みんがらばあ!

乱読痛勤日記2000


2000年10月31日(番外)
しばらくさぼってしまった。仕事および家庭の事情と理解されたい。
ところで新聞広告によれば、例の「白銀荘の殺人鬼」の合作者は、愛川晶と二階堂黎人とのこと。全然わからんかった。二階堂さん、遊んでないで(失礼)早く蘭子シリーズ書いてください。お願いだから。

2000年8月30日
出張帰りの車内で「101号室の女」読了。
各収録作とも切れ味鋭い結末、さすがは折原氏。
高橋直樹「若獅子家康」(講談社文庫)を読みはじめる。
徳川家康が松平次郎三郎元信と名乗っていた頃の話。清康、広忠2代にわたる松平家の悲劇にも言及されるという。大変興味深い。

2000年8月28日
「信長の謎<徹底検証>」読了。
信長が生きた時代のおさらいができる。
折原一「101号室の女」(講談社文庫)を読みはじめる。
表題作他8篇収録の短編集。作者は叙述トリックの雄である。「だまされた!」という快感(?)を味わいたい方にはお勧め。

2000年8月22日
「木製の王子」読了。
この作者は、一応謎が解決してもさらなる謎が提示あるいはほのめかされて物語が終わるケースがほとんどなのだが、今回はそれらしきものが見当たらない。少し寂しい感じ。ただ、過去の作品を読み返してみたくはなった。
加来耕三「信長の謎<徹底検証>」(講談社文庫)を読みはじめる。
これは小説ではない。いろいろな史料から織田信長の実像に迫るヒントを得ようというもの。

2000年8月16日
麻耶雄嵩「木製の王子」(講談社ノベルス)を読みはじめる。
作者は10年前「翼ある闇 メルカトル鮎最後の事件」で衝撃のデビューを飾った鬼才。本作ではどんなカタストロフィが待っているのだろう。
まだお盆休みの延長とあってか、朝晩の通勤客は少ない気がする。一週間ぶちぬきで夏休みなんて人もいるんだろうなあ。うらやましい限り。

2000年8月15日
未明、「金田一少年の事件簿3 電脳山荘殺人事件」読了。
ある事情から、通勤用のこの本を家で一気に読んでしまった。ストーリーにご都合主義的な部分もないではないが、「読者への挑戦」以前にすべての手掛かりがしっかり提示されている(と思われる)のでよしとしよう。けっこうおもしろかった。
ちなみに現在家で読んでいる本は、佐々木京一「南部三閉伊一揆の民間伝承 一揆の奔流」(民衆社)である。著者は宏美の恩師にあたり、岩泉や盛岡で教鞭をとる傍、郷土史、特に幕末の一揆の時代の研究を続けてこられた方。本書は1984年に出版された最初の著書で、民間伝承(口承)を史料(古文書)で裏付ける独特の手法で、その時代の民衆の姿を活き活きと描きだしている。

2000年8月14日
朝、「剣客商売 白い鬼」読了。
小兵衛の老練な剣に舌を巻く。大治郎の成長も著しい。今後、三冬との仲がどう進展して行くかも愉しみだ。
今日は世間は盆休みということで、バスも電車も空いていた。ここから通うようになってから初めて、北小金から霞が関までずっと座ることができた。
帰り、天樹征丸「金田一少年の事件簿3 電脳山荘殺人事件」(講談社文庫)を読みはじめる。
あの人気コミックの原作者が放った小説版オリジナル作品第3弾である。何を隠そう私は横溝正史氏の生んだ名探偵金田一耕助の大ファンなのだ。だからその孫が活躍するこの作品も読む……というわけではない。「本格の匂い」のする推理小説が好きなのだ。本作も「たかがマンガの原作」と侮るなかれ。場面によってハンドルネームと本名で書き分けられた登場人物の名前、これは作者が仕掛けたトリックのひとつだろうが、もう一捻りありそうな期待も抱かせる。先が楽しみだ。
帰りの電車も空いていて、日比谷から座ることができた。毎日こんなに楽な通勤ができればいいのに。

2000年8月8日
朝、「白銀荘の殺人鬼」読了。
通常、朝の車内では本を読まないのだが、解決篇に入っていたので一気に読んでしまった。この話、私にとっておもしろかったのは、解決篇にあたる第七章からだった。そこに到るまでは、後で思えばすべてが巧妙な伏線なのだが、ほとんどの部分が殺人鬼(と自覚している人格)の視点で書かれているためか、謎の提示が遅く、少々退屈もした。ミステリーとしてはあまり私の好みではない。
帰り、池波正太郎「剣客商売 白い鬼」(新潮文庫)を読みはじめる。
表題作ほか6篇収録のシリーズ第5弾。「どうして今さら剣客商売?」と思われるかもしれないが、たまたま今まで読んでいなかったのだから仕方がない。私はこのシリーズが好きなのだ。
今日はなんと霞が関から座ることができた。少々窮屈ではあったが贅沢は言うまい。

2000年8月3日
彩胡ジュン「白銀荘の殺人鬼」(カッパ・ノベルス)を読みはじめる。
「驚異のサイコ・トリック」という触れ込み。また、この作品は「**賞受賞作家」と「ミステリーベスト10第1位作家」の合作とのこと。「**賞」も「ベスト10」もあまり興味がないので、作者の正体には全く見当がつかない。読了後でもわかるかどうか。もしかしたら今まで一度も著作を読んだことのない作家かもしれない。私の好む推理作家はわりと賞とは縁遠い方々が多いので(失礼!)……。
今日は日比谷で座れ、ラッキー!と思ったのだが、それが大きな間違い。めちゃめちゃ混雑して、死ぬ程暑くなってしまったのだ。これならクーラーの下に立ってた方がいくらか良かった。だから綾瀬行きの次の列車は嫌なんだ。

2000年8月2日
アンソロジー「『Y』の悲劇」(講談社文庫)読了。
有栖川有栖、篠田真由美、二階堂黎人、法月綸太郎の4氏が、エラリー・クイーンの「Yの悲劇」に捧げるかたちで「Y」をモチーフに競作という趣向。
最も印象に残ったのは篠田氏の「ダイイングメッセージ《Y》」。私はこのタイプのミステリーはあまり好まない方なのだが、友を思い、自分を責める若い主人公(実はファンにはお馴染みの人物)の姿に心を打たれた。
有栖川氏の「あるYの悲劇」は、例によって作者と同名の作家と大学助教授火村英生の名コンビが活躍する本格。
二階堂氏の「『Y』の悲劇−『Y』がふえる」はメタ・ミステリー。二階堂蘭子シリーズが好きな私は、氏がこんな作品を書かれたことに正直言って驚いた。
法月氏の「イコールYの悲劇」は、お馴染みの名探偵法月綸太郎と父親の法月警視が事件に当たる。各所に散りばめられた読者を陥れる罠、罠、罠。大変贅沢なつくりである。
今日は金町から座れた。まずまず。


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最終更新日:2002年 1月 3日(v1.11)