日記
2003.10/ 9




030901(月)
 主題はこれだッ!!
高校教師と混浴露天風呂の旅!!
秋といったら高校教師!! 秋といったら混浴露天風呂!!
高校教師と裸でお付き合い!! 心と心を通わす、お肌とお肌のお付き合い!!
そしてッ!! あの時の無念をはらしてくれるゥゥッ!! オレは恨み深い男ッ!!
混浴に女子がいると思うから間違えるぅッ!! 最初から連れていけば問題なしッ!!
これだッ!! これしかねえッ!! 旅といったらコレなんだよォッ!!
 そんなわけで、先週の鳴子行と同じ夜行快速の人となる。
先週よりは、臭くない。先週よりも、人が少ない。先週よりも、どきどきしない。
このオレはッ、この夜行快速に適応してきているッ!!
なじむなじむなじむぞォッ!! 身体に席がなじんできやがるッ!!
こりゃア、来週も再来週も夜行快速じゃわい!!


030902(火)
新宿*2309a MLえちご(上越線3763M/\310) 0452新潟
 一番小さい缶発泡酒で、気持ち悪げに酔う。
つまみが、食べるのに時間のかかるビーフジャーキーだったのが失敗だった。
サラミでお酒を流し込む、というのができないとダメらしい。要反省。
 でも、眠ることはできた。いろいろと、家の布団とは違うけど。
大宮、高崎、長岡と、3分くらいづつ起きただけで、新潟まで意識なし。
 切符をまどの縁に置いておいたけれど、はんこが押されていなかった。
というか、検札、なかったっぽい。同人イベントに参加した時もなかったような気がする。
忙しかったのか、怠慢なのか。どちらにしても。

新潟*0522(信越本線420M) 0636長岡
 西に向かうにあたって、越後線を使うという手もあった。
それをやめたのは、7時ちょいすぎの柏崎での乗り換えで、座れない可能性があったから。
平日7時台の列車は混みやすい、という経験が生きている。んだろうね、たぶん。
 新潟で遊んで朝帰りのらしい人と、えちご組とで、それなりの乗車率。
長岡に近づくにつれ、女子高生がちょこまかと乗ってきた。立ち上がり、早いぞ。
こんな早くにどこに行くつもりだ。学校だろうけど、朝練習だろうけど、5時台って。
体育会系の部活に入っていなかったから、そういう世界が信じられない。

長岡*0642(信越本線1324M) 0734青海川
 右側の席に荷物を置いて、改札へ。
ここで、18きっぷのはんこを貰らう。なにも突っ込まれなくて、微妙に勝利。
 女子高生たちは、水上方面の電車に乗ってしまい、女電車になれずじまい。
乗ったかぎりは通勤電車で、通学の人は、割合として少ない。ちなみに、立ち人あり。
こういう地域の人たちは、完全完璧に自動車だと思っていたので、ちと意外。
 志保、レミィと抜けていく。いっそのこと、琴音まで足を伸ばそうかとも思った。
そういう旅ならそれでもいいが、そういう旅でないので、今回は遠慮しておいてやる。
 柏崎を過ぎて、海水浴場のあるらしい鯨波。
そして、トンネルを抜けると、青海川という駅に着く。今日は、ここで途中下車。

 青海川の、新潟方面のホームから、日本海を、びっちりと眺めることができる。
潮の匂い、波の音。狭い浜辺を歩く老夫婦。釣り人が、小さなボートから糸を垂らしている。
そんな景色が間近すぎるこの駅は、海に一番、近い駅、らしい。
そしてなにより、今日、ここを訪ねた理由は、アレだ。高校教師だ。ぴんときた?
 桜井幸子が出ていた方の高校教師の最終話。
主人公たちの逃避行の最中に、ちょこっとだけ出てきたのが、この青海川。
田舎の海をうんぬん、という約束を、ここできっちりと果たした主人公。
高校教師好きとしては、やはり、訪れておかねばならぬと思っての途中下車だった。
聖地巡礼というと、おたく臭いけど、新選組好きが京都に行くようなものだろう。きっと。
それにしても、釣りがしたい。架線があるから飛ばしはできないが、そうでなければ。
 電車が来るまで、ひとり高校教師ごっこをしていると、小学生たちがやってきた。
大きいのから小さいのまで、15人くらいだろうか。遠足ではなく、集団登校らしい。
かまきりを捕まえて遊んでいるのを見て、日本の子供たちもまだ大丈夫だと思った。

青海川 0756(信越本線1326M) 0829直江津
 乗り込んだ電車は、座るには十分な席があった。
小学生たちは、隣の車両。賑やかなのは嫌だったので、自分から避けてみた。
 海岸線沿いを走る。景色はいい。
でもやっぱり、日本海は冬でこそ、なような気がした。
荒さがまったく違いそうだし、なにより、泣けそうじゃないですか。
失恋の痛みに塩を塗ってくれそうで、電車の中でさめざめできそうじゃないですか。
通勤客からしたら、迷惑だろうけれどもさ。
 失恋といえば、女子高生が途中駅で乗ってきた。
ネットの基準だと、ちょいぽちゃぐらいだけど、やせればかわいくなりそうな女子だった。
今、学校だと目立たないけど、3年後、4年後には化ける。同級生どもは先手必勝しとくべし。

 それでも、がっかりはしなかった。
失敗に慣れてきていたこともあるし、簡単でないことも理解している。
なにより、やりたいことがある。それは、十二分に支えになっていた。
 東口の階段を上り、地上に出る。
この町は、朝から夜中まで、人が絶えることがない。
17才の時まで住んでいた田舎に比べると、信じられないことだった。
金曜日の夕方ともなれば、横断歩道を待つのに、人の層ができる。
はしっこの、後ろの方に位置取りながら、赤が青に変わるのを待つ。
人、人、人。人の山、人の波。止まることのない音は、無関心に飛び込んでくる。
「あれっ?」
 真横から、女の子の声がした。
それは、とても懐かしい甲高さだった。
「あ…もしかして、洋平くん?」
「えっ?」
 名前を呼ばれて振り向いた。
髪を複雑に上げた、幼さを残した女の子が、そこにいた。
見たことのあるような気がして、記憶の倉庫を漁りはじめる。
答えが出る前に、洋平の顔を見て、驚くと同時に喜んだ。
「やっぱり洋平くんだ!! ほら、えっと…ひかる!! 3年の時にいっしょだったうさだひかる!!」
 ひかる?
洋平は、さらに記憶を漁った。
いた、いた、いた!! 同じクラスに、そんな名前の女の子がいた!!
けれども、洋平の頭の中にいるひかると、目の前にいる女の子は、まったく一致しない。
 なんというか、まず、ぽっちゃりしていた。
まるまる太っていたわけではないけれど、普通というには、普通ではなかった。
それに、顔だって違う。なんというか、もっとふっくらしていた。
「…うさだ? マジでうさだなの? えーっ? だって…マジ?」
「やっぱりそうだ!! うわぁ、久しぶりだね。元気だった?」
 思わずなのかもしれない。うさだは、洋平の手を、ぎゅっと握る。
その瞬間、信号が青になった。場違いな着メロのような音と共に、人人が動き出す。
洋平がうさだの手を引く。波から逃れたふたりは、それでようやく手を離す。
「いや、つか…えーっ? まじでうさだなの? お前…変わったなぁ」
 うん、やせたでしょ。
得意げにうさだが言う。
洋平にしてみたら、かわいくなっていることも含めてのことだった。
風に髪を押さえる仕種は女らしくて、洋平は、とてもどきっとする。
 この髪は、いつもいつでも三つ編みだった。
めがねだって、大きな黒縁で、勉強少女がおたく少女か、という成りをしていた。
それが、数年ちょっとの間に、こんなに変化してしまうなんて。
女子は怖い生き物だと、ほんのちょっとだけ思った。
「洋平くんは変わってないね。高校の時のまんまだね」
「お、おう。つか、お前、なにしてんの?」
「これの見習い修業中」
 両手でちょきを作ると、ぱっちんぱっちんと動かし出す。
「美容師?」
「うんっ!! えっ、洋平くんは? 大学だって聞いたけど」
 田舎の情報は、早くて遅い。
突き抜けてない色の空を見上げて、意味もなく腕をさすった。
「あ…大学は辞めたんだ。今、こっちの修業中」
 うさだの真似をして、顔で今を表現してみる。
悲しさや苦しさよりも、楽しさや嬉しさが多かった。
こっちに来てからの友達ではなく、幼なじみだからだろうか。
「えっ? なにそれ」
「だから、演劇だよ、演劇」
 伝わらなかったことに、まだまだだな、と自己嫌悪。苦笑い。
けれども、うさだは気にしていなかった。たぶん、わかってもいないだろう。
「役者さんなの? すごいねぇ!! どこでやってるの? 今度、観せてよ」
「そりゃいいけど…お前、どこに住んでるの?」
「あ、そっか。えっと、書くものある?」
 洋平は、ジーンズのポケットから携帯電話を取り出すと、さっと開いた。
「あ、ケータイに打ち込むから」
「じゃあ、電話番号教えるね。メールもあった方がいいよね。うわー、嬉しいなぁ」
 うさだの笑顔が、洋平にはとてもまぶしい。
電話番号だメールだの交換で、こんなにはしゃぐ女の子を見るのは久しぶりだった。
「えっと、いい?」
「ああ」
 言われた番号を打ち込み、通話ボタンを押す。
しばらくもしないで流れてきたのは、最近、どこでも流れている歌だった。
ありふれすぎた内容の、だけど、その旋律は、洋平の心に染みわたる。
「あ、もしもしひかるです。どちらさまですか?」
 いたずら顔で受信すると、そんなことを言った。
「洋平です。うさださんのケータイでしょうか?」
「はい、うさださんのケータイです」
 付き合ってくれた洋平に、てへへっ、とほほ笑む。
「ところでさ」
「なんですか?」
「切ってもいいか?」
「…バカみたいだね、私たち」
 ふたり同時に携帯電話を下ろす。通話を切る。
そして、けたけたと笑った。
本当にバカだと思う。でも、楽しくて仕方がなかった。
 うさだのメールアドレスは、ローマ字と誕生日の組み合わせだった。
すぐに送り返すと、それを見て、洋平くんと近いんだ、と驚いた。
洋平のメールアドレスも、うさだと同じ方法だった。
「あ、ごめんね。そろそろ行かなくちゃ」
「デート?」
「うん、お買い物のお付き合い」
 幸せすぎる表情に、洋平は、一瞬、言葉を失った。
そりゃそうだ。こんなにかわいくもなれば、彼氏くらいできるよな。
なにかをそっと期待していただけに、自分のつきのなさに、背中を丸めたくなった。
「…そっか。楽しんでこいよ」
「ねぇ、洋平くん」
「ん?」
「デートだけど、女の子とだよ」
 くすくすっとうさだは笑う。
心を読まれた気がして、洋平は唇をとがらせた。
記憶では、そんなことをする女子ではなかった。いつだって、物静かな女の子だったのに。
変わる変わる。人はすぐに変わる。
「じゃあ、メールするね。今度はゆっくり話たいな」
「…お、おう」
 手を振って、うさだは走り出した。
何回、信号が変わったのだろうか。洋平は覚えていない。
すぐに携帯電話を取り出して、とりあえず、メールを打つことにした。

 直江津には定時到着。
1時間ほどの乗り換え時間を使って、直江津の街をぶらついてみた。
駅前の商店街に、スナック、パブ、クラブが並んでいるのが港町っぽい。
それだと、こんな時間に活気がないのも当然。車はわんさか走っていたけど。
そのまま北に抜けると、海水浴場があった。水着のねーちゃんがわんさかいない。
おじさんが、ひとり、釣りをしているだけで、夏は終わったね、と実感させられた。
ごみで汚れた砂浜の、乾いた石の上に座って、地平線を眺める。口ずさむのは、長淵で。
 朝ごはんは、駅を出てすぐ横にあった、座り喰いそば。
直江津駅そば名物らしい、もずくそば。400円。けっこー、いける。美味しかった。

直江津*0953(信越本線346M) 1034関山
 10分前にホームに下りる。電車に乗る。えー、って感じに席が埋まっていた。
こんな時間のこんな電車に、どうしてこんなに乗っているの、と、真面目に驚く。
席は取れたが、なんか新鮮。みんな車で移動するから、がらがらのはずなのに。
 直江津からは、海を離れて山登り。右側の車窓が悪くなさそうに思えた。
途中、なにもない所で電車が止まる。さらに、後ろ向きに走り出す。
こんなところにスイッチバックの駅があるとは知らなかったので、とても驚いた。
ていうか、運転士と車掌が移動した様子はなかったんだけど、もしかして、感覚運転?

関山*1037(頸南バス/\550) 1058燕温泉
 妙高高原のひとつ手前、関山で下車。
待っていてくれたバスは、いわゆるマイクロバス。
お客さんは、140円区間と170円区間でそれぞれ下りた、おばちゃんふたりと、自分。
これじゃあ赤字だろうなと、人事ながらに心配した。売上が1000円にもならないんだから。
 途中、ゴルフ場のど真ん中を突っ切り、関温泉スキー場のリフトをなめる。
そして、谷川岳に向かう時のような急坂を登り終えると、そこが終点、燕温泉。

 燕温泉は、急坂の左右に、10件くらいの宿がある、とても小さな村だった。
その坂を真っすぐ進むと、ハイキング登山道のような雰囲気になってくる。
中高年の山歩き夫婦をちらほらと見かけながらつり橋を渡り、その下をくぐる。
大丈夫なのかな、と不安になる、川沿いの狭い道をちょっとも行くと、お目当てが登場した。
 河原の湯、という名称のこの温泉は、けっこう有名らしい。
露天というか、野天風呂で、海の家っぽい脱衣所はあるものの、実質的には完全開放。
当然ながら混浴で、到着した時には、若夫婦が服を着終えてしまっていた。
くそぅ!! 悔しいじゃねーか!! ここまで走ってくればよかったゼ!! オレのパイオツが!!
と、中学生のヤンキーみたいに悔しがる。
実際問題として、ボクの方が恥ずかしがったと思うので、ちょうどよかったんだけど。
 脱衣所に荷物を置き、服を投げ捨て、さっそく入ってみる。
乳白色なので、効果はありそうな気はするが、微妙にぬるい。熱いよりは好きだけどね。
お湯は、どうだろう。南東北が鮮烈すぎて、どうも、!!、という感じにならない。
 それよりなにより、虫というか、あぶがぶんぶん飛んでいて怖い。
涼もうと岩に座ると、どこからともなく、ぶんぶんぶん。でかいのこえー!!
くっきりはっきり時期が悪い、と思った。それで、微妙に評価が下がった。虫好きならいいかも。

 1時間もいないうちに出て、もう一ヶ所の野天温泉へと向かう。
村まで戻り、神社へと向かう階段を登る。するとそこは、燕温泉スキー場だった。
雪があったら絶好だろうな、という斜面も、今は、夏草がぼうぼうと生えている。
舗装されたこの道も、冬場は、ボードやスキーで滑っているに違いない。
 板はないが、気分はハイク。
あの斜面のこぶっぽいところから、ちょこんと飛んでみたいなぁ、とか。
あっちの方は壁になるのかしらなるのなら突っ込みたいなぁ、とか。
来たことがないだけに、妄想は膨らむ。つか、雪、降れよ。
 ちょっとも歩かない所に、ふたつめの温泉、黄金の湯があった。
こちらは、一応、男女別。ただ、区切りがあっても見えちゃうので、ある意味、いやらしい。
 こちらも、先客たちが着替えているところで、ひとりぼっちの入浴となった。
足をつけると、河原と違って熱い。銭湯ぐらいの水温っぽい。乳白色だし、よさげ。
 ところが、お湯の量が少ない。湯舟に立つと、すねぐらいまでしかない。
無理矢理に身体を沈めようにも、絶対的に足りなすぎて、どうすることもできない。
さっきの若い男の子たちが、はしゃぎすぎて、こんなになっちゃったのか?
こっそりと女風呂に手を伸ばして確認してみると、同じくらいの水位しかない。
足湯だったのかと、すごく切なくなった。というか、だまされた気分。
おまけに、湯の花だかなんだかの沈殿物が多くて、身体にそれがついてしまう。
洗い落とそうにも、お湯がこんな状態では、どうすることもできない。
 先にこっちで、あとで河原が正解だったらしい。
先に遠くを、あとで近くを攻めたのは大失敗。というか、この足湯で一気に覚めた。
好意で入れさせてもらっているものとはいえ、ちょっとひどかった。

 時間があまったので、ちょいとばかり、山を探索。
バッタが山ほどいるし、やもりだかいもりだかが出てくるし、へびまで見かけてびっくりさ。
ホントに自然の山の中。なんつーか、忘れていた感覚を思い出させてくれますな。
写真を撮る人、ハイキングをする人、山登りをする人、などもいっぱい見かけた。

燕温泉*1416(頸南バス/\550) 1436関山
 予定よりも4分ほど遅れてバスが着た。
乗り継ぎを心配しながら眠ってしまっていた。
起きたら駅。2分ほど遅れての到着も、まったく問題なし。
ちなみに、客は、自分だけ。550円。公共交通機関の苦しさをかいま見た。気がする。

関山 1443(信越本線350M) 1534長野
 妙高高原からは、冬場も知っている景色。
あれだけあった雪も、今はすっかりなくなって、草木がはっきりと見えた。
数カ月もすれば、ここはまた、綺麗すっぽりと雪に埋もれてしまうのだろう。
その車窓は、ボードだのスキーだのをしない人にもおすすめ。冬、また来たい。

 そんなわけで、長野に到着。長野観光を決行。
どこに行くとは決めていなかったが、善光寺まで100円、というバスに乗った。
冬にうろちょろしていたので、位置関係は、なんとなくわかる。
無印があって、コムサがあって、ローソンがあって、ずっと進んで、善光寺入り口。
 見事に観光地化されていて、そういうのが好きなので、楽しくなってしまった。
途中の門は工事中で抜けられなかったが、善光寺、自体は見ることができた。
旅の無事を祈り、世界平和を祈り、金持ちになれますようにと切に願っておく。
 帰り道は、てくてくと徒歩を選択。
遅い昼ご飯には、やっぱりそばだよね、と決めてはいたが、なかなか店がない。
あるにはあるが、自分の中の決め手に欠ける。なにか、どこか、足りない。
結局、駅前まで到達してしまい、その近くにあった、らーめん屋さんに入った。
信州といえばみそ、みそといえばみそらーめん、みたいな口説き文句に落とされた。
味の方は普通だった。信州みそか。

長野*1803(篠ノ井線450M) 1918松本
 向かいのホーム、飯山線を待つ列が、恐ろしいほどに長かった。
松本へ向かう電車もまた、混雑気味。コミケ3日目の帰りのりんかい線ぐらい。
時間が時間なので仕方がない。駅に止まるたびに、少しづつ客は減る。オレ、座れる。
 途中の駅で、本日、二度目のスイッチバック体験。
登り切ったところにある駅から見る景色は、めちゃくちゃよかった。
進行方向左側に広がる平野も含めて、昼間、見てみたいと思った。
夜景は夜景で綺麗で、口説き対象がいたら、さぞかしハッスルダンディだろう。
 松本まで1時間ちょっと。案外と完乗するお客さんがいて驚いた。
向かいに座っている女の子ふたりもその口で、ひとりはさらに甲府方面へと進む。
毎日毎日、きつそうだなぁ、と思った。

松本*1924(大糸線4243M) 2020信濃大町
 乗り継ぎの大糸線にしたって、混雑しているのは当然なわけで。
先頭車両に乗り込んで、今日、最後の乗車を楽しむことにする。そんな余裕、ないけど。
 テニス部の後輩をかわいがる女子高生の声が、すごくかわいかった。
高めではあるんだけど、脳みそに突き刺さらない感じで、大糸線の評価、急上昇。
すれていくごとに、声もまた、変わっていくんだろうなぁ。夏は一度だけだよ。
 それにしても、駅に止まり、扉が開くたびに、虫が急襲してくるのは勘弁。
が、だのへんてこな虫だの、あげくのはてにはバッタまで侵入。光に魂を引かれすぎ。
とはいえ、燕温泉で免疫ができていて、それほどまでには怖がらなくなっていたけど。
 ちなみに、今日は、ムーンライトえちごを除くと、すべて115系。
ムーンライトえちごにしても485系で、全部、国鉄時代の電車だった。
だからなに、っつーこともないんだけど、オレがんっばったって気になりません?

 電車の終点かつ、今日の旅の終点は、信濃大町。
駅の屋根の下で、自転車野郎が野宿している。楽しそう。
駅前の商店街は、さすがにもう、ほとんどが閉まっている。
飲み屋さんはやっていて、中から、歌声が聞こえてくるのがほのぼの。
 お腹はすいていなかったが、夜、減ると困るので、途中のコンビニで夜食を購入。
食べなかった場合は、明日の朝食に早変わりするだろう。たぶん。
 25分ぐらい歩いたところで、今日の宿、雲山荘が見えてきた。
信濃大町唯一の天然温泉旅館とのこと。ネット予約で素泊まり4200円なり。
 愛想のよい主人が向かえてくれて、案内してもらった部屋は、309号室。
片づけられてはいるけれど、年齢には勝てない。そんな印象の部屋だった。
全般的にそんな感じで、すべてがぴかぴか、綺麗が大好き、という人には不向き。
 地下にある温泉も、薄暗くて、ひとりだと微妙に怖い。
それでも、燕温泉の湯の花を落とせたのでよかった。お湯も気持ちよかった。
酔っ払いがお巡りさんに連れていかれる場面を見ながら、23時には就寝。


030903(水)
北大町 0818(大糸線329M) 0852白馬
 7時30分起床。食べなかった夜食が朝食に化ける。
ちなみに、コロッケサンド。あと、一昨日の夜に買った、アップルスコーン。
豆乳2本と飲むヨーグルトで健康面もばっちり!! お米が食べたい。
 8時に宿を出て、5分も経たずに北大町駅に到着。
ホームが1本だけの簡素な駅で、とんぼがすごくよく似合う。
 今日、最初の電車は、JR東日本の電車。
朝のラッシュとは無縁の車内は、観光客が多いような気がする。
好みもあるが、白馬方面行きなら、左側に座るのがお勧め。
 窓から見える景色は、湖と森と山。
湖は綺麗だし、山を見れば、雪のないゲレンデばかりで面白い。
 まずは、初めてひとりで滑りにいった、サンアルピナ鹿島槍が見える。
それから、青木湖、さのさかと続き、五竜、47と、ゲレンデが並んでいる。
今年は、47は行ってみたいと思っているが、どうなることやら。
そんなこんなで、白馬までは、あっという間だった。大糸線は楽しいね。

白馬 0900(松本電鉄バス/\180) 0905八方
 白馬に着くと雨。もしかして雨男?
荷物をロッカーにほおりこみ、ひとまず、バスの人となる。
ここら辺は、ボードで来ているから、ある程度は勝手がわかる。
バスターミナルからゴンドラまでの道のりも、だいたい、覚えていた。
 冬との比較ばかりになるけれど、実は、あまり変化がない。
途中の、怪しげなおみやげ屋さん風のコンビニも健在だった。
 ゴンドラで中腹まで行き、リフトを2本、乗り継いで、兎平まで行く
という予定だったが、雨具がないときついですよ、との助言に、ゴンドラだけにする。
 引っ張り上げられていく途中、いかにもコースですよ風の草地が見える。
ああ、そうそう、ここ滑った滑ったと、あいまいな記憶なりに喜んでみる。
こうして見ると、意外に急なんだなぁ、と気がつく。今、この状態で下りるのは嫌だな。
ゴンドラの終点から見下ろす斜面もそんな感じで、自己満足にひたれた。
というかなぁ、滑りたいです。雪、下さい。牛にぶつかりながら、駆け抜けますので。
残念だったのは、板をはかない状態での、リフトの乗り降りができなかったこと。
雨男だし、仕方ないかな。

 下山後、予定どおりに温泉へと向かう。
歩きながらの二者択一。2km歩く、おびなたの湯か、1kmの倉下の湯か、どっちに行くか。
こういう時は、希少価値。冬場閉鎖のおびなたの湯に軍牌が上がった。
 2km。これが、どれくらいの距離なのか、実感がわいていなかった。
歩いても歩いても見えてこない終点に、正直、失敗したなぁ、と思った。
八方バスターミナルから歩いて20分。ようやくと看板が出てきた。1km10分。学んだ。
 おびなたの湯は、露天風呂がひとつだけの、とても簡素な温泉。
無色透明の、少し熱めのそのお湯は、ホントに効果があるのかと不安にさせる。
歩き疲れたせいか、それなりの見返りを、勝手に求めていたらしい。
 帰りは絶対にバスだと決めていたので、その時間まで、出たり入ったりを繰り返した。
熱いお湯に、雨の冷たさが、すごく気持ちよかった。いいお湯だわ。
ただし、ここでもあぶの襲撃に悩まされる。はえ叩きが置いてある露天もすごいね。

おびなたの湯 1229(松本電鉄バス/\370) 1245八方
 長野から白馬へと、高速バスが走っている。
この若い恋人たちは、それで白馬にやってきて、路線バスで温泉巡りをしているらしい。
いい女の子じゃねーか、と、そんなことを思う。車でなきゃ嫌って言います、俺が女なら。
 その子がまた、八方方面のバスを待つ時に、こんなことを言っていて。
「地元で雨に降られるのってすごく嫌だけど、ここで大雨でも、なんか許せちゃう」
 彼氏といっしょだからなのか、真夏の魔法がそう言わせるのか、旅だからなのか。
たぶん、全部、当たりでしょ。うらやましいなぁ、と、心底、思った。素ならね。
 八方に戻って、御母屋というそば屋でお昼ごはん。
冬に喰った時よりまずい。観光地の手打ちそばは、けっこう、外れを引くなぁ。
 それで完全に疲れてしまい、徒歩で白馬駅に戻ることにする。
道中にある、みみずくの湯に立ち寄って、1520の電車の予定もあっさり変更。
1339の電車で、だらだらと復路を始めることにした。ホントにくたくただった。
八方から白馬まで、歩いて15分もかからない程度。緩い下り坂なので楽ちんだった。
板を抱えていたら、とてもじゃないけれど歩けなさそう。そーゆーもんです。

白馬 1339(大糸線342M) 1527松本
 始発電車ではなかったが、きちんと座ることができた。
景色よりも眠気で、寝つきの悪い人間とは思えぬ勢いで意識を失う。
気がつくと、信濃大町。電車の中は混雑気味で、立っている人も多い。
山屋さんに自転車屋さん、夏の旅してます、みたいな人が目立つ。
 だからというわけではなく、まったく関係ないが、うつっぽくなる。
完全に疲れ切っているなぁ、と自己診断。あまりよろしくない状況。
特効薬があるわけでもないので、ほおっておくしかないのだけど。

 松本観光は、お約束ということで、松本城に行ってみる。
思っていたよりも小さくて、ちょっとがっかり。城ってもっと大きいような。
 それから、城下町を歩いてみる。要するに、市内を歩いたわけだけど。
若い子の街という印象で、こじゃれたお店もちらほらあって、けっこう、楽しい。
手作りジェラートを喰いながら、PARCOに立ち寄って、板を見る。東京と変わらんね。
街の雰囲気でいったら、長野よりも松本かも。長野も捨てがたいけど。好みという意味でね。

松本*1722(中央本線446M) 1912甲府
 1時間30分も観光をしていると、どうも飽きてしまうらしい。
冬のボードと同じ電車に乗ることに。ゆえに、入線している電車に急ぐ。
案の定、座席が女子高生たちに占拠されかけていた。ぎりぎりのところで確保。
発車間際ともなると、通勤客も巻き込んで、それなりの混雑となった。
 白馬の雨がうそのような快晴で、日除けを下ろさざるをえなかった。
そうすると車窓が見えなくて眠たくなるのだが、今回は、そうなってくれない。
うだうだとしているうちに甲府についてしまった。

 ひとまず改札を出て、立ち食いそばで、軽く夕ご飯。山おろしそば。
その後、どうしようかと考えたが、冬と同じ行程をたどることにした。
 一応、甲府観光ということで、駅ビルの中をうろつきまわる。
本屋さんに女子高生がわんさかいて、すげーなー、と感じた。行く場所ないんかい。

甲府 1947(中央本線354M) 2034大月
 この電車もまた、微妙に混む。6両編成の再後尾に席を見つける。
塩山で下りて、あとはちょこまかと出たり入ったりを繰り返していく。
 途中で、男子野球部がたくさん乗ってきた。練習後らしい。
当然のように、パンやらなにやらかじりついているのだけど、1年生は通路に正座で間食。
いじめではないだろうけど、体育会系は、いつでもどこでも変わらないのだろう。

 大月発2050の電車に乗り換える予定も、その電車がいない。
駅の放送を聞くと、事故だか故障だかで、遅れが発生しているそうな。
そんなところまで冬をなぞらなくてもいいのに。仕方なし。
 時間はあるので、ぶらりと途中下車。大月駅前を歩いてみる。
駅の規模と駅前の規模の均衡が取れていて、なにげにいい街っぽい。
食べられそうな飲み屋さんが、数件、営業中だったし、コンビニも近い。
ここまでくれば、東京も近いし、夕ご飯を食べるには悪くなさそう。
 時間があるついでに、時刻表で調べモノ。
このまま真っすぐ帰る気が失せてきたので、違う経路を調査しておく。
あとは、電車が動いてくれるかどうかだけ。

大月 2057(中央本線564M) 2138高尾
 大月に入ってくるなり、技術系の人が扉を調べる。
故障しているらしいが、ひとつだけなので、そのまま発車。
 にしても、ホントに冬と同じ状況。ここまでなぞられると気持ち悪い。
大月で30分ほど待って、一駅隣で下りる、会社員や学生が不憫に思える。
中央線だけに慣れているのだろうけれど、それにしたって。ねぇ。
 相模湖の駅で、高尾のホームが空くまで停車。
新しく立てた計画どおりにいくのかいかないのか、ちょっとどきどき。
ダメならダメで、素直に西国分寺なり新宿なりに出るだけで、不利益はない。
んだけど、立てたからには、そうしたいわけ。でも、どうしようもないわけ。
 高尾に入ったのは、2150。
駅がとても慌ただしい。相当に混乱しているらしい。
次の東京方面が、何番線からの発車なのかの案内もない。
1番線に止まっている電車っぽいが、大月からやってきた2番線が先発とのこと。
放送が遅れてすみません、とは駅員さん。よっぽどだなぁ。

高尾 2159(中央本線2110T) 2206八王子
 順調に来ていたら、大月から乗る電車に、高尾で乗り込んだだけの事。
大月でぼけーっとしているのが正解だったわけだ。結果論でしかないけれど。
 新しい計画を遂行するには、八王子に2206までに着いてもらわないと困る。
とても微妙なチキンレースで、勝負弱い人間なので、けっこう、どきどきする。
失敗しても痛くはないが、楽しくもない。
 八王子に到着する前に勝ちだとわかったのは、車内放送のおかげ。
「八高線にお乗り換えの方は、向かいのホームの電車にお乗り換え下さい」
 そんなわけで、新宿には向かわずに、大迂回経路に進路をとる。
こういう所に、自分のマニア心みたいのを感じて楽しい。電車、好きなんだなぁ。

八王子*2207(八高線2267E) 2317川越
 旅が終わりに近づいてきて、なんか、もっと、ないの、と。
それで思いついたのが、この、微妙な遠回り経路。ホントに微妙。
というのも、私鉄の最終に間に合うのかどうか、ちょっと心配。
時刻表では間に合うけれど、途中で遅れたら、逃げ道なしだし。
 そんな、どきどき感といっしょに、先頭車両でかぶりつき。
都電みたいに狭いところを、しゃーっと駆け抜けていくのが楽しい。
というか、昼間も乗ってみたい路線。どんな景色なんだろ。
1時間ちょっと、立ちっぱなしでいたら、終点に到着した。

川越 2335
 というわけで、乗れた。
時刻表に書いてあるのは最終前の電車で、もう1本、ある事が判明。
大宮で遊ぶ時には使えそう。機会があるかどうかは別としてね。
にしても、今日は疲れた。帰って寝よう。


030904(木)
 10時ごろに起きる。
うだうだと買い物に行き、昼ご飯も買ってくる。
50円引きのサラダに100円引きのグラタン。ひとまず満足。
 前に、グラタン、ハンバーグ、カレー、シチューが好きだと告白したら笑われた。
ちびっこメニューだね、って。ファミレスメニューと言ってほしかったのに。
 午後になって、池袋まで足を運ぶ。
本屋では、特に収穫はなし。題名で買わずにいられない本が欲しい。中身はいいから。
ゲーセンでは、ヴァーチャコップでひとり遊び。やるごとに、先に進めるようになっていく。
CD屋では、坂本真綾の新譜を眺める。ぶっ殺しそうな勢いのジャケットが大好き。
ハシケンのCDにも引かれるものがある。小沢健二のベスト盤は、いつでるの?
 そして、今、スタバでこれを書いている。
掲示板の書き込みを読んで、自分の正体を思い出して、書きたくなったから。
 萌え悶え、狂おしいほどにいとおしい、愛欲と情念の妄想屋。それが俺、洋平。
しばらく乖離していたモノが、ひとつに重なった。すべてがすっきりした。
そうですよそうですよ。俺は妄想屋。妄想をしてお金を稼ぐ職人稼業。
店の前に座る女子高生のパンツを見ながら、妄想してなんぼなわけ。わかる?
 夕ご飯を西武で買い、おとなしく帰宅。
水菜と大根のサラダ、ポテトとベーコンのサラダ、肉だんご。あと、豆腐。
 肌がすべすべなのを楽しみながら、ネットをたしなむ。たしなむ?
八方の湯、なにげにいいのかも。冬も行けたらいいけども。


030905(金)
 町中のラーメン屋を、飲み屋代わりにする。
つーのにあこがれていたので、ちょっとだけ、やってみた。
場所は、池袋の中華料理屋。雰囲気がいかにもで、最高だった。
と思う。席が空いていれば。
 仕方がないので、天下一品で代用。
連れの人もお金がないので、ビールは一本で終了。
雰囲気だけでも味わえたので、まぁ、よかったんじゃないですか。
 そんな中で話したのは、久しぶりのおたく話。
最近のアニメとか、ゲームとか、小説とか、そういう系統。
エロゲの話は最近ではなかったけど。どちらかといえば、思い出話。
紙芝居がゲームなのかどうか、って、ある意味、今さらなんだけど。
ゲームとして楽しいのかどうか、現役世代の話を聞きたいなぁ。
たまには、こういう話もいいと思った。とても楽しかった。


030906(土)
 昼休みに、久しぶりに六本木へ。
アークヒルズを自転車で抜けるのは、いつも楽しい。
おしゃれな場所を、ぼろぼろよれよれ作業着で通過する。
こんなに痛快なことがあろうか。痛快でもないか。
 ドンキホーテで、夕食用のそばとうどんを買い込む。
店内の配置が変わり、店員さんも変わって、変化に驚く。
そろそろ、部屋着用のパーカーを買うか。500円だし。
 仕事帰りは新宿ヨドバシへ。
譲渡品のCLIEの、ペンがなくなってしまったので、それを。
sonyの純正品はなかったものの、代用品があったので購入。
本家と違って、こちらはボールペン付き。使い道、あるのか?
レシートを見たら、ポイントが14000円分、たまっている。
ということは、140000円分のお買い物をしたということか。
なにをそんなに買ったのか、まったく思い出せないのが怖い。
50000ポイントになったら、シグマリオン3を買おう。


030907(日)
川越*0818(川越線875T) 0842高麗川
 予定よりも、一本、早い電車。
高麗川で雨が降ってきた。雨男の匂いがぷんぷんするぜーッ!!

高麗川*0901(八高線233D) 1036高崎
 三両編成でのんびりとがったんごっとん。
想像よりも交換が多くて、あちこちで待たされる。
旅行気分にも入っていけず、なんつーか、相性、悪いなぁ。
あまり好きな路線ではないかも。
 お客さんは、多かったり少なかったり。
高崎に近づくにつれて、若い子が増えてくる。おしゃれな中学生に渚のハイカラ人形。

高崎*1043(吾妻線531M) 1139群馬原町
 案外といい乗車率。
渋川で下りるのかと思っていたら、みんな、乗っていく。
その、渋川からが吾妻線。一瞬、武蔵野線っぽい風景。
だんだんと、人家よりも田畑に変わっていくけれど。
中之条で、ひと区切り。多少の入れ替えがあった。
群馬原町は、ひとつとなりの小さな駅だった。

岩櫃城温泉「くつろぎの湯」(歩10分/休4火不水/\400)
 お城のような外観を持つ、という評判どおりの建物。
これが民営だというのだから、お金があるというか、余っているというか。
全体的に、綺麗で新しくて、駅からも近くてよろしいのではないでしょうか。
 お湯の方は、特徴はないけれど、少しぬるめなのがいい感じ。
だらーっとつかって、外で休んで、だらーっとつかって。そういうのが好きだから。
その間中、同級生2のお話ばかりを考えていた。
そろそろ90000カウントになりそうなので、記念になにか、と思っているので。
 昼ご飯は、温泉と駅の間を突き抜けている、街道のラーメン屋。
くるまやとか、花月とか、ひとまずこってりで、まずくはないよ、系。
なかなか繁盛していて、注文を出すのも一苦労。
ちなみに、この周辺。種類を問わなければ、食べるところに苦労しない。

群馬原町 1346(吾妻線535M) 1408川原湯温泉
 同じ電車に乗る小学生3人組が、なにやらはしゃいでいる。
手に持っていたビニール袋から取り出したのは、バンダイのプラモデル。
なんだなんだと、こっそりと覗いてみたら、ガンダムWでした。
W? SEEDじゃないの? なぜW? 羽付きがそんなにいいか? 偉い人にはわからんか?
上信地方のちびっこは、渋いというか、マニヤというか。エールストライクだろ、普通。
 群馬原町をすぎて、景色が山っぽくなってきた。
右側の車窓がお勧め。吾妻川の、関東の匂いのする絶景を味わえます。

川原湯温泉「聖天露天風呂」(歩10分/0700-1900/休?/\100)
 ダムに沈む温泉、という観光協会の売り文句が切なくなる川原湯温泉。
温泉街へと向かう、急な坂道をとぼとぼ登るその途中に、見逃しそうな看板があった。
従業員通路、みたいなその道をちょこっと歩けば、聖天露天風呂の登場。
 木造の屋根と荷物置き場、石造りの浴槽だけの簡素な作り。
使用料を入れる小さな箱に100円を入れると、ちりん、と、かわいい音がした。
 日曜日ということもあって、広くない湯舟には、先客が6人。
混浴だというのに全員野郎で、これで、3戦3敗。しかも大敗。ありえね。
ただ、ここも女性は入りにくいと思う。つか、脱衣所まで兼用なのはきついだろうね。
おまけに、誰かがくると、みんな揃って反応するし。ある意味、男でよかった。
 熱いと聞いていた、薄く白いお湯は、先客のおかげで、これぞまさに適温、になっていた。
しばらくしていたら、ふたりほど減ったので、ゆっくりとつかれるようになる。
身体が火照りだしたら、縁に座って緑を眺め、風を感じる。露天はこれがいいと思う。

 45分ほどつかって、温泉街を目指す。
旅館がちょこんとまとまっていて、それだけだった。
そこに、共同浴場があったものの、今回は避けてみる。体力温存。

川原湯温泉 1616(吾妻線535M) 1637大前
 日帰り温泉の旅にあって、大前まで行く理由は、まったくない。
これは、単純明快な、鉄道マニアの旅であって、吾妻線、乗りつぶしのための過程。
観光地のバスターミナルとなっている長野原草津口。
吾妻線の実質的な終着駅になっている万座・鹿沢口。
その先にあるのが、大前という、名前からして、平凡な駅。終点。
 噂には聞いていたけれど、ホントになにもない駅で、かなり驚く。
ホームが一本あって、コンクリの待合室があって、それでおしまい。
駅前、といえるのかどうかはわからないけれど、民宿風の温泉旅館がひとつ。
ここのお湯が、また格別らしいけれど、日帰り入浴が13時から16時までらしい。
本数の極端に少ない電車では訪れにくい、秘境っぽい、幻の温泉だろう。
踏切を渡ると、公営らしい住宅。踏切の手前には、吾妻川らしいものが流れている。
 その川は、釣り人がわんさかといた。
魚の種類はわからないけれど、そこそこ釣れていた。焼いて喰っている人もいた。
でも、この人たちは、みんな、車。電車組はいなさそう。

大前*1703(吾妻線542M) 1821金島
 大前まで乗ってきた人の9割が、同じ電車で折り返していた。
マニアな人が多そう。かくいうボクも、そのひとりではありますが。
 一駅隣の万座・鹿沢口で人が増え、長野原草津口では、立ち席が出る盛況ぶり。
ほとんどが、中高年のハイキング屋で、手にしていたのはJRの小冊子。一村一山。
そんな中、気の強そうな目をした、かわいい子が、浴衣で電車に乗ってきた。
すわ、花火大会かと殺気だったが、どこかのお祭りだったらしい。途中で下りてしまった。
 そしてボクも途中下車。
渋川のひとつ手前、金島という無人駅に下りてみると、真っ暗に近い状態。
おまけに、雨がひどい。それでも、徒歩5分の情報を信じて、傘もささずに歩いていく。
工場の裏に見えてきたのは、小さい小さい、公民館のような建物だった。

金島温泉「富貴の湯」(歩5分/1000-2130/休15日/\400)
 それが、本日最後の温泉となる、富貴の湯の建物。
人のよさげなおじいちゃんに切符を渡して、とっとと服を脱いでどぼん。
 外から見た建物の印象どおり、こじんまりとした温泉施設で、でも、内湯と露天の二本立て。
照明が、ほんわかあかるい電球色ということもあって、なんつーか、雰囲気がすごくいい。
お客さんも、多くもなく少なくもなく、最後の締めくくりとしては、いい感じだった。
 お湯は、照明のせいで、色はよくわからない。
味は、飲めるというので飲んでみたが、かなり不味い。鉄とさびの味がした気がする。
少しぬるめなので、電車までの1時間30分、じっくりとつからせてもらった。

金島 2002(吾妻線546D) 2022新前橋
 暗やみの雨の中、金島駅まで戻る。
待合室で雨宿りをするつもりが、高校生の男女が使用中だったのであきらめた。
さすがに、ちょっと、あの最中に、すんません、とはいえないので。
仕方なく、傘をさして待っていたら、その子たちが飛び出てきた。
がががががが、と叫んでいた。よく見たら、すんごいでかいがが侵入してきたらしい。
そばにある外灯の柱を確認したら、これまた、フランクフルトながが3匹4匹、張りついている。
燕温泉で、多少は鍛えられたのか、そんなには驚かなかったけども。
 ようやくときた電車に乗れば、がともお別れ。
だったのに、手すりに張りついていた。それもまた、ナウマン象級の大きいのが。
見つけて、しばらくしたら新前橋だったので、すぐに逃げた。やっぱ怖い。怖いよママ。

新前橋 2024a アーバン(上越線3944M) 2032高崎
 新前橋で乗り換えたのは、上野行の快速電車。
このまま帰ろうかとも思ったが、お腹がね、空いているのよね。
当初の予定だと、高崎から八高線だったし、それで降りたわけ。
 なのに、駅というか、町はもう、店じまいしちゃっていた。
お土産すらままならず、食事にしても、食べる場所がない。
マクドナルトという気分でもなかったので、1番線の立ち食いそば屋に。
 駅のそば屋さんで、一番をあげろといわれたら、ここ。
旅にきた、って錯覚できる。高崎駅自体が好きなんだろうな、とも思う。
 ただ、今日はなんともついていない。
残っていたのが、うどんだけ。それも、ボクの分と二玉でおしまい。
今日が売れたのか、いつもこうなのか。ありつけてよかった。

高崎 2056(高崎線986M) 2215大宮
 町をうろつく理由もなくなったので、電車に乗る。
八高線はやめて、高崎線で大宮まで行くことにした。
一番、前の車両を選んだのは、向かい合わせの座席だったから。
くつを脱いで、足を伸ばして、耳にはHARCOで寝る準備は完了。
 走り出し、しばらくうとうとしていたら、予想外の検札が。
ボードの時は、一回も喰らわなかったから、やるんだなぁ、と驚いた。
不正なことはなにもしていないから、特に困りはしないんだけど。
 真横の恋人たちも、18きっぷ。
あー、なんか、うらやましい。というか、オレ、ダメだねぇ。

大宮 2233(川越線2207K) 2351川越
 大宮で、一度、途中下車。
コンビニで甘いパンを買い、川越線の人となる。
座ってパンを食べる。なんとも悲しく切なくなる。
 これが、この夏の18きっぷ、最後の電車。
大した所には行ってないし、大したことはしなかったけどもね。
それだからこそ、なんつーか、終わっちゃったなぁ、って気がして。
 来年の夏は、もっとバカな旅をしたい。
29才らしくない計画を立てられればいいなぁ、と思った。


030908(月)
 10時に起きて、お買い物。
そのまま池袋に流れて、本屋に寄ったり、ゲーセンに寄ったりした。
夕ご飯のおかずに買ったのは、ごぼうときのこのサラダ、肉じゃが、レバーのワイン煮。
こういうところに、センスとか、日頃の食生活とか出るよね。ノーセンスノー日常。
 夜は家でごろごろ。
少しづつ、少しづつだけど、戻ってきている気がする。
精神的にも肉体的にも、ほんのちょっとづつだけどもね。
完全に静止してしまった流れも、なんとかできると思う。
 ただ、今回のフラグは、ちょー強敵。つわもの。ボス。
今日も見事にしくじってしまい、大丈夫かと心配する。
ここで退くわけにはいかないから、やるしかないんだけど。
乗り越えられれば、なんとか。なる。はず。


030909(火)
 マリア様がみている、という本が評判らしい。
ので、古本屋で探してみた。というか、同人系の古マンガ屋。
 売れただけあって、在庫は豊富にあったが、どれが1巻がわからない。
続き物らしいが、主題+副題で、1とか13とか巻数が書いてない。おいおい。
コバルト文庫の棚で、そんな意地悪されるとは、予想だにしなかったよ。
それでなくても28才。周りには女子中学生。恥辱プレイも極まりすぎなのに。
涙目で調べて、それらしいのを買ってはみたが、途中だったら嫌だなぁ。
 人の話だと、相当に熱い、ジャンプ系の内容らしい。
なにせ、マリア様がみている、だもの。略称が、マリみて、ですもの。
「マリアさま!! きさま!! 見ているなッ!!」
 って想像して当然でしょ。もー、登場人物の女の子は、すべて濃そうだし。
ゴゴゴゴゴゴ!! ズバァァァァァン!! なんて擬音は山盛りたっぷり。
「祐巳を喰うのは私だぜーッ!! 唇がうめーんだよ、唇がァ????ッ!!」
 ここまでやられたら、世界に向けて発信しようかとまで考えていた。
5ページぐらいまで読んで、やられたと思った。ホントにそんな展開になるの?
ちょー心配になって、けっきょく、そこで読むのを中断。眠たくて。
 というか、舌をかみそうなのは愛称と言わない。オレ基準では。
カタカナで名前をつける場合、9文字までにしておきなさい。覚えられんよ。


030910(水)
 仕事帰りに食事に誘われる。
言われるがままについていったら、ぼったくりバーだった。
源氏名で、うめ、なんて女子がいるかぼけー。そりゃねーぞ。
竹の子のように剥がれ剥がされ、無一文になって帰ってきました。
あぁ、気持ち良かった。これぞマゾプレイ。
 結局、冷やし納豆そば大盛りをおごってもらいました。
近ごろ、たかってばかりなので、よくないと思いました。
いつかはたかってもらわないとまずいよなぁ、というか。
ホントのホントにありがとうございました。
 今日、一番の収穫は、フラグが立ったこと。
フラグうんぬんを抜きにして、かなり嬉しい。
久々に、気合いを入れて、渋谷に襲撃。高揚してまいりました。
意志こそが重要だね。


030911(木)
 午前中に、健康診断に行ってきた。
質なりに安い、おしゃれな街の病院での診断。
街に似合わぬ看護婦さんに囲まれて、がっかりさ。
変化がなかったら、かなり悲しい。それなりにあってほしい。
 午後から職場に出るつもりだったので、六本木まで歩く。
こういう機会でもないと来ないらーめん屋さんに行ってみた。
普通のつけめんだったけど、食べてみないとわからない。
 それでも時間があまってしまえば、アークヒルズ。
なにげに、入るのって初めてで、挙動不振で楽しんだ。
女の子同士で来るのなら、面白いかもしれない。
男子と女子だと、ちょっときつい気がする。
特に、微妙な距離の時期だと、間が持ちにくそう。おーこわ。
少なくとも、ボクはもういいや。通り抜けるだけでいいや。
 夜は家族で外食。
ようやくと、壁が剥がれてきたかな、と感じられるようになってきた。
同時に、重たいことも考えて、けっこう切なくなった。
いつまでもこのままではいられないわけで。悲しいなぁ。


030912(金)
 昼間の仕事で汗をかいたので、帰り道に温泉へ行く。
渋谷から一駅、池尻大橋から歩いて3分くらいの所にある、大江戸東山温泉。
というか、商店街からちょっとはいった住宅街にあって、あれっ、て思う。
表の看板では、天然温泉ということを、くどいほどに訴えている。
 内湯のみだと安いが、ここは、ちょっと奮発して、露天付きの方を選ぶ。
大小の貸しタオル付きで、1130円。内湯だけだと、この半分くらいになる。
 今日の男湯は3階で、こういうところは、まるでスーパー銭湯みたい。
ちょっと狭めの更衣室を抜ければ、なるほど、数種類のお風呂があった。
 身体を洗って、ちょっとだけ内湯につかってから、とっとと露天に出る。
露天といっても、空は広くなく、解放感は薄い。それでも、涼しいから気持ちいい。
 ここのは、けっこうしょっぱいお湯で、たぶん、茶色っぽい。
すべすべ感の薄れてきた肌も、ちょっとだけ戻った気がする。悪くない。
値段からすると、内湯だけでもよかったかも。そんな風には思ったけれども。
探せば、案外と近場にあるもんだ。


030913(土)
 8時ごろに起きる。もう一眠りと思ったら、外で重機の音がする。
土曜日ぐらい、道路工事を休めよ、とは怒鳴れないので、仕方なしに目覚める。
 クリーニングだ買い物だ、洗い物だと片づけて、今日は三鷹に足を運ぶ。
駅から徒歩10分と書いてあるが、15分はかかるだろう、という所に、三鷹文化センターはあった。
いつもは王子が常小屋の、シベリヤ少女鉄道、二十四の瞳、というお芝居がお目当て。
 父親の残した多大な相続の分配をめぐる、娘息子の抗争を描いたお話。
筋自体は、かなり暗い内容なのに、最後の15分くらいは、爆笑しっぱなし。
正直に告白してしまうと、その15分。まともに芝居を観ていない。つか、観られない。
舞台の上に用意された、ふたつの映像を追いかけるので精一杯。みっつ同時は無理すぎた。
 今回は、プロモーションビデオと芝居の融合。相変わらずバカすぎる。
ただ、だんだんとおとなしくなってきている気がして、大丈夫かな、と思う。
悪い意味で弾けきれなくなってきているような、なんか。
それにしても、土屋、という名字の人は、常に弾けている人が多い、気がする。
対象はふたりだけなんだけどね。


030914(日)
 ネットの情報に、とても悲しくなった。
今後、新機種が出ないそうな。ドコモのPHSは。
音声端末としては最終系が出ているけれど、付属品込みでは、まだまだ。
具体的にいえば、写メールがしたかった。iショットでもいいけど。
PHS付きデジタルカメラ、とゆーものを、一度でいいから使ってみたかったよ。
これで、ケータイ付きデジカメへの乗り換えも、本気で考える必要がでてきた。
しばらくは使い続けるにしても、ね。
 そうゆうわけで、100円ショップでアルバムを買ってきた。
今まで、シャオで撮ってきたモノを、ちょっと整理したくなったから。
アルバムに貼りつけてみると、案外と見栄えがするというか、おもしろい。
同時にやっぱり切なくなる。いつまでも、重力に魂を引かれているわけにもいかないのに。
 そおゆうわけで、誰か、モデルしろやコラ。
シャオのフィルムが2本、余ってんだコラ。ボードで使う予定だったヤツだコラ。
いやらしいアタシを見てください写してください晒して下さいご主人様なヤツ!!
嗚呼、そんなハズカシイ!! 主人に、主人にだけは見せないで下さいアアッ!!
そ、それだけは、それだけは堪忍してください、堪忍してっ!! はぅあぁうぅッ!!
みたいの!! 今すぐメールしろやコラ。ビッシビシ撮ってやるけんの。


030915(月)
 ガンダムSEEDを見た。47話と48話。
47話は、自然軍が遺伝子軍に核ミサイルをぼこすかと打ち込む話。
48話は、遺伝子軍が自然軍にコロニーレーザーを撃つ話。
 残り2話、ということもあって、決戦しちゃってるらしいんだけどね。
大軍と大軍が戦っているように見えない演出がすごい。もちろん、悪い意味で。
戦場がどこに設定されていて、戦局がどうなっているのか、説明がないんだもん。
かといって、全軍がまとまって、一点で戦っているようにも見えないし。どーなってんだ?
最大の見せ場に成りうるはずなのに、ちょーもったいないと思った。
明日は死ぬかもしれません、つーところで、ちゅーしている方が、稼げるかもしれんけどさ。
大人同士、なにやってんだか。
 あと、大量破壊兵器を、ゲーム感覚で使っている感覚がわかりません。
通常兵器より、ちょっと強いだけですの、テヘ、みたいで、緊張感なし。
しかも、当たり前のように落とされるし。大量の核ミサイル。ギュネイが泣くぞ。
 というか、これ、あと2話で終わるの? ホントに終わらせられるの?
とりあえず皆殺しでおしまい、な気もするけど、主人公とヒロインをのぞいて。
 大虐殺を阻止できなくて、ひどく落ち込む主人公。
それを慰めるヒロイン。その業を背負って生きていくのです。私もあなたも。
そんなこんなで吹っ切れて、空を見上げて終わり、みたいな。
お願いだから、想像を絶するようなのにして下さい。たのんます。



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