北京公演プレコンサート
2000年9月11日(月)午後7:00時開演
四谷区民センター
プログラム
天上大風
(柳井 美加奈作曲)
柳井 美加奈
サックス 坂田 明
ツォンヴァーン トーライタイ フルン
(モンゴル民謡)
柳井 美加奈
十七絃 星島 真祐子
サックス 坂田 明
琉球民謡による組曲
(牧野 由多可作曲)
第一筝 柳井 美加奈
第二筝 平野 裕子
十七絃 星島 真祐子
尺八 芦垣 一哉
< 休 憩 >
レクイエム
(柳井 美加奈作曲)
柳井 美加奈
尺八 芦垣 一哉
さらし幻想曲
(中能島 欣一作曲)
柳井 美加奈
三絃 平野 裕子
尺八 芦垣 一哉
雪の断章
(柳井 美加奈作曲)
柳井 美加奈
三絃 平野 裕子
十七絃 松浦 奈央
サックス 坂田 明
桜変容
(柳井 美加奈作曲)
柳井 美加奈
三絃 平野 裕子
十七絃 星島 真祐子
尺八 芦垣 一哉
サックス 坂田 明

《曲目解説》
天上大風
1998年柳井美加奈作曲。フィンランドのKaustinen国際
音楽週間に招聘されていった自作品による公演のために
作曲したものである。2楽章の構成で筝と尺八の二重奏
であるが、今回はサックスとの合奏である。
ツォンヴァーン トーライタイ フルン
「ツォンヴァーン トーライタイ フルン」は、”丸い蹄を持った茶色の馬”
という意味。オルティンドーと呼ばれる唱法の長歌で、
モンゴル民謡の名かでも名曲中の名曲である。
琉球民謡による組曲
1996年牧野由多可奈作曲。琉球地方の代表的な民謡である
安里屋ユンタ(あさどやゆんた)と八重山地方に古くか
らある旋律「トバルマ」(意中の人という意味)を素材
として作曲された幻想的な組歌。琉球に伝わる独特な音
階に発想を求めた創作曲で三つの楽章に分かれているが、
いずれも続いて演奏されるようになっている。
レクイエム
1996年柳井美加奈作曲。二つの心が大きな悲しみを抱い
て呼びかけ合い、慰め合うとき、時としてそれぞれが高
揚し、響き合い、静まりゆく。尺八と筝の旋律の交錯が
美しい。
さらし幻想曲
1943年中能島欣一作曲。三弦と筝とフルートの為の三重
奏だが、今回は尺八との合奏である。「さらし」とは、
布を川水にさらす作業からきている。リズミカルな作業、
川の流れ、さらされた布の動き、周囲の四季のうつろい。
これらのイメージがさらしの手としてパターン化され、
即興的にも工夫されるようになった。
雪の断章
1995年柳井美加奈作曲。雪国の情景を断片的の三つの楽
章で描いている。激しく降る雪の白い広がりのある世界。
深夜月の光のさして強い陰影のある世界、そして昼の太
陽の積もった雪に光る眩しさの世界。