県庁前駅−東関屋間

越後線立体交差付近

軌道線は関新町で、国鉄越後線と立体交差していた。いつか、越後線のDCと、新潟交通の電車がクロスするところを撮ろうとおもっていたのだが、もう一つ研究心と努力が足らずに実現できなかった。
思えば、当時の越後線はDCの見本市のように雑多な形式がゾロゾロとつながり、DE10の貨物や、DD51の客車列車(関屋まで)も入っていた。越後線だけでも、腰をすえて撮影したおけばよかった。みんな後の祭りになってしまった。
いつものように、カラカラと音を立ててやってくる。
丸みを帯びた顔に特徴のあるクハ37だ。
まだスパイクタイヤ規制前の頃、春先の晴れた日はスパイクに削られたアスファルトの粉塵が舞い上がる。
ワイパーでぬぐった後が、まるでウィンクしているように見えた。軌道線ならではの現象。
振り向けば、霞がかかったような春の日差しの中を、電車は遠ざかっていく。

1973.6.18 新潟市関新町 Photo by K.Watanabe.

越後線の列車と、新潟交通の電車を同時に捕らえた珍しい写真。機関車が隠れてわかりにくいが、東新潟機関区のDE10だ。
当サイトの蒸気機関車館館長(兄)が、買ったばかりの一眼レフで試し撮りしたもの。

このページの写真は、一番下を除き、いずれも  1976年3月8日撮影

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