県庁前駅
1976 頃 新潟市白山前 Photo by Keiichirou Watanabe.
新潟交通電車線の県庁前駅は、新潟市民にはもちろん、国道8号線上を走る軌道部分とともに、地方私鉄ファンには全国的にも有名だった。1985年(昭和60年)に県庁が信濃川対岸に移転したあとは、白山前駅と名を変えてがんばっていたが、1992年(平成4年)に東関屋との間が廃止になった後、取り壊されて道路になってしまった。
県庁前駅は、1936年(昭和11年)に竣工した。ちなみに後ろの県庁本館は、1932年(昭和7年)に建てられた。新潟電鉄(当時)が開業(東関屋ー白根間)したのが1933年(昭和8年)4月1日、県庁前−東関屋間が同年7月28日開業となっているので、この間は別の駅を使っていたのだろう。どんな駅だったのだろうか。
この写真の撮影時はまだ、県庁前駅の時代で、後ろに県庁本館が見える。白山神社も含めて、ほぼ半世紀に渡ってこの角度からの景色は変わることがなかった。県庁前駅竣工当時は、まだ堀も健在だったから、このあたりの景色はとても風情があったと思われる。
この界隈は、よく小学校の写生大会に使われ、私も県庁前駅を描き、賞状をもらった記憶がある。