クリスマス


いつのまにか、2月半ば。
菜月、3歳と10ヶ月。
ちょっと季節はずれな話になるのだけれど...(だって忙しいのだ)
今日は、クリスマスの話。

おおかたの子供がそうであるように、菜月も「おもちゃ」が大好きであり...
新聞広告などに、少しでもおもちゃの広告があろうものなら、
「ほら、かぁさん、見てみて。これ、いいよ。これ、なっちゃん好きだよ。」
と、アピールをかかさない。

お店に行ってもしかり。
「かぁさん、見てみて。これこれ、これ、なっちゃん、ほしいなぁ。」
その旺盛な「購買欲」には、限りがない(^^ゞ
日々、おもちゃの広告を持ち歩き、
「とーさん、見てみて、これ、これ。」
とーしゃんにもアピール。
そして、旺盛な購買欲では、菜月にもけしてひけをとらないとーさんと、
「なっちゃんは、ほしいものがいっぱいやなぁ。とーさんと一緒だなぁ。」
妙なところで意気投合していたりする。
おいおい(^^ゞ


おままごとが大好きです。

(菜月、2歳9ヶ月)


というわけで、お店に入る時は、まず、最初に念を押すのだ。
「今日は、おもちゃは買わない。見るだけ。」
だと。
「おもちゃは、『お誕生日』と『クリスマス』だけなの。」
だと。
「わかった?」
と。
かぁさんの形相に押されて、菜月は、
「わかった...」
神妙な顔で、しぶしぶ、そう答えはするのだけれど...

数秒後。
「かぁさん、今日、なっちゃんの誕生日だっけ?」
無理やり、誕生日を来させてしまったりする。
ちゃうっちゅうねん!

「じゃぁ、今日はクリスマスになった?」
ならんっちゅうねん!

「クリスマスは、もっと寒くなって雪が降ってから。」
そう答えるのだけれど...
「じゃぁ、このアンパンマン、かあさんに買ってあげようか?」
すかさず切り返す。
そう来たか!

その誘いを丁重にお断りすると、
「じゃぁ...じゃぁ...なっちゃん、これ、ちょっと買って、おばあちゃんに、おみやげで、見せてあげたいなぁ。」
アンパンマンのおもちゃを手に取り、最後には、名残惜しそうに、ぽつりと言うのだ。
敵も、あの手この手、よく思いつくものだ(^^ゞ




クリスマスイルミネーションを

見にいきました。




そんなこんなの11月末。
「もうすぐ、クリスマスだけど、なっちゃんは、クリスマスは何買ってもらいたいの?」
お茶を飲みながら、またまた、新聞広告に夢中の菜月と、そんな話をしていたのだけれど...
かぁしゃんは、はたと気づいた。
待てよ。
クリスマスっちゅうのは、「お店でおもちゃを買う」んじゃなくて、「サンタさんがプレゼントを持ってきてくれる」と、こんなコンセプトではなかったか、と(^^ゞ

というわけで、
「そうそう、クリスマスになったらね、サンタさんが、なっちゃんにプレゼント持ってきてくれるんだよ。ほら、いい子してないと、持ってきてくれないよ。」
ある日を境に、突然、そういう設定にしてしてみたのだけれど...


呉ポートピアパークにて

(菜月、3歳8ヶ月)

(貴裕、生後7ヶ月)


突然そんなことを言われても、「クリスマス」の何たるかがよく理解できてない菜月。
「このサンタさんが乗ってるの、何だと思う?」
と聞けば、
「しーか!」
自信を持って答える。
そして、
「じゃぁ、何したら、サンタさんが来るかなぁ、かぁさん。にんじん食べたら来るかな?」
真顔で、そんな質問をしてくる。
「いい子」にしてないと、サンタさんは来ないとは言ったけど、「いい子」にしたら、すぐ来るというものでもないのだ(^^ゞ

「そんなにすぐは来ないよ。もっと寒くなって、雪が降って...クリスマスには、ツリーを飾って、ケーキを作って...」
クリスマスのイメージを説明したのだけれど...
次の日には
「おばあちゃん、クリスマス飾って、ケーキ作ったら、サンタさんが来るんだよ。そしたら、とーさんと、キリンさんところ(←トイザらスのことだ)におもちゃ買いに行くの。」
話はもっと複雑になっていたりする(^^ゞ

複雑になった上、
「じゃぁ、かぁさん、今日、ケーキ作ろうか!」
無理やり、今日「クリスマス」にしてしまおうとする。

「いや、そうじゃなくて...プレゼントは、とーさんと買いに行くんじゃなくて、サンタさんが持ってきてくれるんだよ。」
と訂正するも、
「サンタさんが、キリンさんところで買ってきてくれるん?」
どんどん、収拾がつかないことになっていくのだ。
おーい(^^ゞ

挙句の果てに、
「かぁさーん、サンタさんが来たら、なっちゃんと一緒に写真撮ってね。」
最後には、そんな話になる。
だから、そういうものではないのだ、クリスマスというのは(^^ゞ


かぁさんが作りました!

(菜月、3歳7ヶ月)




これが「トナカイ」だー!

(菜月、3歳8ヶ月)



菜月の書いた絵
「サンタさんとアンパンマン」


(菜月、3歳8ヶ月)


というわけで、菜月に、クリスマスの何たるか、をわからせるべく、サンタさんが題材になった絵本なども、たくさん読んで聞かせた。
クリスマスをより盛り上げるため、サンタさんの衣装も作ってやった。
サンタさんがプレゼント入れる靴下も作ってみた。
でも...
「ほら、これに、サンタさんがプレゼントいれてくれるよ。」
出来た靴下を菜月に渡すと、菜月は、その大きな靴下に自分の両足をつっこみ
「かぁさん、これ、ちょっと、なっちゃんには大きいかもしれないよ。」
とのたまうのであった。
いや、サンタさんの靴下というのは、そういうものではないのだ(^^ゞ


12月は毎日この衣装で過ごしました。

(菜月、3歳8ヶ月


ところで、このサンタさんの衣装、これにはまいった。
菜月は、私がミシンで縫ったサンタさんの服を、それは気にいってくれ、12月には、2日に1度は、この服を着た。
家の中はともかく、外に出る時には、他の服に着替えさせるのに苦労した。
と、ここまでは、まぁ、仕方がないなぁという範疇の話だったのだけれど...
風邪をひいて、小児科に連れて行こうという朝も、
「これがいいの。脱がない!」
と言って譲らず、サンタの衣装で、病院に行った。
これには参った。
そして、12月25日のクリスマスがすぎても、まだこの服を着ると言い張った。
これにも参った。

ちなみに、菜月がサンタさんの服を着、貴裕をトナカイにしてみた。
わけもわからず、上機嫌な貴裕だった。


菜月サンタと、貴裕トナカイ

(菜月、3歳8ヶ月

貴裕、生後7ヶ月


ところで、かぁしゃんは、クリスマスにむけて、9月から準備を進めていることがあった。
おままごとが好きな菜月のために、菜月の寝た後、ひそかに手縫いで作ったフェルト製の食材。
ケーキ、おにぎり、太巻き、オムレツ、ハンバーグ、目玉焼き...
なかなか自由にならない時間で、少しずつ作った。


かぁさんの力作「フェルトの食材」


こうして迎えたクリスマス。
鳥を焼き、シチューを作り、お姉ちゃんがおいしいケーキを作ってくれ、みんなでシャンペンを飲み、クリスマスを楽しんだ。
サンタさんの靴下から出てきたプレゼントに、菜月は、ほんとにうれしそうな顔をした。
「おばあちゃん、見てみて〜、これ、サンタさんが持ってきてくれたんだよ!」
目を輝かせて、みんなに見せて歩いた。
そして、
「なっちゃんち、サンタさん、何持って来てくれた?」
近所のおばさんに聞かれ、
「やさい!」
元気に答え、
「やさい...?」
おばさんを固まらせた(^^ゞ


おねえちゃんが作ってくれた

クリスマスケーキ


無事クリスマスが終わったと思ったら、あっという間に正月が来た。
元旦の朝、おせちを囲み、みんなが顔をつきあわせて
「おめでとうございます。」
挨拶をする姿を見て、菜月は言った。
「かぁさん、今日は、誰の誕生日かな?」
と。
クリスマスの何たるか、がようやく理解できたろうと思ったら...
どうやら、今度は、「正月」の何たるかを菜月に説明しなければならないのであった(^^ゞ

そして、1月5日。
めずらしく、広島に雪が積もった。
菜月は、雪の舞う空を見上げ、
「かぁさん、これで、サンタさんが来るかもね。」
うれしそうにそう言った。
「正月」の何たるかを説明する前に、「クリスマス」は、1年に1度しか来ないという説明を追加しなければならないようだった(^^ゞ


サンタさんのプレゼントを
喜んでくれました。

(菜月、3歳8ヶ月)


そして2月。
「そうか、あさっては節分だねぇ。なっちゃん、豆まかなきゃ、豆。」
お店に並んだ鬼のお面を見て気づき、そう言った私の顔を見上げ、
「なんで?」
菜月は答えた。
「節分」の何たるかも、もちろん菜月は知らないのであった(^^ゞ

そして3月、ひな祭り。
先日、とーしゃんが、ひな人形を出してくれた。
「ひな祭りの時には、おばあちゃんがお寿司作ってあげるからね。」
おばあちゃんに言われ
「なんで?」
またまた菜月の「なんで」が増えるのであった。
次は、「ひな祭り」の何たるかも...(^^ゞ


菜月、3歳10ヶ月。
まだ、行事ごとには詳しくない今日この頃。
「なっちゃんも、4月になったら、4歳だねぇ。なっちゃんは、お誕生日は何がほしいのかな?」
先日、参考までに聞いてみたところ、菜月は、楽しそうにこう言った。
「なっちゃんはねぇ、お誕生日、アンパンマンのおうちがいいの。かぁさん、お誕生日になったら、サンタさんが、なっちゃんにプレゼント買ってくれるんだよね?」
「.....」
何度も言うけれど...
菜月、3歳10ヶ月。
まだ、行事ごとには詳しくない今日この頃。
サンタさんが来るのは「クリスマス」だけなのだということを、まず説明しとかないといけないようである。


とーさんと滑り台なのだー!

(菜月、3歳10ヶ月)