●6/11 竹内直(ts,bcl)ソロ at六本木BASH!
このあいだの日記でも
しつこく触れてしまいましたが、ことほどかように
5/14の「かんぴょう事件」は
わしら夫婦には??? だったわけなんで(^^;)、
直談判する機会を窺って...た訳じゃないけど、絶好のチャンスが到来したのでした。
って情況はあまり好ましくないんですが。
そもそもミミズは六本木って街が嫌いなんだ。何かうさん臭い。
一見(イチゲン)さんお断りのお化け屋敷(そんなものはないけど)的雰囲気が漂う。
人が多くて歩けないのは渋谷や新宿も一緒だけど、あの辺でたむろってる連中はまだしも
分かりやすいよ。田舎者のミミズには六本木の居心地の悪さったらない。
しかもオフィス街でもないのに、日曜の夜になるとあんなに人通りがなくなっちゃう。
この現金さが更に許せない。
突然怒りだしましたが、BASH!という店は六本木らしからぬ気さくで、
こざっぱり系のジャズライブスペース。6/11の日曜の夜、
そのBASH!にちょっと遅れ気味か!?
とミミズ夫婦が焦って到着したらだね、開演間近というのにまだお客さんがいない。
こりゃまだ始まらないな、と腹ごしらえしてビールもお替わりして、
それでも客は増えない。で何となく、直さんとは最近(あつかましくも)すっかり顔なじみゆえ、
ご歓談タイムになっちゃったです。
メモこそ取りませんでしたが(んなことしたら歓談にならん!)、完全にインタビューアワー(^^;)
直さんはts・bcl・flのマルチプレーヤーなので、フルートは音量的に物足りなくないですか?とか。
それがフルートの良さなんじゃないの?と言われて、そっか、
無理に大きな音出さなくても良いんだあ、とか。
ソプラノサックスは自分には合わない、と放棄したそう。
夫はミミズがピアノを弾くものの即興が出来ないのが不満で、すぐ他人様に愚痴る。
「この人はアドリブが出来ないんですよねえ」。
こういう時普通「そりゃそうだよ!」という反応が多いのですが、直さんは違いました。
言下に「出来ますよ」。夫にではなくこちらに向き直るようにして力説されちゃいました。
4つで良いから自分のフレーズを持つこと、それだけあれば後はそのフレーズを組み合わせて、
いかに曲の中で出していくか、という問題だけになるから、と。
で、出来るかなー?やってみようかな?
そこで、頃合いを見計らいかんぴょう で吹かなかった真意も聞いたのです。
直さんの考え考えの答えはこうでした。歌に対して楽器は何ができるのか?
ということを考えてしまうのだ、と。歌は言葉が主体なのだから、
それをサポートする音は何をすべきなのか?
「音遊びしてもしょうがないじゃない?」と直さんは言います。
ふーむ音遊びねぇ。じゃいけないんでしょうか、ねえ。
少なくともかんぴょう は言葉遊びの世界なんだから、
あの場で音が一緒に遊んでても、おかしくなかったんじゃないのかなあ...
「歌の情景を音が作ってあげるということもありますよね?」とはミミズの発言
(天下の直さんに向かって生意気というか大胆というか)。
いわく「うん、そういうことなんだろうけどね」。
俊さんとやってると勉強になるとも言ってましたし、
直さんなりに色々考えている模様。自分の出す音に生真面目で正直に向き合う、
プロの演奏家の姿をかいま見た一瞬でした。
「でもやっぱり直さん流のかんぴょう を是非」としつこくしつこくふたりで頼んだら、
「機会があれば」と笑ってましたから、俊さん、是非機会を下さい!
おしゃべりで相当お手間をとらせてしまったので、
演奏はワンステージ1時間。ふふふ、竹内直さんのソロを貸し切りで聞く贅沢。ざまあ見ろ。
MCなしで5曲続けて吹き切りました。bclの曲もあり、
これが木管特有の暖か味に硬派なメロディ、至近距離で聞く低音の響きで、
うっとり。tsは全体に渋めの音なんだけど、時々妙に艶っぽく感じることがあり、
後でそう伝えたら何だか苦笑いだか照れ笑いだかしてました。
店のご主人も加えてみんなで盛大に拍手しながら聞いてましたが、
できればやはり満場のお客さんとあの場を共有したかった。
日曜の夜の六本木の穴場、出掛けてみませんか?