ロビン・フッド ディレクターズ・カット版 (2枚組) [DVD] ロビン・フッド (製作年度: 2010年)
レビュー日:2012.9.13
更新日:
評価:★★★
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解説(Yahoo映画より):
伝説の義賊、ロビン・フッドの物語を『グラディエーター』のリドリー・スコット監督と、ラッセル・クロウの黄金コンビが手掛けた歴史スペクタクル大作。12世紀のイギリスを舞台に、勇猛果敢なヒーローの戦いぶりを活写する。出演者も『ベンジャミン・バトン 数奇な人生』のケイト・ブランシェットや、『シャーロック・ホームズ』のマーク・ストロングら名優が勢ぞろい。映画の前半と後半で描かれるイングランド対フランスの壮絶な戦闘シーンは必見だ。


ロード・オブ・ザ・リング風ロビン・フッド

ロビン・フッドは何度も映画化されてきたキャラだけど、なんといってもケヴィン・コスナーの映画が代表作になっちゃって、およそロビンとイメージのかけ離れたラッセル・クロウでどう仕上げるのよ、と心配になったくらいでしたが。

なるほど、こうきたか、と思わせる作品でしたね。とにかく今までのロビン・フッド物のイメージをことごとくぶち壊してそれでもロビン・フッド映画として成立するか、というチャレンジみたいでした(笑)。だからけっこう面白かったです。

この映画のロビンは最初はロビン・フッドでもなければ貴族のロバート・ロクスリーでもなく、ロビン・ロングストライドという、ただの射手。傭兵として十字軍に参加はするけどその大義には懐疑的。
そして物語の早々にキング・リチャードが戦死してしまうという、ロビン物としてはあんまりな展開(笑)。コスナーのロビンでは最後に登場して場面をシメてくれた人をいきなりぶっ殺すところからして、いったいこの後どうなっちゃうのよ、と思わせてひきつけるという手法はちょっとあざといけどなかなかのものです。

その後わけあってロバート・ロクスリーの身代わりになる羽目になったロビンが、その妻だったマリアンと知り合い、最初は偽装夫婦だったのになんとなく情が通ってくるところとか、だんだん明らかになるロビンの素性とか、そこにマグナ・カルタがからんでくるところとか、とにかく地味〜なロビン伝説成立譚だったけど、なかなか面白くて、最後の「フランス軍上陸阻止作戦」まで見ごたえがあってよかった。

それでも「これがロビン・フッド」といわれるとなんか違和感あるけど……(笑)

役者陣もなかなか。ロバート・ロクスリーの父親、気骨のある盲目の老騎士やってるのがマックス・フォン・シドーだと気づいたときは、「ラッシュアワー3」のヘンタイ警部やってたあの人? と驚いたけど(爆)
それからマリアン役の人が「ロード・オブ・ザ・リング」のガラドリエルだった人というのも驚き。それだけじゃなく、この映画、実はけっこう「指輪物語」ネタが仕込まれてて面白い。

ロビン・ロングストライドという名前もネタ元は絶対アラゴルンの仮の名「ストライダー」からだろ、と思うし、ラルフ・バクシのアニメのワンシーンそっくりの場面もあったし、最後の戦い場面でのマリオンの登場の仕方なんて、もろエオウィンじゃないか〜!


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