レッドクリフ Part I スタンダード・エディション [DVD] レッドクリフI (製作年度: 2008年)
レビュー日:2009.5.8
更新日:2009.11.18
評価:★★★★
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解説(Yahoo映画より):
『M:I-2』などの巨匠、ジョン・ウー監督が100億円を投じて作り上げた歴史アクション大作。中国の英雄伝「三国志」を基に、国をかけて戦う男たちの壮大なロマンと、彼らを陰で支える女性たちの姿も浮き彫りにする。才気あふれる軍師を演じるのは『LOVERS』の金城武。彼とともに戦う知将役に『インファナル・アフェア』シリーズのトニー・レオンがあたる。二人の偉大な英雄ぶりに目を見張り、華麗で鮮やかなアクションに息をのむ。


豪華絢爛な歴史絵巻

宣伝が派手すぎたおかげで、映画館で上映中にはぜんぜん興味をそそられなかったのだけど、たまたまパート2を見に行ってハマってしまい、レンタルでは飽き足らずに購入。

ひさびさに「スペクタクル」の楽しさを味わったような映画。金城武の諸葛孔明と胡軍の趙雲がすごくいいけど、その他のキャラもそれぞれ魅力的。
昔ならハリウッドでないと撮れなかったようなゼイタクな映像で、ハリウッドじゃ撮らないような題材が見れるのは嬉しい。アジアもここまで力つけてきたんだなーという感じで。

はじめから前後篇とわかっているので長さとかいいところで「続く」となる点には文句はないけど、やっぱ周瑜と小喬のベッドシーンはいらんだろう。あんなに露骨に描かないでもなんか方法があったはずだと思うけど。


【ここが美味しい名シーン】

呉に赴いて同盟を打診する孔明が、呉軍の本拠地赤壁を訪ねてはじめて周瑜と対面するシーン。周瑜は軍事教練を中断し、近くで笛を吹いていた農民の少年に歩み寄ると、その笛を手にとって小刀で指穴を削って音程を直す……
周瑜の音感の鋭さを示すエピソードですが、わたしが好きなのはその後少年が直してもらった笛を吹く、その音色に「自然との一体感」を感じるかのように聴きほれる周喩と、同じ笛の音に目を閉じて聴き入る孔明のシーン。あそこで二人の価値観が一致しているところを見せ、その後の琴の合奏シーンにつながっていくという感じで。

周喩宅で馬の難産に遭遇し、いきなり「動物のお医者さん」始めちゃう孔明も笑える。

戦場シーンがインパクト強いだけに、たまに出てくる美しい風景も印象的で、生き物大好き(笑)な孔明と、呉の美しい自然を愛しているような周喩(あの邸宅もステキだし)だからこそ、その対極にいるような曹操に対抗して天を味方につけて勝っちゃうんだよな、という気がします。

あ、それから、要所要所で見せる揖礼(両手を組み頭を下げる)もいいです。戦場の修羅場の只中でも劉備にきちんと揖礼する蜀のみなさんには萌えました(爆)。


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