チョコ日記 第13回

初めての型抜きチョコレート


今回の「初めてシリーズ」(いつからできたんだ〜(^^ゞ)は型抜きチョコレート。型抜き チョコレートというのは、チョコモールドと呼ばれる鋳型みたいな型の中に溶かした チョコレートを入れて、成型したチョコレートのことです。バレンタインでお馴染みのハ ート型が一番身近かな?チョコレート専門店では凝った形のボンボンがおいてあったりし ますがこれもそう。最近では動物や人形の立体的なチョコレートをよく見かけますが、こ れもチョコモールドにチョコレートを流し込んで作るんですよ。こうやって書くと本格的 で難しいように感じますが、型抜きチョコレートは思ったより簡単にできて、誰でも、か なりプロっぽい美しい仕上がりを勝ち取ることができます(大袈裟)。
ぜひ、一度やってみましょう。型抜きチョコレートにはテンパリンしたチョコレートだけ で作るタイプとガナッシュなどをセンターを入れる2つのタイプがありますが、今日は センターありタイプの紹介をします。

必要な道具
チョコモールド:初心者に向いているのは、できるだけシンプルで、できあがりのチョコの 大きさが小さめ(一口で食べられる程度)のもの。値段はピンきりで同じような型でも数千円のものから2、3百円のものまで様々だが、最初はプラスチック製の安いも ので全然大丈夫です。仕上がりもとってもキレイです。
カード:溶かしたチョコレートを平らにならしたり、余分なチョコレートをこそげ落とすのに使います。
絞り袋&口金またはパイピングチューブ:モールドで成型したチョコの中にセンターを入 れるのに使います。
手順
  1. センターにするガナッシュを作っておきます。お好みで……
  2. 表面になるクーベルチュール(センターに合いそうなもの)を適量(200〜300g以上)テンパリングしておく。 (クーベルチュールはケチらず、型いっぱいに流し込んでも余るくらいがよい。 500gくらいあると後の作業が楽で仕上がりもキレイです。)
  3. チョコモールドは脱脂綿などでキレイに拭いておく。絶対に型の表面に傷をつけてはいけない。 また、油や水気をできるだけ除くこと。まず、テンパリングしたチョコレートを指に取って、チョコモールドの中に塗りつける。(型のへこみなどに塗り残しがないように気をつける、これが型抜きチョコレートの第1のコツ。ただ流し込むだけでは、型のすみずみまでチョコが行き渡らず、気泡ができたり、チョコレートの壁に穴が空いたりしてしまう)
  4. テンパリングしたチョコレートを型に流しこむ。ほぼいっぱいになったら、まな板の上で 2、3度ほど型を軽く落として、隅々まで行き渡るように、余分な気泡を抜くように心掛ける。 (ここの作業は手早く。ゆっくりしていると、チョコの外壁がめちゃ厚くなってしまうから。)
  5. 型をひっくり返して、余分なチョコレートを下に落とす。(できるだけよくチョコレートを落とすこと。よっぽど振り回して落とさない限りちゃんとチョコ外壁はできる。)
  6. 周囲についたチョコレートをカードでキレイに落とす。周囲のチョコレートが固くなっ てきたら、ドライヤーを当てて部分的に溶かして作業するとやりやすい。 (ここが型抜きの第2のポイント。チョコレートは型の内側だけについて いる状態がベスト。はみ出て周りまでチョコレートがついていると、型から抜けない原因に なります。きれいになるまでお掃除、お掃除。ただし、カードが型のへこみの内側に入らないよう に気をつけまししょう。せっかくの外壁が傷モノになります。力は入れすぎないように)
  7. オーブンシートなどをひいたお皿の上に、余分なチョコレートを掃除したチョコレート をひっくり返して置く。多少、チョコレートがはみ出て来る場合もあるが、ここでは気に せず、そのまま冷蔵庫などでしっかり冷やし固める。これで外側の出来上がり〜。
  8. しっかり外側が固まったら、センターを絞り袋やパイピングチューブなどに入れて絞り 入れる。いっぱいに詰めすぎず、高さの8分目までにしておく。センターを入れたら、も う一度冷蔵庫で冷やし固める。 (少な目にセンターは入れること。しっかりした底を作るためには、センターがお 尻からはみ出しているようではダメ。あとのチョコレートを入れるスペースをきちんと作 ってあげましょう。入れすぎないためには、絞り袋の口金は細めにする(パイピングチュ ーブでもいいくらい)、センターは柔らかめに仕上げておくの2点も重要)
  9. 底を塞ぐために、テンパリングしたチョコレートを流し入れる。5と同様に型のへこみ からはみ出したら、カードできれいに取っておくこと。そして、再び冷蔵庫へ。 (ここでもはみ出したチョコレートはできるだけ取り除くこと。しかし、力を入れ すぎて底を削ってしまわないように注意して。先程と同じく、適宜ドライヤーを当てて、 チョコレートを柔らかくすると作業がしやすい)
  10. ちゃんとチョコレートが固まったら、いよいよ「型抜き」。ひっくりかえして、軽く型 を叩くと、面白いようにポロポロチョコレートが落ちてくる。これで完成!!(パチパチパチ) (きちんとテンパリングされているチョコレートならば、そんなに力をいれずとも チョコレートはちゃんと型から抜けてきます。力が強すぎると、中のチョコレートが割れ てしまうこともあるので注意)

出来上がりと感想
ぽろっと出てきたチョコレートを見て、あなたはきっとびっくりするはず。ピカピカ 光るお店で売っているチョコレートが目の前に現れるから(笑)。大きすぎるトリュフや、 きちんとした四角に切れない生チョコレートに悩んでいた不器用なあなた(=私 (^^ゞ)でもプロの「仕上がり」が約束されます。ほんとにねぇ〜、感心しちゃい ますよ〜。もう一つの型抜きチョコレートの利点といえば、かなり柔らかめのセンターが 使えること。センターの固さを気にせず、センターに自由な風味づけができるようになり ますよ(このときはトロトロのレモンキャラメルとジャンドウヤを重ねてみました)。 ぜひ、一度お試しください。(^_-) -



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