五箇山集落

岐阜県白川村
富山県平村五箇山

1995年世界遺産に登録



TBS世界遺産のホームページ


『世界遺産・合掌造り集落』
白川郷(岐阜県)、五箇山(富山県)

伊丹−中国・名神→関ヶ原→美濃市−R156→郡上八幡
郡上八幡→蛭ヶ野高原→白川郷・五箇山集落

五箇山→金沢−R157→勝山→福井−北陸道→今庄
今庄−中山越え→敦賀−R27→小浜
小浜−R162→周山−R477→亀岡→伊丹

走行日:4月22,23日 使用車両:DJEBEL250GPSver
走行距離:770km



R156美濃市

R156美濃市にて
高岡:189km・砺波:175km・八幡:34km


 長年連れ添ったBAJAを弟に譲り、TRANSALPを売却、新しい愛車DJEBEL250GPSverを手に入れました。87年XLR、93年BAJAと乗り継いできましたが、モデルチェンジしたXRが小柄になったため、買うのを躊躇していました。そんな時に目についたのが、DJEBELのGPSverです。以前から購入を考えていましたが、ツーリングマップルがGPS対応にリニューアルしたのと併せて買い換えました。丁度出版された賀曽利さんの『日本一周40,000km』の影響もありますが・・・

 さて、4月15日に納車、その日に軽く篠山まで慣らしにいって、走行距離141kmからの旅立ちでした。予定走行距離は約800km、新車の慣らしには丁度良い距離です。天気も上々だし、GPSに最初の目的地を茨木ICとセットして、最初のツーリングへ旅立ちました。高速道路は移動手段として使わなければならない区間のみ使うようにしています。とにかく、変化がなくて面白くありませんから・・・。ですから、往路も最低限の茨木−関ヶ原間だけ走ります。車体&エンジン回転が軽いDJEBELは120km/h巡航も楽勝です。でも、BAJAと比べるとトルク感に欠けるように思えるし、スムーズすぎてバイクという感じがしないくらいですが、とにかく高速も楽に走れるバイクですね。GPS画面に流れ行くICやSA・PAの名前を見ながら関ヶ原に到着し、、そこから一般道を使いR156に合流しました。


 郡上八幡です。快適なR156クルージングでした。東海北陸自動車道がずいぶんとできあがってきているので、観光バスやらルートトラックやらサンデードライバーが一般道であるR156をあまり走らなくなったためにバイクでツーリングするには良い道になりました。(戻りました?) 確かに高速道路が完成すると、そのの一般道の交通量は減りますものね。四国のR32大歩危付近や蒜山に向かうR313なども観光バスやファミリーカーが減ってずいぶん良くなりました。
 さて、郡上八幡です。高山に行くときなどはここから「せせらぎ街道」を使いますから良く寄る街のひとつです。いつも水の豊かさには驚かされます。特に今回は、路地筋を徘徊し、いたる所で湧き水の利用を目の当たりにしました。宗祇水だけが湧き水ではないのですね。ちなみに私は、ここの水は好きな部類です。どちらかというと、軟水系の甘い水が好きな私です。外国で飲むぬるいミネラルウォーターは硬水の方が良いけれども・・・


郡上八幡(吉田川)

桜がちょうど満開の郡上八幡
清流吉田川に架かる橋の上にて


ひるがの高原分水嶺

「蛭ヶ野高原・中央分水嶺」
左に行くと長良川水系(太平洋)
右に行くと庄川水系(日本海)


 郡上を出発してすぐ北の大和町にある「やすらぎの湯」に入りました。私にとって「温泉」はいまやツーリングと切っても切れないものになってしまいました。ライダーならわかりますよね、冬の寒い時期のツーリングで冷え切った身体を湯船に沈めたとき・・・「身体中がとろけていきそうな感覚」 紀伊半島の温泉ツーリングで目覚めてしまってから、ツーリングの計画を組むときには、林道と共に温泉には必ずチェックをいれる昨今の私です。この湯は良かった。新しい施設なので循環浴槽なのですが、全体を循環浴槽にはしておらず、温泉浴槽と一般浴槽の二つに分割されおり、温泉浴槽の方は充分に温泉成分を感じ取れる泉質でした。さすが温泉王国岐阜県だけのことはあります。きっと薄めたお湯では客が満足しないのでしょうね。施設の品質を作っていくのはお客さんなんだなぁとあらためておもいました。湯上がりで多少のんびりして、白鳥町、蛭ヶ野高原へと向かいました。


 R156の白川村から平村に至る庄川沿いのリバーサイドハイウェイは「飛騨合掌ライン」と呼ばれています。上手いネーミングです。その象徴とも言えるのがここ合掌大橋です。庄川が大きく蛇行している部分に斜張橋がかかっています。川は奥の左手から右手に一回橋をくぐり大きく右に向きを変えて、再び今度は右手から左手へと橋をくぐります。このあたり庄川が県境になっていて、橋を渡るたびに石川県と富山県とを行ったり来たりします。快適なツーリングロードのひとつには間違いありません。
 さて、DJEBELの乗り味です。まずは、大柄でゆったりした乗りごこちです。旧XLR.BAJA系に通じるおおらかさです。サスの作動もしなやか、ハンドリングも素直、いいですねぇ。次は、スムーズなエンジン。ここは旧XLR・BAJAとは違います。なんかモーターみたいな感じです。スーっとスピードが乗っていく感じです。旧XLR・BAJAのグォー・グォーといった感じの加速とは全く異なります。ただ、全体のトルク感とかパワーとかは旧XLR・BAJAの方が感じるところがありました。TRANSALPもそうでしたが、最近のバイクは本当に癖がなく四輪みたいな乗り味になってきたのでないかと思えるほどです。疲れ知らずですね。そして、17L容量のタンク。国内では一日中高速道路を突っ走らない限りまず1日1回の給油で事足りてしまいます。これは、大きなメリットです。要するに宿泊する前に給油をすればそれで良いわけですから、ガスチャージのポイントを考えながらコース組みする必要がなくなります。これも楽です。最後にGPS、こんなに便利とは思いませんでした。自分がどこにいるのかがわかる。これは楽。カーナビと違い道を示さないのも良い。私たちライダーは、何にも制限されることなく自由に走るためにモーターサイクルという相棒と共に旅をするのです。自分の行く先は自分で決めましょう。そのための自信と確信を与えてくれるのがGPSです。目的地までの距離・方向がわかることによって、ペース配分ができ、ツーリング自体に余裕を持つことができるのが大きな魅力です。「楽」な点の多い良いバイクという印象で、長くつきあえそうな予感のする新しい相棒です。
 逆に、機敏にちょこまかという使用方法には向かないバイクなのではないでしょうか。


合掌ライン(合掌大橋)

飛騨合掌ライン「合掌大橋」


合掌造り(菅沼集落)

五箇山「菅沼集落」

 
 合掌集落につきました。集落は大きく分けて岐阜県白川村の白川郷と、その北富山県平村の五箇山と言われる一帯に点在しています。その代表的な集落のひとつが写真の五箇山菅沼の集落です。洗濯物がかかっているのでわかるように今でも生活の場なのです。世界遺産に登録された内容を目にしたことがありますが、合掌集落についてはその建物の素晴らしさももちろんですが、雪深いこの土地にあって独自の文化を形成伝承し、そして保存しているところに価値があるのだそうです。確かにそう思います。いわゆる秘境と呼ばれ大変な山奥に集落が築かれているのを林道ツーリングをしているとよく見かけることがありますが、ここ白川・五箇山は一線をきしています。生活の中に保存の体制ができている。そんな人のつながりの存在も世界遺産として登録される際の重要な要件だったのでしょう。ただ、古い街並みや建物を守るのではなく、その街や家を必要とした、文化や歴史を守り伝承していくことが大事なのではないのでしょうか。だから、私は、ただ古いというだけで観光客の落とすお金を当てにする、木曽路の○籠や小京都と呼ばれる街が好きではありません。


 相倉集落です。ここも五箇山の代表的な合掌造り集落です。山間に広がる集落の姿が美しいのでポスターやバイク雑誌などでもよく見かける風景です。カメラがミノルタTC−1ですので、望遠が利かずこのような茫洋とした写真になってしまっていますが、この位置から集落をねらったと思われる写真を結構見ているような気がしています。でも、ここにくるまでには、少し嫌な思いをしました。相倉集落の入り口で「世界遺産保存協力金」と称して、あやうくお金を取られそうになりました。一般道を走っていくと、突然おっさんが現れて、当然のように相倉に入るならお金を払えといいます。地図に載っている道です。天下の公道です。なんでお金を払う必要があるのでしょうか。おっさんは「100円ぐらい払えばいいのに、ケチなライダーだなぁ」という顔をしています。金額なんか問題ではありません。きちんと説明をしていただいて、このお金がどう使われるのかを納得のいくように話してもらえたのならたとえ1000円でも払います。支払いの対価がわからないようなお金は、寄付かお金をどぶに捨てるのと一緒です。安易な「人が来るから金をとってやろう」、この考えに対して僕はお金を払わないのです。こういう経験をすると反吐が出ます。

 この撮影後、五箇山に泊まり再び温泉を楽しみました。翌日は、赤祖父林道などを走ろうかと思いましたが、雪のため通行ままならづ、金沢・勝山・福井・敦賀・小浜と繋いで帰宅しました。新しいDJEBELとつきあっていけそうな充分な感触を得た、楽しいツーリングになりました。


五箇山相倉集落を望む

五箇山「相倉集落」遠望
後ろの山々はまだ雪です。春まだ浅いこのあたり。


今回のGPS目的地設定ポイント
23日
24日
茨城IC
福光IC
関ヶ原IC
金沢東IC
穂積町穂積
野々市町柳町
美濃IC
勝山市長山町
大和町剣
福井北IC
蛭ヶ野高原スキー場
今庄IC
白川村荻町
JR敦賀駅
平村相倉
JR小浜駅

京北町周山

自宅


インターチェンジとJR駅の設定が多いですね。
たとえ、高速道路に入らなくても、鉄道に乗らなくても、
いい目標には成り得るようです。






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