日記
2007. 2/18




H190101(月)
 お年玉は貰えませんでした。


H190102(火)
 頂戴したパソコンさんを、解体整理してみた。
つか、自作モノなので、こうしないと、中身がわからないのダ。
中身がわからないと、ドライバが用意できないので、使えないのダ。
結果、エーサスさんちのP4T-Mというマザーボードだということが判明。
ペン4の1700にRIMMが768。HDDは40+80。AGPには、G550というのが刺さっていた。
全体的な性能に比べて、ちょいと、GPUが遅いかな、という印象。
つっても、現行のモノよりも、まったく全然、よいものばかりだけれども。
とりあえず、OSをインストールして、一応、使えるようにしておいた。
 一区切りつけて、ユニクロに行ってみる。
旅行で使えそうな、起毛ロンTとパンツが安そうだったので。
が、SとLしか残っていない。お客さん、けっこう、来たのね。驚いた。
ないものは仕方がないので、買える範囲で買っておく。
これが、旅行の明暗を分けるかな、なんて思っているので。


H190103(水)
 虫歯が痛い。とても痛い。頭痛が痛むほどに痛い。
痛んでいても仕方がないので、頂戴したパソコンラックを組み立てる。
正直、でかくて使いづらい。汎用性のない物なので、転用もできないし。
やっぱり、普通のご家庭でも使えるような、アルミ製のラックがいい。と思った。
とりあえずはこれを使うけれど、貧乏脱出したら、とっとと買い換えたい。
頂きモノだから、ちょっと失礼だけど。
 パソコンさんの方は好調で、現行機との入れ替えを済ませる。
現行機は、弟君にあげるつもりだけれども、調子が悪いからなぁ。
3回に2回ぐらい、起動画面でエラーが出る。メッセージを読むに、GPUが悪いっぽい。
出続けるようなら、チップセット内臓のモノに切り替えて、様子を見てもらうつもり。
というか、パソコンに詳しくない人に、そういうモノをあげるのはどうかと思った。


H190104(木)
 旅行の計画を、しこしこと練る。
あーでもないこーでもないと悩みながら、しこしこ。
こうしている瞬間が楽しいとは言うけれど、辛い、辛いよ。
つか、紀伊半島。列車の本数が少なすぎ。どうしろと。困るよ。
 計画の合間に、弟にPCを供出する。
相変わらず、起動時にエラーが出るけれど、立ち上がってくれれば問題ない。
原因がGPUらしいので、内臓のを使うようにしたけれど、どうなりますか。
これでエラーが出なくなってくれれば、万々歳。出たら、お手上げだわ。


H190105(金)
 昼前に家を出て、まずは秋葉原へ。
調子の悪い160GBのHDDを修理してもらえればなぁ、と。
6ヶ月の保障期間内なので、あっさり預かり修理かと思ったら。
売ったお店のサービスセンターで症状を確認してから、とのこと。
再現性のない症状だと、修理に出してもらえないらしい。厳しいなぁ。
後日、電話連絡らしいけれど、どうなりますか。ダメっぽいなぁ。
 新型PCに、DVDのマルチドライブがくっついているので、メディアを買う。
が、なにを買っていいのか、よくわからない。+RW? -RW? -R? DL???
家庭用のDVDで、手元にあるmpgを再生したいので、汎用性の高いのがいいけれど。
どうも、どいつもこいつも汎用性には欠けるらしい。ので、ましらしい-RWを買う。
つか、こりゃ、素人にはわかりにくいし買いにくい。勉強しないとダメだなぁ。
 秋葉原から神保町まで、徒歩移動。
途中、ずっと気になっていた讃岐うどんのお店でお昼ご飯。
ぶっかけを頼むと、ちょっと汁が濃い。というか、しょうゆを薄めた感じ? 濃くないか。
なんにしても、それほど味はよくなかった。
 水道橋のみどりの窓口で、旅の切符を買い、後楽園ホールで待ち合わせ。
今年、最初のプロレスは、LLPW。神取忍がいる団体で、これを観るのは初めて。
女子プロ最強トーナメントに里村が出てきており、それがお目当てだったらしい。
 その、里村とハーレーの試合が、地味で面白かった。
後半の試合はぐっちょぐちょで、アジャもアメージングも、反則負けでおしまい。
しかも、アメージングの対戦相手の神取が、かなりやばげに運ばれていったのには冷えた。
つか、もっと大人しい団体だと思っていたので、かなり意外だった。怖かった。
 遅い夕食は、刀削麺のお店へ。
削った麺が、汁をえらい勢いで吸ってしまうので、なんか、麺っぽくなかった。
正直、それほど美味しいものではなかった。こんなものなのかしらん。


H190106(土)
 外は激しい雨だし、北陸も大雪になるらしいし。
旅行なんてして大丈夫なのかしらんと不安になるけど、がんばる。
予定の方が、なんとか練り上げられた。細かい面は、どうかわからないけれど。
あとは、実際に動いてみて、ダメなら修正していけばいい。いつものこと。
雪で計画が壊れることがありそうだし、それを楽しめれば、いいのだけれども。
にしても、背筋がぞくぞくする。どうも、かぜっぽい。体調も敵なのかしらん。


H190107(日)
 明日から旅行の予定なので、最後の準備をする。
防寒対策としてフリースを買いに行き、荷物をまとめ、北陸のみ、安宿を確保する。
マンガ喫茶のナイトパック開始待ちなぞしていたら、死んでしまいそうだし。
というか、雪、大丈夫なのかしらん。今日から大雪だって話なんですけど。
とりあえず、交通機関が動いていて、徒歩移動が可能な状態になっていてほしい。
体調の方は最悪だけど、まぁ、がんばろ。修行だし。


070108(日)
 今のボクは、本当の、本物のボクではない。
だから、真のボクを見つけるために、旅に出ることにした。
予定も計画もない、ぶらぶらと各地を巡る、アテのない旅に。
 暗くて寒い、0430起床。身支度をして、0530には出発。
人の少ない電車を乗り継ぎ、旅の出発地点、大宮に到着した。
 ここから越後湯沢まで連れて行ってくれるのが、シーハイル上越という快速。
6両編成だけれども、自由席は、後ろの2両。しかも、今どき珍しく、1両は喫煙車両。
たばこを吸わないボクは、もちろん、禁煙に座りたいけれど、けっこう列が長い。
ので、ほとんど列のできていなかった、喫煙車両に席を確保した。
 ひとり2席を確保できる程度の混雑率で、大宮を出発。
快速とはいえ、こまごまと停車して、ちょこちょことお客さんを拾っていく。
沼田を過ぎたあたりから、雪が車窓に見え始め、水上では、普通に雪景色。
去年の豪雪に比べれば少ないのかもしれないが、そこそこあるように思えた。
 国境の長い随道を抜けると、吹雪だった。乗客が、どよめいた。
駅の目の前がゲレンデの越後中里で、雪遊び組が、ぞろぞろと下車していく。
来てしまったからには滑るのだろうけれど、ボクなら、絶対に滑りたくない天候。
雪酔いしちゃうんだよねぇ。方向感覚がなくなって、目が回っちゃうのよねぇ。
 ようやくと到着した越後湯沢は、やっぱり吹雪の真っ最中。
どうしようかと悩んだけれど、次の電車まで時間がある。ので、町を探索。
というか、去年と同じように、布場ゲレンデにご挨拶に行くことにした。
 ゲレンデは、相変わらず人が少ない。単調な斜面だから、仕方ないだろう。
雪は十分にあるように感じたけれど、町に積もっている高さは、去年よりも低かった。
 駅に戻り、まだ時間が余っていたので、ぽんしゅ館をぶらぶらする。
いろいろと試食できる状態になっていたので、おばちゃんよろしく、ばくばくばくつく。
ケーキにまんじゅうにせんべいに漬物にお茶。遠慮せずに、と書いてあったし、いいよね?
 越後湯沢からの電車はがらがらで、ひとりで4席を独占する。
そのまま雪景色を楽しめるものと思っていたら、越後川口辺りから、雪が消滅。
信越本線へ乗り換える宮内まで、乗り換えた宮内からも雪はなく、冬枯れの車窓があるだけだった。
越後湯沢前後だけしか雪がないとは。今年は、想像以上に暖冬なんだと実感させられる。
 鯨波からは、やたらと荒れている日本海さんと並走していく。
ここら辺は、そんなに頻繁に来ているわけではないけれど、見慣れた土地。
乗っている電車の終点、直江津までは、鉄道でも車でも、ふらりと来ているし。
そういう意味では、この直江津からが、本当の旅の始まりともいえる。
 直江津から乗った電車は、JR西日本のもの。白い車体に青い線が新鮮だった。
お客さんは、やはりというべきか、がらがらの状態。3両もつないでいるからかも。
会社が変わっても、車窓に特に変化はなかった。急に変化したら、逆に怖いけれど。
ただ、糸魚川を過ぎてからの親不知。駅から見える国道の設置っぷりがすごかった。
まさに、海の上を突っ切っている感じで、車で走ったら、さぞかし景色が綺麗だろう。
鉄道の方は、トンネルでぶち抜いていくので、外の景色を見られる時間は少なかった。
 北陸初下車駅は、富山まで、あとちょっとの魚津。
水がおいしい土地なのか、駅横に、水が汲めるようになっていた。
それは帰り道に頂戴することにして、まずは、重たい荷物をロッカーに放り込む。
地図計算だと、ここから3.5kmの所にある温泉まで、行進していかなければならない。
雨が降りかけている、どんよりとした空の下、なにはなくとも、てくてくと歩き出す。
 旧R8と思われる道が賑やかで、うっかりとユニクロを発見してしまい、ちょっと冷やかす。
別に、富山県に来たからといって、珍しいモノがあるわけではないけれど、立ち寄っちゃうんだよなぁ。
そんな寄り道をしながら、3.5kmを歩く歩く歩く。途中、電話をしながら、歩く歩く歩く。
予想外の内容の電話に戸惑いつつ、それでもなんとか、目的の温泉に到着できた。徒歩50分。
 金太郎温泉カルナの湯は、ホテルに併設されている日帰り温泉施設。でいいのかな?
建物はけっこう綺麗で、浴室は広め。なので、駐車場は大混雑でも、案外と快適だった。
浴室に入ると、なにやら懐かしい匂いが。それが硫黄の匂いだと、すぐにわかる。
そこそこに大きい、内湯や露天に注がれているお湯は、白薄緑色。味は、苦味のある塩味。
北陸最初の温泉が、癖の強い温泉で嬉しくなる。喜び勇んで、露天風呂へと向かう。
雪見風呂とはいかず、むしろ、雨中風呂で寒いけれど、ちと熱めのお湯なので、ちょうどよかった。
 さんざんとお湯を楽しみ、3.5kmの道を戻ることにする。
受付の横に、バスの時刻表も書いてあって、本数もそこそこあることに驚いた。
というか、だったら公式ページに書いておけよ、と思った。使えるかどうかは別にして。
 一度、歩いた道は、なんとなく短く感じる。けれども、やっぱり、徒歩50分。
その復路では、魚津駅の西側にあるスーパーに立ち寄って、明日のご飯を買っておく。
もちろん、駅横の水汲み場で、お水も頂戴する。が、これ、飲んで大丈夫なのかしらん。
飲めません、とは書いてないので、たぶん、大丈夫なのだろうけれど。結局、飲むけど。
 6分遅延で到着した電車に乗り込み、今日の宿泊地、富山まで移動。
外は暗いし、乗車時間は20分だけだし、特にどおってこともなく、あっさりと到着。
降りてみると、なんというか、よくある地方都市の雰囲気。ちょっと寂れた、悲しい空気。
人の気配の薄い中、富山ブラックと言われる、ご当地ラーメンを食べに行く。
 駅から5分ぐらいの所にある、大喜というお店が、富山ブラックの発祥らしい。
ちょうど、団体さんが出て行って、お客はボクだけ。3連休最終日とはいえ、ますます淋しい。
注文したのは、並ラーメンとライス。出てきたのは、確かに、汁の色の濃いラーメン。
その色と同じく、どうしようもないほどにしょっぱい、との話。恐る恐る、汁を啜る。
が、しょっぱいかなぁ、という程度。さらに塩辛いと評判のしなちくにしても、そんなでもない。
疲れているからなのか、味覚がおかしいのか、たまたまなのかはわからない。
ただ、とにかく、そんなに大騒ぎするようなしょっぱさではなかった。味は、好きかも。
でも、量が少ない。あの程度の量ならば、大盛りでもよかったかもしれない。
 夕食を終え、宿へと向かう。微妙に迷いつつも、無事に到着。
出来立てというか、改装直後の建物で、フロントの人も、どこか戸惑い気味。
案内された部屋は、ビジネスホテルとしては、綺麗で、そこそこ広かった。
というか、このホテル。ラブホテルも兼ねているビジネスホテル、といった感じ。
備品がいちいち二人分だし、料金と時間設定が、そういう利用を想定しているし。
なにより、歓楽街の真っ只中。ここに到着するまで、客引きがとにかくひどかった。
でも、2450円。この値段なら文句はない。ネットだと、富山タウンホテル、で検索できるかな。
 荷物を置いて、富山の温泉巡りを再開する。
最初に向かったのは、宿から徒歩40分の、いま泉天然温泉。バスなら10分、かな?
大通りからだと、ボーリング場の横の、細くて暗い路地を突き抜けるので、けっこう怖い。
地図上では問題ないけれど、間違っていたら面倒だなぁ、と不安になるころに、看板があった。
 ここは、病院の併設施設らしいけれど、雰囲気としては、綺麗めの、こじんまりとした銭湯。
けれども、浴槽からどばどばと流れ落ちるお湯は、薄っすら黄色で、温泉だと主張している。
露天はぬるめで、だらだらと入れてしまう。色以外、お湯に特徴はないけれど、いい感じだった。
 次に向かうは、こちらも病院の施設らしい、城南天然温泉。
大通り沿いにあるので、迷うことなく発見できる。いま泉からは、10分程度。
途中、31があって、アイスクリームが美味そうに思えたけれど、そこはぐぐっと我慢。
 城南は、男子の受付が1階。女子は2階らしいけれど、さすがに確認はできなかった。
いま泉との比較で、脱衣所は多少、狭いけれども、浴室の方は広いように思えた。
こちらのお湯は、薄茶色。うっすらと、肌がつるつるする感じが、けっこう嬉しい。
近場にある、いま泉と城南。どちらが好きかと尋ねられたら、城南かなぁ。どちらも、空いていたら、だけど。
 湯疲れと、徒歩疲れと、寝不足で、ふらふらぼろぼろになりながら、宿に戻る。
帰り道に立ち寄ったコンビニでアイスクリームを買い、夜中だというのに、ばくつく。太りそう。
無料で、わいせつチャンネルを4つも放映していたので、垂れ流しながら、ベッドにもぐりこむ。
枕がふたつあるベッドに、ひとりで寝るのは、とにかく切ない。もう、帰りたいよ。ママン。

大宮*0650
(9765M/シーハイル上越)
越後湯沢 0937
1038
(1731M)
宮内 1151
1154
(1336M)
直江津 1318
*1322
(556M)
魚津 1451
 金太郎温泉カルナの湯
魚津 1835
(568M)
富山 1857
 いま泉天然温泉
 城南天然温泉

300、魚津駅ロッカー。
800、魚津カルナの湯。JAF割。
226、魚津大阪屋サンプラザ店。パン。
750、富山大喜駅前店。並+ライス。
2450、富山タウンホテル。
400、富山いま泉天然温泉。
480、富山城南天然温泉。
219、富山ファミマ。牛乳、アイス。
5625


070109(火)
 ゆっくりめの、0900起床。とても優雅な気分。
旅先で、こんな時間まで眠っているのは珍しい。
当初の予定にあった、片道4kmの雪中行軍を中止。
その分、眠る時間ができた。このまま、だらだらしていたい。
が、廊下の足音が慌しい。清掃の人らしい。ボクも出発することにした。
 昨日の歓楽街も、お日様が射す時間ともなれば大人しい。
ぶらぶらと、人通りの多くない町を歩き、富山駅に到着。
本格的にやることがなく、時間つぶしのつもりで、北口へと移動。
路面電車と普通の電車を合体させた、ライトレールを見物しに行ってみた。
 去年にできたからか、とても綺麗なことを除けば、ごくごく普通の路面電車。
お客さんもいっぱい乗っていて、作って正解だったんじゃないかなぁ、と思った。
で、運賃は、と見てみると、2007年3月までは、昼間は\100とのこと。
それならばと、発車間際のライトレールに乗車した。時間的にも、余裕、あったし。
 途中までは、自動車との併用軌道。途中から、元富山港線の線路を走る。
併用軌道区間は、おっかなびっくり、ゆっくりと走っていく感じ。車がいるし、仕方ない。
専用軌道になると、快適な走りっぷりになった。乗り心地も悪くないし、いい電車だった。
 終点の岩瀬浜まで来たものの、情報もなにもなく、しばらく考え込む。
なーんにもない港町といった風情で、けれども、観光案内図があったので、それに従う。
まずは、富山港展望台。それほど高くないからか、入場料は無料。これは嬉しい。
でも、頂上までは階段があるのみ。機械的な昇降装置は一切ない、男らしい作りだった。
重たい荷物に難儀しつつ階段を登りきれば、気分としては、山頂に到達した爽快感が。
海側の景色は、正直、それほど綺麗でない。というか、産廃が見えてダメだった。
逆に、山は雪をまとっていて、とても素敵だった。というか、雪、降れよ。ホント。
 そこから、古い町並みとやらを歩いてみる。
これは、ちょっと中途半端。右側と左側で、年代が違いすぎるし、それほど美しくない。
そのまま東岩瀬駅まで徒歩移動。駅に到着する直前に、富山駅行が出発してしまった。
15分間隔なので、待っていてもよかったけれど、どうせならばと、一駅隣の競輪場前まで歩く。
開催日なのか場外日なのか不明だけれども、競輪場の駐車場には車がいっぱい。
そこから見える剣岳と思われる山脈が、快晴ということもあり、とてもくっきりと見えた。
 駅に戻ると、ちょうどいい時間。今日は切符を買い、JRに乗る。
駅の立ち喰いそばの香りに惹かれて注文してしまう。味は薄くて、麺は伸び気味だった。
富山から高岡までは、贅沢な6両編成。お客さんはそこそこいるけれど、さすがに繋ぎすぎだろ。
 高岡は、アルミが名産らしい。ホームに、でかい鍋が展示してあった。
けれども今日は、まったくアルミと絡むことなく、バスターミナルからバスの人に。
それほど広くない町を抜け、狭路をすり抜け、降り立ったのは、佐加野というバス停。
のはずが、運ちゃんが放送を間違えて、ひとつ先のバス停で下車する羽目に。
幸い、バス停の間隔が狭くて助かった。地元の人しか乗らないのだろうけれど。にしても。
 徒歩での出発地点、佐加野に戻り、地図を片手に、目的の温泉を探す。
が、ここで大失敗。地図を信じずに、ネットに書いてあった情報を誤読して信用してしまった。
国吉というバス停に到着し、情報のとおりに進んでいくと、田んぼのど真ん中に到着。
話だと、そろそろ見つかるはずなのに、と、地元の人からしたら、怪しい人間よろしく、うろうろする。
そうこうしているうちに出くわしたコンビニで尋ねると、そんな温泉知らない、とのこと。
それで、もう一度、地図を見直すと、ぴんと閃いた。つか、地図を信じて道を行くことにした。
 そんなこんなで、迷って迷って、ようやく到着できたのが、国吉温泉。
ネットで調べていたので知ってはいたけれど、これがまぁ、すさまじい建物。
壊れかけ、というと言葉が悪いけれど、地震があったら倒れてしまいそうな雰囲気。
地元の人だって、知っている人しか知らない温泉、になっちゃうわな、こりゃ。
営業しているのかどうかも怪しくて、正直、入るのが怖い。つか、扉が硬くて開きにくい。
入ってみると、玄関からすぐの部屋で、ばあちゃんがテレビを見ていた。が、こっちに気がつかない。
声をかけてお金を払おうとすると、300円でいいよ、って。70円の割引をしてもらった。
そこからお風呂場までは、みしみしと音のする廊下。脱衣所は、ビニルシートの簡易扉。
もう、なにがなんだか、という感じ。気の弱いボクとしては、ずっとどきどきしっぱなしだった。
 浴室は、薄暗くて狭くて、4人か5人も入ったら、息苦しそうな感じ。幸い、客はボクひとり。
色も肌触りも、なんとなく粘土っぽいお湯に浸かっていると、ボクはなんだろうと考えてしまう。
考えてしまうが、ボクはボクなので、そこで思考停止。ただただ黙々とお湯に浸かるのみ。
早起きして雪中行軍する予定だった林道温泉も、きっとこんな感じだったのだろう、とは思った。
 独り占めの時間を終え、最寄のバス停である岩坪から、高岡行のバスで戻る。
ちなみに、佐加野からなら15分ぐらい、岩坪なら5分。表通りなので、すぐわかるはず。
高岡には、定時に到着。電車との接続がよいので、待ち時間はそれほど長くない。
あったらあったで、南東にあるサティにでも行くつもりでいたけれど。機会はなかった。
 金沢方面の電車に乗れば、これでもう、富山さんとはお別れとなる。
国吉温泉疲れなのか、体調不良なのか。電車に乗ったらすぐに眠ってしまった。
目覚めたのは、金沢駅まで、あと二駅というところ。賑やかな、学生電車になっていた。
話し方を聞いていると、なんとなく関西っぽく聞こえる。金沢も関西圏なのかしらん。
 新幹線の工事を横目に、金沢駅にあっさりと到着。綺麗で広い高架駅。
高校生たちに紛れながら改札を抜ける。時間もあるだろうけれど、富山よりも賑やかに感じた。
まずは、駅から徒歩3分。ドーミーイン金沢に投宿する。出来立てお試し価格で、3900円。
ここを選んだ理由は、この値段で、温泉大浴場があること。故に、それ以外は期待していなかった。
けれども、無料で使えるパソコンがロビーにあるし、部屋は綺麗でそこそこの広さ。
従業員の人たちも、異常な程に丁寧で、この値段ならば、文句をつけられないホテルだった。
 楽しみだった温泉は後回しにして、まずは、軽く金沢の町を探索してみる。
まずは、近江町市場まで歩いてみるが、想像していた以上に、駅から離れていた。
市場自体は、夕方なので活気なし。真横に建っていたダイエーは、潰れてしまっていた。
つか、このダイエーがあったら、今回の食事は楽だったのに。一等地でも、難しい商売なのかしらん。
 そこからR159をなぞり、向かった先は、主計町茶屋街とひがし茶屋町。
ここは、花街をそのまま残している街で、夜の照明もあり、とにかくエロかった。
倖田來未なんざ、お話にならないくらいにエロい。こんなにエロい街を見たことがない。
人がほとんどいなかったこともあって、この雰囲気を存分に楽しめた。
 茶屋町の次は、兼六園さんにご挨拶。
とはいっても、中には入らない。それは、明日のお楽しみ。
外周道路に沿ってみると、坂になっていることに驚く。つか、金沢って坂が多くて驚いた。
なかなかの急坂、八坂を下り、途中のお寺にご挨拶。坂下は、下町っぽい住宅街だった。
八坂から、みろく温泉までは徒歩5分。でも、今日はお休みなので、入浴は後回しになる。
その代わり、というわけではないけれど、兼六温泉に立ち寄ることにする。
本来なら、今日中に、みろく温泉と兼六温泉、両方ともに押さえておきたかったのに。残念。
 ここは、温泉銭湯なので、入口から脱衣所から浴室まで、完全に、普通の銭湯。
というか、今どき普通に番台があるのが意外だった。さすがに、布で遮断していたけど。
お湯は、いわゆる黒湯、というやつで、でも、富山ブラックほどには黒くない。
強烈なつるつる感はないものの、ゆっくりとじわじわ、肌がつるつるしていく気がする。
なにか、薄い味がするものの、それがなんの味なのか、味覚音痴にははっきりしなかった。
贅沢なことに、露天風呂もあり、こちらがボクには適温で、長湯できてしまう。
全体的にゆったりした作りで、ここはいい感じの温泉銭湯だと思った。
 兼六温泉で温もったあと、ふたつある選択肢で、ちょっと悩む。
距離的に、離れた場所にある温泉を攻めるか、大人しくホテルに戻るか。
そして、こういう二者択一の時は、いつも、攻勢を選んでしまうのが、ボクの性質。
けれども、細かい地図どころか、大まかな地図もない。頼りは、ダメな方向感覚のみ。
途中、コンビニで地図を立ち読みしたり、道端の観光地図で調べたりして、ひたすら歩く。
暖冬とはいえ、冬の金沢は寒い。寒いけれど、引き返すこともできず、ただただ歩く。
 大桑という新興住宅地に出て、スーパーで小休止。
そこから山側道路のトンネルを抜け、約2時間ほどのお散歩の末、目的地に到着できた。
金沢2湯目は、れもん湯。けれども、今日に限ってお休み。事前調査が足りてなかった。
時間をかけて到着した温泉がやってないのは、本当にがっかりする。つか、辛い。
気持ちが折れかけたものの、それでもホテルに戻らないことには、眠ることもできない。
大通り沿いなので、大人しくバスにでも乗ればいいのに、節約して乗らないのがバカっぽい。
 客引きが凄まじかった片町を抜け、109に驚き、電飾の綺麗さにも驚いた香林坊。
そして、ひがし茶屋町とは違った意味で雰囲気のあった、武家屋敷街を経由してホテルに戻る。
これで、約90分。兼六温泉から、ひたすら延々と歩き通しは、さすがにへたった。
 へたりつつ、けれども、調べ物があるので、ホテルのロビーのパソコンを借用。
このパソコンには助けられた。つか、明日、乗る予定の路線バスが、想像以上になかった。
部屋に戻り、今日、最後の温泉に浸かる。もちろん、ホテルの大浴場。
色なし匂いなし味なしのお湯だと思っていたら、なんとびっくり、黒湯だった。
それ以外に特徴はなかったものの、まさか、ここでも黒湯だとは。それだけで十分。
出入り口がわかりにくいし、高い壁に囲まれてはいるけれど、露天もあるし、よいのでは?
部屋に戻って、ようやく睡眠することができた。つか、いや、ホント、疲れたよ。

富山駅北*1030
(富山ライトレール/\100)
岩瀬浜 1054
競輪場前 1132
(富山ライトレール/\100)
富山駅北 1155
富山*1222
(430M)
高岡 1240
高岡駅前*1300
(加越能鉄道バス/\300)
佐加野 1314
 国吉温泉
岩坪 1504
(加越能鉄道バス/\300)
高岡駅前 1521
高岡 1534
(440M)
金沢 1622
 兼六温泉

100、富山ライトレール。時間割。
100、富山ライトレール。時間割。
320、富山駅。富山から高岡。
320、富山駅そば。かけ大。
300、高岡加越能鉄道バス。
300、高岡国吉温泉。
300、高岡加越能鉄道バス。
740、高岡駅。高岡から金沢。
3900、金沢ホテルドーミーイン金沢。
370、金沢兼六温泉。
364、金沢valor大桑店。牛乳、パン、ラーメン。
7114


070110(水)
 0800に目を覚ますと雨でした。いわゆる本降りでした。
なにが悲しくて、冬の金沢で、冷たい雨に出くわさないといけないのでしょうか。
しかも、そんな今日に限って、金沢観光に設定した日。よい子にしていなかった罰でしょう。
 朝温泉で身体を清め、0945にはチェックアウトします。
重たい荷物を抱え、最初に向かうは近江町市場です。お土産を買いに行きます。
人が多く、活気のある市場で探すのは、干物、です。地物の干物を指名されてしまったのです。
市場の中をうろうろしますが、見渡す限りのかにかにかに。どこを見てもかにばかり。
季節が季節なので、覚悟はしていましたが、ここまでかにばかりとは驚きです。
そんな中で、宝物を発掘するかのごとくに掘り当てたのは、氷見産の干物セット、でした。
氷見といえば富山です。少々、悩みましたが、北陸土産と考えれば、問題ありません。
送料1000円を加えて、4200円。干物としては高めでしょうが、お土産ですからね。
 近江町市場からは、金沢城公園経由で、兼六園へと向かいました。
金沢といえば兼六園。今回の旅で、唯一、お金を払って観覧した観光施設です。
写真で見たことのある景色がある公園でした。いやいや、本当に、そういう公園でした。
雪があれば、また違う感想だったかと思いますが、今日のボクには、それが精一杯です。
心残りとしては、抹茶セットを頂かなかったこと。700円は高いのです。150円だったらなぁ。
 兼六園を抜け出し、その周辺をうろうろしたのは、時間が余っていたからです。
石浦神社でお参りをし、歴史博物館のレンガ造りに感動し、民俗文化財展示館で写真を眺めました。
それでも余裕があったので、観光物産館の地下で、昼食を兼ねた休憩を取らせていただきました。
 時間を計り移動したのは、兼六温泉の近くにある、みろく温泉、です。
こちらは大通り沿いにあるので、すぐにわかります。兼六温泉よりは、行きやすいです。
ただ、浴室が狭く、洗い場と湯船も圧迫されている感じが、正直、気持ちよくありません。
お湯は、やはり黒湯でしたが、狭い湯船は泡風呂で、じっくりと浸かる雰囲気にはなりません。
評価としては、積極的に行く温泉ではないかなぁ、と。近くに兼六温泉があるので、そう思いました。
 その後、微妙に失望気味になりつつ、香林坊、ユニクロ経由で片町へ。
お前はどうしてユニクロに行くのかと尋ねられそうですが、理由は特にございません。
ただ、今日から2泊する予定のホテルに行く途中で、見つけてしまったから、です。
 1500。チェックイン開始の時間に到着したのが、スマイルホテルでした。
ドーミーインに連泊しなかった理由は、値段の問題です。こちらの方が、自分には安いのです。2泊で7260円なり。
設備的なことをいえば、ドーミーインの方が素敵です。が、こちらも綺麗なビジネスホテルでした。
 重たい重たい荷物から開放され、いよいよ、温泉巡りも本番となります。
片町から、徒歩20分で金沢駅へと戻り、西口のバスターミナルから、済生会病院行のバスに乗り込みます。
お客さんは、それほど多くありません。1600ともなれば、病院に行く人もいないでしょう。
 ロードサイド店の目立つ、けれども、だんだんと開発中な土地が増えてくる頃に、終点の病院に到着。
直前で、後々、立ち寄ることになる温泉を発見できたのは助かりました。迷わずに済みますから。
 さて、ここから向かう温泉は、約2.5km。だいたい30分程度と計算していました。
工業地帯の田畑の中な雰囲気の道を、夕闇と雨に囲まれながら歩いていくと、港に到着しました。
手持ちの地図から探したものの、目的の温泉がありません。暗いし雨だし、探索は難儀します。
が、なんてことはなくて、ちょっと奥に行けば、あっさりと発見できました。その名は、金石温泉です。
 ここは、古めの旅館のようですが、料金で考えると銭湯です。立ち寄り湯、なのでしょうか?
脱衣所の、頑丈そうなステンレスロッカーが、なんとなく、港町だと感じさせます。ボクだけでしょうが。
浴室は、そこそこに広くて、お客さんもそこそこにいました。地元の人がほとんどのように見えます。
ここのお湯は、もちろん黒湯。金沢は、どこに行こうとも、黒いお湯にぶち当たるようです。
ただ、他のお湯とは違って、ここのはしょっぱいです。塩味です。海が近いから、なのでしょうか?
ちょっとつるつるする感じも、入湯した他の黒湯と同じです。そして、よく温まりました。
 金石温泉を出てみれば、外は真っ黒。そして、最悪なことに、豪雨になっていました。
街灯のほとんどない、交通量の多めな道を、雨の中を引き返すのは、あまり楽しくありません。
命からがら大通りに戻り、金石温泉から30分ほどで、金城温泉に到着できました。
 2階にカラオケスナックがある温泉銭湯ですが、値段は、350円。銭湯よりも、20円、安いです。
入ると、お客さんがいっぱいです。ちょうど夕方。仕事帰りの人も多いのでしょう。
中央にどかんとある浴槽も混雑していましたが、幸いに、ボクの身体を沈める程度の隙間はあります。
色の薄い黒湯は、とてもぬるめで、それで、みなさんゆっくり浸かっていらっしゃるようです。
時々、肌を拭えば、泡が離れていくのを感じます。地味に、泡泡なお湯だったようです。
ぬるめのお湯が好きで、泡泡なお湯が好きなボクには、これはけっこうたまりません。
中央の湯船だけでなく、露天風呂もあったようですが、この日は、立ち入り禁止とのこと。
露天好きとしては残念でしたが、外は雨で寒いでしょうから、仕方ないのかもしれません。
 帰りのバス停は、徒歩5分の稚日野です。ここもまた、暗くて困ります。
バスに発見されなかったどうしようかと心配だったのです。が、幸いにも乗ることができました。
 ぽかぽかのまま金沢駅に戻ると、東口に出て、真横にあるフォーラスに立ち寄ります。
年末のアルバイトで、ここの洋服屋さんに出荷する服に、いろいろとしたことを思い出しました。
その記念、というわけではありませんが、安売りで底値になっているっぽいマフラーを、GAPで購入。
今回、マフラーの予備を持ってきていなかったので、これはこれで助かりました。
 さらに、上の階にあった、もりもり寿しという回転寿司屋さんで、豪華な夕食です。
このお店は、一応、回転はさせているけれど、実質的には注文型。注文しないと、楽しめません。
この北陸で食べてみたかったのが、白えびでした。でも、なかなか注文できません。
しろえびなのか、しらえびなのか、どうもはっきりしません。ので、他の地物を食べまくりました。
白えびを頼んだのは、最後の方。しろえびを、とお願いすると、しろえびね、との返事。
たぶん、しろえびで正解だったのでしょう。苦労して頼んだ白えびですが、普通の味でした。
というか、全体的に普通でした。感動して鳥肌が立つほどではなくて、残念。
 ホテルまでの帰り道は、やはり、徒歩です。
雨も止んだので、せっかくだからと、お気に入りの武家屋敷を突き抜け、西茶屋町へ。
東や主計に比べると、格段に落ちます。エロさの欠けらもありません。岩瀬浜級、でしょうか。
かなりがっかりしたまま、寺町寺院群とやらにも立ち寄ってみました。
こちらは、かなり感動しました。香川の讃岐うどん屋よりも、寺院の密集度が高いのです。
次々に現れるお寺で、お祈りをしていくのは、けっこう大変な作業でした。
 片町に戻り、どえらい長さになっている、客待ちタクシーの列に驚きました。
そして、時間的に、人も活気もない若い子の街をぶらぶらして、ホテルに帰りました。
寝る前に、明日の切符の手配を、携帯電話で行います。ずいぶんと、便利な世の中になりました。
明日は、寒い国に遠征です。どうなりますか。つか、7時間もいられるのかな?

 みろく温泉
金沢駅西口 1605
(北陸鉄道バス/\310)
済生会病院 1625
 金石温泉
 金城温泉
稚日野 1903
(北陸鉄道バス/\310)
金沢駅西口 1920

5200、金沢大口水産。ひもの。
500、金沢兼六園。
370、金沢みろく温泉。
7260、金沢スマイルホテル。じゃらん割。
310、金沢北陸鉄道バス。
370、金沢金石温泉。
350、金沢金城温泉。
310、金沢北陸鉄道バス。
900、金沢フォーラスGAP。マフラー。
1953、金沢フォーラスもりもり寿し。
17505


070111(木)
 0630起床。身だしなみも整えず、ホテルのロビーへ。
このホテルは、朝食用の軽食が準備されているので、気持ち悪くなるほど詰め込む。
おかゆと、漬物4種。パンが4種に、バターとジャムが2種類。
飲み物は、コーヒー、紅茶、牛乳、オレンジジュースという内容。
なにげに牛乳が嬉しい。が、もうちょっとちゃんとしたモノが食べたかったよぅ。
 0750にホテルを出発。向かう先は、金沢駅。
通勤通学の人たちが、香林坊のバス停で、バスを待っている。
そりゃそうだ。きちんとした人々には、慌しい平日。徒歩20分もかけてられないわな。
ボクも、それほど余裕はないけれど、バス代230円は、ちょっと高い。
 金沢駅には到着したけれど、今日は、電車には乗らない。
北陸バスの金沢駅前センターで、白川郷行の高速バスの切符を引き換えた。
切符を確認すると、往路が1B、復路が1Cという席が割り当てられている。
往復ともに、最前列の通路側ということは、混雑しているってことなのかしらん。
 悩んでも仕方ないので、バス待ちの間に、金沢駅で昼食を購入しておく。
白川郷で駅弁を食べようかと考えたけれど、ぴんとくる物がなかった。
それでコンビニに立ち寄ってみたら、ます寿司と笹寿司のおにぎりがあった。
それを悩まずに購入し、駅弁の代用にすることにした。
ついでに、キオスクで売っていた、圓八のあんころ餅を旅のお供にする。
 やって来たバスは、4列シートの観光バス。そして、客は6人ほど。
こんな人数なのに、最前列の通路側を割り当てる、濃飛バスと北陸バスの頭の悪さに、へきれきする。
いや、最前列はいいんだけど、通路側、ってのがね。まったくもって、意味不明。
 がらがらのバスは、北陸自動車道を東に走り、富山県へと逆戻り。
けっこう、飛ばす飛ばす。頻繁に追い越し車線に突っ込み、びゅんびゅん抜いていく。
危なっかしい場面はないけれど、こんなに抜いていくものかと、けっこう驚いた。
 途中から、東海北陸自動車道に侵入。こちらは、交通量がえらく少ない。
林道温泉への入口、城端あたりから雪が見え始め、随道を抜けるたびに雪が増えていく。
白川ICは、見事な雪景色。とはいえ、その量は、明らかに少ない。と思う。
 白川郷のバス停には、定時に到着。0955。正直、遅れてほしかったんだけどなぁ。
バスの待合室兼観光案内所で、地図をもらい、しばらく考える。事前情報、なにも得てなかったのよ。
持ち時間は7時間。この、狭くてなにもない観光地をぶらぶらするには、十分すぎる時間。
とりあえず、地図によると、徒歩50分ぐらいかかるという展望台を目指してみようと思った。
が、どこに展望台があるのか、地図だとよくわからない。よくよく見て、ようやくわかった。
 橋を渡り、合掌造りの間を抜け、展望台への山道の入り口に到着。
これはまさに雪道で、圧雪してあるのは、ひとり分の幅だけ。そして、けっこう、急。
へとへとになりながら登っていくと、途中で、ロシヤさん3人組が、上から降りてくる。
待避所もないので、新雪の中にずっぽりはまって、外交問題にならないように避けておいた。
通りすがりにサンキュウと言ってくれたのが、けっこう嬉しい。これでロシヤとも平和でいられる。
 展望台にたどり着いたものの、雪のために閉鎖されているような雰囲気。
幸い、隣にあるみやげ物屋さんの敷地が代用として供出されているようなので、お邪魔した。
白川郷を上から撮った写真は、たいがい、ここから撮影しているようだった。
つか、こうやって見てしまうと、つくづく、面白くない土地だなぁ、と実感した。
 合掌造りは珍しいかもしれないし、原風景といえば、聞こえはいいんだけど。
7時間も滞在して眺めるようなモノではないのは、事前に判断できるわけで。
バスの切符を、前日の夜に予約したのも、来て、退屈するのがわかっていたから。
ただ、こういう機会でないと来ないのもわかっていたので、実行してみたけれど。
やっぱりここは、旅行の途中に、車でぶらりと立ち寄る観光地だわ。3時間で十分。
 展望台を下り、49番札所の弘法堂が気になったので、ちょいと足を運んでみた。
が、堂は見つけたものの、そこに行く道がない。雪に覆われてしまっている。
幸い、お土産屋さんの裏側から行けそうな雰囲気だったので、頑張って挑戦した。
靴はびちょびちょになったものの、どうにかこうにか、弘法堂に到着できた。
 とてもこじんまりとした、かわいいお堂で、その軒下をお借りして、靴を乾かす。
ついでに、買ってきた寿司を食べる。これがなかなか食べやすくて、美味しい。
あんころ餅は、一応、軒下を借りたお礼ということで、しばらく、お供えしておいた。
もちろん、その後、食べてしまったけれど、これがかなりの美味。赤福と肩を並べるおいしさだった。
 とにかく時間が余りまくりなので、25分ほどかけて、道の駅白川郷に移動。
その途中、名水が汲めるという、鳩谷八幡神社さんにご挨拶をしていく。
ところが、これがまた、雪の中。水を汲みに来た痕跡はあるものの、しっかりはしていない。
自分で、新たに経路を考えて、どうにかこうにか、お水を頂戴できた。けれど、靴、びっちょり。
もちろん、神社にお礼をしたけれど、こちらも雪の中。どうして除雪してないのよ。
 雪遊びでくたくたになり、へろへろになった状態で、道の駅にたどり着く。
お土産を眺めていると、奥の部屋に、合掌造りの家が展示してあることを発見。
無料だったので見学してみた。内部構造などがよくわかった。それだけだった。
それにしても、足が痛む。左足のかかとが、特に痛い。山陰旅行の時と、同じ症状だわ。
 白川郷で、唯一の楽しみとも言えたのが、温泉。
けっこう新しい施設で、中はとても綺麗。どうも、宿泊もできるらしい。
ここのお湯は、薄っすらと緑色で、薄っすらと味がした。不快ではない、なにかの味。
よかったのは露天風呂で、雪国に行っているのに味わえなかった雪見風呂を堪能できた。
 どうにかこうにか2時間をつぶし、ようやくと、帰りのバスに拾ってもらう。
これがまた、乗客が3人ほど。これで通路側を発券するシステムなど、暴走してしまえ。
特に思い残すこともなく、うとうとしながら金沢に到着。定時1825に対して、1815着。早着とは恐れ入る。
 金沢駅からの帰り道、名鉄エムザの無印とコムサを冷やかす。けっこう大きいのね。
そのまま片町を通り抜け、目指した先は、初日に2時間かけて行ったのに、定休日だった、れもん湯。徒歩1時間。
ここは、えらく賑やかな温泉銭湯だった。金城と同じく、混雑する時間なのだろう。
けっこう広めの浴室で、ど真ん中にある湯船の湯は、もちろん、黒。真っ黒。
色の濃さでいったら、どこよりも黒くて、浸かっていると足が見えなくなった。
その黒さと同じように、お湯がまた熱い。疲れもあるだろうけれど、けっこう、熱い。
これが、金沢市内最後の温泉かと思うと、ちょっとだけ感慨深い。つか、温泉銭湯だけだったなぁ。
 れもん湯近くのスーパーで、安売りしていた笹寿司やカップラーメンを買い、ホテルに帰宅。約40分。
ホテルから見える、客引きやタクシーを眺めながら、遅めの、質素な夕食で腹を満たした。
金沢最後の夜は、そんな感じで過ごした。つか、なんか、文章がぐだぐだだなぁ。

金沢駅前*0840
(濃飛バス/\1800)
白川郷 0955
 白川郷の湯
白川郷 1710
(濃飛バス/\1800)
金沢駅前 1825
 れもん湯

3200、金沢北陸鉄道バスセンター。往復割。
399、金沢ハートイン。おにぎり。
350、金沢駅キオスク。圓八のあんころ餅。
700、白川郷の湯。
370、金沢れもん湯。
369、金沢ムロイ有松店。おにぎり、パン、牛乳。
5388


070112(金)
 北陸探索の最終日も雨。どうしても、雪を降らしたくないらしい。
7時前には目を覚まし、ぐだぐだぐだぐだ、ゆっくりと準備をする。
朝食は、ホテルのバイキング。といっても、パンとお粥だけだけど。
食べたいだけ食べられるのは今日が最後。胃袋ぎりぎりまで詰め込んでおく。
 0845にホテルと別れ、金沢駅へと向かう。
道中にある尾山神社でお参りをひとつ。沖縄風の塔が、北陸っぽくない。
お寺や神社の多かった金沢での、最後のお祈りは、無。無心を祈った。
 金沢駅に到着後、電車までの時間で、お土産を漁る。
食べ物系の、微妙なセンスのキーホルダー。これがなかなか、ない。
まだ旅は続くので、なければないで、他の土地で探すだけ。なので、諦める。
 金沢発の電車は、いわゆる食パン。ようやくと、乗ることができた。
昔の特急電車を改造したこの車両。足元が広くて快適だけど、混雑時には不向きだね。
それほど長くないらしいし、北陸でしか乗れないし、ひとつ、仕事を終えた気分。
 石川県最後の温泉に入るため、金沢から20分の、美川という駅で下車。
なかなか立派な駅舎も、出てみると、ごくごく普通の、幹線のローカル駅。変な表現。
徒歩10分程度で到着できたのが、みかわ温泉の元湯ほんだ。という温泉銭湯。なのかな?
 最近、改装したのか、全体的に綺麗。でもなんか、老人用の施設っぽい雰囲気が漂う。
金沢から近いからか、黒湯の呪縛はまだ解けず、最後の最後まで黒いお湯。
つるつる感は、自分が入ってきた中では、一番。底が浅くてぬるい、子供用の湯船が最高だった。
 美川の駅から乗った電車は、残念ながら、普通の急行型。
お客さんはそこそこに乗っていて、意外な感じだった。なきゃないで、心配になるけど。
駅から近ければ立ち寄りたかった加賀温泉の駅を越えると、少し、峠っぽい感じになった。
そして、あっさりと福井県に入る。これで、47都道府県中、46都道府県を制覇したことになった。
それほど感動がないのは、それほど執着してないからか。それとも、燃え尽き症候なのか。
 降り立った福井駅は、高架の立派な駅。でも、そこはかとなく寂しい。
いかにも地方都市な寂しさ。金沢が立派だっただけに、どうしても比較してしまう。
けれども、うろつく時間はない。ここから私鉄に乗り換えて、観光をしないといけない。
 JRの駅の横にある、えちぜん鉄道の切符売場で買ったのは、温泉往復切符。
1日乗り放題の切符が使えれば、一番、安上がりなのだけど、平日は販売なし。
なので、温泉往復切符を買う。つか、公式ページで、価格をきちんと書くべきだと思った。
この切符で改札を抜ける時に、温まってきてください、と駅員さんに言われたのは嬉しかった。
 乗り込んだ電車は1両編成。お客さんは、まばらでない程度。
発車時間間際に、妙に重たい服を着たお姉さんが乗り込んできた。
がらがらを引いていたし、ボクと同じく観光客かと思ったら、まったくの見当違い。
ワンマンのロングシートの電車に、まさか、アテンダントがいるなんて。ちょーびっくり。
顔をのぞき込むようにして、お客さん、ひとりひとりに挨拶するのには、ますますびっくり。
案内と宣伝を積極的に行う車掌さん、というような仕事っぷりはいいとして、平日昼間には不要な気が。
でも、試みとしては面白い。ごっついスノーブーツも可愛いので、いいんじゃないかしら。
お土産として、限定発売らしい、アテンダントストラップを真剣に考えたのは、ちと秘密だ。
 ぐずぐず空の下、平仮名のやたら多い、あわら湯のまち、に到着。
観光ホテルの立ち並ぶ温泉街だけど、やっぱりなんか、寂しい感じ。活気はなかった。
立ち寄ったのは、セントピアあわら、という公衆浴場。けど、やっちゃった感がたっぷり。
無駄にでかくて、無駄に豪華。税金が投入されているのだとしたら、無駄づかいだよ、こりゃ。
 ここは、JAF割が効いて400円。浴室は日替わりだそうで、今回は木造の浴室だった。
ハナからお湯に期待はしておらず、当然のように特徴はなし。飲泉は、微妙になにか、味がしたけど。
でも、逆に、透明というのは新鮮だった。つか、金沢が黒すぎたんだけどね。
施設は綺麗だし、浴室も湯船も広いし、でも、もう来ないなぁ。そういうお湯だった。
 あわら湯のまち、からの電車にも、アテンダントさんが乗っていた。
当然、さっきの人とは違うけど、ごっついスノーブーツは同じで、胸がキュンと鳴った。
ここからはお客さんが少なく、終点の三国港で下車したのは、ボクを含めて3人。
ここがまた、なんともいえぬ、いい雰囲気の終着駅で、しばらく佇みたかったけれど、時間がない。
 まず、徒歩で東尋坊を目指す。三国港からバスという選択もあったけれど、交通費節約が最優先。
40分もあれば到着できるだろうと、海沿いの道を歩いていけば、旅館街の先から山道に。
景色的には綺麗なものの、歩道がないので怖い。東尋坊到着前に落ちてしまいそうになる。
おまけに、パトカーに追い抜かれ、ちょっと先で止まった。そら、そういう人に見えるよなぁ。
おまわりさんは降りてこなかったものの、めちゃくちゃ強烈な視線を感じて、ちと濡れた。
 駅から20分で遊歩道入口に到着。地図を見ると近道っぽいので、遊歩道に突っ込んでみた。
が、これがまた、上ったり下ったり曲がったりで、重たい荷物を持っている人間にはきつい。
それでも、どうにかこうにか15分で、東尋坊さんに出会うことができた。
 自殺の名所として名高いこの土地。ふと公衆電話を見れば、相談専用の番号が書いてある。
立派な岩場を、ぼけーっと眺めていると、そういう気持ちでなくても、重力に魂が曳かれていく。
遠近感の関係なのかもしれないけれど、すぅっと、なにか、呼ばれている気になってくる。
これはいかんと、すぐにその場を離れたけれど、あのままいたら、どうなっていたことやら。
というか、柵を作って立ち入りを制限するようなことをしていないのが、人間臭くてよかった。
 戻り道でもパトカーさんに会ったけれど、さすがに今度は止まらなかった。
港手前の砂浜で、ひとり青春ごっこをし、身体がべとべとになったので、温泉に立ち寄る。
 ここは、ゆあぽーと、という温泉施設。売りは、夕日が見える、ことらしい。
福井駅で買った温泉切符に、ここの入場券がついているので、それを渡す。
事前にお金を払っているだけのことだけど、なんとなく、得した気分になるのが安い。
売りの展望は、曇りガラスと結露のせいで、それほどではない。仕方ないことだけど。
お湯は、しょっぱくて、熱め。1540という中途半端な時間の割に、お客さんは多かった。
 三国港駅に戻ると、1両編成の電車が待っていてくれた。
ボクとおばあちゃんと運転手さんだけで、アテンダントさんはいなかった。残念。
だんだんと車窓が楽しめなくなり、気がつくと夢の中。目覚めると、高校電車になっていた。
まとまった高校生を見るのは久しぶりだと思っていたら、電車に乗るのが久しぶりだったのね。
 福井到着後、乗換の20分で、駅前だけ、軽く探索することにした。
見られたのは、商店街と城跡にある役所だけで、駅というか、ホームに駆け上がると、発車時間1分前。
北陸最後は食パンで、これはこれで嬉しいものの、けっこうな混雑っぷりで、座る場所なぞない。
立ってみて気がついた。この電車、窓の位置が低いのね。外が暗いとはいえ、見えないと悲しい。
武生で空きができて着席できたものの、終点の敦賀まで乗りつぶした人が多いのは意外だった。
 今庄を過ぎた辺りで、車内の電気が消えた。ここがデッドセクションなのかしらん。
隣の席の女子高生が、こういう夜行列車みたいな雰囲気が好き、と言っていたけど、乗ったこと、あるのか?
けど、確かに雰囲気はよかった。女子を口説くのに、使えなくはない雰囲気だった。
 長いトンネルを抜け、ようやくと敦賀に到着。どっと降りたお客さんに、不安になる。
同じ乗り継ぎをする人が多いとは思えないけれど、着席できないのは、かなり辛い。
指定されたホームは、増設された感じの、けっこう奥まった所にあった。が、待っている人は少なかった。
入線してきた新快速の車両に、北陸制覇が終わったことを、関西圏に入ることを感じる。
 ひとり二席を確保できる程度の乗車率で、新快速は発車した。
途中、北陸でこれっぽっちも見かけなかった雪があり、なんとも切なくなる。
夏の旅行で下車した長浜で、お客さんがどっと乗ってくる。そして、ここからは知っている土地。
けれども、この時間に、この区間を下っていくのは初めてで、なんとなく変な感じがする。
 新快速はびゅんびゅん飛ばし、お客さんが、乗ったり降りたり忙しい。
今日の目的地、三ノ宮には定時に到着。2140なのに、感覚的には、まだまだ1800だった。
とにかくお腹が空いたので、なにかがっつり食べようと、三ノ宮をうろうろする。
世間的には金曜日の夜で、どこに行っても、人人人。とっても賑やかで、酒臭い。
途中で見つけた生田神社でお参りをし、ついうっかり、元町まで足を伸ばしてしまった。
 時間が時間で、安い屋台ラーメン屋などは閉まっていた。
けれども、激安キャベツ焼きとたこ焼き屋さんが営業中で、それをたくさん買おうか、とも思った。
野菜が足りないし、小麦粉系のモノを喰いたい気分だし、安いし。それでいいかなぁ、と。
でも、最終的に選んだのは、旅行中に絶対に食べたくなるマクドナルド。不思議だよなぁ。
メガマックなる、正統派ジャンクフードを注文しようかと思ったけれど、さすがにやめておく。
ひとりでがっつくモノではないような気がしたので。結局、ビックマックに落ち着いた。
この元町のマクドナルドは、コンセント電源を、ご自由にお使いください、というお店だった。
おかげさまで、携帯電話の充電ができた。今夜、明日は無理だと思っていたので、これは助かる。
 閉店時間ぎりぎりまで居座り、今日の宿の乗り場へと向かう。
金沢辺りと比べると、23時すぎでも、全然、寒くない。むしろ、暖かいぐらい。
途中、メリケン波止場にお邪魔する。若い子たちがなにかしていて、奥まではいけなかった。
けれども、阪神大震災の時の傷をそのまま残してある区画だけは、しっかりと見ることができた。
 高松行のジャンボフェリー乗り場に到着したのは、日付が変わる前。
乗船の受付をしていたので、さっそく手続きを行う。ネットの割引券のおかげで、往復で2790円なり。
乗船口には、短いながらも列ができていた。カーペット室での好位を確保するためらしい。
乗客が、めちゃくちゃ多いとは想像できないけれど、眠れないのは困るので、ボクも並ぶ。
うしろの女子ふたり組は、雑魚寝上等と、えらくはしゃいでいる。楽しそうだなぁ。
ボクは、今日と明日、このフェリーが寝床になるので、不安いっぱいだというのに。
なにが不安なのかといえば、睡眠時間。0030出発0410到着。目一杯に確保しても、3時間40分。
齢32の男が、それまでの疲労もあるのに、そんな睡眠時間で対応できるのかどうか。
 乗船して、カーペット席の空間を確保する。結局、寝る場所に困る人はいなかった様子。
けれども、特に明かりが暗くなるわけでもなく、静かでもない場所で、すぐには眠れなかった。
幸い、耳栓もタオルもあったので、それで対策を練ったものの、寝たり起きたり。
それでなくても短い睡眠時間。どれぐらい確保できたのかはわからない。
ただ、高松到着の時、どうしようもなく気だるかったのは事実だった。

金沢 *0934
(332M)
美川 0952
 元湯ほんだ
美川 1116
(338M)
福井 1222
*1235
(えちぜん鉄道三国芦原線/\650)
あわら湯のまち 1313
 セントピアあわら
あわら湯のまち 1413
(えちぜん鉄道三国芦原線/\260)
三国港 1423
 ゆあぽーと
三国港*1633
(えちぜん鉄道三国芦原線/\750)
福井 1720
1744
(362M)
敦賀 1833
*1855
(3527M/新快速)
三ノ宮 2136
神戸*0030
(ジャンボフェリー/\1800)
高松 0430

370、美川元湯ほんだ。
1550、福井駅。えちぜん鉄道温泉割引きっぷ。
400、芦原温泉セントピアあわら。JAF割。
260、福井えちぜん鉄道。あわら湯のまちから三国港。
600、神戸元町マクドナルド。ビッグマック。
2790、神戸フェリーターミナル。ネット割。
5970


070113(土)
0410、高松港到着。送迎バスに乗り換えて、高松駅前まで移動。多少、立つ人がいる程度の乗り込み具合。
0435、高松駅着。外は真っ暗で寒い。琴電の始発は0600。それまで待機しないといけない。
 高松駅の待合室は開いているけれど、吹き抜けなので寒い。結局、高速バスの待合室を借りる。
 この待合室は、地元の人の集会場にもなっているのか、おっちゃん3人が、酒を飲みながら雑談してた。
0600、高松築港発。人気のない窓口で、一日フリー切符を購入。今日はこれを使い倒す予定。
 始発電車は、乗客5人。ずいぶんと温くて、ものすごく快適。13分しか乗らないのが残念。
0613、大田着。車通勤の人たちが、少しづつ動き始めている。狭い道を歩くのが、ちょいと怖い。
 なかむらまでは、徒歩15分。こんな時間なのに駐車場はいっぱい。お店の中も活気でいっぱい。
 微妙に並んでいて、注文の仕方に悩まなくて助かった。讃岐うどん屋さんは、独自規格ばかりだし。
 食べたい玉数に合わせて、まずは丼を奪取。そして、そばかうどんかを注文して、器に玉を投入してもらう。
 あとは、自分で麺をゆがいて、つゆを入れ、いただきますするのが、ここの食べ方、らしい。
 なにげに、セルフゆがきは初体験。しゃぶしゃぶ並に、軽く通して、つゆをかけて食べた。
 温かいうどんなのに、それなりにコシがあって美味しかった。つか、讃岐うどん、美味しい。
0645、なかむら発。ちょっと歩いて、ボールペンを落としたことに気がついた。途中のコンビニで補充。
 ついてないと思いつつ、次のうどん屋さんに向かう。県道沿いにあるとのことで、あっさりと見つける。
 ぶっかけや、という名前のとおり、ぶっかけ中心のお店。モーニングが安いらしいのも魅力的。
 が、ない。見つからない。見つけられない。どこにもない。県道をうろうろしたのに、ありゃしない。
 この旅の準備段階で、地図があやふやだったお店で、不安はあったにしても、まさか見つけられないとは。
 かなり悔しいけれど、ぶっかけや捜索を断念し、83番札所の一宮寺さんにご挨拶に向かう。
 地元の人が、朝の散歩でうろうろしているだけで、お遍路さんはボクだけ。無になれるようにお祈りした。
 近くの田村神社にも立ち寄ってみたけれど、こちらは、神様の集会場のような様相だった。八百万の神の国だもの。
 皆様にご挨拶していくのは、なかなか大変だったけれども、あとで怒られるのも嫌なので、しっかりとしておいた。
 日曜日ならば、ここでうどんが食べられるそうだけど、生憎と土曜日だし。これも、ツキがないからかな。んなわけない。
0800、一宮着。迷いながらも駅に到着。高松行がやって来たので、そのまま乗車。
 今日は予定を練っていないので、適当に動く。いやつか、行く場所は決めてあるんだけど、順番などは未定なの。
0856、長尾着。とても静かな終着駅。87番札所、長尾寺さんにご挨拶する前に、うどんを食べに行く。
 徒歩15分ほどで到着したのは、お遍路さんに愛されているという、入谷。ここも早朝から営業しているらしい。
 ぶっかけやの分も食べるつもりでいたら、一枚の張り紙が。9/30で閉店しました、とのこと。おいっ!!
 予想外の連敗に、泣きそうになる。神様へのご挨拶を優先させなかった罰なのかしらん。にしても、閉店って。
 肩を落としてとぼとぼと、長尾寺に謝罪に伺う。バス遍路の白装束が、群がっている中で、泣きながら頭を下げた。
0930、長尾着。駅に戻ると、ちょうど電車がいてくれた。山手線のような本数はないので、これは助かる。
1036、陶着。ここが営業していなかったら、今日はもう店じまいだと覚悟していた赤坂に到着。無事、営業中だった。
 去年は元気のなかったおばあちゃんも、今日は、どうしようもないくらいのハイテンション。こうでなくちゃ。
 朝食にちょうどいいうどんをがつがつと喰らい、おみやげの生麺を送ってくれるように頼んでおく。9玉x2。
 店を出て、ふと去年のことを思い出し、イッサイガッサイを口ずさむ。ああ、もう、ホームシック? 黄昏サラウンド。
1110、滝宮着。陶から一駅で下車。前のお客さんが途中下車しているのを見て、そういう制度があることを知った。
 ここでも、まずはうどん。松岡、というお店を探すが、店名の書いてないうどん屋さんが一軒、あるだけ。
 そこが松岡なのかどうか確証を持てぬまま、のれんをくぐる。普通のうどん屋さんのような雰囲気だった。
 注文したのは、しょうゆの小。食べてみると、讃岐うどんとして、想像してもらいやすい讃岐うどん。
 おやつうどんを終え、道の駅滝宮に立ち寄る。いりこだしパックを売っていたので購入。赤坂の麺に合うといいけど。
 電車の駅滝宮への帰り道、滝宮天満宮でお参りをする。無の境地を悟れるように。いつか、開ける日が来るのかしらん。
1201、滝宮発。早朝の寒さがうそのような、春のようなぽかぽか陽気。金沢GAPのマフラーがうっとうしい。
 琴電車内の吊広告に、屋島山上への連絡バスの時刻表が書いてある。よくよく見れば、片道100円とのこと。
 まったく予定になったけれど、それならばと、屋島に行くことにする。が、この電車はバスに接続していない。
1303、潟元着。ので、一駅手前で下車し、印を打ってあるうどん屋さんを巡っておく。
 おそらくのお昼ご飯は、徒歩5分の藤。冷やしがなく、仕方なしに温かいのを注文。うーん。うーん。
 踏切を渡り、表通りに出て、しばらく歩く。愛してやまないユニクロを発見したけれど、時間がない。あとで。
1350、琴電屋島発。チョロQっぽいバスが待っていた。乗客は、6人ほど。家族連れと夫婦。一人身はボクだけかよ!!
 車内で、山頂にある水族館の入場券を発売していた。買わなかったのはボクだけ。常にひとりぼっちかよ!!
 バスで登るのは、きちんと整備されている、それほどくねくねでもない、あっさりとした山道。景色はよかった。右側座れ。
1400、屋島着。山頂を軽く一周。もやっているものの、瀬戸内海を、そこそこ綺麗に観察できた。
 お目当ては、84番札所の屋島寺さん。なかなか立派でありましたが、社員旅行らしい一派が、かなりうざい。
 もっと静かに、心穏やかにお参りしたいのに、至極残念。こういう状況でも、静かでありますように。
 つか、エバンゲリオンに屋島作戦ってあったような。記憶違い? ボクももう三十路。ボケても仕方ない。
 帰りは、お遍路道を歩いてみる。歩く、というよりは、転げ落ちる、というのが正解の急勾配っぷり。
 登ってくる人たちもすごいけど、降りるのも辛い。九十九折よろしく、くねくね歩かないと転びそうだった。
 あっさり書いているけど、いやもう、本気で辛かったんだからね。せめて、寝不足でなければねぇ。
 お遍路道を下り切っても修行は続き、大宮神社さんも屋島神社さんも、容赦のない階段責めをしてくる。
 修行である以上、挑まずにはいられないし、挑んだら挑んだで、嘔吐しかけるほどに疲労させられる。
 金毘羅さんといい、四国の神様は容赦ない、と思った。どこに行っても階段で急勾配。ありがたい。
1545、琴電屋島発。屋島神社のあと、ちょこっとだけユニクロに立ち寄った。下界に戻ってきた気がした。
 のんびり走る琴電も、志度の手前ぐらいで、ちょこっとだけ海沿いを走る。日本海と比べて、どこまでも穏やかだった。
1604、志度着。まずは、剛といううどん屋さんにて、本日最後の、讃岐うどんを食す。ざるうどん。
 全体的に関東風。というか、冷やし系なのにコシがないのにはがっかり。閉店時間ぎりぎりだったからか?
 お店の人は優しげだし、食堂っぽい雰囲気もよかったのに。お昼前ぐらいに来たら、評価、違ってたかも。
 うどんと同じく、本日最後のお参りは、87番札所の志度寺にて。五重塔が立派で、やたらと目立つ。
 時間のせいか人が少なく、野犬っぽいのがいたのが、ちょいと怖かったけど、襲われなかったのは神様のおかげ。
 琴電でご挨拶しやすい札所は、これでほとんど終えたはず。でも、まだたぶん、10ヶ所もお参りしてないはず。
 志度駅に戻ると、まだ電車は来ていない。小さい駅舎と狭いホーム。三国港と同じくらい、素敵な終着駅だと思う。
1713、沖松島着。冬時間なので、さすがに暗い。ここからサティまで、徒歩5分。想像よりも、全然、近かった。
 とても都合のよいことに、大安売り祭りを開催中。半額シール祭りも期待できそうだと、喜び勇んだ。
 あまり書いてはいないけれど、二日目あたりから左足のかかとが痛いので、クッション代わりにハンカチを使ってしまった。
 ので、ハンカチがない状態になってしまい、そりゃさすがによくないと、262円でハンカチを買う。半額なんだもの。
1813、沖松島発。サティさんには、また遊びに来ることにして、仏生山まで琴電で移動する。
 今日、最初で最後の温泉は、県道らしき細い道を歩くこと10分。綺麗でこじゃれた建物の、太平湯さん。
 外というか、空を楽しみながら入る露天風呂は、浴槽が温度別に用意されていて、とても嬉しい。
 お湯もまた、色はないものの、塩っぽいダシっぽい味で、つるつる系なので、これまた嬉しい。金石の色なしな感じ。
 駅からの温泉、という意味では四国は厳しい土地だけれども、こういうしっかりした温泉もあるもんだね。
 ただ、帰りの電車の時間が知りたくて、受付で、琴電の時刻表ってありますか、と尋ねたら、ない、との返事。
 県外の人間が、わざわざ電車で来ない、ということなのだろう。駐車場はいっぱいだったんだけどね。
 あと、琴平で自転車を借りて、塩入温泉に行くことも考えてはいたけれど、山道っぽいので止めておいた。
 ことも記しておこう。日記だし。
2025、仏生山発。高松駅に戻り、早朝にぶち込んだ荷物を引き取る。重たい。泣くほど重たい。
 おまけに、高校生の口づけ場面を目の前で見せられて、狂乱。ひとり旅は切なく、悲しい。羨ましい。
 琴電の駅に戻り、瓦町経由で、志度線へと乗り換える。待っていた電車は、古い形の車両だった。
2118、沖松島着。今日、最後の琴電だった、古い電車をお見送り。そして、祭り会場のサティに殴り込む。
 通常価格が安くなっている上に、半額シール祭り開催中で、なにを買っていいのか、本気で悩んだ。
 つか、5個入りのミニアンパンが50円切りしている時点で、明らかに異常だと思う。大丈夫なのか?
 最終的にボクが選んだのは、6個入りロールパンに5個入りコロッケ。牛乳。そして、激安ミニアンパン。
 これだけ買って、335円。やっぱり変だ。これで、今日の夕ご飯と、明日の朝ご飯が完成した。1食、170円。
2200、高松港着。なにげに、サティからフェリー乗り場まで、徒歩移動可能なことが判明。
 重たい荷物もあるし、ちんたらだらだらと20分ほどかけて、今夜の寝床が出発する港に到着。
 開放されている、誰もいない待合所にて、先ほど買った夕食を、ここで摂取することにする。
 ロールパンにコロッケを挟めば、ほら、コロッケパンの出来上がり。でも、しつこ過ぎて、ふたつで十分だった。
0030、高松港発。さすがに眠たくなり、待合所にて熟睡してしまう。目を覚ますと、2330。
 乗船口の列に、適当な時間に並んでみると、客層が変。若い、若しくは、若くない女性がほとんど。
 その雰囲気としゃべり方と臭いで、コミックシティかジャニーズ系のコンサートだと想像できた。
 ほとんどの女子は、女子専用部屋に飛び込んでいったものの、あぶれた組は、雑魚寝部屋を選択。
 早々と寝る準備を終えたボクの隣にも、6人組ぐらいの、その筋の女子たちが陣取り。
 そして、テニスの王子様のグッズを取り出し始めた。ミュージカルが、あるのか、あったのか。
 どちらにしても、ボクの想像は外れ、臭いを嗅ぎ分ける能力すら失われたことを痛感させられた。
 彼女たちは、静かにはしゃいでいたようだけど、耳栓をしているボクには、遠い音にしか聞こえない。
 目をつむった途端に、あっさりと眠ってしまった。疲れてるしね。

高松築港*0600
(琴電琴平線/\310)
大田 0613
 中西うどん
 一宮寺
一宮*0806
(琴電琴平線/\530)
瓦町 0821
0825
(琴電長尾線)
長尾 0856
 長尾寺
長尾*0933
(琴電長尾線/\630)
瓦町 1004
1004
(琴電琴平線)
陶 1036
 赤坂
陶 1106
(琴電琴平線/\180)
滝宮 1110
 松岡
滝宮 1201
(琴電琴平線/\530)
瓦町 1236
*1252
(琴電志度線)
潟元 1303
 藤
琴電屋島*1350
(ことでんバス/\100)
屋島山上 1400
 屋島寺
琴電屋島 1545
(琴電志度線/\310)
琴電志度 1604
 剛
志度寺
琴電志度*1646
(琴電志度線/\370)
沖松島 1713
1813
(琴電志度線/\340)
瓦町 1819
1834
(琴電琴平線)
仏生山 1846
 天平湯
仏生山 2025
(琴電琴平線/\310)
高松築港 2040
*2100
(琴電琴平線/\180)
瓦町 2104
*2112
(琴電志度線)
沖松島 2118

300、高松駅ロッカー。
1200、高松築港駅。琴電フリー切符。
180、大田中西。1玉。
105、一宮ローソン。ボールペン。
1700、陶赤坂。しょうゆ、だし、生麺x2。
200、滝宮松岡。しょうゆ小。
290、滝宮道の駅。いりこだしパック。
200、潟元藤。かけ小。
100、屋島ことでんバス。
250、志度剛。ざる小。
262、沖松島サティ。ハンカチ。
600、仏生山天平湯。
335、沖松島サティ。パン、コロッケ。
5692


070114(日)
 今日は、ジャンボフェリーの歌にて目を覚ます。
死んだように眠ったものの、それでも4時間。足りない。
あまりにも寝不足なので、三宮のフェリーターミナルで眠らせていただく。
よく追い出されなかったものだ。ジャンボフェリーさんには、感謝感謝。
 0615に港を出発。日本一短い国道を歩き、15分で早朝の三ノ宮駅に到着。
この旅の、自分へのおみやげにICOCAを買ってみる。そして、さっそく使ってみる。
費用を考えると、18きっぷを使うべき日なのに、どういうわけか、使わないらしい。
三ノ宮から一駅、灘で下車。本日の目的は、山積みとなっている宿題を終わらせること。
 北陸とも四国とも違う、近郊住宅街な雰囲気の中を歩くこと20分ちょっと。
第一弾の朝風呂は、灘温泉。早朝にも関わらず、お客さんが多い。日曜日だからか。
お湯は黄色っぽく、味は鉄風。大混雑の源泉風呂に、無理矢理侵入してみると、これがぬるい。
湯温を見てみれば、約30度。冬場であっても、入ってしまうと、案外と気持ちいい。
そして、身体に付着する泡泡泡。皆様が源泉風呂から出ないのもよくわかった。
銭湯っぽい雰囲気もなかなかよくて、ここはいい温泉銭湯だと思う。駅から近ければなぁ。
 兵庫二湯目は、灘温泉から徒歩5分の篠原温泉。住宅街なのに、温泉のはしご。贅沢。
銭湯の香りが強烈に漂う温泉なのに、浴室への扉を開くと、いきなり源泉風呂がお出迎え。
誰もいなかったのが幸いな、とにか狭い浴槽で、温度は28度。これまた冷たい。味は、金属。
重曹泉とのことだけど、つるつる感がない。肌がおかしいのかもしれない。調子が悪い。
 源泉風呂を抜け、内湯を観察したけれど、どうも、他は水道水の沸かし湯っぽい。
壁に囲まれた露天風呂は温泉で、源泉とは違い、ちょっと緑色っぽい。沸かすと、こうなるの?
それにしても、この浴槽。配置が独特。ピカソの絵のような、なんともいえない不思議な設計だと思う。
 篠原温泉をあとにして、向かうは六甲道の駅。徒歩15分ぐらいで到着できた。
ここから、次の温泉の最寄駅まで1110円。灘駅からだと960円。歩いて損した。大失敗。
新型の普通で三ノ宮に出て、向かいの新快速に乗り換える。無事に座ることができた。
フェリーに乗ったのに、見ることのできなかった明石大橋を眺め、加古川で下車。
ここで加古川線に乗り換える。JRからJRに乗り換えるだけなのに、改札を抜けないとダメって。
しかも、次の電車は短区間の折り返し。もうちょっと先まで行きたいボクは、1時間待ちみたい。
まさか、ここまでローカル線だとは。ただ、ボクの乗る電車が入線していてくれて助かった。
お客さんはボクだけの車内で、発車時間まで仮眠することにした。くたくたなんだもん。
 阪神地区へのベッドタウン化しているのか、途中までは、けっこう家が多い車窓。
それを過ぎると、のんびりとした風景で、加古川線という名前のとおり、川に沿って走っている。
 目的地である小野町も、なんとも静かな田舎町。綺麗な駅舎が、案外と似合っていた。
これから目指す温泉は、以前は、迷いやすかったらしいが、今は、川沿いの道を10分、歩くだけ。
ボクの宿題の中でも、特に、ヤリ残した感が強い、鍬谷温泉。ようやくと、訪れることができた。
 入り口の扉を開けると、そこは、カーペット敷きの食堂で、お客さんが賑やかに休憩している。
いきなりヒキ気味になりつつ、横のおじいちゃんにお金を払う。と、名前と住所を聞いてきた。
住所といっても都道府県までだけど、そういうことを聞かれる温泉があるとは。変なの。
 食堂もそうだけど、脱衣所も浴室も、仮設感がたっぷり。普通の人にはきついかも。
先客が5人ほどいたけれど、うまい具合に入れ替わりとなり、お湯につかることができた。
というのも、湯船が、ちょうど5人ぐらいでいっぱいになる程度の大きさだったから。
そこに溜まっているお湯は、茶色。塩と金属の味がした。そして、けっこう熱め。
その熱にやられたのか、ちょっとふらふらとする。寝不足に温泉は、あまりよくないのかも。
 十分に温まったものの、食堂の雰囲気は好きじゃないなぁ。値踏みされているようだった。
なんにしても、宿題が終わって嬉しい。これで兵庫も打ち止めだろう。おそらく。たぶん。
 鍬谷温泉からの帰り道は、JRではなく、神戸電鉄の小野まで徒歩移動。
地図上での計算だと、約30分。そして、実際にかかった時間も30分。なかなか遠かった。
というより、駅が高台にあり、最後の最後に緩やかに長い坂、というのがきつかった。
 神戸電鉄に乗るのは、これが2回目。前回は、有馬温泉へ向かう時にお世話になっている。
今回は、新開地まで乗っていく。小野始発の各駅停車に揺られ、あっという間に夢の世界へ。
終点で目覚め、寝ぼけたまま、人の流れについて行く。すると、阪神と阪急の電車が待っていた。
ボクが乗るのは阪急電車。まだ乗ったことのない阪神でもよかったかも。
 阪急電車は、とにかく坂を下る下る。こんな所を運転するのは大変そう。
梅田直前は3複線。そこを、これでもかという位に、茶色い電車が行き交っている。
梅田駅も、何号線まであるのか解らないくらいに広い。A列車を本当にやっちゃいました、という雰囲気だった。
 HEP FIVEに立ち寄ると、バーゲン最終日なのか、若い人たちで大混雑、大混乱。
GAPをちらりと見るのが限界。なんか、活気がありすぎ。その熱量にえぐられてしまった。
反対側の金権屋さんで、これから利用するスル関を購入。ICOCAがきちんと使えればよいのに。
そのままヨドバシの中のコムサとユニクロも眺める。こちらも、大大大混雑。なんなんだろ。すごいなぁ。
 梅田から、地下鉄で心斎橋まで移動して、なんばさんにご挨拶。
競馬の結果が気になっていたので、場外馬券売場で確認すると、見事に負けていた。
行列のできなくなった赤鬼で、たこ焼きを食べたけれど、こちらも負け。味が落ちてる。
それでもう、やり尽くした感があり、南海電車に乗車するため、大きな駅まで移動する。
途中、無印とユニクロに立ち寄り、もう満足。というか、頭がふらふらする。かなりやばい。
 南海電車で向かうは、もちろん、和歌山。ぐっすり眠っておく。
ふと目覚めると、海が見えた。この電車で海が見えるとは意外で、歓声を上げてしまった。
なんでだろう。この旅で、そんなに珍しいものではないのに、海を見ると感動してしまう。
 和歌山に到着したのは、夕方。冬の日暮れは早くて、外はもう、暗かった。
最初に向かうは、予約もなにもしていないカプセルホテル。フェリー連泊後ぐらい、横になりたい。
なんとなく怪しげな雰囲気の玄関をくぐると、怪しげな人とフロントの人が談笑していた。
胡散臭くて、ちと悩んだものの、他に安い宿もなく、チェックインするしかなかった。
 大きな荷物をロッカーにぶち込み、与えられたカプセルに侵入してみる。
想像よりは大きいけれど、入り口はカーテンのみ。密閉式でないのは、相当に不安になる。
しかも、送風口の調子が悪く、変な所から、ひゅーひゅーひゅーひゅー音が漏れていた。
ちり紙で塞いで、音を削ぐことができたけれど、ボク以上に神経質な人にはきつかろうて。
 寝床の確保と確認を終え、今日、ふたつ目の宿題を終えに行く。
その前に、空腹を満たさないと辛い。和歌山といえば、選択肢はひとつ。和歌山ラーメン。
和歌山市駅から徒歩5分の場所にある、丸進が、今回、選んだお店。
街中の中華料理屋というかラーメン屋、という出で立ちで、店主は、いかにも頑固親父。
注文したのは、ラーメン大盛りと餃子。ラーメンは、味が薄くて、麺が伸び伸び。
餃子も、焦げ目が多くて、盛り付けなんて一切考えられていない、男の盛り付け。
でも、これが美味しかったから不思議。腹が減っていたからなのか、店がよかったのか。不明。
 食欲を満たしたあとは、宿題を片付けないといけない。
前回、定休日で入り逃した本町温泉。どうしてもここに入っておきたかった。
ここも、今回の旅で、やたらとお世話になっている温泉銭湯だけれども、脱衣所が二階建て。
浴室も、手前が普通のお湯で、奥が温泉。そして、この温泉が実によかった。
花山温泉のように、こってりとした土色で、なによりぬるい。じっくりと浸かることができた。
ついでに、桶に溜めたお湯にタオルを漬けておく。さぞかし汚い色になることだろう。
塩味だったので、上がってみると、身体が少しべたべたする。いいお湯でありました。
 本町温泉近くのスーパーで、明日の食事を購入し、そのままちょっとぶらぶらする。
ここで、初めて商店街があることを発見した。短いけれど、なかなかよさげな雰囲気だった。
ライトアップされた城も見事で、和歌山さんを、存分に堪能できた。もう、来ないだろうなぁ。
 ホテルに戻り、休憩所のような場所で、携帯電話の充電をさせてもらう。
カプセル内で電源を確保できると嬉しいのだけれども。贅沢はいえないか。
充電終了後、ようやくと寝床に潜り込み、うだうだする間もなく、眠ってしまっていた。
本格的に疲労していたのだろう。とはいえ、明日も早起き。がんばろう。

三ノ宮 0636
(122B)
灘 0639
 灘温泉
 篠原温泉
六甲道 0917
(4457B)
三ノ宮 0922
0923
(3211M/新快速)
加古川 0952
*1041
(1331S)
小野町 1101
 鍬渓温泉
小野*1235
(神戸電鉄粟生線/\1070)
新開地 1338
*1342
(阪急電鉄/特急)
梅田 1418
1500
(地下鉄御堂筋線/\230)
心斎橋 1506
難波*1625
(南海電鉄/\890)
和歌山市 1738
 本町温泉

2000、灘駅。イコカ購入。
380、水道筋灘温泉。
380、水道筋篠原温泉。
500、小野町鍬渓温泉。
1070、小野駅。梅田まで。
990、大阪金券ショップ。スル関。
315、なんば赤鬼。たこ焼き。
120、和歌山市駅。清算。
2890、和歌山カプセルイン和歌山。
730、和歌山丸進。大+餃子。
390、和歌山本町温泉。
545、和歌山マツゲン本町店。
10310


070115(月)
 0500に目を覚まし、0510にはカプセルを出発。
暗くて寒くて誰もいない和歌山の町を、ひとり、歩いていく。
向かう先は和歌山市駅。ここから、和歌山行の始発電車に乗り込む。
客は2人。冷え切った車内に、身も心も、徹底的に冷却されてしまった。
 6分で終点に到着。乗り換えの時間を使って、18きっぷにはんこを貰う。
和歌山市駅は、改札に駅員さんがいなかったので、どうにもならなかった。
いたとしても、南海が管理している駅っぽいから、ダメっぽかったけれども。
 紀伊田辺行の電車は、なんか、へんちくりんな車体。そして寒い。
震えながらも、寝不足に耐え切れずに居眠りしてしまう。目覚めるたびに、客が増える。
終点が近づく頃には高校生電車になっていた。平日だし、時間帯的にもそうだろうけれど。
和歌山から通っている子もいるようで、それに驚く。本数の少ない電車で2時間通学って。
よっぽど、大阪方面に通った方が楽なんじゃないの、とは思うけれど、事情もあるのだろう。
 田辺から先に行く、次の電車に乗り換えたのは少数。電車も空いている。
白浜までは14分。あっさりと到着し、あっさりと下車する。観光地らしい、静かな駅だった。
純粋な、観光地としての白浜までは、駅からバスで10分以上かかるらしい。
温泉もあるので、ぜひ立ち寄ってみたかったものの、今回の行程では、さすがに無理。
駅前の探索すらも、あまりの寒さに断念し、駅の待合室で40分ほど待機していた。
 やってきたバスは、観光バス。白川郷の時とは違い、自由席だった。
ので、最前列に陣取る。バスマニヤさんたちの指定席らしいが、ボクもここがお気に入りダ。
時間調整なのか、すぐに発車しなかったので、運転手さんに、ちょっと質問してみた。
アイリスパークへは、このバスだと、なかへち美術館が最寄のバス停になるんですよね、って。
すると運ちゃん。はっきりとしない返事。なので、質問をちょっと変えてみた。
なかへち美術館って、ボクの持ってきた地図だと、どの変になるんですか、って。
すると、この地図にはない、との返事。これにはさすがに参った。不安感が増大した。
 R311に沿って、バスは走る。手がかりを逃さないようにと、地図と景色をにらめっこ。
定時に到着したなかへち美術館でバスを降り、それで、運ちゃんに聞いたのが間違いだと悟った。
地図上での現在地が判れば、目的地へ行くのは難しくない。頼れるのは、自分だけなのね。
 山中の村の中を、重たい荷物をたすきがけで、上下差の激しい道を、だらだらと歩いていく。
天気は快晴。朝の寒さがうそのような陽気で、微妙に汗をかく程度にまでなっていた。
 なかへち美術館から徒歩15分。アイリスパーク入口で出迎えてくれのは、にわとりたちだった。
ここは、一応、キャンプ場らしいけれど、そういう雰囲気は、あまりない。
ログハウスっぽい建物が、相互受付で、中にいたおばあちゃんに、入湯料を差し出しておく。
入浴施設の正面は鷲小屋で、荷物置き場と化した廃車が近くに転がっていた。
雑多な印象を受けまくりだけど、脱衣所も浴室も綺麗にしてあり、それはそれで変な感じ。
 女神の湯、という名前のお湯で、いわゆる美肌の湯。お肌、つるつるの湯。
特に、とろみが素晴らしい、というネット情報が、ボクの心を突き動かさせた。
だから、どうしてもここに来たかった。どうしても浸かりたかった。浸食されたかった。
ローションのようなお湯を、探し求めてさすらいさまよっているボクを、満足させてくれるのかどうか。
 家庭用のよりは大きめな、でも、雰囲気はまったくない、プラスチック製の広い湯船。
そこにあるお湯は無色透明。身体を丁寧に洗い、どきどきわくわくしながら、浸入してみる。
が、まったくの期待はずれ。これっぽっちも、とろみがない。あるのかもしれないが、感じられない。
肌はつるつるしたものの、この程度ならば、今までも体験してきた。完全に外した。
あの時の、琢秀で感じたとろみこそが、幻だったのかしらん。ローション温泉なんてないのかも。
 肩を落として、アイリスパークを後にする。
地図上では、ひすいの湯、という、やはり似た感じの泉質らしい温泉があるものの、さすがに回避。
バスまでの時間もあり、熊野古道をちょこっとだけ、なぞってみた。
墓場のど真ん中を突っ切り、民家の裏手の階段を下り、そこからは、村道になった。
苔むした岩と高い高い杉の木などは、これっぽっちもなかった。場所によるのだろう。
熊野古道では、休憩所だったという近露王子、ちかつゆおうじ、の石碑を見学して、バス停へ。
しばらくもすると、バスが到着。乗客の少ない観光バスにて30分ほどの移動となった。
 やって来たのは熊野本宮。お伊勢さんと並ぶ、お参りの土地、らしい。
本来であれば、すぐにでもご挨拶に伺うべきだけれども、バスの乗り継ぎもあり、ぐっと我慢。
次のバスがやって来るまでの30分の間に、お昼を食べ、お土産を眺め、試食をつまんでおいた。
 熊野本宮から乗るバスは、チョロQ型の小さなモノ。走ってみて、理由がわかった。
湯の峰温泉までの道が、とにかく狭い。そして険しい。さらに、観光バスとの離合まである。
乗客も少ない、ということもあるのだろうけれど、経済的にも、チョロQが理想的なのだろう。
つか、離合に関しては死ぬかと思った。ガードレールのない崖側に、バックで寄せていくってのは。
 途中、河原をほじくると温泉が沸くらしい仙人風呂が楽しげだったけれど、寄り道の時間はなし。
距離と時間と道の難易度の割に、290円と、えらく安いバス運賃を支払い、湯の峰温泉で降車。
ここは温泉街で、狭い道と川の両側に旅館などがあり、こじんまりとまとまっていて、雰囲気は最高。
売りは、河原にある個室風呂のつぼ湯。ただし、30分ごとの交代制で、今回は空いていなかった。
だから、というわけではないけれど、公衆浴場である、くすり湯に入湯する。つぼ湯も入ってみたかった。
 くすり湯は、野沢や草津の共同浴場っぽい質素な作りで、大きさも、それほど広くはない。
硫黄臭のするお湯は、ほんとうに、ほんのちょっぴりだけ濁っているような気がするけれど、無色透明。
想像よりは熱くなかったものの、長時間、だらだら浸かるには、ちょっと温度が高いかも。
目の前がバス停で、移動時間を計算しなくて済むことと、独占状態だったので、うだうだ浸かった。
 帰りのバスを待つ間に気がついた。停留所の目の前にある旅館って、無料クーポンが使えたような。
調べてみると、使えたみたい。ちょっと失敗した。やっぱりきちんと調べないとダメだね。
 細い細い道を、くねくねうねうねしながら、熊野本宮に帰宅。
もちろん、今度こそご挨拶をしていかねばならない。参道の、長くきつい階段も、文句も言わずに登る。
ようやくとお会いできた本宮さんに、ひとつひとつ、お祈りを済ませていく。
聞けば、日本サッカー協会の印であるカラスは、この熊野本宮が原点とのこと。
カラスステッカーも売っていたけれど、新しく来る車に貼りたかったけれど、そこはぐっと我慢した。
 本宮とは、道を挟んで反対側にある、えらくでかい鳥居なども見学し、熊野さんとはお別れ。
 ここからは、新宮方面に行く特急バスに乗り、和歌山さんとお別れとなる。
5人の乗客を乗せ、あっさりと山を下っていく。新宮の駅まで、たったの1時間だった。
到着したのは定時。10分ぐらい、早着してくれるかと期待していたけれど、無理だった。
早ければ、一本前の電車に乗れたのに。というか、バス会社側が調整してくれればいいのに。
そういう需要がないから仕方ないわけで、新宮駅にて1時間30分ほどの待ち合わせ、となった。
 ちょっとだけ元気が残っていたので、新宮観光を開始。
駅から2kmぐらいにある、ジャスコに魂を曳かれたものの、無理矢理に断念。
観光案内所で地図を奪い、駅からやたらと近くにあった徐福公園へ。
ここは、町の雰囲気に似合わない、中華風の公園で、ものすごく違和感があった。
中華街の中にあるなら、別に変ではないのだけれども。なにか、謂れがあるのだろう。
小さな池に小さな橋がかかっていて、欄干を撫でると賢くなるらしいので、やってみた。
特に、賢くなった気はしなかったけれど、年が年だし、劣化を抑えていただければ満足かな。
 港町っぽい気がする住宅街をぶち抜いて、次に来たのは阿須賀神社。これもアスカ。
そこから、川に沿い、海に出て、太平洋をだらだらと眺める。ああ、自分探しの旅っぽい。
砂浜というよりも石浜で、小石を積み上げたり、海に投げたり、ひとりで暗く遊んだ。
いつになったら、ボクはボクを見つけられるのだろう。ボクは、本当のボクは誰なのだろう。
 駅に戻ると、気動車が待っていてくれた。
1746発の、この列車が、新宮から上っていく最終列車。終電、早すぎだろ。
少数ながらも高校生が乗っていて、朝の電車ではないけれど、いろいろ大変そうだと思った。
つか、ちょっと遊んだり部活したりしたら、間に合わないだろ。両親に送迎してもらうんだろうけどさ。
 外はもう暗く、車窓を楽しむ環境でもなくなり、うとうとすることにする。
梅谷という駅が峠のようで、そこからは、伊勢の文字が見え出した。そして、うとうと。
終点の多気に到着したのは、新宮出発から3時間が経過した時。さすがに乗り疲れた。
けれども、まだ旅は終わらない。3分接続の列車に乗り換え、三重県の県庁所在地、津まで出る。
熊野本宮からいっしょだった女子も、ボクといっしょに津で下車。今日はもう、乗りたくない。
 津、という土地に関しては、まぁ、よくある県庁所在地、でしかなかった。
幸い、駅から遠くない場所にジャスコがあり、当然のように立ち寄ってみた。
が、ここが22時までという、県庁所在地のある市とは思えぬ営業時間だった。
大慌てで食料を調達し、また、駅へと戻る。夕食は、ラーメンが食べたかったので。
けれども、特に店もなく、辛うじて営業していたチェーン店っぽい場所で食べた。
味は普通。もうちょっと量が多いと嬉しいけれど、贅沢は言えない。
 護国神社に、本日最後のお参りをし、今夜の宿へと移動する。
途中、細い道を歩いていくと、犬のフンが、異常なほどに放置されていた。
野犬というよりも、道沿いの住宅に対する嫌がらせのように思えて怖かった。
 四国九州では多用した宿、マンガ喫茶も、今回の北陸の旅では初利用。
店名は、e-パレット。ごくごく普通のマンガ喫茶で、特筆すべきことはなし。
前から気になっていた、皇国の守護者をさんざんと読み、0200に就寝した。
明日は、バカな行程。じっくりと休んでおきたい。

和歌山市*0542
(220M)
和歌山 0548
0606
(321M)
紀伊田辺 0750
*0752
(2329M)
白浜 0806
白浜駅 0848
(明光バス/\1300)
なかへち美術館前 0932
1132
(明光バス/\980)
本宮大社前 1200
1230
(竜神バス/\290)
湯の峰温泉 1251
1358
(竜神バス/\290)
本宮大社前 1414
*1510
(熊野交通/\1500)
新宮駅 1610
*1746
(336C)
多気 2054
2057
(952C)
津 2129

1300、明光バス。白浜からなかへちまで。
650、アイリスパーク女神の湯。
980、明光バス。なかへちから熊野本宮まで。
290、竜神バス。熊野本宮から湯の峰温泉まで。
370、湯の峰温泉くすり湯。
290、竜神バス。湯の峰温泉から熊野本宮まで。
1500、熊野交通。熊野本宮から新宮駅まで。
342、津サティ。パン。
780、津ラーメン道場。塩大+餃子。
6502





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