ジャンボベビー


赤ちゃんを連れていると、まず、最初に聞かれるのは、
「男の子?女の子?」
なのだけれど...
どっかりと座っている貴裕に、
「女の子?」
と聞いてくる人は、まずいない。だから、
「どれくらいですか?」
というところから会話は始まるのだけれど...
「4ヶ月です。」
そこでたいていの人は固まる。
「え...」
「大きい...ですよね?」
そう、大きい。
そして、その後の話の成り行きは、決まっている。
「ミルクですか?」
(一般的に、ミルクの赤ちゃんは体重が増えやすいので)
「母乳です。」
「あぁ、じゃあ、生まれが大きかったんですね。」
「2800gです。」(けして大きくない)
「.....」
みんな最後には固まる(^^ゞ
これも決まっている。


寝返りができるようになりました。

(貴裕、生後4ヶ月


そう、生後1ヶ月検診の時も同じような会話があった。
受け付けで精算をしていた時。
となりに座っていたおばさんに聞かれた。
「1ヶ月ですか?」
「そうです。」
「ありゃー、それじゃー、うちの孫と一緒だ。まぁ、大きいですねぇ。」
「そうですか?」
「なんか、しっかりしとってじゃ。大きいわぁ。何kgですか?」
「4kgちょっとって言われたかな?」
「はぁ、そうですかぁ。ミルク?」
「いえ、母乳です。」
「へぇ、母乳だけで?じゃー、生まれが大きかったんじゃねぇ。」
「いえ、2800gです。」
「ありゃ、それじゃー、生まれは、うちの方が大きいわ。にしても、しっかりしとってんよーに見えるわぁ。大きいねぇ。」
でも、その時は、私は、とりわけ何とも思ってはいなかった。


生まれは2800gでした。

(貴裕、生後9日目)


そして、それから1ヶ月後。
貴裕出産をはさんで、数ヶ月ぶりにクリーニング屋さんに行った時のこと。
「あら、ひさしぶりですねぇ。で、どっちだったんですか?」
「男の子です。」
「どうです?」
「男の子って重いですねぇ。ずっと抱っこしとくのがしんどいですよ。」
そう、女の子と違って、「男の子」だから重いのだと私は思っていた。


グズり方もハデな貴裕

(貴裕、生後1ヶ月)


でも...
もしかしてそうではない?と思いはじめた生後2ヶ月。

すぐに新生児用の紙おむつが小さくなり、Sサイズになったのだけれど...
どうも、それもすぐに小さくなり...
あれ、Sサイズってこんなに早くはけなくなったっけ?
あれ、このなっちゃんの服、こんなに小さかったっけ?
あれ、菜月って、この時期にこんなに重かったっけ?
そんな「?」は、各所に見られた。


すぐにSサイズも小さくなりました。

(貴裕、生後3ヶ月)


そして、2ヶ月検診。
同じ検診に来ている、ほかの赤ちゃんを見たところ、どうやら、世の中の男の子がみんな重いわけではないのだと気づき...

4ヶ月検診。
それは、明らかに貴裕の「個人的な」問題なのだと、はっきりわかったのだった。


どっかり貴裕君

(貴裕、生後4ヶ月)


4ヶ月検診。
同じ検診に来ているほかの子が、はかなげにさえ見えた。
体重測定の時、
「赤ちゃんを裸にして、この上のかごに入れてください。」
と言われたんだけど、貴裕は、かごにおさまりきらないほどの大きさであり...
「8.2kgですか。順調に増えてますねぇ。」
の言葉の後、母子手帳をめくった保健婦さんが、
「えぇっと...母乳、だけ...ですか?え、今でも?」
そう聞き返されるのだった。


そして、ひさしぶりの帰省。
生後1ヶ月の時以来、2ヶ月ぶりに見る孫を前に、
「あんた...私、こんな大きい赤ちゃん、今まで見たことない。」
固まる実家の母親。

並べてみると、確かに、4ヶ月も先に生まれたいとこの圭輝(よしき)とも変らない大きさで...
というか、貴裕のほうがだんぜん大きく...(^^ゞ

生後100日目に撮った記念写真は、当日、写真館で貴裕の機嫌がよかったのを、これ幸いにと、ちょっと調子にのって、桃太郎、タキシード、おすもうさんの化粧回し、といろいろな衣装で撮ってもらったのだけれど...
「このお相撲さんの格好が似合うのは、やっぱり、よお太っとるせいだろうなぁ。」
実家の父親にしみじみ言われるのだった。


1月生まれの圭輝(右)と

5月生まれの貴裕(左)

(貴裕、生後
4ヶ月)



100日のお祝いの記念写真


(貴裕、生後3ヶ月)


夏。
家族の写真を入れて暑中見舞いを出した実家の近所のおばちゃんが、出産のお祝いにと、貴裕に服を送ってくれたのだけれど、その服と一緒に入っていた手紙の中に、
「サイズがあうかどうかちょっと心配です。」
と添えられていた。私は、お礼の手紙を出し、
「まだちょっと大きいけど、すぐに着れるようになりそうです。」
という返事を添えた。
小さな子と一緒に住んでないと、これくらいの子がどんなサイズの服を着るのかなんて、なかなかわからないよねって、私は、その時思っていたのだけれど、そういうことではなかったらしく...
その後、電話をくれた、そのおばちゃんに、
「いやー、はがきに写ってた赤ちゃんが、あんまり大きいもんだから、このサイズでちゃんと入るかどうか心配だったのよ。」
と言われたのだった(^^ゞ


暑中見舞いの家族写真


菜月と貴裕を連れて、公園で遊んでいた時のこと。
通りがかりの女の人の、
「あのくらいの赤ちゃんって、ほんと、たいへんなのよねぇ。たぶん、○○ちゃんとこと同じくらいだよねぇ。1歳ちょい前くらいじゃない?」
という話声が聞こえたけど、何を隠そう、貴裕は、まだ生後4ヶ月だったりする。

そういう私自身も...
先日の幼稚園の説明会。
ふと見た、となりの席の赤ちゃんが、ちょうど貴裕くらいの大きさであり...
「やっぱり、大きい赤ちゃんっているんだなぁ。貴裕だけでもないのね。」
と見ていたのだけれど...
その赤ちゃんがグズりはじめた。
すると、そのおかあさんが、赤ちゃんを抱っこひもからはずすと、おもむろに床に下ろした。
と、その赤ちゃんは、イスのふちを持って、すくっと立ち上がったのだった。
貴裕と同じくらいかなぁと思って見ていた赤ちゃんは、どうやら、もうすでに1歳近いものと思われ...
毎日、貴裕だけを見ていると、世の中の赤ちゃんの「標準的」な大きさというものがわからなくりつつある今日この頃。




おそろい着て、公園に!


(菜月、3歳5ヶ月

貴裕、生後4ヶ月)


「今日は、機嫌がよぉないんかな?えらい仏頂面やなぁ。」
お義父さんは、時々、そんなことを言うけれど...
けして、機嫌が悪いわけではなく...
貴裕は、肉付きがよく、ほっぺたが大きいせいで、口がへの字になっているように見えるだけであり...
これが貴裕の「普通の」顔だったりする。


ほっぺが大きいだけなのだ。

(貴裕、生後4ヶ月)


そして、テレビに出てきた「愛子さま、もうすぐ生後10ヶ月」のニュースを見て、
「こりゃまた、えらいよぉふとってるなぁ。」
お義父さんは言ったけれど...
愛子さま、生後10ヶ月で8.4kg。
貴裕、生後4ヶ月で8.2kg。
生まれた月はかなり違うが、体重はほとんど変らなかったりする(^^ゞ
「まー、皇室なんかは、最高の医療技術で、徹底して見るんだろうから、子供もしっかり大きくなるわなぁ。」
お義父さんは言ったけれど...
何のことはない。
大きくなる子は、どうやったって大きくなるのだ。
最高の医療技術なんて必要なかったりする。


最近、よく笑うようになりました。

(貴裕、生後4ヶ月


能天気なとーしゃんが、
「貴裕、ちゃんと普通の体重に戻るんだろうか...ちょっと心配。」
つぶやくように言う今日この頃。

体重の増え方が悪くて、母乳が足りないのかしら、ミルクをもっと足したほうがいいのかしら、と心配する母親は多いと思うが、母乳だけ与えていて、太りすぎを心配する子はそうはいないのではないかと思う。
それが、いいか悪いかは別として(^^ゞ


とーしゃんに似て、三段腹!!

(菜月、3歳5ヶ月

貴裕、生後4ヶ月)



食が細く、背だけがひょろりと高い菜月は、3歳児検診で、背丈だけは、成長グラフの一番上をつっきる勢いだったのだけれど...
かたや、貴裕は、4ヶ月検診で、なんと、体重で、成長グラフの一番上をつきぬける勢いなのであった。
身長ぶっちぎりの菜月と、体重ぶっちぎりの貴裕。
「なっちゃんも、いっぱい食べたら、たかひろ君の足みたいに、太くなるかなぁ。」
3年以上も前に生まれた菜月に、そんなことを言われる貴裕は、まだ、生まれてから、たったの4ヶ月しかたってなかったりする。


でも、寝顔は同じ(^^ゞ

(菜月、3歳5ヶ月

貴裕、生後4ヶ月)


公園で時々会う赤ちゃんが、みんな、はかなげに見える今日この頃。
そのほとんどは、貴裕よりも何ヶ月も先に生まれているのに、貴裕を前にすると、なんだかやけに小さく見えちゃったりするのだ。
「大きさは標準くらいですか?小さい...わけじゃないですよね?」
ためしに、時々、聞いてみたりするのだけれど...
そう、その子が小さいわけではない。
貴裕が大きいのだ。

貴裕、生後4ヶ月。
先日、とうとう、紙おむつをLサイズに替えた。
菜月のTシャツを着せてもあまり違和感もない。
産んだかぁしゃんさえびっくりする成長ぶり。
おそるべし生後4ヶ月なのだ。


「来年の夏に」ともらった

Tシャツがちょうどいいゾ!

(貴裕、生後4ヶ月)