供が1人増えるけど、だからと言って、車を買い換える理由などないのだ。
と何度言ってみたところで、とーしゃんの車熱は冷めないわけで...(^^ゞ

「車を買うのは、今の車の車検が切れる秋に。値段は200万円くらいをめどにがんばって貯金して、それでも足りなかったら、買える範囲で」
これが、私たち2人の妥協点だった。
なのに..

「この見積もりから、がんばって40万円びきくらいをねらってるんだけど、どう?」
どう?って...どうもこうも(^^;;;
高いっちゅうねん!
ちなみに、今のところ、「車を買い換える」ということは、我が家にとって必ずしも「必要条件」ではないのだ。
何度も言うようだけれど(^^ゞ


「乗り心地ばつぐん!」

とニコニコとーしゃん

(3歳0ヶ月


が、かぁしゃんも考えた。
このまま、とーしゃんを野放しにしておくと、危険だと。
そこで
「1度、ホンダに話聞くだけでも聞きに行ってみる?」
提案してみた。
もちろん、今のところ、「車を買い換える」ということは、我が家にとって必ずしも「必要条件」ではないということにかわりはないのだけれど。

しかし、その瞬間から、とーしゃんは生まれ変わったのだった。
「でも、頭が車一色になる前に、とりあえずは、生まれてくる赤ちゃんの名前くらいは決めとかないとねぇ。」
(実はまだ決まってないのだ...)
と私が言うや、会社から帰ってくるなり、一生懸命「命名事典」を見ているではないか。

そして、近場だけでも10ヶ所以上はおさえているらしい、ホンダのうち、まずはどこに行くか決め、試乗できるかどうかの問い合わせ、カタログの見直し、ホンダまわりの予定をたて、銀行に貯金の確認に行き...
こんなに働きのいいとーしゃんを、いまだかつて見たことがあっただろうか(^^


でっかいとーしゃんと

ちっちゃい菜月しゃん

(3歳1ヶ月)



そして週末の土曜日。
朝から1人でホンダに出かけていったとーしゃんは、
「ちょっと見て、見て〜。乗ってみて〜。」
とろけそうな顔で、試乗車に乗って帰ってくるのであった。
そして、昼からは、家族3人で、別のホンダへ。
帰ってきてからは、またまた別のホンダへ値引き交渉に。
疲れを知らないとーしゃんなのであった。

そして、日曜日の朝。
起きて目があうなり、
「いやぁ、へんな夢みてさぁ。新しい車買って、『わぁ〜い』って運転してたら、突然、前の道がなくなって、落ちちゃったのよ。」
落ちてもうれしそうなとーしゃんなのであった。
寝てもさめても、車で頭がいっぱいらしい。


いきなり「試乗車」で帰ってきた

とーしゃん


(3歳0ヶ月)


その日曜日、かぁしゃんは、前々から情報処理の試験を受けに行くことにしており、その日1日は、とーしゃんが菜月を見てくれる約束だったのだけれど...
「なっちゃん、よろしくね。ほんとに、ちゃんと見てやってね。」
なんとなく不安のぬぐいきれない私に
「わかってるって。今日は、ちゃんと菜月の相手をしとくよ。ホンダまわりもしないつもり。ちょっと疲れたし。」
元気に答えるとーしゃん。

が、試験場まで車で送ってくれる途中も...
「試験場つくまでに、お昼を買っていきたいんだけど。駅前にパン屋さんがあるよね?あそこ寄ってもらってもいい?」
「うんうん。」
が、車はそのまま、ぶ〜んと駅前を通り過ぎてしまい...
「お昼をねぇ、どこかで買って行きたいんだけど...コンビニででも。」
「あ、そうか。わかった。じゃー、適当なところで。」
が、ぶ〜ん。
「はい、試験場、とうちゃ〜く。」
「あのねぇ、お昼をねぇ、どこかで買って...」
「あ、そうか。そうだった、そうだった。」
口では返事はしているのだけど...
どうやら、頭の中は「車」のことでいっぱいらしく、人の言葉なんて耳に入ってないらしい(^^;;;

そして、
「おぉっと、おぉっと、行き止まり。ユーターンしまーす。」(^◇^)
「じゃ、時間になったら迎えにくるわ。ば〜い。」(^◇^)
元気に帰っていくのだった。

「ソフトクリーム食べる?」
と聞いた時の、輝くような菜月の笑顔と同じ笑顔をふりまいて(^^;;;


「はたらく自動車」の絵本を

熟読するとーしゃん




でもすぐに寝てしまうのだった...

(3歳1ヶ月)


そして、疲れたから、と言いつつも、やはり、その日もホンダめぐりをしたらしい。
しかも、
「いやぁ、民さん。400万円くらい出したら、もっとええのがあったでぇ。」
なぜか、お義父さんも一緒に、ときたもんだ。
そして、その日の夕方、印鑑持ってご契約に。
目が点の私とお義母さん、女性陣に対し、お義父さんまで上機嫌の男性陣。
だから、「車を買い換える」ということは、我が家にとって必ずしも「必要条件」ではないのだ、ということに、どうして誰も気づかないのだろうか...

「これで、ほんとに貯金がなくなったね。」
ぽつりというかぁしゃんを前に、
「いやいや、オレの稼ぎが少ないばっかりに、ほんと、申し訳ないねぇ。」
口では言いつつ、顔はとろけそうなとーしゃん。
「『いやぁ、昨日もね、このまま放っておくと、勝手に家の印鑑とお金持って車買いに行きそうな勢いなんですよ』ってお義母さんに話したら、『そんなことするようになったら、もう離婚やね。』ってお義母さんも言ってたよ。」
とけん制してみるも、
「いやいや、何を言ってるんだ。愛さえあればなんのその、よ。」( ̄▽ ̄)
怖いものなしのとーしゃんなのだった。
愛っていったい...(^^ゞ


わっはっは( ̄▽ ̄)

(3歳0ヶ月


こうして、4月27日、突然、我が家に「新車」がやってきた。
「1日だけ、オレに時間をちょうだい。子供が生まれるまでに、どうしても車、改造しておきたい場所があって...」
車がきたら、きたで忙しいとーしゃんな日々。

先日、一緒にホンダに着いていった時、菜月と本屋に行っている間に、とーしゃんとはぐれてしまったのだけれど...
「あれ、とーさん、どこ行ったんだろう?いなくなっちゃったね。」
菜月にそう言ったら、
「いっか、とーさんはいなくても、いいか。」
菜月に、あっさり納得されてしまう今日この頃。

よく晴れた、さわやかな昼下がり。
「おでかけ日よりだねぇ。」
と空を見上げるかぁしゃんの横で、
「洗車日よりやなぁ。」
今日も、洗車にはげむとーしゃんなのである。


新車と記念撮影!

(3歳0ヶ月)


菜月、3歳1ヶ月。
「もう少ししたら赤ちゃんが生まれてくるんだよね。パカッてね。卵でねぇ。ひよこちゃんも一緒に生まれてくるもんね。」
と、私のおなかをなでまわし、赤ちゃんは、ひよこちゃんと一緒に、ある日、卵で生まれてくると信じて疑わない今日この頃。

では、とーしゃん、31歳6ヶ月。
もうすぐ、家族が1人増えるのだということを、とーしゃんは、どれくらい認識できているのだろうか...
ふと考えるかぁしゃんである(^^ゞ


もうすぐ家族が増えます!

(3歳1ヶ月)