野分の会(第二回)
昭和50年5月18日(日)午後1時開演
にっしょう会館
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ーーー 曲目 −−−
1.八千代獅子 竹内直美 5.こほろぎ 晴山京子
山本博美 尺八 有村次郎
野口寿子
那須葉子 6.みだれ 替手 斎藤緑
三絃 藤木ふとみ 本手 渋谷真里子
関口美智子
2.春の曲 本手 吉沢延子
田蔵嗣美 7.茶音頭 藤木ふとみ
替手 中田久美子 神坂志津
三弦 中田久美子
3.飛鳥の夢 高音 野口由美子 吉沢延子
横森玲子
松本美幸 8.五段砧 高音 吉沢延子
金子誠子 低音 藤木豊子
低音 若林伸子
広川美津子 9.きぬた 高音 藤木ふとみ
上田美佐子 神坂志津
浅野京子 低音 中田久美子
十七絃 佐野奈三江 晴山京子
田蔵嗣美
4.夏の曲 替手 久慈ゆき子
浅井裕子 10.秋の曲 本手 小田源子
本手 君島京子 武井美佐子
額賀香代子 吉沢延子
金谷まり子 替手 野本和子
境美恵子
11.琉球民謡による組曲 第一筝 柳井美加奈
藤本ふとみ
第一筝 中田久美子
藤木豊子
十七絃 金津千恵子
尺八 手塚好一
12.末の契り 柳井美加奈
三絃 金津千恵子
末の契り
作曲 松浦検校
筝手付 八重崎検校
歌詞●
白波の、かかる憂き身と知らでやは、
わかにみるめを恋すてふ、渚に迷ふ
海女小舟。浮きつ沈みつ寄る辺さへ、
荒磯伝ふ芦田鶴の、鳴きてぞともに、
手束弓。春を心の花とみて、忘れ給ふな、
かくしつつ、八千代ふるとも君まして、
心の末の契り違ふな。
解説●
自分がこんなに悲しい身の上になろうとは少しも知
らなかった。わが思いは、みるめという海草を求
めて、渚に漂よう海女の小舟のように、浮きつ沈
みつ、今は頼るべき人の心も定かでない。
海岸の芦辺にむれ飛ぶ鶴の啼き声さえ、今の私に
は一人わびしいが、しかし、私の心に希望をもつ
て、除ろに花の咲く時期をいつまでも待っている。
こんな気持ちの私を忘れないでほしい。心のうちに
秘めつつ、いつまでも君の健やかなことを祈って
います。あなたも私と心の奥で約束したことを、
違わないでください。
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