ドラゴンロード (製作年度: 1982年)
レビュー日:2011.4.24
更新日:
評価:★★★★
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解説(Yahoo映画より):
武道を志し修業中のドラゴンは名家の御曹司。勉強が大の苦手で、遊びにかけては天才的な彼は、父親の厳しい監視の目を盗んではいつもいとこのジムと一緒になってガールハントに夢中になっていた。そんなある日、散歩に出掛けたドラゴンとジムは、郊外の草原で怪しげな黒いユニホームの集団に追われている男に出くわす。近くの茂みに逃げ込んだ男に対し“生死を問わず必ず捕まえろ!”と叫ぶ集団のボス。そしてこの偶然のアクシデントから、彼らは謎の事件に巻き込まれてゆく……。
ドラゴン若大将
ひさびさに「まだ見てなかったジャッキー映画」見ました。
ジャッキーは村で一、二を争う名家の息子ロン君(阿龍)。頭もそこそこよくて運動神経も抜群ながら、勉強や武術の稽古は嫌いで、父親の目をごまかして遊ぶことにばかり夢中なドラ息子(笑)。
時代としては清朝が終わって中華民国ができる頃あたりかな。当初はヤング・マスターの続編となる予定だったというだけあって、時代背景も似た雰囲気。ただし今度はいいとこのおぼっちゃまという設定。
父親の友人の息子であるガウ君(阿牛)とつるんで、遊びほうけたりスポーツがんばっちゃったりカワイイ女の子をはりあって大ゲンカしたりと、思い切りおバカに青春していたところ、ひょんなことから清朝のお宝を海外に売り飛ばそうという一味とかかわりあうことになって……というお話。
同じくいいとこの息子であるガウ君とは家族ぐるみのつきあいながらライバル意識もほの見えて、女の子のことではマジで大ゲンカするけれど、その後父親に連れられて謝りに行くとガウ君はガウ君で罰として「もうケンカしません」とお習字させられてる……というあたりがなんか微笑ましい。
ちなみにふたりの父親にもちょっぴりライバル意識があるようで、ロン君の父親は息子にカンフーや詩の暗唱といったトラディショナルな中国的教育をほどこしているのに対し、ガウ君の父親は西洋の文物をいち早く取り入れ、息子にも西洋人の先生をつけてピアノで英語の歌をうたわせたりしている。当時は最先端技術(?)だった「ズボンのファスナー」をめぐるガウ君とロン君のやり取りも面白いし、「Ten Little Indian Boys」の歌(ただ訳詞でインディアンを先住民と訳すのはどうかと思う……)や父親の目を盗んで持ち出したライフル銃といったネタの生かし方もなかなかうまかったです。
中国ならでは(?)の羽根蹴りとか金のボールの争奪戦といったスポーツも面白かったけど、あれはケガ人続出だっただろうな……(^^;
まぁちょっと試合シーンが冗長という感じもしたけど。
ガウ君とその父を守ってラスボスと戦うはめになったロン君、最初は逃げ腰だったのが二人の危機に直面してマジになり、やぶれかぶれで戦う姿がけなげでいい。
キッとまなじりを決して倉庫の扉を閉めるシーンもいいけど、その次、首にかけていたお守り(?)をはずして、倒れているガウ君の手元に置くシーンが何気ないんだけどいいんです。ケンカもするけど心の底では本当に大事な親友なんだ、という気持ちが出てる感じがする。バージョンによってはカットされちゃってるのもあるらしいけどもったいない。
