日記 |
2006.10/ 3 |
060901(金) 東京駅に到着したのは、大阪行の寝台列車、銀河が出発する10分も前のこと。 当然のようにお見送り。というか、ボクも乗っていきたい。横になっていきたい。 だけど、うっかりそうしてしまうと、今回の旅費の半分以上が吹っ飛んでしまいそう。 貧乏人は大人しく、ムーンライトながらに乗るしかない。けど、この電車、好きじゃないんだよなぁ。 雰囲気がぎすぎすしているし、この電車の椅子とボクの相性が悪すぎる。眠れたもんじゃあ、ない。 臨時ながらだったら、普通に眠れるんだけど、今日は運転はなし。ないものは、仕方がない。 ただ、今回は、名古屋まで指定席の2号車。自由席組が攻めてくることもないし、その点は気が楽だった。 実際、4号車以降が自由席になる小田原のホームは、午前1時とは思えぬ盛況っぷりだったし。 うとうとしたり起きたりで、だらだらと豊橋に到着。外は雨。結局、京都まで降っていた。 この豊橋からは、各駅停車。かったるい。この列車を好きになれない理由のひとつが、この各駅停車区間。 始発ということもあり、人はけっこう乗ってくる。名古屋からは、切り離しの3両からも人が移動してきた。 大垣まで満席というか、通路も大混雑。山登りの若い子たちと、背広姿の会社員の対比が、なんか変。 終点の大垣に到着する。一息つく暇もなく、民族大移動。関が原を越える電車に乗り換える。 ここで座れないのは、別にいい。米原までは、40分ほどだし。問題は、米原からの新快速。 どうかなぁ、と思っていたら、案の定、席の大半が通勤客で埋まっている。けど、諦めるわけにはいかない。 これから3時間もお世話になる電車。しかも、途中で座れるかどうかも怪しい時間帯と地域を走るのだから。 若い恋人たちに、なぜか邪魔されつつも、どうにかこうにか席は確保。神様はいてくださるようだ。 姫路の先、終点の相生までの3時間は、快適ではあったものの、寝不足で、空腹で、腰痛だった。 特に空腹は厳しい。昼食の讃岐うどんのため、そして食費削減のためとはいえ、まさに修行だと思う。 人間にとって、食というのは、眠といっしょで、とてもとても重要なことなんだと、旅行のたびに痛感する。 相生では、岡山方面行に、1分の接続。先ほどの米原行と同じで、居場所確保に悩む程度に混雑していた。 幸い、扉の横の空間を確保できたものの、前はジャニーズ好きな女子ふたり。横に並ぶは、濃いお兄さん。 なんか、あまり、嬉しくも楽しくもない。この区間、明るい時に通ったの初めてだけど、車窓もつまんない。 というか、山陽本線は瀬戸内海沿いという印象は、ものすごく間違っていたんだと、とてもとても学んだ。 岡山で、ようやく、混雑電車とお別れ。ほとんどのながら組ともお別れしたと思う。 乗り換えたのは、マリンライナー。特急だけではなくて、快速でも瀬戸大橋を渡れるのだから嬉しい。 こちらも混雑はしているけれど、大好きな補助席が使えたので問題なし。硬いけど、好きなんだよなぁ。これ。 瀬戸大橋の相変わらずのでかさに、バカだなぁ、と感心しつつ、あっさりと四国に上陸。坂出に到着。 ここからが、この旅の本番。今回の旅の目的は、四国4県完全制覇。鉄道で、ぐるり1周しちまいましょう。 坂出といえば、初めて四国に来た時に宿泊した地。そして去年は、ここまで寝台特急で来て乗り換えた駅。 特に後者を思い出し、切ないというか、悲しくなってきたけれど、ねぇ。しょうがないよねぇ。これが時の流れだ。 そして、去年と同じく多度津方面への列車に乗り換える。電車かと思ったら、古い気動車で、ちと萎えた。 あっさりと到着した多度津では、30分ほどの待ち時間。これだけ時間がある時は、町の探索をしないといけない。 が、なにもない。建物は、ある。でも、お店みたいなものは、ない。時間をつぶすような、なにかは、ない。 綺麗に整備されているけれど、お買い物は、国道沿いでね、という雰囲気。うどん屋は、1件、あったっぽい。 乗り換えた電車で、今度は観音寺まで移動。その途中、ちょっとだけ海が見えて嬉しかった。 この観音寺が、今日の観光地。結論から言うと、見所満載で、日帰りの観光地としてはよい所だと思った。 最初に立ち寄ったのが、駅の真横にある讃岐うどん屋。セルフのお店で、名は、はちはちうどん店。 慣れない観光客が多いのか、ボクもそのひとりだけど、入るなり、おばちゃんが、あっちから回ってや、と指示。 とはいえ、仕組みとしては、はなまるうどんとほとんど同じなので、そんなに戸惑うことはないと思う。 注文したのは、しょうゆの大。ここのは、ほんのりとこしのある、つるつると入っていくうどんだった。 こういう系統って、赤坂だけじゃあないのね。これなら、じいちゃんばあちゃんにも食べやすいだろう。 大根おろしが、えらく辛かったのを除けば、十分、満足できる味だった。やっぱり、讃岐うどんは美味しいねぇ。 午後の朝食を終え、本格的に町を歩き出す。ここで、ふと、勘違いに気がついた。 以前の四国旅行の際に立ち寄った町を、ずっと伊予西条だと思っていたけれど、実は、観音寺だったらしい。 伊予西条といえば、水の町。水、汲んどけばよかったなぁ、なんて考えていたのも、ただの勘違いとは。 まぁ、どうでもいい勘違いだし、誰にも実害はないんだけど。こういうことがあると、ボケてきたなぁ、と。悲しくなる。 印刷してきた地図を頼りに、まず最初に立ち寄ったのが、お遍路さん、四国八十八ヶ所のお寺。 まさに、地名のとおりの観音寺。これが、漢数字で書くといやらしくない、六十九番目のお寺。らしい。 さらに、同じ境内に、六十八番目の神恵院もあり、一箇所で、二度美味しいお寺。らしい。 階段を登り、本堂でお祈りをし、ああここが、大泉洋が3度もやって来た場所なのかと、そんなことを考えた。 数人のお遍路さんはいたものの、全体的に、いかにも神仏関連と言った感じの静けさが、すごく気持ちいい。 こういうお寺を八十八ヶ所も回るというのは、季節さえ外さなければ、さぞかしよいもののような気がする。 次の観音寺観光は、この町の名物。だと思う、銭型砂絵。あの、銭形平次のオープニングでも出てくるらしい。 弟が、そんなことを言っていた。真偽はわからないものの、近くに観光名所があるのに、立ち寄らない手はない。 軽い峠を越え、坂を下っていく。そのまま直進すると、農家と畑とビニールハウスばかり。 途中で細い道に入るべきだったと気がついたのは、その道の終点、砂浜に到着してから。さすがに戻れない。 砂絵が、この砂浜にあることもわかっているし、方角はわかっていたので、そのまま砂浜を歩いていく。 季節外れの海とはいえ、四国は快晴。しかも、灼熱。見える小島は、いかにも瀬戸内海。つか、泳ぎたい。 九州旅行の際の反省、水着を持っていく、というのを生かしてないね、ボク。まぁ、クラゲさんに襲われるだろうけれど。 数分、ひとり浜辺を堪能すると、見えてきたのが、銭型砂絵。が、よくわからない。 当然ながら、立ち入り禁止の看板があるので、ぎりぎりの手前から観察。が、どれだけ観察しても、よくわからない。 これは、上から見ることを前提としたもので、目の前の山にある、いかにもな展望台。あすこに行かないとダメっぽい。 だがしかしだ、そこへの道は、この浜辺からだと、ちと遠い。車だと、さっくりな距離なんだけど、徒歩だし。 けれども、見ないことにはどうにもならないと、とりあえず、山の方に向かってみた。 すると、遊歩道を発見。これがまた、ハイキングコースばりの、それなりの急坂だったけれど、なんとか克服。 息は切れまくり、太ももは震えまくりだったものの、無事に、展望台に到着。銭型砂絵を愉しむことができた。 きちんと手入れしてあるおかげで、くっきりはっきりしているのがいい。いたずらされていないのもいい。 いかにも、高校生あたりが、なにかやらかしそうなんだけど。警備が厳しいのか、治安がいいのか。どっちだろ。 ちなみに、車でここに来る場合、ドライブロードとやらを走ってくることになるんだけど、これがまた。 四国といえば、狭い道、というボクの固定概念をさらに打ち付けてくれるような、狭い道でした。完全1車線よ。 遊歩道で山を下り、次の観光地、琴弾回廊へと向かった。 名前だけだと公園っぽいけれど、これでも実は、日帰り温泉施設。しかも、でかい。 新しい施設だというので、スーパー銭湯を想像していたけれど、こじゃれた美術館っぽい感じ。 中身も、特に、半露天の浴室がまた、こじゃれまくり。ずいぶんと金、かけたのねって思った。 浴槽だけだどスーパー銭湯でお馴染みのモノ。これが散らばって配置されているってのが、いやらしい。 なによりいやらしいのが、どうも、温泉を使っているのが一ヶ所だけ。檜風呂だけってのが、ね。 そのお湯は、特徴なし。むしろ、海水を沸かしたお湯の方が、当然ながらしょっぱくて、温泉っぽかった。 なんというか、とても微妙な施設。温泉を楽しむというには、あまりにも、温泉を使ってなさすぎ。 温泉風呂もある、ちょっと雰囲気のある、女子受けしやすいスーパー銭湯、という位置付けなのかしらん。 というか、女子には受ける。確実に受ける。いい温泉あるんだよ、で、口説きやすい場所だとは思った。 ただ、温泉だと思って900円を出したくはない。そう考えると、このお湯でその値段は、無駄払い。だとも思った。 夜行列車の汚れと、山登りと浜辺散歩の汗を流し、ちょっとすっきりしたところで、昼食を食べに行く。 立ち寄ったのは、一、という讃岐うどん屋さん。はちはちと同じく、こちらもセルフのお店。 毎月なのかは不明だけれども、1日は、かけとぶっかけが割引らしい。ぶっかけ大で200円。そりゃ、それを注文しちゃう。 こちらも、はちはちと同じく、つるつる入ってしまう系統。噛みごたえが、ちょっとねっちょりしているのが、いい。 というか、特典とはいえ、大で200円って。どれだけ安いのよ。これだから、讃岐うどんってたまらない。 この、一の目の前は乗馬クラブ。ちょうど調教中で、食後ということもあり、ぼんやりと眺めてしまう。 四国っていうか、観音寺、いい町だなぁ。徒歩だと微妙に広いので、自転車があると、最高に楽しめる町だと思った。 なんてぼんやりしている時間は、本当はなくて、時計を見て、大慌てで観音寺の駅まで戻る。 今日はここから徳島まで移動しなくてはいけない。列車に乗り遅れると、あとの調整がめんどくさい。 特急が使えれば別なんだけど、持っているきっぷが快速と普通列車にしか乗れないのだから、仕方がない。 とにもかくにも、予定していた電車に乗ることができて、一安心。終点の高松まで、眠ってしまった。 目覚めると高松なのはいいとして、乗り換え時間が6分しかない。 飛び起きて、飛び降りて、次に乗る列車を探す。幸い、徳島行なので、すぐに見つかった。 これが、行き先が途中駅だったり、先の駅だったりすると、まず迷う。困る。えんえんと泣き出してしまう。 知らない土地での乗り換えは、いつもびびる。今回みたいに、行きたい駅までの列車だと、すごく助かる。 徳島行は、通勤、通学客でいっぱい。とはいえ、座ることに困ることはなかった。 ただ、一駅、二駅と進んでいくと、お客さんも増えてきて、立席の人も多くなってきた気がする。 4両ぐらいつないでいたのに、ずいぶんと盛況なので驚いた。つか、しばらくは高松市内だしね。 町中を突き抜け、夜の闇を切り裂いて、列車はどんどん南下していく。そしてボクも、闇に落ちる。 気がついたのは、トンネルを走っている真っ最中。それを抜けて、またトンネル。 お客さんは、ほとんどいなくなっていて、どうも、今、香川と徳島の峠を越えているっぽい。 しばらく走り、ようやく到着した駅名を見ると、きちんと徳島県となっていた。ああ、いつの間に。 その頃に、起きた理由が判明。めちゃくちゃ寒い。冷房が効きすぎている。身体を丸めてしまうほど。 さすがにこりゃないよと、隣の車両に移動したら、こちらは快適より、ちょっと温かいぐらい。 お客さんは、ボクと、もうひとり、旅人っぽい雰囲気の人だけ。本格的に、がらがらになっちゃった。 真っ黒な車窓を眺めつつ、徳島の駅に到着したのが、2048。ちょっと大きそうな町に見えた。 けれども、ここでは下りない。また乗り換えて、2つほど先の、二軒屋、という駅まで行ってしまう。 地図上でもわかっていたけれど、ここは完全に徳島の市街地。駅前の道を真っ直ぐ行けば、徳島駅に着いてしまう。 その道を、徳島駅方向に向かって、てくてくと歩いていく。目的は、ご当地品。徳島ラーメン。 二軒屋という駅から10分ぐらいの所にある、よあけ、というラーメン屋で食してみようと考えていた。 のだが、着いてみたら、定休日。売り切れなのかもしれないが、どちらにしても、これは、悲しい。痛い。 こういうこともあろうかと、別のお店も調べてある。が、食べたかったぞ。はしごしてもいいと思っていたし。 そのお店は、そのまま徳島駅を突き抜けて、さらに北側なので、今いる道を、ひたすらに北上。 途中で場所を確認しようと、ジーンズのポケットに手を突っ込む。が、ない。あったはずの地図がない。 顔面蒼白、大慌てで身体中の穴という穴を探し、バッグの穴を調べまくったが、徳島の地図が消えていた。 地図には、ラーメン屋だけではなく、宿泊施設も書き記してあっただけに、さすがにへこんでしまった。 とはいえ、へこんでいても仕方がない。時間に余裕があるわけでもない。 とりあえず徳島駅まで戻り、近くのコンビニにお邪魔して、ラーメン屋の位置を確認。 宿泊施設は、その近くにあったはずなので、記憶を頼りに探せば、なんとかなるだろうと、 人通りの少ない、広い県道をひたすらに歩く。途中、万福寺というお寺に、びびりながらもご挨拶。 とにかく暗い。そして、猫が怖い。見張られているような、神様の化身のような。こちらにも、ご挨拶をしておく。 そこからしばらくも歩くと、見えてきたのが、ふく利。徳島で、一番人気のお店とのこと。 幸い、売り切れも行列もなく、さっくりと入店。建物が新しいのか、中は、えらく綺麗だった。 注文したのは、大盛りのラーメン。出されてみると、量としては、少ない。普通だったら、かなり少ないんだろう。 スープはこってりというか、どろどろというか。ボクの中の印象にある、和歌山ラーメンっぽい感じ。 聞いた話だと、徳島と和歌山は、意外にも繋がりが深いらしいので、流れてきた物なのかも。 絶賛するほどではないけれど、値段を考えると、満足以上の味だったと思う。つか、こういう店舗で500円って安いね。 問題の宿泊施設は、もちろん、マンガ喫茶。カッコつけて、ネットカフェでもいいんだけど。 幸いなことに、本当に幸いなことに、寝床はすぐに見つかった。ふく利から、3分ぐらいの場所にあった。 安くあげるために、23時から6時までのナイトパックを利用したい。そのためには、ちと、時間が早い。 そこで、県道を国道方面に歩いてみる。やることがない時は、探索するのが、一番の時間つぶし。 すると、ちょうどいい感じにスーパーを発見。ちょっと安くなっていたロールパンを購入しておく。 これで、明日の朝食と昼食が出来上がった。貧しい食生活だけど、お金がないんだもの。仕方ない。 しばらくぶらぶらしていると、23時を過ぎていた。 マンガ喫茶に戻り、やたら丁寧な説明を受けて、ようやくと入店。というか、入席。 あるとは思わなかったフラット席は、かなり嬉しい。個室も適度の大きさで、照明もほどよく暗い。 おまけに、店舗自体が綺麗なのが嬉しい。ただ、ボクみたいな使い方をする人は、少ない店舗っぽいけれど。 というか、マンガ喫茶泊もずいぶんと慣れたもんだね。三十路なのに。おっさんのは見苦しいだろうなぁ。 気にしてないけども。 330、観音寺はちはちうどん店。しょうゆ大。 750、観音寺琴弾回廊。HPクーポン。 200、観音寺一。ぶっかけ大。 500、徳島ふく利。ラーメン大盛り。 299、徳島スーパーセブン。パン。 1500、コミックバスター中吉野店。ナイトパック。 東京 *2343 (391M/MLながら/\510) 大垣 0653 *0700 (211F) 米原 0734 0735 (3421M/新快速) 相生 *1029 (1313M) 岡山 1130 *1144 (3147M/快速マリンライナー27) 坂出 1223 1233 (253D) 多度津 1249 *1321 (1127M) 観音寺 1350 *1707 (170M/快速サンポート) 高松 1823 1829 (373D) 徳島 2048 *2101 (585D) 二軒屋 2107 060902(土) 早朝の徳島の街を南下する。 明るくなって気がついたけれど、綺麗に整備されている町なのね。 南側の山にでも登ってみれば、どれくらいの広さなのか、一発でわかりそう。 つか、鳴門もなにも見ないで、徳島ラーメンだけで終了ってのも。観光じゃあ、ないなぁ。 今にして思えば、1番札所と鳴門海峡は、行っておいてもよかったような気がする。 いかにもけだるい徳島駅を、0614に出発。2両編成だけど、お客さんは、3、4人。 阿波池田まで2時間ほどの徳島線は、全体的な雰囲気が、正統なローカル線という感じ。 途中から、けっこう大きな吉野川と並走するので、景色としても、十分、楽しめる2時間だった。 高校生たちといっしょに、終点の阿波池田で途中下車。乗り継ぎに20分ほどあるので、町を探索。 ここは、山に囲まれた、そこそこ大きな商店街のある町。ここまでの規模だとは想像してなかった。 関西方面への直行バスもあるようで、交通の要衝として、発展した町なのかもしれない。 ここから南へ行く列車は、ワンマン列車。観光客がほとんどで、18っぽくない人も多い。 阿波池田を少し行くと、いきなりの絶景。渓谷美。よく鉄道や道を通したと、つくづく感心する。 最初の下車駅、大歩危も、渓谷の真っ只中にあるような、厳しい場所にある駅だった。 下車したのは、4人。全員、いかにも18きっぷな方々。 駅舎を撮ったり、谷側にある遊歩道を歩いたり、それぞれが、うろうろとしている。 ボクが最初にしたことは、バスの確認。バス停と時刻表を確認して、ちょっとだけ冷や汗をかいた。 これから乗ろうとしていたバスが、土休日のみの運転になっていた。そしてそれを知らなかった。 うっかり平日に来ていようものなら、あれこれ難儀したことだと思う。これは、ついていた。 そのバスまで、50分待ち。もちろん、ボクもうろうろあれこれ見ておいた。 まず、駅前のロータリーが狭い。いきなり山、いきなり坂なので、ぎりぎりの空間しかない。 その坂も、円を描くように、くるっと回っている。そこに、けっこうしっかりした商店があるのも驚く。 なにより、こんな所に中型のバスが乗り入れてくる時点で、かなりいかれているなぁ、と思った。 バスのお客さんは、案の定、という感じでボクひとり。 さっき下りたお客さんも、そのあとに到着した列車のお客さんも、誰一人、乗りゃしない。 乗員も乗客もワンマンのまま、この旅の最大の楽しみだった、祖谷渓谷方面へと山道を登りはじめる。 この坂道というか山道が、まさに山道で、くねくねだしうねうねだし、でも、車線はきちんと確保してある。 ダンプカーや観光バスといっしょに、ちんたらだらだらと、かなり高度をかせいでいく。弱いと酔いそう。 峠の最高部分はトンネルでがつんと抜けて、今度は下り坂。エンジンブレーキを効かせまくりで下っていく。 大歩危の駅から15分。その坂の途中にあるのが、今日、最初の温泉。秘境の湯。 バスで入口まで乗り付けてくれるのは、なんか、ちょっと嬉しい。あの勾配で停まるのも大変だろうしね。 ここは、ホテルの大浴場兼、日帰り温泉施設で、きちんと、日帰り専用の出入口が用意されていた。 JAFの会員章で100円引き。はぁ、みたいな顔をされるかと想像していたけれど、まったく普通の対応。 けっこう使う人が多いってことかね。なんにしても、すんなり割り引いてくれたのは嬉しい。 脱衣所は、けっこう広い。そこに、地元の人は500円との張り紙があった。 500円だと、共同浴場とはいかないけれど、週末ぐらいなら、ぶらりと来る人もいるかな? 浴室も広くて、でも、お客さんが少なくて嬉しい。今日の温泉は、人気がありそうだったので、混雑覚悟だったのに。 身体をじゃぶじゃぶと洗い、待望のお湯とご対面。浸かって、すぐに、お肌がぬるぬる。きたきた。 こりゃけっこう強くぬるぬるする。もうちょっとぬるいと嬉しいけれど、世間的には適温だろう。 一応、露天風呂もあったけれど、なんか、あまり居心地がよくなくて、ずっと内湯に浸かっていた。 鉄道旅行だと温泉日照りになる四国だけど、なかなかどうして。期待通りのお湯に出会えてよかった。 1時間ほどで施設をあとにして、急坂を、転げるように下っていく。 川を挟んだ向かいには、子供用の軌道を使った遊戯施設が見えた。なんだろ、あれ。 そこに行くまでの橋や、お土産屋もやたらと綺麗で、たぶん、村おこしに作ったんだろうなぁ。 次に乗るバスの停留所まで、秘境の湯から10分もかからずに到着。 集落の中の、西祖谷郵便局前という所で、まさに郵便局の隣。強い日差しを建物の影が遮ってくれていた。 そこそこ時間があれば、ちょっとだけ、この集落を歩いてみた。が、暑くてすぐに退散。 とりあえず、はっきりとしたことは、道が狭い。ここをバスが通るとは、信じられない細さ。 そして、定時にやってきちゃったのが、これまた中型の路線バス。おいおい。大丈夫なのかしらん。 集落の中は、それでもまだ、1.5車線程度はあるので、どうにかこうにかどうにでもなる。 問題は、その先。これでもかといわんばかりの、山と谷の形に沿った、うねうねーな山道になる。 ここがまた、道幅が本当に狭い。乗用車と行き違いをするのにも、一苦労、二苦労、三苦労。 谷側に車体を寄せる時なぞ、ガードレールとの間が30cmぐらいしかなくなっちゃうのが怖い。 落ちれば、たぶん、1分以上、落下感覚を味わえてしまうであろう、深い深い谷間だし。 自分が乗用車側だったら、本気で泣いちゃうだろうね。運転手さんは、さすがにプロだわ。 そんなバスの旅の15分ほど。次の温泉地、祖谷温泉に、無事に到着。 谷にべったり張り付いた感じの宿で、駐車場なども、全然足りていないらしい。 この宿の前後は、多少、道幅が確保されているので、路駐している乗用車が多い。 迷惑極まりないけれど、平面が存在しないんだから、どうにもならないのだろう。 この、祖谷温泉の名物といえば、ケーブルカーで下る温泉。 ここもJAF割で200円引き。切符を買い、外のケーブルカー乗り場で待つ。 繁盛期は、このケーブルカーで待たされるらしい。が、今日は、空いているとのこと。 バスの時間の絡みもあって、それを心配していたけれど、これならば、ゆっくり浸かれそう。 同じケーブルカーに乗り込んだのは、老夫婦2組。つまり、5人が乗車。 自動で係員もついているものだと思い込んでいたのに、実は、そうではないらしい。 発車のボタンも、到着後のドアの開閉も、お客さん任せ。おおらかとうか、手抜きというか。 今回の運転手は、老夫婦のおばちゃん。ぽちっとボタンを押せば、あとは勝手に下ってくれる。 下るのに、5分程度。まさに、谷を滑り落ちていく。紅葉の季節だったら、さぞかし綺麗なことだろう。 駅から脱衣所までは、1分程度。とっとと服を脱ぎ、とっとと浴室に向かう。 ここは半露天で、谷底ということもあり、それほど見晴らしがいい、ということはなかった。 ただ、本当の売りは、ケーブルカーでもなく、景色でもなく、お湯だと思う。 とにかくぬるくて、係の人いわく、30分から40分、浸かってください、とのこと。 さらに、身体は洗わなくて結構です。って、ちょっとどうなの、という発言まであった。 基本的に透明で、大小の泡泡がお湯の中を立ち上ってきていて、それがなんとも気持ちいい。 他の泡泡な温泉とは違って、そんなに身体にまとわりつく感じではなかった。気のせいかな。 なんとなく、肌がぬるぬるする気もした。こういうお湯は初めてというか、ここだけっぽい。 他のお客さんは、あまりそういうことは気にしないようで、あまり感動してなかった。 帰りのケーブルカーは、ボクひとり。自分で扉を閉めて、自分で発車ボタンを押す。 なんか、めちゃくちゃ切ない。寂しい。これは、誰かとわいわいやりながら乗るモノなんだな。 上の駅では、男女6人ぐらいの大学生っぽいのが待っていた。そういう乗り方をするモノだよ、こりゃ。 祖谷温泉は、ケーブルカーで下りない、建物内の内湯もあり、そっちも入浴可能。 綺麗だけど、昔ながらのホテルの大浴場という趣で、お湯も、下とは違って特徴のないもの。 脱衣所のマッサージ機とびわ茶が無料だったことは評価したい。全体的には、満足できた。 帰り道は、もちろんバス。やってきたのは、生意気にもノンステップバス。大型かよ。 ここまでの道のりより、さらに道は狭く険しく、しかも、前にはダンプカーがついてしまった。 これで大変なのが対向車で、あちこちで、行き違いに難儀する場面があった。そりゃそうだよ。 狭い道好きなボクも、まったく全然、これっぽっちも甘かったんだなぁ、と痛感させられた。 本気で逃げ場がないんだもの。こんなん運転していたら、30分ももたないよ。きつい道だよ。 ダンプカーが、途中の工事現場で離脱すると、このバス、急に加速しだした。 感覚としては、イニシャルD。大型バスで、イニシャルD。遅れを取り戻すがごとくの走りだった。 なので怖かったです。にやついてましたけど、同時に引きつってました。命の危険を感じました。 約1時間のダウンヒルも、阿波池田バスターミナルで終了。1000円ちょっとの3/4は、技術料だね。 定刻に到着して、心底驚き、疲れきったボクは、土讃線の高知行の列車に乗車。 途中下車した大歩危を通り抜け、川と離れ、山を登り、いつの間にやら夢の中に。 目覚めると高知県。でも、景色は山の中。寝たり起きたり、うとうとうだうだして過ごした。 橋の上というか、橋の中にある駅や、スイッチバックの駅など、見所は、一応、押さえておいた。 けれども、とにかく、山山山。土佐山田という駅からは、ようやく、平地を走るようになった。 お客さんも、そこから増えていき、高知に着く頃には、けっこう満員な感じだった。 初上陸の高知駅は、2面3線の小さい駅で、中規模なローカル線の駅みたいだった。 高架工事中だったので、本当は、もっと大きかったのかもしれないけれど、にしても小さい。 駅前も、なんだかちょっと寂しい。甲信越や山陰の日本海側のような、そんな寂しさを感じる。 とりあえず、繁華街のはりやま橋まで歩いてみると、人通りも増えて、賑やかになってきた。 繁華街もあるし、アーケード付きの商店街もあるし、高知駅前の中心部なのだろう。 そのまま商店街を歩いていく。自転車に乗った女子高生が、やたらと目立つのは、気のせいかしら。 しかも、後ろ髪だけを伸ばす髪形が多い。どうも、あの髪型、かわいいって思えない。っていうか。 商店街の終点に、ひらめ市場なる、集合店舗があった。 中は、屋台村のようになっていて、好きなお店で好きなものを買い、食べられるようになっている。 高いと勝手に想像していたカツヲ系の丼も、500円程度からある。それならば、と、夕食をここで食べることにした。 中央部に用意されている席は、とっくにいっぱいで、ひとり分を確保するのも大変な状態。 幸い、端っこに空きがあり、その近くにあったお店で、カツヲ丼を注文。やる気のないバイトの高校生が運んできてくれた。 鯛の汁付きで650円。量が少ないものの、名物を食べた、という満足感は得られた。味は、普通、だと思う。 旨い!! と絶賛するほどでも、不味いと残すほどでもない。ただ、夜中にお腹は空きそうな気はした。 外に出ると、ほどよい暗さ。そのまま、高知城まで行ってみる。 特になにがあるわけではないが、これが長宗我部元親のお城だと知り、甘酸っぱい気分が蘇ってきた。 中学ぐらいの時に遊んだ、信長の野望全国版で、やたらとお世話になった43国。そのお城がこの高知城らしい。 しばらく夜景を眺め、そこで見えたジャスコの看板に曳かれるように、駅の北側へと移動。 このジャスコは大きいジャスコで、大好きなユニクロさまもあった。 時間つぶしもあり、店内をうろついたら、なんか、秋物ばかり。そういう季節なんだよね。 というか、もう秋か。夏もあっという間。来年の夏は、なにをしていることやら。ホント、なにしてんだろ。 その後、はりやま橋に戻り、ちょっと観光してみたり、浴場街をうろついてみたりした。 なにせ、宿のチェックインが23時。とにかくそれまで時間をつぶさないといけないのが、この旅の苦しいところ。 本音をいえば、宿にはさっくりと入って、荷物を置いて、身軽で観光したいけど。貧乏旅行だものね。 今夜の寝床は、カフェJネットという、はりやま橋の近くにあるマンガ喫茶。 基本的に、空いていたらペア席ご案内、という、太っ腹なマンガ喫茶で、今回も、当然ながらペアシート。 ソファーということで、横にはなれるし、席も狭くないしで、悪くないとは思った。一点を除けば。 それは、BGMがやかましい、という点。うるさい、というのを通り越して、やかましい。カラオケかよ。 神経質なボクには、かなり厳しい条件だったものの、耳栓にヘッドフォンという形で、なんとか密封。 ヘッドフォンをPCにつなぎ、目覚ましソフトをダウンロードし、それで起きる算段だった。 いつもなら、音量を落とした携帯のアラームなんだけど、ここまで防音してると、聞こえないだろうし。 結局、疲れていればなんとやら。ぐっすりと眠ることができた。いや、本当に、ぐっすりと眠ってしまった。 430、大歩危バス。 900、祖谷秘境の湯。JAF割。 340、西祖谷郵便局バス。 1200、ホテル祖谷温泉。JAF割。 1020、阿波池田BTバス。 650、高知ひろめ広場森光水産。かつお丼。 219、高知ジャスコ高知。パン。 徳島 *0614 (433D) 阿波池田 0808 *0829 (4235D) 大歩危 0900 駅前 0950 (四国交通/\430) 秘境の湯 1004 西祖谷郵 1155 (四国交通/\340) 祖谷温泉 1208 1408 (四国交通/\1020) 阿波池BT 1502 阿波池田*1530 (4265D) 高知 1803 060903(日) 寝坊でございます。 ヘッドフォンが落ちていた。そりゃ、目覚まし、聞こえないよ。 まぁ、今日はゆっくりめの出発なので、旅程としては問題はないけれど。 資金面でね。普通に考えると、たかだか600円、なのかもしれないけれど。 貧乏旅行での600円、約ラーメン一杯分は、激痛が走る。ああ、ボクのバカ。 ヘッドホンが外れるなんて、想像もしてなかった。そりゃ、PCが目覚ましを鳴らしたって、聞こえないよ。 やっちまったもんは、しょうがねーやと、気を取り直して日曜市へ。 これは、名前そのままの市場で、野菜などの、山モノが中心。奥に行くと、鍬とか包丁とかもあった。 季節が季節だし、海モノはほとんどない。おみやげで、持って帰ることができそうなモノもなかった。 でも、朝から賑やかだし、観光客もけっこういたし、高知をそこそこに堪能することができた。と思う。 今日は、高知から松山までの長い旅。加えて、見所もほとんどない。 なんでこんな予定を組んだのか、自分で自分を責めたくなるが、乗り継げちゃったから仕方がない。 その、単純作業の最初の列車は、1両編成の食パンマン。四国の列車は、アンパンマンキャラの印付きなの。 お客さんは、老人が目立つ。自分を含めて、いかにもな旅行者もちらほらといる。たぶん、同じ乗り継ぎだろう。 海が時々見えるけれど、基本は山。峠。四国さんは絶景ばかりというか、山ばかり。もっと海が見たいのに。 2時間ほどで、窪川に到着。予想以上にこじんまりとした地方の駅で、駅前には、なにもない。 駅そばぐらいあって、それでお昼、と勝手に考えていたボクには、けっこうというか、かなり苦しい。 目的地の中村が、窪川以上に寂れていたら、朝昼抜きまである。その時は、無駄遣いの罰だと思うしかない。 乗り換えの列車の発車までに、明日、行く予定の旅館に、日帰り入浴の時間を聞いておく。 そこのことを、いつものようにネットで調べてみたら、サイトというかページによって、見事にばっらばらだった。 問題となるのは開始時間で、10時から、12時から、16時から、17時から、応相談。どれが本当かわからんよ。 電話で対応してくれたおばあちゃんによると、正解は、16時から、とのこと。旅館なのに遅いのね。 これで、ここには立ち寄れなくなってしまった。往復のバスに2000円かかるので、正直、ほっとした部分もあるけれど。 窪川からは、土佐くろしお鉄道という第三セクターの鉄道、なのかな? に乗って、中村まで行く。 これもまた、片道1000円ちょい。結果論になるけれど、無駄遣いに近い出費だったなぁ、と、今は思う。 お客さんは6人ぐらい。高知発の列車から流れてきている人がほとんど。地元っぽい人は、女子がひとりだけ。 けっこう険しい山の中を突っ走り、これっぽっちもくろしおを感じないのが四国らしい。 土佐佐賀という駅が、カツヲの本場らしい。昨日、ジャスコで見たカツヲにも、佐賀産、って書いてあった。 九州の佐賀なの? と、頭の中を?がぐるぐるしちゃっていたけれど、なるほど。土佐にも佐賀があるのね。 ここら辺から、くろしおを眺めることができて満足。けっこう波が白い。荒いのか、これが普通なのか、わかんね。 お客さんもぼちぼちと増えてくる。今、通って来た所が峠で、窪川と分断されているような格好だった。 中村の手前から、併走している国道に、いかにもなチェーン店を見かけることができるようになってきた。 これなら食事はなんとかなるだろう、と、安心したところで到着したのが、中村。同級生にいたなぁ、中村って。 町の広さに対して、人口が少ないのか、ちょっと閑散とした印象を受ける。というか、どこもそうだけどね。 今回、ここまで運賃を払ってきたのは、ここにある温泉を攻め落とすため。高知の温泉には苦労させられる。 R56を東に向かい、後川の橋を渡ると、いわゆる、車で行くような大型店舗が立ち並ぶようになる。 その一角にあるのが、平和な湯。なんでも美人の湯とのことなので、もちろん、期待せずに入ってみた。 施設はとても綺麗で、スーパー銭湯に温泉がある感じ。日曜日の昼間、それなりにお客さんは入っていた。 が、どの湯船を見ても、温泉っぽくない。露天に出てみると、隅っこに、源泉風呂なるものがあった。 お湯が薄っすらと茶色くて、なんとなく温泉なのかなぁ、という雰囲気がある。臭いは、塩素っぽい。 特になにってこともなく、つるつる感もなく、でもまぁ、とりあえず、高知の温泉には浸かれたので満足。 面白いことに、この源泉風呂。人気がないのか、ボクがいたからなのか、30分間。誰も入ってこなかった。 この施設の欠点は、せっけん系が一切、ないこと。600円なら、普通、ありそうなものだけど。こんなもんかな。 道路の向かいにある、サニーマートという大型スーパーで、いつものごとく、ロールパンを購入。 ちなみに、食事うんぬん書いていない時は、たいがい、ロールパンと水という組み合わせで飢えをしのいでいる。 150円で6つ。1食あたり3つ食べれば、1食、75円計算。どこまでもここまでも貧しく、栄養面で不安な食事だった。 中村には、まだ温泉があり、それは駅から徒歩5分のところにある、年金施設の大浴場らしい。 さきほど渡った橋の先、サンリバー四万十という建物がそれで、入ろうとしたら、閉館しました、の看板が。 どうも8/31で終了したらしい。入れないものは仕方がないので、すっぱりとあきらめて、町の探索をすることに。 列車の時間を気にしつつ、駅前通でもあるR439を北に向かう。リサイクル店が多いような気がした。 アピアさつきというスーパーっぽい所で時間切れ。本当の中心部は、さらにその先っぽかった。 帰りの列車は、地元の人ばかり。土佐佐賀を過ぎると、乗客は、4人ほどになってしまった。 予土線との乗り換え駅は、窪川のひとつ手前、若井という、ホームが1面あるだけの、田んぼの中の無人駅。 ここで30分の接続というのは、どうにもこうにも暇というか、どう時間をつぶしていいのか、本気で悩まされる。 駅前を探索しようにも住宅街で、うっかりうろうろしていたら、駐在さんがやってきそうな雰囲気だった。 結局、ホームから動くこともなく、とんぼと遊びながら30分を過ごした。時間の使い方、下手だよなぁ。 自分が乗る列車が、カーブから見えた時には、なんだか嬉しかった。取り残されなくてよかった、って感じ。かな。 予土線は、けっこうな区間を、四万十川と、R381といっしょに走る。 うねうねと蛇行する川にあわせて蛇行してみたり、しゃらくせーと鉄橋とトンネルでぶち抜いたり。 どうせ山ばかりで退屈するんだろ、という予想を裏切って、けっこう楽しい車窓だった。 増水すると渡れなくなる沈下橋も、けっこうあちらこちらにかかっている。これも意外な感じだった。 しかも、増水対策である沈下橋でさえ、崩れている所を見かけて、四万十川って怖い川なんだと思った。 こうやって、平常時に見ていると、そんなに暴れるようには見えないんだけど。二面性があるんだね。 峠もなく、いつの間にやら愛媛入り。大きな四万十川も小さくなり、高地っぽい、田舎の風景になっていた。 終点の宇和島が近づいてくると、高校生がわんさかと乗ってきた。日曜日も休みなしとは大変だよなぁ。 北宇和島の手前で暗くなり、しかも、長く急な峠を下っているみたいで、なかなか北宇和島に到着しない。 ずっと列車に乗っていて、疲れているせいか、変な世界に入っちゃったのかしらと、不安にもなった。 現実世界のまま、ようやくと到着した宇和島の駅は、かなり綺麗な、いかにも港の駅という感じ。 どこが、って言われると困るけれど、たぶん、電球色の明かりのせい。雰囲気、作ってるよね。 せっかくなので、宇和島城や港を観光したいけれど、当然、そんな時間はない。せいぜい、スーパーに行くぐらい。 5割引の牛乳があったので、それを買っておく。ビタミン剤だけじゃあ、栄養、足りないからね。 そうこうしているうちに、早くも、次の列車の時間がきてしまったので、大人しく乗り込んでおく。 というか、もうちょっと、色々と探索してみたい町だと思った。時間がないのが悔しい。 乗り継いだ予讃線の列車は2両編成。でも、後の1両は回送扱いなので、お客さんはご乗車できません。 混雑していたら、ふざけるなと言いたいところだけど、地元の高校生が、15人程度。十分、空間はある。 この時間になると、車窓を楽しむこともできず、もはや、移動しているだけとなってしまった。 時間つぶしにと持ってきたMP3プレイヤーが大活躍。これで、フォルダごとの早送りがあったら完璧なのに。 途中で21分停車などもあり、駅数は少ないくせに、たっぷりと90分もかけて、八幡浜に到着。 次の列車はどれかと思ったら、回送としてひっぱってきた列車。無駄っぽい気もするんだけど。どうだろ。 この八幡浜からは、別府行のフェリーが出ているので、駅の乗り換え案内にも、別府、と書いてあった。 めちゃくちゃ浮気したくなったけれど、ここはぐっと我慢の子。うっかり行こうものなら、もう、現世には戻れない。 この八幡浜から終点の松山までは、約2時間。 こんな時間に、この区間を乗る人がいるのかと心配していたら、女子高生がひとり、いた。 けれど彼女も伊予大洲という駅で、下車してしまう。代わりに、ふたりの女性が乗り込んできた。 明らかに通勤客で、内子の駅に到着すると、いよいよ、お客さんはボクひとり。ああ、完全ワンマン。 この内子の駅で長時間停車との放送を、ボクひとりのために、運転手さんはしてくれた。 それならばと、ちょっと外に出てみた。高架駅なので階段を下り、待合室に行くと、男女がしている最中だった。 見ちゃったものは、仕方がない。安中榛名のような駅前で、とりあえず、心の底からの雄たけびをあげておく。 気がつくと、上下の特急列車がやってきている。そろそろ発車だろうと列車に戻る。待合室には、誰もいなかった。 列車でワンマン経験は、別所温泉に行った時の上田鉄道ぐらいで、なんというか、気まずい。 バスだとわりかし平気なんだけど、経費を考えると、明らかに赤字だし、ましてや18きっぷだし。 いやつか、今日は客がひとりだから運休ね、みたいなことがなくて、本当にありがたい。 寝たり起きたりしていると、お客さんが、いつの間にか増えていた。 松山到着時には、自分を含めて、なんと3人。運転手さんにしてみたら、張り合い、なかっただろうね。 数年ぶりの松山に降り立ったのは、23時すぎ。みんな、寝る時間だっての。 ボクも、猛烈に眠たくて仕方がないので、とっとと寝床に行くことにした。 とはいっても、印をつけているのは、駅前5分ではなく、大街道という、松山の繁華街にある寝床。 普通なら、バスか市電を使う距離で、徒歩でとぼとぼ歩いてみると、30分ぐらいかかってしまった。 だらだらだったし、うだうだしていたし、20分ぐらいで行けるはずだけどね。本当なら。 その大街道は、若者がうようようじゃうじゃしていた。ちと怖いなぁ、と思った。 自転車をくるくる回していたり、明らかに薬やってんだろって人たちが変な目をしていたり。 こんな怖い町だっけか、と、過去の記憶を漁るけれど出てこない。こんな時間までいなかったんだから、当然なんだけど。 探していたマンガ喫茶はあっさりと見つかった。今夜は、ちょっと贅沢に、12時間パックを選択。 明日、とっとと本州に戻る予定だったけれど、1日延期することにした。いい加減、身体が厳しいのです。 幸い、3席しかないフラット席のひとつを確保できたので、これでゆっくり休むことができる。 照明も適度に暗いし、そんなにうるさくないし、そこそこ綺麗だし、店員さんも丁寧。Be-Box、よいと思った。 惜しむらくは、テレビとPCを併用できるボックスがないこと。フラット席だけでも、そうしてほしかった。 2400、Cafe J Net高知はりやま店。ナイトパック+90分。 1060、窪川土佐くろしお鉄道。中村まで。 600、中村平和な湯。 148、中村サニーマート四万十。パン。 950、中村土佐くろしお鉄道。若井まで。 57、宇和島ヴェスタ宇和島。牛乳。 高知 *0929 (4737D) 窪川 1142 *1216 (土佐くろしお鉄道中村線/\1060) 中村 1317 *1519 (土佐くろしお鉄道中村線/\950) 若井 1615 1645 (4849D) 宇和島 1849 *1929 (4668D) 八幡浜 2052 *2107 (4672D) 松山 2304 060904(月) 9時ごろに起床して、だらだらと過ごす。 12時間パックだし、今日は松山から移動しないので、のんびりできる。 PC席に移動後、今日の温泉を考えていると、携帯電話が鳴り出した。 なにかと思ったら、アルバイトのお誘い。イベントの警備をやってくれ、とのこと。 それはいいとして、明日からってなんだよ。ボクはまだ、こっちでやることがあるっての。 10日ぐらいからならできますよ、と返事をしておく。たぶん、不採用になるだろうね。 12時間、きっちりと居座ったマンガ喫茶をあとにして、まずはご飯を食べる。 かな泉といううどん屋を考えていたのに、8/31で閉店しちゃったらしい。四万十といい、なんだろね。 仕方ないのかどうかはわからないけれど、無難に、はなまるうどんで済ませることにした。 会社員の方たちが、激しく出入りしている。放浪者が立ち寄る雰囲気ではなかった。が、食べた。 しょうゆの大にコロッケで、お腹いっぱいになれた。安上がりでよいお店だと思った。 大街道を抜け、今日は、初体験の伊予鉄道に乗車する。 松山市駅前でしゃがんでいた女子高生のパンツをゲットして、気分るんるん、電車に乗り込む。 京葉線みたいな顔の車両なのに、速度はゆっくりめ。お客さんは多いけれど、のんびりした雰囲気。 景色も住宅街と田園の混合で、だらだらと乗っていたかったけれど、今回は、6分間の短い旅。 福音寺という駅で下車をする。ホームがひとつだけで、マンションと田んぼに囲まれた、近郊の駅だった。 ここから目指す温泉までの地図がない。手書きのメモはあるけれど、地図としては頼りない。 マンガ喫茶で打ち出しできるけれど、10円だか20円だか盗られるのはしゃくなのです。 そんな地図なので、R11を越える部分でいきなり詰まる。つかこれ、高速じゃないの? で、斜めの道があるはずなんだけど、どれよ。あ、車が出てきたあれっぽい感じ。だよね? どうにかこうにか道を切り開き進んでいくと、星乃岡温泉の看板が見えた。 右側と、少し進んだ先にも施設があって、日帰りしやすそうだったのは、進んだ先の方。 千湯館、という名前の建物で、ネットで調べてきたのもこれなので、こっちなら間違いはないはず。 にしても、ここまでの道が狭い。福音寺の駅前の道も狭いけれど、いかにも四国の道らしい。 勝手にそう思い込んでいるだけなんだけど、歩く方もけっこう気を使わないと危なっかしい。 入口で入場券を買う方式なんだけど、岩盤浴が300円、というのには驚いた。 当然、普通の入浴料750円も必要のはず。でも温泉と岩盤浴で1050円なら安い、よね? ボクはやらなかったけれど、先に切符を買ったお兄ちゃんはやるみたいだった。 綺麗なようで、どこな汚い施設で、お客さんは、そこそこって感じ。平日の昼間だしね。 お湯の見た目には特徴がないものの、シャワーの時点から、ぬるぬる開始。いいお湯だわ。 そんなに強いぬるではないけれど、期待していない分だけ、満足度も高くなる。 高知中村の平和な湯と同じく、露天区画に源泉風呂があったので、そこに入り浸る。 そして同じく人気がない。こちらに関しては、たぶん、ぬるいからだと思う。おっちゃんには不向きだわ。 そこそこに湯の華も浮いていて、温泉気分を堪能し満喫し、つるつるの肌を十分に味わえた。 けっこういい温泉だと思った。HPクーポンで600円なんてやってくれたら、もっといいのに。 かなりちんたら徒歩15分で福音寺に戻ると、学生さんがわんさかと電車を待っている。 近くに高校でもあるのかしらん。かわいい女子高生をちらちら見ながら、あっという間に松山市。 戻ってきたのはいいけれど、やる事がない。夜の予定は決まっているけれど、それまで、どう過ごすか。 ほんの少し悩んで、松山ジャスコまで行ってみることにした。だったら、福音寺から歩けよ、って感じ。 実際問題、松山市から歩くよりも、福音寺から歩いた方が、はるかに近い。無計画のつけが出た。 大街道を抜け、そこから県道を歩いて30分ぐらい。疲れていたし、道がとにかく危なっかしい。 道が狭いのに、車もバイクも自転車も、それぞれが、勝手気ままに飛ばしてくるから、怖い怖い。 バイクはヘルメットなしが多いし、おばちゃん原付は赤信号で左折してくるし、マナーがないよね。 もしまだ車が手元にあって、それでうっかり来ていたら、どちらにしても四国で事故っていた気がする。 到着したジャスコは、昔からある店舗なのか、大きくも広くもなかった。けっこうがっかり。 ただ、パンが安かったので、がつがつと購入。これで夕ご飯と朝ご飯を悩まなくてすむ。よかった。 しばらく休んでから、またもや危険な県道を戻り、大街道を突き抜け、松山城入口に到着。 さすがに夕方。外は暗くなり始めている。が、まだまだ観光時間帯。そのまま松山城へと侵入する。 この城がまた、山の上にありやがりやがるので、かなり険しいハイキングをさせられている気分になった。 リフトやロープウェイが用意されている理由が、歩いて登ってみて、ホント、痛感させられた。 そんな急坂で身体を鍛えている、ちょっとマゾっぽい人たちが多かった。松山はマゾが多いのか? ようやくと登りきったものの、松山城自体は改装中で、無骨な骨組みばかりしか見えない。 が、見たかったのはそれではなく、夜景。ここから見る夜景は、女子を口説くには最適だと思う。 ここまで登ってくる根性のある女子でないと無理だけど、人気も少ないし、よい地点じゃないかしらん。 ハイキングよろしく、さっそく買ってきたパンで夕ご飯。嗚呼、なんだろうね、この切なさは。 息は切れ、汗はだくだく。こうなったら、やはり、温泉で汗を流さないといけない。 山を下り、そのまま道後温泉へと向かうことにした。市電を使えばいいのに、なぜか徒歩移動。 これがまた、地図で読み取った情報以上に遠い。気がする。疲労分、そうなっちゃうんだよなぁ。 つかね、道後温泉は、市電で行くところに風情があるわけで。150円をケチっちゃあ、いけないな。 けれども、そのおかげで、ひとつ発見があった。道後温泉の入口から東に1.5kmの地点に、あるらしい。 それは、お遍路さんの巡礼場所。51番札所石手寺。市電に乗っていたら、この看板、たぶん気がつかなかっただろうなぁ。 そんなわけで、寄り道していくことにする。が、この道もまた狭い。普通にバスも通るので、余計に怖い。 途中のアパートの脇に、51番札所遊歩道、との看板があった。矢印に従ってみると、予告なしの肝試し状態。 街灯のない山道を少し行くと、いきなりのお墓。どうやら、札所の敷地内で、正面に本堂が見えなくもない。 が、そういうことではない。この、ほどよい暗さの中にお墓があり、その目の前を突っ切る行為が怖いのですよ。 大泉洋も怖がっていたけれど、ああ、こりゃ怖い。作り物でない、本物の怖さ。季節外れのひとり肝試し。 本堂に到着すると、センサーが働いて、いきなり照明がつく。それを知らなくて、ひえー、と変な声を出してしまった。 ありがたいはずの札所も、20時という時間に来てみると、とてもとても恐ろしい、憑かれそうな場所になってしまう。 いそいそとお祈りを済ませ、正面の参道から県道へと抜ける。この参道が、昼間なら、写真を撮りたくなる風景だった。 いやー、夜にやるものではないですな。お遍路さんは。肝に銘じておくことにしよう。つか、憑かれちゃったかな? 道後温泉に戻ると、浴衣のおじちゃんおばちゃんが、商店街をうろうろとしている。 正しい温泉地の姿を久方ぶりに見た気がする。わけもわからず感動しておく。浴衣でぶらぶら、いいよねぇ。 そういえば、高知のはりやま橋にもいたけれど、あすこは温泉地じゃないから、浮いていたんだよなぁ。 それが道後なら、まったく問題なし。あるとすれば、若い浴衣がいないことぐらい。うなじ、見たかったよぉ。 ひとまず本館さんにご挨拶をして、今日は、その手前にある椿の湯に入ってみた。 本館が観光客用なら、こちらは地元の人用。だと思っていたら、結構、観光客っぽい人が多かった。あれれ? 高い天井に広い浴室。大きな石の湯船が、ど真ん中にがつんとあって、それぞれにお湯を楽しんでいる感じ。 まさに、温泉地の公衆浴場。もっと近代的な雰囲気だと予想していたので、これは、いい意味で裏切られた。 お湯は、無色透明で特徴はないものの、それがまた、悪くない。しかも、想像よりも、ぜんぜん、ぬるくて入りやすい。 疲れていて、長湯はできないけれど、ちょっと浸かって、壁にもたれてうだうだして、自分なりに道後を楽しんだ。 椿の湯から大街道までは、徒歩で35分。もはや、とっとと眠りたくて仕方がない。 が、まだちょっとだけ、時間が早い。宿と違って、チェックインが遅いからなぁ。こういう時、辛いよなぁ。 明日のことを考えると、22時から9時間パックで入りたい。それだと、たぶん、ちょうどいいぐらいになるから。 時計をちらちらと見て、まさに22時ちょうどに、昨日のマンガ喫茶に入店。したら、違うマンガ喫茶だった。 でも、条件的には同じというか、こちらの方が安い。21時から8時で1480円。つか、待たなくてよかったんじゃん。 今さら移動も面倒だしと、そのままチェックイン。が、なんというか、汚い。全体的に、とにかく汚い。 どうも10月に閉店するようだけど、この雰囲気じゃあ、仕方ないと思う。昨日の方が、すべてにおいて上だもの。 とりあえずのフラット席を確保したものの、これがまた、狭いし短い。斜めでも、足が伸ばしきれなかった。 そうした驚きで、目が覚めてしまったので、エリア88を2時まで読んでしまった。寝ろよ、いい加減に。ったく。 1800、松山Be-Box。ナイトパック12h。 504、松山はなまるうどん。しょうゆ大+コロッケ。 150、伊予鉄道松山市。福音寺まで。 750、福音寺星乃岡温泉千湯館。 150、伊予鉄道福音寺。松山市まで。 266、松山ジャスコ松山。パン。 330、松山道後温泉椿の湯。 松山市 1306 (伊予鉄道横河原線/\150) 福音寺 1312 1551 (伊予鉄道横河原線/\150) 松山市 1558 060905(火) 四国最終日ということで、大街道から松山駅まで、市電を使ってみた。 なんて快適なんだろう。なんて楽なんだろう。交通機関のありがたみを実感する。 市電どころか、鉄道がなければ、ボクは四国にやって来られないわけですし。 今日、乗り継ぎに次ぐ乗り継ぎでへとへとになろうとも、文句は言っちゃいけないね。 松山からの電車は、3両編成。女子高生がわんさか乗ってきて、むっはー。 時間帯が、まさに通学を前提としたものだから、当然といえば当然。が、うるさい。 けれどもそれも、わずかな時間。伊予北条という駅で、男子女子とも、すべて下車。 さらに、終点の伊予西条まで走ってくれるのは、先頭の1両のみ、というおまけつき。 つまりは、うしろの2両を切り離しなわけで、もちろんボクは、うしろの2両に乗る男。 座れるのかしらと不安になってみたものの、先頭に移動して納得。1両で足りちゃうね。 外は雨。海や山や町や田や畑を、ぼけーっと眺めているうちに、石鎚山という駅に到着。 駅前には、レジャーホテル無人島がお出迎え。地方で、この手のホテルが駅近にあるって珍しい。 そんなホテルと対照的に、駅前通りをまっすぐ行くと、赤い鳥居がお出迎え。 地図を見ると、石鎚神社なるものがあるらしい。時間に余裕もあるので、お参りに行ってみる。 つか、九州の旅の時からそうだけど、城だの寺だの神社だの、そういうの、よく行ってるよね。 お金のかからない観光地ってのが大きな理由だけど。けっこう、あちこちにあるもんだと、ふと思った。 ちなみにどこの神様にも、彼の病気が治るように、とお祈りしている。あと、煩悩が満たされますように、と。 どちらの願いも、なかなか神様に届かないから困っちゃう。つか、後者は特に届かないだろうなぁ。 石鎚神社への参道を登っていると、原付のおっちゃんが、前からやって来た。 そしてボクを呼び止めて、ワンカップの日本酒をくれた。けっこう強いから気をつけろ、と、一言残して。 貰い物は嬉しいけれど、下戸のボクがお酒を貰っても。結局、おみやげとして、埼玉まで持ち帰ったけど。 見てないことは確実だけど、おっちゃん、ありがと。そういうボクも、もうおっちゃんなんだけどさ。 けっこう長めの参道を登り、本堂に到着。ちょっとした展望台にもなっていて、景色を楽しめる。 が、あいにくの雨。石鎚山駅の奥の方は霞んでいて、絶景とまではいかない。ちとがっかり。残念。 お賽銭は払わずに、治癒と煩悩のお願いだけはしっかりとしておき、長い長い参道を下っていく。 そのまま西に向かうと、今度は、64番札所の前神寺が現れる。 お遍路中の、例の白い衣装の人が数人いる。この人たちとも、今日でお別れなんだよね。 こちらの本堂までの参道が、坂と階段。朝っぱらから、ありがたい、ありがたい。 おばさまふたりが、きちんとしたお祈りを捧げているうしろから、またもや、例のお願いをしておく。 煩悩はともかく、病気に関しては、ホント、なんとかなってほしい。関わった人間として、切に願う。 京都好きな婦女子か、はたまた老夫婦の趣味みたいな神仏巡りは、これにて終了。 ここからは、でもやっぱり、趣味としてはおっさんくさい、温泉巡りに内容を変更する。 目的の温泉は、湯之谷温泉。前神寺から、徒歩で10分もかからない。お遍路さんがよく利用するというのも納得できる。 一応、宿のようだけど、料金的には銭湯価格。昭和の臭いがぷんぷんする、そういう建物だった。 面白いのが、脱衣所から浴室まで、無駄に長い廊下を歩いて行くこと。家族風呂でもあったのかな? 浴槽はひょうたん型で、透明なお湯からは、微かに硫黄の臭いがする。普通の温泉、って感じ。 お客さんは、当然のことながら、地元のおっちゃんばかり。そして彼らは、サウナが大好きらしい。 あまりお湯には浸からず、サウナに入っては、汗をぬぐい、脱衣所で休憩。そしてまた、サウナ。 湯船がそんなに広くないので、これはこれで助かる。お湯もそんなに熱くない。入りやすい温度だった。 帰り道は、R11に出て、石鎚山駅へと向かう。ちんたら歩いて15分程度だった。 その途中に、石鎚温泉という施設があるけれど、これはどうも、天然温泉ではないらしい。 なにせ、一番の売りは清潔感。お湯ではなく、施設の状態だもの。でも、それはそれで大切なんだけど。 今回は縁のなかった、レジャーホテル無人島さんともお別れして、これで、愛媛の温泉巡りも終了。 定休日でなければ、湯之谷温泉とは対角線上にある、いがり温泉にも行ってみたかったけれど。それは次、かな? 伊予西条行の電車に乗るも、石鎚山の次の駅が、伊予西条。 ここは、水の町らしく、町のあちこちに水汲み場があるとかないとか。汲み水マニヤとしては、訪れてみたい土地。 けれど、今回は4分乗り換え。改札すら抜けられなかった。ホームに水汲み場があることに気がついたのは、電車が発車してからだった。 ちなみに、当初の予定だと、ここからバスに乗り、京屋旅館という温泉に立ち寄る予定だった。 営業時間と行動時間が重ならず、立ち寄りはできなかった。お遍路さんの時のお楽しみにしておこう。 乗り換えた、観音寺行の電車では、あっさりと眠ってしまい、記憶なし。 目が覚めれば、数日前に来たことのあるような気がする町、観音寺に到着。一応、これで、四国一周完成。 ここで乗り換える電車を調べると、事前にというか、昨日、調べた時間と、ちょっと、けっこう、ずれている。 というか、観音寺に到着する前に発車する電車に乗り換えようとしていたらしい。そりゃ無理だわ。 けれども幸い、次の電車もそんなに待たずに済むようなので、以降の予定は、そのまま実行することにした。 予定というのは、あっさりと瀬戸大橋を渡らず、昼食に、讃岐うどんを食おう、というもの。 乗り換えや、未開の地がよいという点を考慮して、出した結論が、降り立った駅が、丸亀だった。 与えられた時間は約50分。無理して食べるつもりはないけれど、3軒ぐらいは、と、考えていた。 最初に立ち寄ったのが、浦島といううどん屋さん。 のれんがしまってあったけれど、明かりがついていたので、つい、扉を開けてしまった。 すると、地元のおじいちゃんおばあちゃんたちが、おしゃべり会を開いていた。 あれ、うどんかい? と、店主のおばあちゃんらしい人に聞かれたので、そうだと返事。 すると、冷やしなら一玉、残っているということで、閉店なのに、うどんを出してくれた。 いりこのつけ汁につけて食べる冷やしうどん。味は、正直、東京のうどんのようだった。 ただ、人柄がよすぎちゃって、悪くかけない。たぶん、時間帯が悪かったんだと思う。うん。 気を取り直して、二軒目は、綿谷。 こじゃれたラーメン屋のような店構えなのに、中に入ると、ああ、セルフな讃岐うどん屋さん。 ぶっかけの小を注文してみると、事前情報どおり、一玉にしては、けっこうな量がある。 しかもそこに、わかめやらなるとやらが載せられて、これで170円って。讃岐うどん、怖い。 ここの麺は、こしがしっかりしている系統。いりこの透明な汁も旨くて、お腹、いっぱいになった。 ボクの直後に入ってきたお客さんで、売り切れだったらしく、なんか、ついていた。 さすがに三軒目は無理なので、入り江の港部分をちぃと歩いて、すぐさま撤収。 お城もあるし、美味しそうな讃岐うどん屋さんもいっぱいありそう。今度はじっくり探索したい。 というか、やっぱり讃岐うどんは面白い。有名店でなくたって、これなんだから。また来たいね。 丸亀から坂出。坂出から、マリンライナーに乗り換えると、いよいよ、四国さんとお別れ。 相変わらず、通常の席は埋まっていたので、補助席から、瀬戸内海を眺める。次はいつだ? 来られるのか? あっさりと本州に戻り、岡山に到着。ここから相生行に乗り換える。が、その電車のいる9番線がない。 どこだどこだと探してみたら、到着したホームの東側。まるで隠しホームのような所にあった。 幸いにして座ることができたけれど、発車間際には、けっこうな混雑っぷり。つか、ひどい混雑だわ。 学校帰りの時間と重なっているから仕方がないとはいえ、これなら車両数を増やすべきだろ。 当然のことながら、相生から姫路までの電車も、お客さんがそのまま移行したので大混雑。 さすがに座れなかったし、短時間だから、座ろうとも思わなかった。ダイヤ、見直すべきだろ、これ。 姫路では、そのまま接続していた新快速に乗る人が多かったけれど、ボクは、それを見送った。 座りたかったから、というのもあるけれど、今回の麺の旅。ぜひ、この姫路の駅そばを食べておきたかった。 人のというか、ネットの話だと、日本そばの汁に中華そばの麺を入れた、ちょっと珍しい逸品とのこと。 で、実際に食べてみたけれど、特に、美味しいって物でもなかった。汁は、なんか、日本そばのとも違う感じだった。 以前、秋葉原の駅で食べた、和風ラーメンの汁に、日本そばの麺を入れた冷やしの方が美味しいと思うんだけど。 次の新快速は、姫路始発でかつ、接続列車もないようで、並ばずに座ることができた。 とはいえこちらも、発車間際となれば、ほとんどの席が埋まるような状態だったけれども。 通勤ラッシュの新快速の中で、携帯電話をぴこぴこといじり、今日、これからの予定を考える。 最初の予定よりも、もうちょっとがんばってしまえば、交通費を少し浮かすことができるんじゃないかしら。 130km/hで大阪方面へと運ばれながら、あーでもないこーでもないと、時刻表を転記して、バスの時間を調べてみる。 その結果、移動に次ぐ移動の上に、温泉に次ぐ温泉をやらかすことになってしまった。いいのか、これで。 なんかもう、温泉を愉しむ、という状況にないような気がするんだけども。ただ、浸かりに行く、って感じで。 ただ、今日、これを済ませておけば、明日が楽になる。なにより、交通費が、楽になる。明日は、18きっぷ未使用の日だから。 やれるだけやっておこうと、大阪を過ぎ、ふたつ先の、高槻、という駅で下車をする。 駅前には大型店舗ビルがあり、人がたくさんいて、ずいぶんと都会に戻ってきたなぁ、という印象を受けた。 ここから、塚脇行というか、塚脇方面の循環バスに乗る。市営で全区間で210円。助かる。 乗客は、お家に帰る勤め人ばかり。怪しい格好のボクは、明らかに浮いている。誰だよ、って感じ。 目的地の塚脇は、新興住宅街というか、畑と家のコラボレーションというか、造成地というか。 とりあえず、明るくはない。むしろ暗い。けれども、目指す祥風苑は、すぐに見つかった。 この暗さで、あれだけ光を発していたら、そりゃ、見つけるなという方が無理だろう。 地図がなかったので、難儀するかと想定していただけに、めちゃくちゃ助かる。バス停から、徒歩3分。 一応、宿泊もできるらしいけれど、見た目としては、綺麗な設備の、大きなスーパー銭湯。 例のごとく、期待せずに湯につかってみたら、意外や意外。しっかりと、肌がぬるぬるしてくれるじゃないの。 天空風呂という名前の、空の見える露天風呂がけっこう素敵。排水の音がうるさいのと、ちょっと明るいのが欠点。 それがなければ、今日みたいな天気ならば、静かに星を眺めて、肌をつるつるできたのに。いやでも、いい感じ。 というか、大阪から40分もあれば来ちゃうわけでしょ。都心の近くに、こういうお湯がある環境が羨ましい。 脱衣所の洗面台に、化粧水が設置されていたのも、個人的には高得点。つか、800円だしね。それぐらいは、ね。 暗い暗い塚脇のバス停から、高槻の駅まで戻るバスは、四国さんにも負けないほどの狭路を突き抜けていく。 お客さんはボクひとり。なのにまた、丁寧にアナウンスしてくれちゃって。運転に集中してよいのに。市営なのにしっかりしてる。 最終的にふたりになった乗客は、当然、高槻駅で下車。そこから、飲み屋が多い商店街を通り、高槻市駅へと出る。 高槻はJRの駅。高槻市は阪急の駅。神戸近辺で見かける、チョコレート色の電車に、なにげに初めて乗ることになる。 やってきたのは快速特急。よくわからないけれど、とりあえず、桂の駅には停まってくれるようなので、乗ろうとした。 ら、女性専用者だった。危ない危ない。どーりで、婦女子ばかりが乗っているわけだ。犯罪一歩手前で回避できてよかった。 つか、関西に来ると、この罠にひっかかりそうになるんだよなぁ。専用車は、もっともっと、強烈に自己主張していただきたい。 桂まで、10分ちょっとの旅。朝、愛媛を出てから、香川岡山兵庫大阪と突っ走り、今日の温泉の最終地点、京都に到着。 地盤の関係で、温泉が出にくいらしい京都で、そんなに高くなくて、駅から遠くない温泉は、本当に本当に少ない。 ようやく見つけたというか、人様のサイトで紹介されていたのが、今回、桂駅から徒歩25分の、仁左衛門の湯。 桂の町は、建物が一戸建てが多く、全体的に低い感じがする。それが、なんとなく、京都臭い気がする。 一番、京都だと思えるのは、車のナンバープレート。まぁ、別に、無理して京都を感じる必要はないんだけどね。 住宅街を、R9の旧道らしい府道を横断し、R9に到着。そこから坂を登り、峠の頂に、仁左衛門の湯を発見。 したのはよいのだけど、源泉掘削中なる、ちょっと不安になるような作業現場が、建物の真横にあった。 実は、天然温泉じゃないの? けっこうどきどきしたものの、徒歩25分を無駄にするのも嫌なので、敢然と突入。 すると、京都府のお墨付きとの張り紙が、あとになってわかったけれど、けっこう、あちこちに貼り付けてあった。 成分表も脱衣所にあり、とりあえず、温泉施設ということで間違いはないようだ。ボクみたいに疑う人が多いのかな? ちょっとくたびれ始めた施設は、都心部のスーパー銭湯。この表現ばかりで申し訳ないけれど、そうなんだもん。 ただ、ここは、人が多い。こんな時間。22時越えしているのに、特に若い子の集団が、どくどくやって来る。 夜遊びの中心地なのかと思わせるほど、若い子が途切れない。でも、若くても、所詮は男子だしなぁ。嬉しくない。 内湯は、大浴場があって、泡があって、電気があって。お湯は透明。こりゃ塩素風呂だと浸かってみて、ちと驚く。 なんとなく、つるつるする。最初は、祥風苑の名残かと思っていたけれど、どうも、そうではない。つるつるする。 汚いけれど、右腕をごしごしこする。つるつるする。舐めていたけれど、きちんと温泉しているみたい。 祥風苑みたいに、強烈につるつるしないけれど、でも、十分に温泉を感じられた。あらま、こりゃ、拾い物だわ。 露天には、源泉風呂があり、当然のことながら入ってみた。死んだ。冷たい。なんだかしらないけれど、冷たい。 水風呂ってほどではないけれど、これ、真夏でも冷たい部類に入るんじゃないかしら。温まってからでないと、厳しいわ。 ただ、源泉風呂だと、つるつるしないんだよね。たまたまなのか、なんなのか。なんとも変な温泉だと思った。 若い子たちの裸体を、嫌ってほど、夢に出るほど、うなされるほど堪能し、温泉をあとにする。 ここからは、早足に次ぐ早足。2311までに、桂駅に戻らないと、今日は負け組になっちゃうのだから、気合が入る。 本来の予定だと、祥風苑を飛ばして、仁左衛門の湯で温泉は終了。桂駅のマンガ喫茶で一泊するつもりでいた。 で、明日は、祥風苑に立ち寄って、和歌山へ抜ける気でいたのを、今日中に、なんばまで行ってしまうことにした。 こうすることによって、明日、なんばまでかかる交通費が、すべて浮くことになる。数百円とはいえ、ボクには大きい。 どうにかこうにか、電車の時間には間に合い、桂駅から、また、茶色い電車に乗車。 高槻市から高槻まで徒歩移動後、最終っぽい新快速にも間に合ってしまう。快適に大阪に戻ってくることができた。 ただ、大阪からが、ね。大阪環状線が、23時を越えると、そんなに本数がないってのに、けっこう、素で驚かされた。 山手線なんて、昼間ぐらいの勢いでぐるぐる回っているのに。逆に、それが異常っていえば、異常なんだけどもさ。 大阪環状線自体に、そんなに需要がないのかしらん。山手線のように、混雑していなかったし。こんなものなのかな? 新今宮で乗り換えのために下車。ここからJR難波行の最終電車に乗る。16分ほどの待ち合わせ。 向かいのホームには、人がけっこういるけれど、こちらのホームには、4、5人。ぽつぽつといるだけ。 こんな時間に、新今宮から、わざわざJRを使ってなんばに行く奴なんざ、そうそうはいないわけだ。つか、いないだろ。 入ってきた電車は、新快速の車両で、昼間から想像すると怖いくらいに空いている。けど、想像以上には乗っていた。 JR難波で18きっぷを見せて、改札を抜けて、今日の予定は、無事、終了。 あとは、なんばのマンガ喫茶に行くだけ。というか、こんな時間になんばって、なにやってんだか。ボクは。 恋人たちが泊まる宿が、ものすごく羨ましく見える。いい加減、ベッドとか布団とかで寝たい。駅前高等温泉が懐かしい。 あういう旅館はないのかい? つか、平日なんだから、空いている部屋に、2500円で泊まらせろよ。貧乏放浪者に優しくしろよ。 ナンパ橋は、若い子たちがわらわらしていて、新宿のように賑やかだった。若いっていいなぁ。素敵だよなぁ。 そんな彼らに絡まれないように、こそこそこそこそと、南海のなんば駅まで、なんとか到着。 今日の宿は、日本橋方向にある、アプレシオというマンガ喫茶。 鹿児島で3泊したアプレシオのチェーン店。なにが素敵って、200円の割引券が使えてしまうこと。 ナイトパック7時間1900円も、けっこう安いんだけど、そこから200円引。ありがたい。とてもとてもありがたい。 割り当ててもらった個室は、フルフラットの、怖いくらいに広い区画。足を伸ばして、十分におやすみなさいできる。 ただ、ここの欠点は、多階層で、ある階にある飲み物が、自分の階になかったり、マンガがひとつの階にまとめられていたり。 そのために、けっこう、階段でうろうろしなくちゃいけない。寝に来ているので、それほどの不都合にはならないけれど。 それと、嫌がらせのように明るい点。下の階はそうでもないのに、フルフラットな階は、悪いことはできない雰囲気になっていた。 アイマスクがあるから、問題にはならなかったけれどもね。もちろん、きちんと眠りました。とさ。 1480、メディアボム松山店。ナイトパック。 150、大街道市電。 330、石鎚湯之谷温泉。 240、丸亀浦嶋本店。冷やし小。 170、丸亀綿谷。ぶっかけ小。 330、姫路駅そば。駅そば。 210、高槻駅バス。 800、塚脇祥風苑。 210、塚脇バス。 600、桂仁左衛門の湯。 松山 *0746 (4516M) 石鎚山 0933 1131 (4628M) 伊予西条 1134 *1138 (1122M) 観音寺 1246 *1307 (150M/快速サンポート) 丸亀 1355 1442 (154M) 坂出 1450 1457 (3160M/快速マリンライナー40) 岡山 1535 *1546 (1322M) 相生 1650 1651 (962M) 姫路 1711 *1727 (3506M/新快速) 高槻 1846 駅前 *1910 (高槻市営バス/\210) 塚脇 1920? 2053 (高槻市営バス/\210) 駅前 2110? 高槻市 2119 (阪急京都線/快速特急) 桂 2131 2256 (阪急京都線/快速急行) 高槻市 2309 高槻 2322 (3543M/新快速) 大阪 2338 2352 (1733) 新今宮 0008 0024 (1921K) JR難波 0037 060906(水) マンガ喫茶を出てみると、外は、働く人たちでいっぱい。 これだけの店があるんだから、そりゃ、わんさかいるわな。 にしても、金券ショップが9時台から開店していたのには驚いた。 新宿あたりのだと、10時ぐらいからだったような気が。 今日は私鉄利用なので、スルKANを買っておく。10円、安いだけだけど。 昨日は阪急。そして今日の初体験は、南海さん。 今時の高校生は、南海が球団を持っていたことなんて、知らないんだろうな。 かく言うボクも、誰がいたのかなんて、これっぽっちも記憶にないんだけれども。 なんばの駅から乗るわけだけど、特に、面白いことはなし。 関西空港行の、普通の電車でがたごとと、揺って揺られて30分。 石津川手前が少し気になったけれど、他は、特徴のない車窓だった。 泉佐野の駅が関空との分岐点で、駅はえらく綺麗だった。 というか、高架工事はまだ終わっていないらしく、通路などは工事中。 バスターミナルで、乗るべきバスの時間を確認し、少し駅前を探索してみた。 ちょっと歩くと、ちょっとしたスーパーがあり、ちょうど広島焼を焼いていた。 200円という値段にも引かれ、これを朝食とする。朝から小麦粉マヨネーズ。熱量多すぎ。 でも、久しぶりに、ねぎ以外の野菜を食べたような気がする。野菜は大切だよね。嫌いだけど。 量は少なくなかったはずなのに、食べたら余計に空腹になってしまった。いろいろ、不足中みたい。 犬鳴山行のバスに乗り込んだのは、自分を含めて3人程度。 JRの日根野駅経由で、乗ったり降りたり、けっこう、流動は激しい。 なにより激しいのが、道。今回、ボクの乗るバスの道は、すべて狭い。なんでだろ。 今さら道路整備もできないのか、両側が一軒家の生活道路を、中型バスが突っ走って行く。 そこで、クラウンあたりと離合するんだから、そりゃもう、お互い、ぷりぷりぴりぴり。 ただ乗っているだけなので、にたにたしながら見ているだけだけど、運転手さん、きついだろうなぁ。 さらに、バス同士の離合は絶対に無理なので、無線で連絡しあって、電車のように交換する始末。 他の道を走ればいいじゃん、って、余所者のボクは思うわけだけど、そうもいかないんだろうね。 町中の狭路区間を抜け、山道をしばらく登った所が、終点の犬鳴山。 最終的には、乗客ひとり。ボクが乗るバスは、狭いだけでなく、客も減ってしまうのか。 バス停から、さらに3分ほど山登りをすると、今日の目的地、山乃湯が登場してくれる。 といっても、個人経営の喫茶店であるような、小さい電光看板がぽつんとあるだけ。 しかも、そこから苔むした階段を下るのだから、大丈夫なのかと不安にさせられる。 もちろん、問題なく営業中で、さっそく、朝風呂に浸からせてもらうことにする。 小さい旅館のような、簡素な脱衣所と、広くない浴室に、広くない湯船がひとつ。 お湯は、少しだけ白く色づいている感じ。そして、浸かってわかる、肌ぬるぬる系。 評判がよかっただけに、過度の期待をしていたけれど、そんなに強いことはない。 つるつるするねー、ぬるぬるするねー、という程度で、感涙に咽ぶほどではなかった。 というか、やっぱり評判がいいからと、わくわくして来ちゃだめだね。期待負けする。 ただ、ここの施設。休憩所で休んでまた入れるので、長湯派にはいいと思う。適温だし。 おばちゃんも、いかにも大阪風の親切な方だったし、全体的にはよろしいかと。混んでなければ。 バスの時間まで、まだ少しあったので、そのまま渓谷の方へと歩いてみた。 途中から、岩場になってしまい、しかも濡れていて、サンダルでは、ちょいときつい。 奥にお寺か神社かがあるようなので、行ってみたかったけれど、時間も怪我も怖いので。ね。 帰りのバスは、お客さんが数人、いてくれた。ワンマンではなかった。 道は相変わらずだけど、もう、こっちの人にしてみたら、これが自然なんだろうね。 絶対に走りたくない。というか、車があった頃に考えていた遠征、しなくてよかったと思った。 泉佐野からは、和歌山市まで南海で下ってしまう。 電車待待ちの最中に、関空行の特急が入ってきたけれど、ごつい顔してた。 人を跳ねるのを前提にしたような設計で、子供なら、泣き叫びそうなんだけど。 JR九州の電車も趣味だけど、この特急も、かなりな趣味の世界だわ。怖い怖い。 途中、峠越えをしていたことと、赤いパンツの女子高生がいたことぐらいしか記憶がない。 あまりにもあっさりと、県としては初上陸となる、和歌山市駅に着いてしまった。 比較していいのかわからないけれど、久留米駅と同じような、なんとも寂しい雰囲気の駅。 この様子だと、JRの和歌山駅も寂れていそうで、いろいろと不安になってしまう。 商業としては、駅の北西部、紀の川大橋を渡ったR26沿いが、新しい中心部なのかも。 なんにしても、今日の移動はこれで終了。和歌山市の探索をする以外に、やることがない。 昼食がまだなので、まずは、和歌山ラーメンを食べることにする。目指すは、まる京というお店。 が、閉店まで20分もない。到着できる自信もなく、途中で現れたお城を観光した。 城下の広場には、なぜか自衛隊が設営中で、お堀の清掃や石垣の補修作業をしている。 特に訓練っぽい雰囲気もなく、みんな、いい意味でも悪い意味でもだらけていた。 軍隊を目の当たりにする機会がなく、けっこう驚いた。というか、生活地に軍隊があると怖いと思った。 護国神社でお参りを済ませ、その脇に、旧軍の師団の碑のようなものがあるのに気がついた。 和歌山と軍事が、頭の中では結びつかないけれど、昔から関連があったのかもしれない。 そのままお城の階段を登ると、そこにも自衛隊の人たちがいて、休憩をとっていた。 城内に侵入するには、拝観料が必要とのことなので、その手前で、休憩がてら見物しておく。 お城観光を終え、今度こそ和歌山ラーメンを食べに行く。 今度の目的は、九楽というラーメン屋さん。地図を頭にぶちこんで、さっさと移動する。 住宅街を移動してみても、やっぱり寂しい感じ。賑やかな住宅街ってのもないだろうけれど。 なんかこう、日本海側の寂しさに通じる静けさ。心に染み渡る、ひとりぼっちの寂しさを感じた。 そんなわけで、とぼとぼと歩いていくが、だんだんとおかしいことに気がついた。 地図を確認してみると、明らかに、南に移動している。道路の青看板からも間違いない。 このままひたすら南下していたら大惨事だったけれど、今なら中惨事で済む。 正直、和歌山に着いてから、ずっと歩きっぱなしなので、なんにしても辛いんだけども。 なんとか間違いを訂正し、ようやくとラーメン屋にたどり着いた。 が、目指していた九楽ではなく、和歌山ラーメンでは一番有名な、井出商店。 今さら九楽を探すのも面倒なので、そのまま井出商店で食べることにした。妥協ですな。 店内は狭くて、でも、それが逆に味となっていた。客入りは多くて、常に満席状態。 注文したのは、大盛りラーメン。味は、それほどでは、というのが率直な感想。 麺に、スープの味の濃い部分が絡んでこないので、味が足りないラーメンに思えてしまう。 スープ単体で飲めば、しっかりと味付けされているのに。なんとも不思議な現象。 でも、量は多かったので、お腹はいっぱいになった。値段も安めだし、文句はいえないか。 井出さんからJRの和歌山まで近いので、ちょっと寄り道をしてみる。 こちらは、南海の和歌山市と比べて、十分に発展していた。想像以上に、いろいろあった。 駅ビルで、とりあえずおみやげを見ておく。どうも梅干がよさげだけど、品数、多すぎ。 値段も上下差が激しい。どれがいいのか悪いのか。目星をつけるだけで、今回は買わず。 改札前の木のベンチで、ひとまず休憩しつつ、今後の予定を考える。 まず、入りたい温泉は2ヶ所。内、1ヶ所は、17時以降だと安くなるので、その時間を狙う。 で、宿には21時は入りたい。今日は、日本代表の試合がある日。できるなら見ておきたい。 夕食は、和歌山ラーメン。井出さん以外がどんなもんか、食べておきたいというのがあるし。 少しだけ考えて、まずは、本町温泉へと向かうことにした。 ちょうど雨が降ってきて、折りたたみ傘を出す。空の色からすると、止みそうにない。 本町温泉は、和歌山市駅の近くにある温泉で、和歌山駅からだと、20分ぐらいと予想していた。 道中、ホテル街に飲み屋街に怖い人たちの事務所と、和歌山をえらく満喫させてもらった。 20分の予想も30分と、雨と疲れのせいで、ずいぶんとかかってしまった。 そして、さらに疲れが増してしまう。活気がないのでおかしいと思っていたら、定休日。 おいおい、ボクの情報には、そんなん書いてなかったヨ。これで、かなりぐったり。 暗くなり始めた町を、またもや和歌山駅へと戻って行く。 和歌山駅と和歌山市駅の間は、JRも走っているけれど、使わないのは貧乏人だから。 18きっぷ使用日なら、問題なく使うんだけどね。普通運賃でも、150円ぐらいだろうけどもね。 もう、ふらふらというか、くらくらしながら、和歌山駅に戻り、そのまま花山温泉に向かう。 事前の計測では20分だけど、もう、40分ぐらいかかるんじゃないかと、半笑いで考えた。 夕方で、しかも雨で混雑している県道を、とぼとぼと東に向かう。 途中で、今日の宿を発見。泊まりを想定している雰囲気ではなく、地元の人向けだね。 この県道は、中途半端に大きな店があり、色づけとしては、どうもはっきりしない。 地図だと、R24の旧道のようにも見える。活気は現R24に盗られてしまったのかしらん。 花山温泉までは、徒歩30分。いくらなんでも疲れすぎだろ。 びちょびちょのジーンズを引きずり、入浴券を購入。夕方時間なので、割引になっている。 どういうわけか、殿様商売している温泉だと、勝手に思い込んでいたけれど、店員さんは優しかった。 脱衣所へ向かう廊下に、飲泉用の蛇口があったので、さっそく飲んでみた。 今まで、散々、まずいお湯を飲んできたボクだけど、ここのは、飲み込むことができなかった。 どうも、水に薄めて飲むのが正解らしい。けれども、もう一度、挑戦してみて、飲み込んでみた。 苦味が先に来て、つぎに錆び味。とてもおいしい、とはいえない。少なくとも、ボクはダメだ。 そのお湯は、茶色。前橋のゆーゆをふと思い出す。感触としては、肌がきゅっきゅする。 源泉風呂もあり、うっかり入ってみたら、冷たい。死ぬほどではないけれど、とても冷たい。 20度ぐらいだとは思うけれど、雨に冷えた身体には、決して、気持ちいい温度ではない。 それに浸かるために、温度の違う3つの湯船があり、そこで身体を火照らさないと厳しい。 というか、ちびっ子が、まるで普通のお湯ですよといわんばかりに浸かっているのに嫉妬する。 他に、小さいながらも露天風呂があるけれど、雷ごろごろ雨ざぶざぶでは、入りにくい。 温泉成分が濃いのを嫌う人のためか、井戸水を沸かした普通の風呂もあるのが面白い。 こちらの浴槽は、タイルが綺麗に見えるのに、温泉槽には成分びっちり。温泉津みたい。 タオルも少し色づいてしまうほどのお湯をさんざんと浴びまくり、雨の中、和歌山駅へと帰宅。 いったい何度、往復しているんだと言われそうだけれども、時間がね、余ってね。 そして、おみやげの梅干を購入。竹内納子がお気に入りらしい。そんな理由でいいのか? ひとつぶ200円越。さすがに、それなりの味だとは思うんだけどね。どうだろ。 さらに駅前のスーパーで、パンを購入。和歌山ラーメンを食べる気力もなく、これが夕朝飯。 時間をさんざんとつぶして、ようやくと、今夜の宿に向かう。アイカフェ宮街道店。 ここがまた、金額だけでいうと安くなくて、でも、他に場所がないので仕方がない。 ただ、飲み物だけはいっぱいあるのが嬉しい。牛乳にヨーグルトに、健康茶各種。 味噌汁も用意されていて、これでおにぎりがあるならば、値段にも目をつぶれたのにね。 最初に3時間パックで入店し、なにげに初体験の、マッサージチェアで、日本代表戦を見る。 勝ったことはよかったけれど、マッサージチェアが、あまり気持ちよくなかったのは残念。 その後、ナイトパックで入りなおし、今度はPC席。うだうだとあれこれ眺める。 なんというか、和歌山探索もうだうだで、ぐだぐだで、ただ歩いた印象しか残っていない。 このまま南下して紀伊半島をぐるりと回る時のことを考えると、けっこう、心配になってくる。 いつのことになるかは、わからないけれど。つか、その時は車がいいなぁ。道、狭いだろうけれど。 難波 *0915 (南海本線/空港急行) 泉佐野 0948 駅前 *1021 (南海バス/\470) 犬鳴山 1055 *1222 (南海バス/\470) 駅前 1255? 泉佐野 1315 (南海本線/特急) 和歌山市 1342 1700、なんばアプレシオなんば店。ナイトパック7h。 990、なんば金券ショップ。スルKAN。 200、泉佐野マルゲン。広島焼。 470、泉佐野バス。 600、犬鳴山山乃湯。 470、犬鳴山バス。 100、和歌山市。清算。 600、和歌山井出商店。大盛りラーメン。 600、和歌山花山温泉。 2250、和歌山駅水了軒。おみや梅干。 294、和歌山スーパーaotoh。パン。 1000、和歌山アイカフェ宮街道店。3h。 060907(木) 夏の旅行も、逃避行も、いよいよ最終日。 帰りたくないというか、逃げ込める場所、見つけられなかったなぁ。 裏目的だったんだけど、簡単には、ね。西は相性、悪いからね。冬に再挑戦。 ナイトパックの有効時間の関係で、早々に出発。 雨が止んでいるのは幸い。でも、やることがないのは辛い。 本町温泉が、朝風呂でもやっていてくれたら嬉しかったんだけどなぁ。 無意味に和歌山市駅まで往復したのち、予定より1本早い和歌山線に乗車。 見事に通学電車となり、けっこう激しく混雑する。しかも、男子臭い。 ロングシートでは車窓も眺められず、うとうとしておく。疲れているのよ。 案外、あっさりと大和二見という駅に到着。ローカル線な駅だった。 温泉のために下車したものの、開始が10時から。今の時間は、0907。 特になにも考えず、ぶらぶらと散歩してみた。ら、廃線跡っぽい橋脚を発見。 堤防だと思っていた物も、よくよく見ると、鉄道っぽいカーブを描いていた。 大和二見の駅前の、変に綺麗な遊歩道からつながっていたっぽい。貨物線かしらん。 目指す温泉は、R24沿いにある、リバーサイドホテルという宿の日帰り施設。 名前は、金剛乃湯。肌ぬるぬるのお湯とのことで、かなり期待して進入させていただく。 開館直後の一番風呂。もちろん、お客は、ボクひとり。これはもう、堪能せざるをえないわけで。 微かに濁っている感じで、塩味。肌ぬるぬる系としては、珍しいような気がする。 ただ、期待していたような、ぬるぬるぬるぬるにはならず、残念。というか、がっかり? 塩のせいか、ちょっとべたついた湯上り感。汗をかいた直後のような感じだった。 この金剛乃湯の近くにも、廃線跡っぽい高架橋が走っている。 帰宅後に調べてみたら、五新線という未成線だったみたい。大和二見のは、川端貨物線とのこと。 知らない土地でこういうのを見つけると、なんか、どきどきしちゃうね。つか、こういう趣味にはまりそう。 大和二見から奈良までは、とても単調な、2時間ほどの旅。 一軒家と田んぼ。車窓には、ひたすらにそれが続く。今、どの方向に進んでいるのかもわからない。 天理の駅の大きさはちょっと驚いたけれど、人は少なそうな雰囲気が、すごく切なかった。 というか、車両もよくないよ。古い電車だから、乗り心地が悪い気がする。 奈良では4分接続。続く京都でも4分接続。一服どころか、お土産を買う暇もない。 どちらも、無事に乗り換えられてよかったと思うべきなのかもしれない。 予定がとにかくきちきちなので、1本遅らせる、なんて余裕が存在しないんだもの。 そういう状況で、遅延もなく、長浜に到着できたのは幸運というか、JRサマサマなのか。 橋上駅舎を建設中の長浜駅は、駅前の道に、雪解かし用の水道が埋め込まれていた。 信号機こそ横並びだけれども、降雪地帯なのかもしれない。琵琶湖にスキー場、あったよね? 目指す温泉は、駅舎の正反対側。琵琶湖のほとりにある、国民宿舎豊公荘の日帰り温泉。 この旅最後の温泉ではあるけれど、なにせ、国民宿舎。期待はまったくしていなかった。 中規模の旅館のような脱衣所と浴室で、湯船はふたつ。内、ひとつのお湯は、茶色だった。 温泉の少ない滋賀県のお湯ということで、特徴なしと思っていたので、これはかなり意外。 色がついていただけでも、ありがたいというか、温泉だと感じられるので嬉しい。 これで、関西地区の温泉は制覇したことになるはず。目的を終えたら、あとは逃げるだけ。 福井方面からの電車に接続しているようで、ボクの新快速は、あっという間に満員に。 冬に予定している北陸旅行。ここを帰りに通るのやら、往路に通るのやら。どうなるんだろ。 米原まで出てしまえば、あとはいつもの帰り道。多少は、通い慣れた道って感じ。 大垣までは2両で立ちっぱなし。大垣からは着席できて、お湯疲れ、移動疲れでうっとり。 名古屋で途中下車をして、高島屋でお借り物。さらにキオスクでおみやげを買う。 九州旅行で入手できなかった赤福に、買って帰ったら大好評だった、宮崎あおいのみそ。 さらにホームで冷やしきしめんを食べて、名古屋を満喫。つか、きしめん、美味いね。 30分の滞在で、やりたいことを全部やった。人間、やればできるんだと学ぶことができた。 名古屋発1755。こんな時間に出発して、関東まで帰ることができるのかしらん。 時刻表上だと問題はないし、前にもたぶん、このダイヤ、使っているんだけどもね。 余裕持ちで帰ることが多かった最近の旅行から考えると、けっこう不安になっちゃう。 やってきた特別快速は、もちろん、家に帰る労働者たちで大混雑。 ボクも家に帰る人だけど、この人たちとは、全然、移動距離が違うんだよなぁ。 岡崎で着席し、豊橋で乗り換え7分。この時間で、おいなりさんを2つ、購入する。 ここから浜松までの電車は、座れば座れる程度の混雑。 3、4駅も行くと空席もできてきたので、素直に着席。そして、気絶。 外はもう暗いし、車窓を楽しめる状況でもない。となると、寝るぐらいしかやることがない。 浜松から静岡は6両編成。向かいの電車に荷物を放置し、一度、改札を抜ける。 工事中で心配したけれど、いつものキオスクは開いていた。ので、うなぎパイを買う。 ここまでおみやげを買うのは久しぶり。つか、なんでこんなに気が大きくなってるんだろ。 それ以前に、四国旅行なのに、東海道の名物ばかりがおみやげなのはどうなのかしらん。 せめて、高知でカツヲスティックを買っておくべきだったと、浜松で後悔してみた。 電車に戻ってみると、すべての席が埋まっている状況。席盗りしておいてよかった。 掛川あたりで混雑も和らいだものの、劇的に空席ができるような状況でもなかった。 18きっぷを使っているっぽい人は、ほとんどいないんだけど。通勤客が多いってことだね。 JR東海として最後の電車は、静岡でお乗換え。2分接続。さらに3両編成。 この混雑っぷりがすさまじく、しかも、停まっても停まっても、人が減らない。 この人たち、どこまで行くのよと、本格的に不思議に思った。近距離利用じゃないの? 正解は三島。しかも、三島は三島で乗ってくるし。沼津でも乗ってくるし。増結してよ。 熱海到着が2204。こんな時間でも東京行があるのだから、JR東日本には感謝したい。 多くはない18きっぷの乗り継ぎ組は、最後尾を目指して走る。数少ない、ボックス席の確保のため。 ボクは走ることなく確保完了。ようやくと、豊橋で買ったおいなりさんを食べることができた。 食べてしまえば、あとは寝るだけ。目覚めれば、東京駅に到着。見覚えのある景色な気がした。 山手線経由で池袋まで出てしまえば、この旅行の18きっぷのお役目も終了した。 というか、九州の時よりも、疲れるのが早かったのは何故だろ。 寝不足度というか、寝不足感も、九州の時よりも強かった気がする。 おっちゃんが、貧乏旅行を続けざまにやっちゃいかん、ってことなのかしらん。 バイトもあるし、2日間で、身体をどこまでもどせることやら。がんばらんとね。 1710、和歌山アイカフェ宮街道店。ナイトパック6h+30分。 700、大和二見金剛乃湯。 600、長浜豊公荘。 1950、名古屋キオスク。おみや。赤福、みそ。 390、名古屋駅そば。冷やしきしめん。 960、豊橋駅キオスク。いなりx2。 530、浜松駅キオスク。うなぎパイ。 176、地元コンビニ。ラーメン。 和歌山 *0645 (225M) 和歌山市 0650 *0657 (224M) 和歌山 0704 *0741 (434M) 大和二見 0907 1118 (440T) 奈良 1305 *1309 (2618M/みやこ路快速) 京都 1356 1400 (3464M/新快速) 長浜 1501 *1559 (3491M) 米原 1608 *1614 (230F) 大垣 1644 *1655 (2102F/特別快速) 名古屋 1725 1757 (2104F/特別快速) 豊橋 1844 *1850 (960M) 浜松 1927 *1940 (824M) 静岡 2049 *2051 (1466M) 熱海 2204 *2208 (954M) 東京 2346 060908(金) 身体が重たいことこの上なし。 九州の時よりも、疲労度が高い気がする。 詰め込み行程だったから、反動も大きいのかしらん。 旅行後のお片づけ中に、アルバイトの電話が。 明後日から、約3週間。ちょっくら、また、ミーハーバイトをば。 探す手間が省けて嬉しい反面、いろいろと不安にもなるわけですが。 お金、稼がないと遊べないしね。がんばろ。 060909(土) 猛烈な眠気との戦いのような気がする今日この頃。 どうにもこうにもはっきりしてこない。これが年齢というやつか。 20代だったら、今ごろ、すっきり爽快なのかもしれない。若さって。 ふらふらの身体で、ちょっとお散歩に行ってみた。 ユニクロで、使いやすそうなパンツが安かったので、買ってみた。 茶色の、起毛ジーンズ。つか、本当に使いやすいか? 使うか? 大丈夫か? ストレートのわりに細身で、そこが気に入ったんだけど。どう使うんだ、これ。 まぁ、10月ぐらいからだろうし。あまり悩んでも仕方ないね。 060910(日) 今日からいよいよアルバイト。28日までの予定。 新富町のビルで待ち合わせて、お世話になる職場へと移動。 やることは、春先のイベント警備と似たような感じらしい。 説明はそれくらいで、いきなりの実戦。あれこれ戸惑って当然だわ。 簡単な流れは判明したけれど、どうだろ。慣れるのに時間はかかりそう。 で、慣れる頃には、イベント終了、と。仕方ないんだけどさ。 今回、なにがきついって、ずっと立ちっぱなし、という点。 4時間立ちっぱで、1時間休憩で、4時間立ちっぱ。そりゃ疲れるよ。 春先は、始まってしまえば、座っていられたからね。この違いは大きい。 慰めとしては、今回の方が時間が短いってことかしらん。 とにもかくにも、始まってしまったアルバイト。やるしかないのよね。 060911(月) どうも、アレっぽい。すごい中途半端な存在っぽい。 不要だったのに、大人の理由で、やることになってしまった、というか。 会場の人たちは、自分たちで完璧に警備できるからと、ボクらは邪魔者扱いらしい。 まぁ、実際に不要だと思った。ここの人たちは、よく訓練されているし、よく動ける。 本格的に、邪魔だけはしないようにしよう。それが、ボクのお仕事だと思った。 相方が突然のように出てきても、まったく動じてなかったし。いやいや、すごいわ。 060912(火) アルバイト3日目。 春先は、突き放されつつも、家族的な扱いだった。 今回は、完全に敵地っぽい。すべてにおいて、人様の家って感じ。 当然なんだけどね。なんだけど、お行儀がすごく大事らしい。 指先の動きまで見られているのが、よくわかる。ああ、大変。 大変といえば、今回の警備。人員確保が大変だったらしい。 なんでも、前日の打ち合わせで、そういえば警備は、って話になったらしい。 主催者側も会場側も、お互いがやると思っていたから、当然、準備はなくて。 そこからころころ転がって、春先の経験者に白羽の矢が立ったとか立たないとか。 結局、ボクしか来なかったってことは、他のふたりは、真面目に仕事、しているのだろう。 うんうん、いいことだ。いいことだけど、来て欲しかったなぁ。 現状を考えると、つくづく、そう思う。人材不足だよ、本当に。 060913(水) いつかは、って思っていたことなんだけど。 やらかされてしまい、責任担当者であるボクたちの風当たりが強まってしまった。 なにが嫌って、これで、明日からうだうだと言われることが多くなる、ってこと。 正直、無理なのよ。今回の体制だと。あれしろこれしろ言われても。どうにもできない。 ボクは最終日まで来るけれど、あとのふたりは、日替わりなんですもの。 情報の伝達はできても、経験の伝達はできないので、毎回毎回、初回みたいな感じになってしまう。 もちろん、数回、来る人はいるけれど、間が一週間も空いたら、状況も変わってしまうわけで。 なにより、誰もやる気がないってのがきつい。まぁ、本職のある人たちだから、仕方ないんだけどね。 こっちで人が足りないから頼むよって。前日に言われてやれる人なんて、そうそういないし。 固定された人員でやるべきことだし。下請けの下っ端が言ってもどうにもならんことだけどさ。 なんにしたって、28日まで。乗り切ることだけ考えよ。 060914(木) どこにでもうるさい上司はいるわけで、見事に督戦されてしまった。 で、形上の責任者であるボクに、あれこれ注意してくるわけで。だからなにさ。 固定されていない人員ではできないこと、経験が必要なこと。わかっているのに、言ってくるし。 その上の上司みたいに、すっぱりと割り切ってくれていると嬉しいんだけどね。仕方ないか。 つか、ボクなら動いたよ。だって、そう教えられているから。 ほんのちょっぴりな経験からも、あすこは動きべき場所だって。わかっていたから。 でも、今日、初めての人にそれを判断してやれって言っても無理じゃない。わかってるでしょうに。 それでも文句をつけるのが上司だから、仕方ないのだろうけれど。 ああ、春先の3人だったら、どれだけやりやすかったことか。残念だなぁ。 060915(金) お休みなので、ずっと家にいた。 どうかなと思っていた荷物も届いて、ひと安心できた。 ただ、かぜ気味らしくて、背中がぞくぞくするのが気になる。 右手の甲も相変わらず痛いし、向かい風っぽい。今の状況。 でも、明日のために、今日を楽しまなくちゃ。 |
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