債権法改正 要綱仮案 情報整理

第38 寄託

6 混合寄託

 混合寄託について、次のような規律を設けるものとする。
(1) 複数の者が寄託した物の種類及び品質が同一である場合には、受寄者は、各寄託者の承諾を得たときに限り、これらを混合して保管することができる。
(2) (1)の規定に基づき受寄者が複数の寄託者からの寄託物を混合して保管したときは、寄託者は、その寄託した数量の物の返還を請求することができる。
(3) (1)の規定に基づき受寄者が複数の寄託者からの寄託物を混合して保管した場合において、寄託物の一部が滅失したときは、寄託者は、その寄託した物の数量の割合に応じた物の返還を請求することができる。

中間試案

10 混合寄託
 (1) 複数の寄託者からの種類及び品質が同一である寄託物(金銭を除く。)がある場合において,これらを混合して保管するためには,受寄者は,全ての寄託者の承諾を得なければならないものとする。
 (2) 上記(1)に基づき受寄者が複数の寄託者からの寄託物を混合して保管したときは,各寄託者は,その寄託した物の数量の割合に応じた物の返還を請求することができるものとする。

(概要)

 本文(1)は,混合寄託の要件として全ての寄託者の承諾を得ることが必要であるとするものであり,一般的な理解を明文化するものである。
 本文(2)は,混合寄託をした場合の効果として,寄託者が,寄託した物の数量の割合に応じた物の返還を請求することができるとするものであり,これも一般的な理解を明文化するものである。

赫メモ

 規律の趣旨は、中間試案概要のとおりである。

現行法


斉藤芳朗弁護士判例早分かり