日記
2003. 6/ 8




030501
 助走中に、2度3度、屈伸運動をする。
身体をほぐすように、ぶらりんぶらりん。
それによって、身体が堅くなるのを防ぐ、と。
気持ちに余裕ができるし、後ろ足で踏み込めるようになる。
そーすれば、きちんと飛び上がれるかなぁ、なんて。
終わり間際に思いついて、ちょこっとやってみて。
固まったまま飛び出すよりはマシな雰囲気になった。
これを反復すれば、いつでもグラブできる、はず。
 なんて、雪遊びの季節の終わりの終わり。
おまけのような時期に思い立ってもなぁ、と。
遅いんだよねぇ。はっちゃけるのが遅いんだ、あたしは。
こーゆー、反復練習必要なことを、今ごろになって。
ダメだなぁ、ホント。
 ちなみに、今日のかぐらは晴天好天。
連れてきてくれた人は、今日が滑り納め、だそーです。
あたしは、天神に行くつもり。納めるのはあすこって決めているから。
あと、パークするだけなら、ゴンドラ券とリフト1回券で十分。
1日券を買った我々は、まるっきりバカでしたわ。もったいない。
来年以降用の情報でした。


030502
 スポーツ用品のバーゲンに行った。
楽しみにしていたボード関係は、とてもひどい品ぞろえ。
こーゆーところで期待する方が間違っているのかも。
 代わりに、水泳用品一式を買ってきた。
パンツとサポーターと帽子と度付きめがね。
安くはなかったけれど、これで逆に追い込まれたわけだ。
こんなにお金をかけたんだから、元、取らないと、って。
このやり方、効果的だからねぇ。
あとは、近所に泳げる場所があれば完璧。
まだ、調べてないんだよね。実は。
あれよ。


030503
 大天使さまから、啓示を受けた。
要約すると、今日は東京競馬場へ行け、とのこと。
みこころのままに、くそ暑い府中まで足を運んだ。
 新しくできたスタンドは、デートスポットなら許せる作り。
おしゃれなお店でも入れれば、そのまま通用するような雰囲気。
六本木だの品川だのに、これがあるなら、まー、いいかな、と。
 でも、数万人単位のギャンブル客を収容するには不向きすぎ。
競馬場に必要なのは、広い通路と馬券売り場。これだけでいいの。
これを設計した人って、そーゆー簡単なことがわかってない。
 競馬の方は、1着3着と2着3着と優柔不断に、散々な目にあわされる。
だんだんと弱気になって、一点買いができなくなったり、戦力分散したり。
それで、当たっても大きくなくて、ため息ばかりついてしまうような。
ほめられた勝ち方ではない、久しぶりの東京競馬。
 夕方からは、今度は麻雀。
これもまた、一発ツモを見逃すような大失態をやらかしちゃる。
なんか、全然、集中できてない。意識がどこにあるのやら、って感じ。
それでもぎりぎり勝てたのは、戦略的に見逃してもらえたから。
ホント、賭博の才がないなぁ、と思った。

+1880。
+23、+6。


030504
 夕方に、ふらりと立ち寄った金券ショップ。
そこに、モーニング娘。のコンサートチケットがあった。
普段なら、特に気にもならないんだけど、値段を見てびっくり。
だって、1000円ですよ? 1000円。驚きの声も出るってもんだ。
ただし、賞味期限切れ。5/4、つまり今日の、お昼の回のやつだった。
売れ残ったのを、どんどん安くしていったんだろうね。で、最終価格が1000円。
だとしたら、夕方の回、4500円の券も、1000円ぐらいになるかもしれない!!
時間も時間だし、そろそろお安くなるんじゃないかしら!! そうしたら!!
 淡い期待を抱きながら、店先で待ちましたよ。ええ、待ちましたとも。
全員の名前を言えなくたって、歌を1曲も知らなくたっていいじゃない。
ひまつぶしに、モー娘。のコンサート、なんて最高じゃない。
しかも、1000円って。東京ドームの外野席じゃないんだから、あーた。
これなら、外しても痛くない。ぜーんぜん、痛くない。ノーダメージ。
そーいえば、アイドルのコンサートには、ペンライトが必要だよなぁ。
はっぴとかはちまきとかはどーしよう。現地で売ってるのかな。ないと恥ずかしいなぁ。
 なんて、目をぎんぎらぎんに輝かせて待っていたのに。だ。
結局、安くもなく、まかることもなく、コンサートには行けなかった。
どーせ無駄にするなら、500円でも売っておけって。商売下手だぞ、金券ショップ。
でも、微妙にほっとする自分もいたりいなかったりもした。
居心地悪くて、不機嫌になるの、目に見えていたからね。


030505
 とても久しぶりに、イベントに行ってみた。
ダメだった。以前以上に馴染めない。空気が違いすぎる。
空気って言葉が違えば、熱量。これ。もー、なんだろう。
火ぃつけたら燃え盛りそうな雰囲気が、息苦しいっつーか、重たい。
 4年とか5年とか前の、自分の日記を読むと、やっぱり同じことを感じる。
あーゆーのは、書けないもん。勢いと、それを焚き付ける燃料。
あたしの中には、それはもうない。去勢したのかされたのか、わかんないけど。
若いのは身体の一部だけだと気がつかされた、連休最後の月曜日だった。


030506
 手書きの手紙を作ってみた。
とても大変だったし、面倒だった。
大した文字数でもないのに、腱鞘炎になるかと思った。
 いやぁ、ワープロやマイコンって便利すぎるわ。
ケータイですら、手書きに比べたら楽だと思う。
逆に、その苦労があるから、手書きに価値があるのかも。
汚い字でごめんね。


030507
 鉄砲の弾なんざ、そーそー当たりゃしないんです。
だから、メリケンさんみたいに、ばらまくわけです。
日本みたいに、一発必中なんて、ばかみたいだとわかっているから。
とにかく数。なによりも数。精神でも根性でもなく、数なんです。
 そーゆーものだとわかれば、そーするしかないわけです。
でも、撃ち続けるのは大変です。朝昼晩、ひたすら乱射です。十字放火です。
しかも、当たっているのかどうか、なかなか手ごたえを得られないわけです。
そこでバテるかバテないか、やる気を継続できるかどうかが、勝負の分かれ目なのかな、と。
そう思う次第であります。こーゆー類のことは。
 今のところ、あたしは撃ち続けられますヨ。
なんか、ひとりで盛り上がっていますから。
大丈夫、大丈夫。屍を積み上げた土のうの前で、ひとり、ばしばしやらかします。
ここで負けたらあと、ないですから。
必死です。ええ。


030508
 ボードに行く予定も、雨なので延期。
だらだらするのもナニなので、プールに行ってみた。
調べると、歩いて10分程度の所に、公営のがあったんだけど。
設備がいまいちっぽいので、今回は、隣の市まで足を伸ばしてみた。
 駅から歩いて15分。小綺麗な施設だった。
使用料は、2時間400円。ちょっと時間が短いんじゃないの、と思った。
だって、小学生の時に水泳教室に通っていたのよ。
あの頃は、500mぐらい、たしか普通に泳げていたわけさ。
社会人になって、徹夜明けで海に行っても、普通に泳げたし。
ちょっと前までボードしていたから、体力は大丈夫だろ、って。
 でも、実際に泳いでみたら、最初の50mでばてました。
2時間なんて、とてもじゃないヨ。いや、つか、こんなに衰えていたとは。
知らぬ間に、体力の上限値が1ぐらいになっていたみたい。なんてこったい。
そりゃ、なんか、ちょっといろいろやったら疲れるわけだわ。
すぐに、死んでしまうとは何事だ、ってなっちゃっていたわけだわ。
 5分ぐらい泳いで、10分ぐらい休む。
こんな調子で、だらだら2時間、使い切ったわけですが。
これ、週1回で効果あるのかしら。体力値、少しは戻せるのかしら。
冬に向けて、ちょっとはなんとかなるといいな。


030509
 職場に、新しい人が、顔見せに来た。
今月中旬から、使える人と入れ替わりになる新人さん。
単純な印象だけでいえば、使い物にならなそう。
これで本当に使えないと苦しいなぁ。
実務になると、がらり一変する人だといいなぁ。
 今でこそ、4割弱の仕事負担率で済んでいるけど。
新人が使えないと、負担率、9割強になっちゃうし。
そーなると、さすがに嫌気もさしますわ。
なにせ、そんな状況であっても、給料いっしょだからね。
そーなったら、涙目になっても許してもらえるよね。
 なんて、今から負の方向で考えちゃダメダメ。
きっとアレは使える。アレはいい物。アレは掘り出し物。
仕事にいったら、ホント、目玉が飛び出るくらいに働いてくれる。
大丈夫、大丈夫。だといいなぁ。
月曜日から、試験運用。あー心配。


030510
 5月から6月にかけて、いつもかかる病気なんだけど。
デジカメが欲しく欲しくてたまんなくて、どっしよっかと。
あ、でも、別に、最新型が欲しいわけじゃあないの。
かといって、型落ちが欲しいわけでもない。
 今この瞬間に猛烈に欲しいデジカメは、安いやつ。
価格もそうなんだけど、撮れる画像が激安大特価、みたいなの。
シャオだのチェキだの、あるいはプリクラ系の、あーゆー感じの画像。
CMOSで11万画素だの32万画素だの、ケータイカメラぐらいのやつがね。
欲しくて欲しくてたまらなくなって、秋葉原に行ったわけ。
 怪しげなお店を数件、うろっとした結果、いいのが見つかった。
CMOS32万画素、単4駆動、メモリ内蔵、USB接続、ちょー小型、ちょー軽量。
だけど、買わなかったのは、ネットオークションも調べてみよ、と思ったから。
こんな中途半端なおもちゃくさいの、捨て値で売ってそうじゃない。
思ったよりも撮れなかったので新しいの買いましたこれ売ります、系。
あるといいな。つか、あるよね、絶対に。


030511
 仕事帰りに、大井のナイター競馬に行った。
昼間よりも冷えるのはわかるけれど、なんか、めちゃくちゃ寒くて。
暖房の回りに人が集まってくるほどだった。TシャツとロンTだけじゃあ、きつい。
メーンも最終も馬券だけ買って、早めに切り上げてしまった。
つか、このまま冬になってもいいのに。夏と秋は通過しちゃってさ。
馬券の方は、掲示板には載るけれど、のいつもの展開。
今日は、そのずれを修正できぬままに終わってしまった。
 競馬帰りに、渋谷で飲んだ。
久しぶりのアルコールは、よー利きました。
帰りの山手線。池袋で降りるはずが、目覚めた時には西日暮里。
慌てて折り返して、なんとか最終に乗れたけど、危なかったなぁ。

-2300。


030512
 ボードに行くつもりも、またもや悪天候。
天神平も今週で終わりらしいし、週末が勝負どころかな。
 そんなわけで、やることもなくなり、部屋の掃除をした。
去年からの宿題だった、蛍光灯の取り替えもやった。
全然、明るさが違う。見えないしわまで見えちゃうくらい。
ほんのちょっとしたコトなんだけど、気分もほんのり、明るくなった。
これであとは、心のしわがのびてくれれば最高なんだけど。


030513
 午前。
だらだらと起きて、洗濯と掃除と台所の片付けをする。
それから、逆襲のシャアを見る。なんか、無性に見たくなる時がある。
久々のせいもあって、やたらと面白い。リガズィのプラモ、欲しいなぁ。
そのまま続けてF91も見る。連邦は弱い。ジェガンのプラモも欲しくなった。
 午後。
近くはないドンキホーテに、シャンプーやらハンドソープやらを買いに行く。
ついでに、おもちゃデジカメを探すが、それらしいものはなかった。
ただ、ビッグカメラで7980円の激小おもちゃデジカメが、6000円で売っていた。
欲しい気もするけれど、おもちゃとして考えると、その値段は高い。
1500円ぐらいの、中国とか韓国とかで作られた、いんちきくさいのが欲しい。
リガズィもジェガンも売ってなかった。
 夜。
1発、はしゅんと撃ち込んで、命中、轟沈、ってのが理想だけどもね。
そーそー当たらない、ってのは、前にも書いた。平気で当たらない。
もー、何発と撃ち込んだことか、数えていないからわからない。全然わかんない。
でも、ようやくと当たった。豆鉄砲では傷もつけられないけれど、当たりは当たり。
方向が間違っていないとわかっただけでも、ちょっとばかり、勇気が出る。
弾幕薄いっていわれないように、もっともっと撃ち込むだけだ。
がんばろう。


030514
 子供のころ、小さな秘密をたくさん持っていた。
猫しか通れないような秘密の通路は、あちこちにあった。
地下駐車場の奥の奥、神社の裏の小屋のその裏は、秘密基地だった。
そこに集まって、けれども、なにをしたのか、今はもう、覚えていない。
大人の知らない秘密を共有するために、ただそこにいただけのような気もする。
 その日も、みんなで集まるはずだった。
家にランドセルを置いて、近所にある神社の裏に、ボクは駆けていった。
夏も近い、そう、例えれば今日みたいな晴れた日だった。
路地と路地の、さらにそのすき間の、ひみつの通路を抜ければ、秘密基地にたどりつく。
日の当たらないその基地は、ひんやりとしていて、じめじめともしている。
神社の補修に使う木材や石やらが、ある程度だけまとまって、片づけてあった。
ボクのお気に入りは、それらの中にある、大きな石だった。
まだ誰もいないから、そこに腰を下ろした。
 ちちち、と、鳥の鳴き声がする。
もうしばらくもすれば、せみの声がうるさくてたまらなくなる。
泳ぐのが好きなボクにとって、夏はなにより待遠しい季節だった。
それに、ボクは体育が苦手だった。だから、走るより泳ぐ方が楽しいに決まってる。
「あ、ヨーくんだ」
 ボクの次に秘密の通路を抜けてきたのは、アキちゃんだった。
ふたつ下のアキちゃんは、お兄ちゃんとは正反対で、とても大人しい性格をしている。
顔もどこかのんびりしていて、ちょっとだけ、かわいいな、と思っていた。
「あれ、ショウは?」
「しらないよ」
 アキちゃんは、いやいやをするように、頭を左右に振る。
そういえば、そろばん塾に通い始めた、なんて言っていたっけ。
もしかしたら、それかもしれない。ボクはそんなことを思った。
「みんなは来てないの?」
 今度はアキちゃんが質問をする。
「うん、まだ」
「ふーん」
 言いながら、アキちゃんは、ボクの座る石をよじ登りだした。
身体が小さいから、こんな石でも大変だった。だから、手を貸してあげた。
「ありがとう、ヨーくん」
 隣にちょこんと座ると、てへへ、と笑う。
どう返していいのか、この頃のボクにはわからなかった。
だから、どおってことがないように、そっぽを向いた。


030515
 ふたりきりで、ボクらは誰かを待っていた。
秘密の通路の出口を、ずっとずっと見つめていた。
ショウが来ないのは仕方がない。
でも、サンチャンもマッチも来ないのは、おかしい。
もしかしたら、と、ひとつの結論にたどりつく。
「ねぇ、ヨーくん。もしかして…」
 アキちゃんも、同じことを思いついたらしい。
「あっちかな」
「あっちかもね」
 あっちの秘密基地に、みんな行ってるのかもしれない。
待ち合わせをしたり、約束をしたりするわけじゃない。
なにか、感覚みたいなもので、どの秘密基地にするか決めていた。
だから、こういうことはよくあったし、珍しいことではなかった。
「じゃあ、あっちに行こうか」
 そういう時は、こういうふうにする。それが、ボクらの普通だった。
けれども、アキちゃんは、頭をぷるぷると振った。
「あっちはやだ」
 だって臭いんだもん。
アキちゃんは、そう続けた。
地下駐車場の秘密基地は、場所が場所だけに、排気ガスでいっぱいだった。
それに、とても暗い。
それが怪しくて、ボクらには楽しい遊び場所になった。
そこでは、よくドロケー(ケードロ)をしたし、車にいたずらをしたりした。
きっと、今ごろもやっているはずだった。
ボクもドロケーをしたいけど、でも、アキちゃんは嫌がっている。
ここにアキちゃんを置いていく、という選択肢は、この頃のボクにはなかった。
「じゃあ、ここで遊ぶ?」
「うん!!」
 アキちゃんが笑った。



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