第四銀行住吉町支店
1976 頃 新潟市住吉前 Photo by Keiichirou Watanabe.
日本海貿易の拠点として発展してきた新潟市には、その消長の跡を今にとどめる建物が随所に残っていた。 なかでも、新潟市上大川前通り界隈は、風格のある戦前からの金融機関の建物が数多く見られた。ちょっと歩いただけでも、旧新潟証券取引所(旧新潟銀行本店)、旧米穀取引所、第四銀行新堀支店(旧新潟貯蓄銀行本店)など、何れも特徴のある重厚な建物であったが、ほとんどの建物が、1980〜1990年代の間に消えていってしまった。 |
その中で、第四銀行住吉町支店は、新潟市の商業、金融の繁栄を今に伝えてくれる現存する貴重な建物となっていた。 住吉町支店そのものは、大正時代に米穀取引の盛んな頃の拠点として設置された。現在の第四銀行住吉町支店は、1927年(昭和2年)に建てられたものである。半世紀以上の風雪に耐えた、風格のある建物だ。 |
この新潟の歴史の1ページを飾る建物も、万代橋下流橋からのびる道路の法線にかかり、2002年に解体が始まった。 解体された建物は歴史的建造物として新潟市郷土歴史博物館に復元される予定だという。 |