チョコ日記 第9回

はじめてのテンパリング・その2:水テンパリング


初めてのテンパリングを成功させた気分のよさをバネに、今度はもうちょっと本格的なテンパリングだと思われる「水テンパリング」に挑戦してみました。なにしろ、今度はテンパリング剤不要、混ぜものナシですから、それだけでなんだか本格的な気がしますよね。(^^; それに、「テンパリング剤なんて近くのお店にはあらへんで〜」という方でも全然へっちゃらです。(^^;;; 「水テンパリング」を簡単に説明すれば、湯煎で溶かしたチョコレートを今度は氷水を当てながらゆっくり固まる寸前までに冷やして、そして、それをも一回湯煎で溶かす、という方法です。温度計は必要ですが、他のテンパリング方法に比べて、材料も道具も少なくてすむところがありがたいです。今回の方法は、指籏誠著「NHK出版パティスリーシリーズ1 チョコレートのお菓子」日本協会出版会(1500円)に沿っています。

用いた材料と道具
クーベルチュール・ミルク(新不二屋)125gくらい
ボール2つ(大きさの違うもの)
鍋(小さい方のボールより大きいもの)
温度計
ゴムベら

方法と感想
  1. チョコレートを刻み、小さい方のボールに入れる。鍋に60℃くらいのお湯を用意し、チョコレートの入ったボールを湯煎し、ゴムベラで混ぜる。
    (感想1)前回に懲りて、今度は高めに。でもなかなか溶けないが、これ以上、高くする と急激に温度が高くなりそうなので、ガマン。 (^^;
    (感想2)チョコレートが溶けだすまでが一番時間のかかるところです。小さい鍋だとすぐにお湯がさめるので随時熱い湯を足すことが肝心。
    (感想3)ゴムべらは静かに、静かに回すこと。さもないとお湯が入って、チョコレートがだいなしになります。
  2. チョコレートが溶けたら、温度計をゴムべらに固定して、静かに混ぜ続け、チョコレート液の温度が 40〜45℃になるまで湯煎する(今回は42℃)
    (感想4)温度の上昇はすぐには止らないので、湯煎にかけた状態で45℃にするのは危険だと思う。湯煎にかけた状態で43℃くらいまでなら大丈夫だと思う。
  3. チョコレートを溶かす間に、大きい方のボールに氷水を用意する。チョコレート液が所定の温度になったら湯煎からはずし、氷水ボールにつける。氷水につけたら、常にゴムべらをゆっくり回し続ける。
    (感想5)ここでは特になし(^^;
  4. ゴムべらで混ぜる時には静かに回し、できるだけ空気が入らないように心掛けること。かき混ぜる時のヘラが重く感じるようになったら、氷水からはずし、全体をよく混ぜて、チョコレート全体を一定の温度(粘度)に保つようにする。
    (感想6)ボールの下や横からチョコレートが固まってくるが、主観的に固まりだすとあっと言う間にチョコレートは固くなってくる。とにかくよく混ぜることが大切だと思う。
    (感想7)「危ない」と思ったら、とにかくボールを氷水から外すこと。これが肝心。早く温度を下げようとする必要は(たぶん)全然ない。(^^;
  5. 氷水につけては外し、つけては外しを何度もこまめにくり返し、固まる寸前まで混ぜる。本によればチョコレートがリボン状にひらひら落ちるくらいとある。温度にして、だいたい20〜23℃。
    (感想8)リボン状のところで止めたつもりけど、そっからもどんどん温度低下は進んでいるようで、すぐにほとんど固まった状態になってしまった。このあたりが、「テンパリングはチョコレート少量では難しい」と言われる由縁なのかもしれない。ただし、この後ちゃんとコーディングするっことができたので失敗というわけでもないらしい。本にも「慣れない場合にはちょうど良い状態でやめず、使いにくいくらいの固さまで冷ました方がいい」とある。
    (感想9)固くなってくると、温度計で測るのに時間がかかってしまう。温度よりも固さで頃合いを見計らう方がよいような気がしました
  6. 鍋にぬるま湯をはり、チョコレートの入ったボールを湯煎し、チョコレートを溶かす。前回同様、チョコレート液の温度は30〜31℃くらいに留めること。
    (感想10)ここまで順調に来て、気が抜けたせいか、ここで大失敗(^^;。チョコレートのボールを深く沈めすぎて、ざーっとぬるま湯がああああ。柔らかくなりかけていたチョコレートとぬるま湯は渾然一体と化し、修復不可能になったのでした(;;)→1.に戻ってやり直し・・・・(;;)
    (感想11)教訓。「湯煎はくれぐれも慎重に」・・・・(おばか)

コーティング後の出来上がり
今回はミルクのラムガナッシュをトリュフ風にコーティングしてみました。前回同様、しっかりとパリっとコーディングできたし、ブルームもできてないので、まあ、成功でしょう。でもね〜。やっぱりツヤがないの・・・・。なぜだろ?これはちょっと突っ込んで調べて見る必要がありそうです。

今日の結論
水テンパリングはいい(笑)。チョコレートが少なくても(125g)でも成功するし(ここまで少ないとテンパリング剤を計ることが難しいもの)、温度管理も実質最初のチョコレート液を溶かす時と、テンパリングが終わった後の32℃を越えないというところだけですむもんね(^^)。器具もそれほど必要ない。ただひたすら、水分がはいらないように(ああ(;;))混ぜるだけ。個人的にはテンパリング剤を使うよりも、初心者向きではないかと思いました。ただし、水の侵入だけにはくれぐれも気をつけて(自爆)。



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