その2  初めて山下さんの音を聞く

高校に進学してみると、ジャズピアノを習っているという子が現れて友達に なりました。家にレコードプレーヤーのない私のために、その子はせっせと手持ちの レコードをダビングしてくれて、お陰で国内のフュージョングループを随分 聞きました。CASIOPEAとかプリズムとか。

その一方で、ミミズはラジオという手段を得ます。うちの親は、高校に上がると 突然干渉の度合いが低くなる傾向があって、それまでは隠れて聞いていた ラジオをどうどうと聞けるようになったんですね。で、ようやっと電波に乗った 山下さんの音をつかまえることが出来ました! なんと、山下洋輔トリオの 解散コンサートの真っ最中でした。ショック!!!


初めて聞いた山下洋輔トリオ+1の演奏は、決して耳に優しいものではありません でした。が、さんざん山下さんの本を読んでいた私は、成る程こういうものかと すんなり納得してしまったのでした。まさにそれは、山下さんの文章が音として 具現化されたものだったんです。(ご本人は逆をやってる訳でしょうけど。つまり 音楽の現場を文章化しているはずですよね。)

ま、そのようにしてラジオで流れた山下さんの演奏をテープに録って、繰り返し 繰り返し聞く、という年月がかなり長い期間ありました。というのは、大学に 入って定期的にバイトをするようになっても、クラブ活動にのめり込んだミミズは ド貧乏でありまして、大学卒業を目前にした春になるまで、CDプレイヤー並びに CDソフトを購入する余裕が無かったのでした。

最初に買ったCD

うーん、正直言ってよく覚えてない。多分ソロアルバム「SENTIMENTAL」 じゃないかと思います。当時既に’山下洋輔NYトリオ’のアルバムが 何枚か出ているはずですが、それは置いといて、まずは初期の山下洋輔トリオの 再発CDから買い揃えた記憶があります。

エッセイ「アメリカ乱入事始め」が文庫化されて初めてNYトリオ結成のいきさつを 知り(あの頃はまだ文庫本になるのを待てたのね・・・)、すると当然、後回しにする 気持ちなど失せてしまい、以来、山下さん参加の持ってないCDが店頭にあれば 片端から買ってしまう習慣がついて今に至ります。
あのー、一応、普通に手に入る物(但しCD)は全部持っているつもりなんですけどね。 もしも、ミミズのCDコーナーをご覧になって「何だ、あれがまだ無いじゃないか、 しょーがないなあ」というものに気づかれた方! 是非ご一報下さいね。 可能性があるのは、演奏には参加してないけど山下さんがライナーを書いている、 というケース。これはきっと、まだ見落としがあるに違いない、うん。 宜しくお願いします。

しかし、まだ追っかけにはなっていない。まだ先があるのだ。

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