日記
2007.11/ 2




071001(月)
 かぜというか、発熱しました。最悪。
急に下がった気温に、身体が対応できなかった模様。
明日、用事があるのに。回復できるのかしらん。


071002(火)
 人に使われることは、案外、嫌いでないけれど。
今日みたいな使われ方は、正直、腹が立って仕方がない。
こういう展開になるのならば、復活しなければよかった、とさえ思う。
相手の変化に対応できていない自分がいけないんだけど。
最後の最後で、汚い記憶が残るというのは、とてもとても悲しい。
それを引きずる自分が、一番、嫌いなんだけど。


071003(水)
 熱がひどいので、ひたすらに寝ていた。
そんな中で、考えられることだけは考えておいた。
けれども、どうにも決まらない。決められない。どうしよう。
まだ時間はあるけれど、長丁場っぽいので、早めに予定を立てたい。
どうにかこうにか。なるかしらん。


071004(木)
 熱というか、かぜは相変わらずのまま。
病院へ行ったのは、けれども、それが理由ではなかった。
とりあえず、問題はなさそうなので、しばらく様子見とのこと。
一ヶ月は、これで、ほっとできる。
 帰り道に、光ヶ丘に立ち寄って、ぶらりとお買い物。
大創業際で安売り中。ものすごく安い長袖シャツを買っておく。
帰宅すると、少ししか動いていないのに、もう、ふらふら。
日曜日までに持ち直すことができるのかどうか。


071005(金)
 治ったように見せかけておいて、まだまだダメダメ。
おっさんになったから回復が遅いのか。別の病気なのか。
まったく参った。たかだか、かぜなのに。こじれてもいないのに。


071006(土)
 早朝のような時間に電話がかかってきた。
寝ぼけた頭では、まともな会話にならなかった。
とりあえず、用件はわかったので、問題はないんだけど。
 昼過ぎに出かけて、自転車でお買い物。
半袖というかTシャツの人もいるし、パーカーの人もいるし。
ボクは、まだまだ本調子でなく、妙に寒いので上を着たけど。
どんな格好が正解なんだろ。自分の体感温度が信用できないわ。


071007(日)
 誘われるままに、府中競馬場へ。
さすがに、秋競馬の開幕週。人が多くて難儀した。
馬券の方は、ふたつほど当てて、なんとかプラスで終了。
なんだけど、買い方を失敗して、いろいろと反省した。
 帰り道は、立川に寄って、エヴァンゲリオンをする。
三連休の中日。出るはずもなく、ぼろぼろにやられて退散。
家には帰らず、そのまま豊田で就寝。いろいろとありがとう。

東京 5R。ワイド14-16\300。
東京 6R。単01\300。
東京 7R。枠複03-07\2000、\8400。
東京 8R。単05\300。
東京 9R。枠複05-06\600、06-06\300。3連複09-11-12\100。
東京10R。馬単01-11\1100、ワイド01-02\200、02-11\200、3連複01-02-11\100。
東京11R。馬複01-12\2000。
東京12R。馬複10-11\300、10-14\1000、\4500、11-14\400、3連複10-11-14\300。
京都11R。馬複03-09\1000。

-6000。


071008(月)
 昨日は、パチンコのエヴァで、今日は映画のエヴァ。
途中から観ることになったのは残念だけど、気にするほどではない。
 この映画は、特に序は、旧世紀と新世紀のずれを楽しむモノなのかな、と思った。
知っている話のはずなんだけど、少しづつ少しづつ、未来がずれていく感覚。
次からは、いっぱいエヴァが出てきて、まったく違う世界になっているのだろう。楽しみ。
つか、次っていつなんだろ。来年中にはできるのかしらん。そういう意味でも楽しみ。
 帰り道に、国分寺経由で花小金井に出て、おふろの王様へ。
駅前の自転車道を歩くこと、だいたい10分。迷うことなく、無事に到着することができた。
駐車場は大混雑で、芋洗いを覚悟していたけれど、入ってみるとそうでもなかった。
 全般的に小綺麗なのは、いかにもスーパー銭湯、といった雰囲気。
ただ、こういう施設の場合、露天のみ温泉、ということが多いのに、ここは内湯も温泉だった。
そのおかげなのか、客が分散されていて、それなりに快適に浸かることができた。
 お湯は、紅茶のような透けた茶色で、微かに油のような臭いが。薄い味もあった。
特徴はそれだけではなくて、なにより感動したのは、お肌のつるつる感。
臭いと同じような、まるで油のようなつるつる感を、しっかりと味わうことができた。
期待せずに立ち寄っただけに、こういう裏切られ方は嬉しい。かなりいい温泉だと思った。
敢えて言うなら、値段がね。1000円は、ボクにはちょっと高めかな。
 温泉疲れとエヴァ疲れで、帰宅後は、すぐに睡眠。
週末までに戻せるのかどうか。それが、勝負どころかな。


071009(火)
 身体のだるさもあって、調べ物で一日が終わる。
やっぱり、こういうことはひとりでするものなのかしらん。
ふたりでなければ、もっとこう、自由に、さくさくとできるのに。
けれども、この制限下のもとで、どうするか、どうできるのか。
その実験だと思えば。よいのかな、と。
つか、大丈夫なのかね。いろいろ不安。心配。


071010(水)
 久しぶりに車に乗った。怖かった。
左側が遠いと感じている時は、乗れていない証拠。
ふと、エヴァのシンクロ率を思い出したのは、映画のせいかしらん。
今日は、辛うじて起動してくれた程度のシンクロ率。
毎日のように乗らないと、なまるのが早い。よくない傾向だわ。


071011(木)
 よりにもよって、かぜというか、熱をぶり返してしまった。
それでも、計画どおりになんとかしようと、ひえぴたで対抗する。
いろいろと予約も済ませ、あとはもう、自分の身体を信じるのみ。
がんばれ、ボク。


071012(金)
 0430に起床し、0500に出発。
体調は悪いものの、どうにもならない程ではない。
交通量の少ない都内に突っ込み、人を拾って、旅が始まった。
通勤時間帯なので、渋滞上等と覚悟を決めていたが、とてもとても順調。
R20を淡々と走り、あっさりと八王子ICに到着することができた。
 八王子からは、基本下道のボクとしては珍しく、中央道に乗る。
ここから甲府までの山岳区間は、ましてやこういう体調では、さすがに遠慮したい。
しかも、ETCの通勤割引で、料金半額になるのであれば、高速を使わない手はない。
 中央道も、高速道路としては醜い線形ながら、R20に比べればマシ。
こちらも混雑とは無縁のままで、談合坂SAで最初の休憩を採る。0750。
パンの朝食とたっぷりの休憩に時間を費やし、0900に談合坂を出発した。
 笹子トンネルの出口から、変に車間が詰まりだし、緊張を強いられる。
甲府盆地に入ってしまえば、それもばらけだして、快適快調な高速道路の旅となった。
 通勤割引は、乗車ICから100km以内のみの適用で、八王子からだと、韮崎が最西端。
大垂水峠と笹子峠と甲府盆地を抜けられて1350円なら、費用対効果としては最高だと思った。0950韮崎着。
 韮崎からは、R20を西へ西へと走っていく。
前にも走ったことのある区間で、急坂ヘアピンも健在だった。
富士見で、高原方面に寄り道をしたものの、迷ってしまい、絶景は味わえなかった。
 茅野通過が1100。下諏訪は1200着。
ちょうどお昼ということで、マクドナルドで買い物をして、諏訪湖を愛でながらの昼食とする。
駐車場があるのかないのか不安だったけれど、所々に無料駐車場があって助かった。
にしても、まだお昼、というのが信じられない。中央道のおかげともいえる。
 1230諏訪湖発。この先にあるのが、風林火山でも有名な塩尻峠。
R20としては最後の峠ながらも、恐ろしいほどに改良されていて、快適に抜けられた。
この世のすべての峠道がこんな状態であるならば、とても幸せなのに。
 塩尻峠を抜けた直後に、R140円の宇佐美を発見。予定通り、ここで給油していく。
長野はガソリンが高いと聞いていただけに、この値段は嬉しい。R145円は覚悟していただけに、特に。
 R20終点の看板を越えてからは、R19のお世話になる。
市街地を抜ける国道なので、渋滞とはいえないまでも、自分の速度で走れる状態ではなくなった。
途中、薬屋で冷えぴたを買い、松本駅のはるか手前でr48へと左折する。1330。
完成はしてないものの、松本環状線ともいえるような線形で、駅前を通ることなくR158に抜けられた。
 このR158。上高地や高山への唯一の道だけに、快適かと思いきや、案外とくねくねしている。
考えなくても山道なので、当然といえば当然だけど、もっと改良されているものだと思っていたのに。
一番の改良区間は、なんといっても安房峠トンネル。高速道路規格なので、快適なのも当然。
約6kmで750円というのは高いけれど、こちらも費用対効果を考えると納得できるものだった。
 安房峠トンネルを抜けて、すぐに右折をした場所にあるのが、平湯温泉。1500着。
今日、最初に立ち寄るのは、ひらゆの森。宿泊もできる、日帰り温泉施設、なんだと思う。
こういう場所にあるにしては、建物なんかは今風で綺麗で、駐車場がいっぱいなのも納得。
 ここの特徴は、たくさんある露天風呂。それぞれ、お湯の温度が違っているのが嬉しい。
基本的には、少しにごった感じの、硫黄臭のするお湯なのに、一番、奥の露天のみが真っ白のお湯。
こちらも硫黄臭はしたので、基本は同じお湯っぽい。時間が経つと変化するのかしらん。
温度もぬるめで、お客さんも少なくて、そのお湯ばかりに浸かっていた。
なんとなく万座っぽい、温泉らしい温泉で、けっこういい温泉だと思った。
 平湯温泉を出たのが1600。これから宿に向かうか、温泉巡りかと悩み、後者を選択。
幸いなことに、まだ外は真っ暗でなかったし、体調的にも、どうにかなりそうだったし。
なにより、こういう機会に行っておかないと、また来る可能性が、ほとんどなかったので。
 最初に向かったのは、R471と県道を30分ほど走った場所にある、新穂高の湯。
トンネルを抜けた先にある駐車場に車を停めたはいいものの、湯船の場所がわからない。
しばらくうろうろして、県道沿いに看板を発見。見つけてしまえば、徒歩1分。迷ったのが恥ずかしい。
 河原にある、寸志な混浴露天風呂で、橋から湯船が丸見えの、女子には難易度の高い雰囲気。
なので、男子独占かと思っていたら、タオルを巻いた女子が、恋人らしい男子といっしょに入っていた。
しかも、その後も、水着女子やタオル女子がやって来ていて、どうも、難易度は低いらしい。
狭いながらも脱衣所もあるし、こういう場所の導入部分としてはいいのかもしれない。
 お湯の方は、ぬる湯の別名どおりにぬるい。とにかくぬるい。
真夏であれば気持ちいいだろうけれど、今の季節では、ちょっと厳しい温度だった。
色、味、匂いという部分には特徴はなく、そういう意味では面白みのないお湯でもあった。
 湯船の底がじゃりなので、つぼを刺激されたのか、少し元気になって、次の温泉へと移動。
向かった先は、5分ほど県道を下った、荒神の湯。こちらも、寸志な露天風呂。男女は別。
景色は、こちらの方がいい感じ。目の悪いボクには、なにがなんだかわからないけれども。
お湯はこちらも特徴なし。この地域で、安価で入れる露天風呂、というところに、存在理由がある気がする。
 荒神の湯を出たのは、1705。これにて温泉巡りを終え、宿へと向かう。
R158を西へ西へと走る。外は暗く、峠道は厳しいけれど、きつい区間は最初だけだった。
交通量も少なく、好き勝手に走れれば、特にストレスを感じることもなく、高山に到着できた。1815。
 今夜の宿は、国道沿いのビジネスホテル、ホテルアクティ。
提携している、向かいのガソリンスタンドが駐車場代わりなので、まずは車を預ける。
宿泊客には、5円引きで給油してくれるらしいけれど、R146円では出番なし。つか、高いなぁ。
 ホテル自体は、ビジネスホテル寄りの観光ホテル、という雰囲気。
ツインの部屋もなかなか広いし、なにより、温泉を使っているというのが嬉しい。
最上階にあるのが大浴場で、ただ、名前ほど広くはなく、5人以上いると居心地が悪くなりそう。
お湯は、こちらも特徴なし。が、適温なので入りやすいし、加温のみ、というのがよい。
展望風呂ということで、高山の駅が一望できるのも、マニヤとしては楽しかった。
 夕食は、ホテルではなく、街中にある喫茶店、飛騨米屋にていただく。
飛騨牛を食べたい人と、さほどお金をかけたくない人が混在している時には、便利なお店だと思う。
ボクが頼んだのはカレーライス。飛騨牛のセットより、出てくるのが遅いのには驚いた。
カレーを語れる味覚はないけれど、香辛料が効いていて、なかなかに美味しかった。
 食後、1月と同じように、夜の高山の町を探索する。
観光は夜が最適、と考えていたけれど、さすがに、ちと、肌寒い。
それほど長くうろうろすることなく、ホテルへと戻って眠った。


071013(土)
 今日の始まりは、ホテルの温泉から。
こうして、朝っぱらから温泉に入れる幸せといったら。
朝ご飯は、朴葉みそが中心の、素朴なもの。これも幸せ。
こういうのは、ネットカフェ旅では味わえない贅沢。
 食後、朝市へと行ってみる。
野菜中心で、特に、おみやげになるようなものはなかった。
でも、だんごを食べながらうろうろするのは楽しかった。
桜山八幡宮さんにご挨拶をして、高山を旅立つことにする。
 0850、高山出発。ちょっとだけ、R41を北上して左折。
高山ICからは、無料の高速道路で先を急ぐことにする。
その入口にあった、JAの給油所が、R133円。なんつー安さ。
けれども、ここでは給油せず。まだまだ油があったので。
 無料の高速、中部縦貫自動車道は、とても快適な道。
トンネル中心なので、景色はつまらないけれど、走るのは楽。
ただ、基本1車線。ボクみたいにちんたら組は、迷惑になりやすい。
途中で追い越し車線がなかったら、大変なことになっていたかも。
 飛騨清美ICにて、無料区間は終了。もちろん下車する。
下道のR158は、なんというか、国道の臭いの少ない国道だった。
そこにガードレールないのかよ、と、突っ込みたくなる個所も多かった。
全体的に、緩いカーブの多い道。前にトラックがいてくれたので、ちんたらと走れた。
 荘川ICが近づいてきた頃に、トラックの隊列を離れて、観光地に向かう。
観光公式ページにも載っているものの、公式ページの地図がいい加減で、ちと迷う。
植木に隠れた、小さな看板を発見しなければ、たどり着けなかっただろう。
とはいえ、看板どおりに進めば進んだで、えっらく細い、弱い道。
行ったはいいけれど、帰ってこられるのかどうか、不安になった。
幸い、後退とか転回とかせずに、市道に戻れたので、問題はなかったけれども。
 そんな、どうにもならないような場所にあったのが、珍棒岩。
ちんちんの形をした岩で、精力減衰気味の人や、不妊の人に効果があるらしい。
正面から見るとアレだけど、横から見ると、なるほど、頭の部分にそっくり。
年齢も年齢なので、たっぷりと撫でておく。これで10年は大丈夫だろう。
 ご挨拶を終え、移動再開。とはいえ、5分も走れば、すぐに車を停めることになる。
1000、道の駅荘川到着。今日、最初の立ち寄り湯は、ここにある桜香の湯。
営業開始が1000なので、ちょうどいい時間。お客さんは、3人ほどだった。
 小綺麗な施設ではあるけれど、ひらゆの森のような、艶っぽさはなし。
ありがちな日帰り施設、という雰囲気で、浴室もまた、いかにも公営っぽい感じ。
ただ、露天に行くと滝があり、こおゆうのは、ちびっ子には受けそうだと思った。
 お湯は適温で、少しにごった感じ。そして、内湯に関しては、そこそこに、つるつるするお湯だった。
道の駅の温泉なので、過度の期待はできなかったけれど、内湯は、好みのお湯だった。
ただ、露天のお湯は、つるりん感がほどんどなく、まるで白湯のようだった。
ここで浸かるなら、間違いなく内湯の方が楽しい。というか、このお湯の差はなんでなの?
 お風呂のあとは、お食事ということで、またもや車で近距離移動。
目指したのは、5分ほどの場所にある、そばの里という敷地内にある、そば屋さん。心打亭。
ネットで評判だったし、売り切れ終了なお店なので、並ぶかと思いきや、そうでもなかった。
食べたのは、ざるそばの大盛り。普通盛りが850円。大盛りは、500円加算。高い、高いよ。
けれども、美味しかったし、そこそこに量もあったしで、文句は言えずじまいだった。
 敷地内の水車小屋などを観察し、そばの里を出発したのは、1150。お昼前。
昨日からの付き合いだったR158から、R156に乗り移り、北へ北へと向かっていく。
この道がまた、案外と頼りない道で、あまり素敵に快適に移動、とはならなかった。
絶対的な交通量が少ないのが救いで、邪魔をせず、邪魔にならずに、走っていけた。
 合掌造りの白川郷の、駐車場入口へは、1240着。
驚いたことに、駐車場待ちの車が10台ぐらいいたので、回避決定。
その代わり、というわけではないけれど、村の中の道を走ることにした。
道幅いっぱいに歩く観光客の多さに、そりゃ満車になるよと、ひとり納得。
同時に、こうして車で走るだけで満足できちゃわない? と思いもした。
つか、1月の時点でわかってたんだけどもさ。なにかのついでに立ち寄るだけで十分だと。
 集落を抜けてすぐの、八幡神社に車を停めて、1月と同じように水を頂く。
そしてまた、移動を開始。山山山。ひたすらに、山の中を突き進んでいく。
五箇山でR304と別れてからは、ロックシェイドに囲まれて、閉塞感いっぱいの国道に。
いい加減に飽きてきて、もう嫌だ、面倒だと投げやりになった頃に、R471との分岐が登場。
ここが、カーブの真っ只中にある、信号もない分岐で、なかなかに冷や冷やさせられる。
危ないことはなかったものの、分岐直後の、国道とは思えぬカーブにも驚かされた。
 400番台国道らしい道を行き、坂を登りきりかけたT字路の右側に、駐車場を発見。
冷や冷やしていたのは道だけではなく、この駐車場を発見できるかどうか、もあった。
5、6台ぐらいしか停められなさそうな空間だったけれど、先客は3台。問題なし。
 1400、庄川湯谷温泉着。駐車場から、急坂を転げ落ちた先に、趣のある旅館があった。
お風呂場が狭いと聞いていたので、お客さんが多いと嫌だなぁ、と思っていたら、靴が10足ほど。
それでも、入ってみないとわからない。どきどきしていると、女将さんが奥から出てきた。
ただ浸かるだけのお風呂ですけどよろしいですか、と聞かれたのは初めて。
代金を支払い、長い長い廊下を抜け、階段を下り、ようやくと脱衣所に到着。
この脱衣所の扉がアコーディオンカーテン。男だけでなく女側もそれなのには感動した。
 狭めの脱衣所ですっぽんぽんになり、浴室への扉を開けると、またもや階段。
5段ほど下ると、いきなり、本当にいきなり、浴槽になっちゃっていたのには驚いた。
なるほど、こりゃ、浸かるだけだわ。少なくとも、身体を洗うとか、髪を洗うとかはできない。
階段直結の浴槽は、一応、段差がついているものの、中心部の深さは、けっこうなもの。
知らないで足を突っ込むと、おぼれてしまいそうになるのは必至。それぐらいに深かった。
 ここに注がれているお湯は、ちょっとぬるめの、長湯には最適そうなもの。
小さい泡泡が身体にまとわりつくのが気持ちいい。なるほど、マニヤに評判が高いのがわかる。
コンクリ製の鄙びた浴室も、建物の雰囲気も、このお湯も、たまらないものがある。
 ぬるめのお湯なので、じっくりと思っていたら、汗が、すごいことになってきていた。
幸い、3人の先客たちは、とっくに上がっていて、ここにいるのはボクひとり。
なので、階段で休むけれど、どうにもこうにも汗が止まらない。さすがに上がることにした。
40度を切るお湯で、ここまで発汗したのは初めての体験。冬場でも、めちゃくちゃ温まりそうな気がした。
 いろいろな意味で恐ろしい庄川湯谷温泉を出たあとは、道の駅庄川へ。
ここまでくると、もはや平地で、山道峠道の緊張感とは無縁の世界となる。
ちと道に迷いつつも、のんびりとした、田んぼの中の県道を走り、次の温泉に向かった。
1月に立ち寄るつもりでいた林道温泉。まさかここへ、車で来ることになるとは。人生ってわからん。
 鄙びすぎちゃった感じで、営業中なのかどうか、いきなり、不安にさせられる。
入口の階段を上っていく途中で、おばちゃんが登場してくれたので、ほっとした。
客室の並ぶ廊下を進み、その奥に浴室がふたつ。女子の脱衣所の籠の中で、猫が寝ていた。
 昔の旅館のお風呂、という感じの浴室で、湯船の半分に。ふたがしてあった。
そこにあるお湯は、えらく熱くて、仕方なく、源泉で冷ますことにした。
この源泉。飲んでみると、すっぱい炭酸水。これに浸かれたら、さぞかし幸せだろうと思った。
今の時期には無理だけど、夏場だったら、けっこう気持ちがよさそうだし。
お風呂のお湯自体には、さほど特徴はないけれど、正面の景色がなかなかにいい。
もう少し遅い時間ならば、夜景が綺麗に見えそうだった。
 1600に林道温泉を発つ。
県道からR304に流れて、目指すは今夜の宿泊地である、金沢市街。
Aコープなんとセフレ、という冗談のようなスーパーに苦笑いしつつ、R304を淡々と走る。
JRの城端線と併走している区間は、いかにも市の主要道で、別れてからは、微妙に山道っぽかった。
R304からR159に流れ出て、その道沿いにある宿、エコノ東金沢に到着したのは1700だった。
 今日の宿泊費は、シングルながらも、ふたりで約5900円。朝食とおみやげ付きで、この値段。
市街地では、駐車場有料のホテルも多いのに、ここは無料、というのも、とても大きい。
さらに、部屋はそれなりの空間があり、ふたりでも、息苦しくならない程度には確保されていた。
なにげに、ビジネスホテル激戦区の金沢なので、その恩恵を受けた格好なのだろう。
 チェックインを済ませ、もう一度、車上の人となる。
夕ご飯は、せっかく金沢まで来たのだから、回っているお寿司にしてみた。
石川県の人たちと走るのは初めてなので、びくびくしていたけれど、それほど怖くなかった。
というか、追い越し車線が空いているのに、みんなで走行車線を走っていた時には笑った。
案外と優しい人が多いのかもしれない。ただ、ただ、ウインカーだけは、しっかり出してほしかった。
 お目当てのお寿司屋さんは、金沢でも1、2を争うらしい、きときと寿し金沢店。
それだけに、土曜日の夕方なぞ、大混雑かと思いきや、がらがらだったのでほっとした。
白えびなど、8皿ほど食べて2000円。めちゃくちゃに美味ではなかったけれど、十分、満足できた。
ただ、どの皿がいくらなのかの表記を、もっとはっきりしておいてほしかった。
書いてある場所がなかなか見つからず、回転寿司なのに時価なのかよと、ずいぶんとどきどきさせられた。
 食事のあとは、もちろん、お風呂。金沢に来たのに、お風呂に入らないのはもったいない。
というわけで、向かった先は、テルメ金沢。名前からわかるように、健康ランドのような施設。
改装が終わった記念ということで、11月末までは555円で入館できるとのこと。
もちろん、そんな美味しい話を逃さないのは、地元の人も同じで、駐車場は大混雑。
幸運なことに、ちょうど空いた場所を、警備の人に誘導してもらえたので、待ち時間はほとんどなしで済んだ。
 ホテルのロビーのような場所で、入館の手続きを済ませて2階へ。
ちびっ子からじいちゃんばあちゃんまで、いろいろな人が、あちこちうろうろとしている。
けれども、大きな脱衣所に入ってみると、案外と人は少ない。2000という時間もあるのかも。
 健康ランドらしく、いろいろな湯船があった。もちろん、温泉浴槽、というのもあった。
さすがに源泉風呂はないだろうと侮っていたら、普通にあってびっくり。
露天風呂の手前に、ででんとあるのが源泉風呂。スーパー銭湯ならともかく、これはすごい。
薄い茶色っぽいのが、照明のせいなのか、元からの色なのか、ボクには判断できなかった。
ただ、しょっぱいのはわかったし、ぬるめだったのも、はっきりとわかった。
そして、寝湯ができなくはないような段差になっていたので、ちょっと横になってみた。
走行距離はそうでもないものの、これが4湯目。さすがに疲れて、微妙に眠ってしまったのは内緒だ。
 ホテルへの帰り道、R8を走り、R138円の宇佐美にて給油。140円切りとは助かる。
この様子だと、明日の給油も、そんなに高くはならないだろうと、勝手に思い込むことにした。
駐車場に車を停め、今日、最後の観光地までは徒歩移動することにした。
行き先は、もちろん、東茶屋町。相変わらず、エロい。とてもとてもエロい。
これさえ見られれば、金沢観光の9割をしたようなもの。大満足だった。
やはり金沢はよい町。というか、東茶屋町はよい町。家の近所にも欲しいところ。
 夜の金沢観光を終え、ホテルに戻り、すぐさま就寝。
明日は早いし、大変だし。とっとと寝ないと、死んでしまう。


071014(日)
 0700に起床して、そのまま朝食。
こういうホテルのサービスとしては、けっこう上出来で驚かされる。
牛乳はまだしも、サラダとかヨーグルトとかは、なかなかないような気が。
胃袋に詰め込めるだけ詰め込んで、0800にはホテルを出発した。
今日は、移動に次ぐ移動の日。少しでも早く動いて、予定を前倒ししていきたい。
 とはいえ、そのまま金沢さんとお別れするのもナニなので、兼六園を一周。
するつもりが、市民マラソン大会があるようで、道路も準備の真っ最中。
車線にコーンを立てるのはいいとして、そこを走っていいのかどうかわからない。
で、普通に走っていったら、転回しろとの指示が。進入禁止の看板、立てといてよ。
 結局、片町、香林坊経由で北に抜け、幅広の県道から、能登有料道路に侵入。
国道での移動も考えたけれど、安くてよい道らしいので、走ってみることにした。
序盤の一車線区間は嫌いだけど、二車線区間は、とてもとてもよい道だと思った。
直線区間が長くて、その真横に海があり、ドライブには最適な道だった。
これで360円なら納得のお値段。ただ、料金が細かいのだから、ETCには対応してて欲しかった。
7年後ぐらいには無料化するとの話なので、今から取り付けるのも、経費の無駄かもしれないけれど。
 能登有料道路を今浜ICで降り、看板の案内どおりに向かったのが、千里浜なぎさドライブウェイ。
世界でもまれな、自動車で走行可能な砂浜で、車で来たのならば、ぜひとも走ってみたい道だった。
どきどきしながら堤防を越えると、ハーレー乗りが、進入路と思われるラインを塞いでいた。
それならば、こちらが避ければいいだけと、乾いた砂に突っ込んでみたら、スタックしてしまった。
千里浜って、どこでも走れるわけじゃあないのかよと、悪態をついたところで、どうにもならない。
前進がダメなら後進と、ギアを変えて動かしてみると、そろりそろりと、走ってくれる。
それで、なんとか脱出できたものの、千里浜さんの洗礼に、背中はびっちょりになってしまった。
 心配げな、ハーレー兄ちゃんたちの視線を浴びつつ、別のラインから千里浜へと突入。
正式な道路ではないので、法も何もないはずだけれども、とりあえず、左側、海側を走ってみる。
さっきのスタックもあり、乾いた砂の部分では、どうにもこうにも冷や冷やしてしまう。
タイヤが地面を喰ってないというか、常にふわふわしている感じが、不安を掻き立てる。
完全に疑心暗鬼になってしまい、車を無事に走らせることに集中していた。
それでも、海岸を車で走るという行為自体は、なんとも不思議で楽しかった。
つか、地元のバスでさえスタックしちゃうんだから。けっこうな難所なのね、ここは。
 千里浜を抜けてからは、R415、R159とつないで、輪島半島をサイドチェンジ。
七尾の、能登食祭市場に到着したのが0950。千里浜からは35分ほどのロングパスだった。
ここで小休止すると同時に、入ってみたい温泉民宿へ、日帰りの電話確認をした。
すると、ちょうどお湯を抜こうとしていたところだけど、来るなら待ってる、との回答。
運がいいし、ありがたい。あまり待たせるわけにもいかないので、探索もそこそこに移動を開始した。
 七尾から南下するR160は、能登有料道路と同じように、海岸線を走る道。
漁村がある区画は未改良で細いものの、それ以外の区間に関しては、とても快適だった。
景色もいいし、交通量も少ないし、地元にも、こういうドライブ道があればいいのに、と思った。
 氷見に到着してみると、きときと祭とやらを、港でやっているとの情報を得た。
けれども、それよりなにより温泉が先。民宿あおまさに着いたのは、1100だった。
出てきてくれたおばさまが、とても親切に対応してくれたのには、けっこう感動した。
お湯を抜いて洗いたいだろうに、それを先延ばしさせられたわけだし。接客の鑑だね。
 男女の区別のない脱衣所は、かごがあるだけ。お風呂場もまた、仮設のような建物だった。
けれども、それがとてもよい雰囲気だったのは、暗さがまったくなかったから。
締め切ってあるカーテンと窓を開ければ、そこに見えるのは氷見の海岸と日本海。
この状況だけでも素敵なのに、木製の、広広とした湯船に注がれているお湯がまた、絶品。
 土茶色、塩味、赤い湯の華と、それでなくても特徴が濃いのに、なにより感じるのは油臭。
自動車工場の臭いと言われて、そういう表現もあるのかと、なるほど納得。
そのお湯は、ちょうどぬるめになっていて、だらだらと入りつづけていられるのだから困ってしまう。
こんないいお湯を、貸切で入れさせてもらえたことに、ただただ感謝するしかなかった。
1時間ほどたっぷりと堪能後、宿の人たちに、ひたすらお礼を述べて、ようやくと退出。
いい温泉に出会えた幸せを、浴後のほわほわ感といっしょに、車の中で、しばらく味わった。
 お風呂の次は、もちろん食事。ボクはそうでもないけれど、普通の人は、そうらしい。
当然、向かうはきときと祭の会場となっているらしい、氷見漁港。
あおまさからは5分の距離だけど、駐車場を待つ車が、微妙に列を作っていた。
特に急ぐこともないので、だらだらとしていると、案外とすぐに、順番がやってきた。
若葉印のおかげなのか、誘導のおじちゃんが、気をつかってくれているのが嬉しかった。
つか、いかにも手馴れている感じなのは、おそらく、数年来の経験があるのだろう。
 どういうお祭なのかもわからずに車を停めてみたけれど、どうも、食べ物が中心らしい。
ならばと、並んで買った、きときと鍋とおにぎりとお刺身のパックで、昼食にすることにした。
きときと鍋は、かにやらふぐやらつみれやらが、たっぷりと入った、みそ汁風味の鍋物。
おにぎりは、氷見産のお米を使ったもので、お刺身のパックは、えび、まぐろ、いかなどの組み合わせ。
正直、小食のボクには量がありすぎて、きときと鍋だけでもよかったかも、と思った。
ただ、これで850円は安い。ここまで満腹にさせてもらえて850円は、納得がいくものだった。
 このきときと祭で目立ったのは、地元の高校らしい、有磯高校の生徒さんたち。
食事どころの机を拭いたり、物販したり、ごみを片付けたり。あちこちで大活躍していた。
嫌々ではなく、けっこう楽しそうにしていたので、特に印象に残ったんだと思う。
 食後、ほんの少しだけ歩いて、道の駅氷見へと行ってみた。
白えびをおみやげに買いたいとのことだったけれど、恐ろしく高くて驚いた。
七尾では、一パック600円だったのに、氷見に来たら2500円って。どんだけ物価変動してんのよ。
もちろん、収穫量やらなにやらあるのはわかるけれど。さすがに、それはないでしょ。
 遊びまわったせいか、寝不足のせいなのか、急激に眠気に襲われる。
このままの運転は無理なので、氷見市街のスーパーの駐車場で、しばし仮眠。
結局、眠ることはできなかったものの、30分ほどの休憩で、少しだけ元気になった。
 氷見からは、移動の本番。わき目もふらずに、ひたすらに走らなければならない。1500発。
2車線のR160で南下して、R8へと流入。そのまま富山市方面へと走っていく。
このR8。もっとバイパス的な、信号の少ない道かと想像していたら、そうでもなかった。
案外と信号があり、素敵に快適に、というわけにはいかなかった。
特に、1車線区間となってからは最悪で、混雑の時間帯とも重なり、のろのろな状態へ。
なのに、予定していた給油地である、黒部の到着時刻は、予定時刻ぴったりだったのには笑った。
道路時刻表もなかなか侮れないというか、そんなことまで計算されているのかと感心しきりだった。
ちなみに、黒部の宇佐美もR138円。北陸地方の燃料の安さには、本当に助けられた。
 親不知への入口だと思っている、越中宮崎の駅に到着したのは、日が暮れかけている頃。
ここから先は、さぞかし悪路なのだろうと覚悟を決めていたけれど、覚悟以上の道だった。
ロックシェイドによる閉塞感と、激しい起伏とカーブ。そして、大型トラックの対向車。
ここが難所とは聞いていたし、大変な道だとも聞いていたけれど、これは想像できなかった。
早いトラックを先に行かせていたおかげで、前後に車がいなかったのが、せめてもの幸い。
もしこれで、うしろからつつかれていたら、それはもう、悲鳴をあげながらの運転になっただろう。
というか、こういう区間に関しては、トラックのみでいいから、高速道路を開放すべきだと思う。
ボクみたいに遊びの人間はともかく、大型でここは疲れると思うし。やらないだろうけれどもさ。
 恐怖の親不知を抜け、糸魚川に入ったのが1745。外はもう、真っ暗。
休憩もせずに、そのままR148に右折して、長野県へ、白馬方面へと南下していく。
このR148は、明るい時に走ってみたかった道。大糸線から見た荒野を、もう一度、見てみたかったから。
けれども、明るくても暗くても、どちらでも、さほど差はなかったかもしれない。
親不知と同じく、こちらもロックシェイドで囲まれた、自然と格闘中の道だったから。
あまりのロックシェイドっぷりに飽き飽きしてきた頃に、道の駅小谷が登場。1840。
砂漠の中のオアシスとは、まさにこのことで、坂の下に現われた施設の明かりが、とてもまぶしく見えた。
 ここでは、夕食と温泉、ふたつを確保することにした。
まず食事の方は、塩らーめんの温泉セットを注文。これは、入浴料が200円引きになる、お得なセット。
味の方は、特筆すべきことはなく、けれども、けっこう満足できるモノではあった。
というか、これが、この旅では初めてのらーめん、というのが意外で、自分で驚いた。
けっこういる客にも驚いた。明日は月曜日なのに、こんな時間にこんな場所にいて大丈夫なの、と。
自分が思っているよりも、暇な人というのは、けっこう多いのかもしれない。
 塩らーめんのあとは、今日、二件目となる温泉。
道の駅の温泉としては珍しく、ここは完全掛け流し、らしい。
けっこう広い浴室には、熱めの湯とぬるめの湯。そして、薬湯の浴槽があった。
ぬるめ好きのボクが選んだのは、もちろん、ぬるめの湯。これが、ボクには適温で快適だった。
熱めにしても、それほど熱いわけではなく、普通の人には適温っぽい気がした。
ここのお湯は、あおまさのように土茶色。けれども、こちらは、錆びっぽい味がする。
長時間の運転の疲れを、ぬるめの湯でたっぷりと癒し、休憩室で、少しだけごろごろした。
ちなみに露天もあったけれど、人が多かったので、今回は遠慮しておいた。
 道の駅小谷出発は、2000。
交通量は減ったので、走りやすくはなったものの、ロックシェイド地獄は相変わらず。
別の世界に迷い込みかけたものの、南小谷駅辺りから、現世に呼び戻された。
 白馬に出てしまえば、走ったことがなくても、なんとなく、理解できる道。
ジャスコがあることもわかっていれば、お買い物もできてしまう。知っているって素晴らしい。
昼間であれば綺麗に見えたであろう、青木湖や木崎湖も、夜ではさすがにわからない。
やっぱり、この道は昼間に走ってみるべきだと思った。いつになるかはわからないけれど。
 大町を過ぎ、有明からは、県道を使って西へと方向転換。今夜の宿へと向かう。
この県道が、また細い道で、疲れきったボクをいじめているとしか思えなかった。
しかも、宿の位置がはっきりとしていない。が、10年モノのナビに、位置が記載されていたので助かった。
 今夜の宿は、美術館の隣にある、ホテルキャビン。2220着。
リニューアルでもしたのか、全体的にとても綺麗。これなら誘いやすそうな気がする。
半ガレージタイプみたいな仕組みで、駐車場のうしろに、それぞれへの部屋の入口があった。
選んだのは202号室。11000円前後の部屋ばかりだったので、どうせならと、高い部屋にしてみた。
安くはないものの、部屋の広さや施設面でいうと、正直、納得できる値段ではあった。
 なによりの肝である温泉自体は、やはりというか、当然というか、特徴のないお湯。
とてもゆったりできる湯船はいいとしても、もうちょっと、温泉らしければなぁ、とは思った。
こういうホテルに、そういうのを期待するのが問題なのかもしれないけれど。


071015(月)
 昨日、移動に次ぐ移動を強行したおかげで、多少、余裕のある最終日。
チェックアウト時間ぎりぎりの、1100にホテルを出発。県道でR147へと進出する。
朝ごはん兼昼ごはんは、道中のスーパーで購入した、いなり寿司など。
 立派な県道で梓川を渡り、R19、県道を経由して、R143に。
このR143。狭路との話だったけれども、きちんと整備された、山の中の国道。
交通量も少なくて、まったくもって快適に走ることができた。いい道。
だったのは、最後の集落まで。いきなり狭いくねくね道になるので、びっくりした。
びっくりしたといえば、峠の手前で、信号機注意の看板が出てきたのにもやられた。
峠のトンネルが交互通行になっていたけれど、それほど狭いトンネルでもなかったような。
つか、道幅も、純粋な一車線区間はほとんどなくて、難儀するほどでもなかった。
 くねくね道が緩くなる頃に、今日、最初の寄り道のために県道へ。
向かった先は、田沢温泉。温泉街入口から、急坂の一車線幅の道でお出迎え。
共同湯である有乳湯の駐車場まで、離合個所はあってないようなもの。
ひたすらに、ただひたすらに、対向車が来ないことを祈るしかなかった。
この駐車場もまた狭く、RA2なんぞで来る場所ではなかったと心底思った。
温泉街入口に駐車場があればいいのに。それともあったのかしらん。1235着。
 この旅では、なにげに初めてとなるっぽい共同浴場。有乳湯。
綺麗だけど質素な建物で、浴室も、洗い場と湯船がぽつんとあるだけ。
お客さんも地元らしきおっちゃんふたりで、これぞ共同湯、といった風情。
お湯はぬるめで無味無色。硫黄っぽい臭いがしたのは、気のせいなのかしらん。
ゆったりと浸かっていると、小さい泡泡が、身体にくっついていた。
なんとものんびりとした温泉で、最終日に入るには、ちょうどいいお湯だった。
にしても、掛け湯が緑色っぽいのはなんなんだろ。バスクリン、なわけないよね。
 田沢温泉からは、R143で上田に出て、R18で高崎方面へと駆け抜けていく。
前にも一度、走っている道だし、微妙に混雑気味だしで、あまり楽しくない。
田沢温泉を出発して1時間30分。軽井沢アウトレットで、ゆっくりと休憩することにした。
駐車場が狭くて、あれこれ難儀したり、寒くて震えたりと、たっぷりと軽井沢を堪能。
ここでようやくとおみやげも買うことができ、一番の難題も解決することができた。
 1600軽井沢出発。疲労している現状で、碓氷BPの流れはきついので、旧道を走る。
くねくねうねうねと、道としては険しいけれど、交通量は皆無。ちんたらできるのは嬉しい。
途中、信越本線旧線のめがね橋を見学。これが、この旅では最後の観光となった。
つか、こんな場所に来る人なぞ、鉄道マニヤだけかと思っていたら、意外に人がいて驚いた。
 横川で碓氷BPと合流したものの、松井田に入ってすぐに県道へと道を逸れる。
行き先は、もちろん温泉。この旅で予定している最後の温泉へ、淡々と県道を行く。
もう外は闇の時間。よく見えない、本格的に狭い区画に泣きそうになりながらも、なんとか到着。1655。
 やって来たのは、もし看板がなかったら、まともに到達できるとは思えない、砦の湯。
マニヤには評判がよいらしいし、車でないと厳しいので、この機会にと訪れてみた。
 綺麗な建物に、広い休憩室。団体さんが来ても、対応できそうな施設だった。
浴室は、露天と内湯の二本立て。内湯には、独特の臭いがあったけれど、それがなにかは不明。
薄い黄色っぽいような、そうでないようなお湯なのは、内湯露天で共通。
ただ、特徴が違っていて、露天は湯の華が浮いていて、内湯は小さい泡泡が付着するお湯。
同じ源泉のはずなのに、なにが違うのかしらん。それとも、ボクの気のせいかしらん。
 あっさりしたお湯で、この旅の温泉は終了。観光も終え、あとは帰るのみ。
R18安中で渋滞に巻き込まれたものの、それを抜けると、あとは快適な夜のドライブ。
高崎からはR17。ここからは、ひたすら平坦。もう、家に着いたも同然、みたいな気分だった。
だから、というわけではないけれど、本庄にて、ちょっとだけ寄り道をして調べもの。
平20-12\7500、休22-12\9500。このメモが、役に立つ日が来るのかしらん。
ついでに、近くにあったファミレスにて、ちょいと遅めの夕食を確保する。1940。
疲れに疲れていたので、肉はどうかと思ったけれど、ハンバーグをあっさりと完食した。
 本庄の先で分岐する深谷BPは、暗くて速くて怖い印象があり、無印R17を走っていく。
そのおかげで、安い宇佐美で給油をしていけた。R133円。数年前も、ここは安かった記憶がある。
今回の旅は、全国平均価格から比べたら、全然、安く給油できたはず。貧乏人には助かった。
 熊谷駅横を抜けた先、R125との分岐地点で、気になる看板を発見。
このままあっさりと帰宅するのが嫌らしく、せっかくだからと目指してみることにした。
看板のおかげで迷うことなく到着したのは、行田にある、古代蓮温泉。
閉店1時間前だけど、料金が割引になっていると聞けば、入らずにはいられない。
月曜日の2200にしては、そこそこにいるお客さんに驚きながら、すっぽんぽんになった。
 スーパー銭湯風ながら、ほとんどの湯船に温泉を使っているのは、さすがな感じ。
どのように処理したお湯を注いでいるのかを明記している点も、素敵だと思った。
ただ、源泉の特徴を感じることができるのは、露天にこっそりと隠れている、源泉風呂のみ。
これがけっこう冷たくて、夏場はともかく、今の時期には、ちと厳しいぐらいの温度。
入ってしまえば我慢はできるし、身体にひっつく泡泡に、入ってよかった、と思える。
というか、今日は、微妙な泡泡風呂ばかり。狙ったわけでもないのに。こういう日もあるのね。
 古代蓮温泉を出発したのが、2250。さすがにもう、寄り道はなし。
R17をひたすらに南下して、都内に到着したのは、日付が変わってけっこう経ってから。
帰宅したのは0200。本当の本当にぐったりとしてしまい、横になった途端に意識を失った。





[] : []

[戻る]