チョコ日記 第7回

チョコレートの個性について考える

(お気楽にお読みください。さもないと、一部頭がヘンになりそうな表現があるかもしれません:笑)

長野オリンピック終わっちゃいましたね〜.オリンピック好きの私は毎日のようにテレビに張り付いていたんですが,その中で一番感動したのがフィギュアスケートの男子シングルでした(一番好きな競技だから仕方ないんだけど:笑).上位の選手はいずれも個性がしっかりと表現されていて,それぞれの演技に本当に感動してしまったからです.高いジャンプを得意として,力強くキレのある演技を行うストイコ(フリーは残念だったけど).あくまでも滑らかなスケーティング,一つ一つのポーズがしっかりと決まりそこはかとなく気品が溢れるエルドリッジ(エキシビションで見直しました).ほとんど演劇と見間違えるほどの演技力,一度見たら忘れないユニークなプログラム,誰からも愛されるキャンデローロ(『ダルタニアン』はフィギュア史に残るうぅ).そして,音楽と感情という抽象的(モダン)なものをスケートというスポーツ(運動)で完璧に表現するク−リック(とにかく感無量&号泣)。

それにこの4人は一人一人別々に見るよりも、一緒に見るとますます魅力的になるのが面白いのです。フィギュア・スケートの演技を技術と芸術性、洗練(抽象)と素朴(具象)という2つの軸で評価するとすれば、この2つの軸により作られる座標の4つの象限にこの4人がきれいにあてはまるからです。技術性と素朴さのストイコ、芸術性と素朴さのキャンデローロ、技術性と洗練さのエルドリッジ、芸術性と洗練さのク−リックという具合に。なんだかフィギュアの世界をすべてこの手の中に入れてしまったようで、ホントにね、「ああ、幸せ〜」だったですよ(笑)。

さて、こっから強引にチョコレートになるんですが、この4人のあり方はチョコレートの個性のあり方にもそのまま生かせるのではないかなとテレビを見て思ったのでした。技術vs芸術性の軸はカカオvsミルクをあてはめ、洗練vs素朴はそのままで座標を作るんです(う〜ん、書いて見ると平凡(^^;)カカオ分が多く、ストレートに力強いストイコタイプ。ミルクたっぷり、はっきりとした旨味のキャンデローロタイプ。カカオ分は多いものの、すっきりとして上品なエルドリッジタイプ。一見あっさりとしたミルクタイプなのに、とっても香り高いク−リックタイプとなりますね。個性というとついついパンチの強いはっきりとした味と思いがちですが、こうやって軸を作ってみると、あっさり系の「洗練」方面にもチョコレートの世界はありそうだなと感じますね〜。もちろん、あっさり系でない洗練も当然ありそうだし。

チョコレートを意識的に色々と食べるようになって思うのは、「チョコレートって一瞬の美味しさだなあぁぁぁぁ」ということです。一粒のチョコレートを口に入れ、溶けてチョコレートの味が口中に広がり、残り香が鼻の奥から抜けていってしまうまでは本当にあっと言う間。そんなチョコレートだからこそ大事なのははっきりとした個性なのではないでしょうか?男子フィギュアの4選手のように、一瞬の美味しさの中で明確なイメージを食べ手に与えられるようなチョコレートに出会いたい、できればそれを自分で作って見たいなあと思う今日この頃なのでした。


前へ 次へ


「チョコ日記」に戻る
「メニュー」に戻る