県庁前駅−東関屋間

 

大野屋旅館前

県庁周辺は、多くの旅館があった。大野屋も代表的な旅館の一つであった。バスの窓からよく見かけたが、子供心にいつか3階の部屋に泊まってみたいと思っていた。
県庁、大野屋、そして電車もなくなり、幼いときにみた風景は、写真と記憶の中だけのものになってしまった。
 
聞き慣れたモーター音が聞こえてくる。まもなくモハ21単行の白山前行きが顔をだした。
 
走る自動車もまばらな、休日の昼下がり。
 
大野屋旅館の玄関前を通り過ぎる。
 
開いた窓からみえる赤い服の人は、他の便でもみかけた。録音でもとっているのだろうか。
 
何度となく見慣れていたこの風景も、まもなく思い出の一つになってしまう。
 
白山神社を横に見ながら最後のカーブにさしかかる。まもなく終点に到着だ。
 

このペジの写真は、いずれも 1992年3月撮影